呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

参加メンバーはこちら

呟怖.ORGと参加について

雨乞、神託、人柱。よくある流れでよくある通り、籤は村長の幼い孫を選び、傲岸な村長は人めいた顔で泣き喚き、貧農の遺児に目をつける。
水は枯れる。身代わりは見破られた。村長を見る村人の目だけが冷ややかな夏。
この谷に人がいた最後の夏だった。冬までは誰かいたかもしれない。
#呟怖 https://t.co/LTdewmy1J1

峰道の登り口の橋の下で、祖父が橋脚に捕まってこちらを見上げている。祖父は俺が兵隊に行く前の年に結核で死んだはずだが。同じ夢を続けて見るのでその橋脚を見に行くと、流木が大量に引っかかっており、除けると隙間にはさまっていた青大将が逃げていった。というのを台風の度に聞かされた。
#呟怖 https://t.co/DG8l0DErq1

昭和後半、農協職員だった父は某県某市某地区を訪問。地区を通る電車から見えた、地平線まで続く田植え直後の水面に、煌めく陽光が印象的だったという。ここは当時、3年連続で日本一の減反率を達成して農林大臣表彰を受けた減反政策のモデル地区だった。
転作奨励金は何に出ていたのか。
#呟怖 https://t.co/eeW39MaQUq

8階の隅の防火扉を潜ると人気の無い通路に出る。窓は無く、最低限の空調と照明。母がお酒を飲み出す度、私は弟を連れてこの通路へ篭った。
その母ももう長くない。三十年ぶりに訪れたマンションの、眠る母の枕元で弟と話す。
あの通路さ、8階から見つからない。
今は別の子が使ってるかもね。
#呟怖 https://t.co/zP6gByxlKp

図書館には来ないと思ってたのに。イヤな声が聞こえた気がして見回すと、クラスのイヤなやつらが見えた。最悪だ。来ない所を探そう。
隅の方の角を曲がると、知らない通路。職員専用? ドアも窓も無い。振り返ると同じ通路が真っすぐ続いている。んー。
まあ、あいつらに遭わなきゃ何でもいいか。
#呟怖 https://t.co/zP6gByxlKp

#このお題で呟怖をください
変則お題です。4枚の画像のうちどれか1つ「だけ」をお題にし、どれを使ったかは内緒にしてください。
#この呟怖はどのお題でしょうか
というタグを思いつきましたが、呟怖本体には #呟怖 タグだけでお願いします。 https://t.co/iqfA5FXFNu

地下駐車場の長い通路は、窓も無くずっと同じ照明と同じ空調が続く空間で、居るはずの無い人影や聞こえるはずの無い声の話が後を絶たない。俺のような霊感ゼロが係員に採用されるのはそうした現象への対策もあるらしいが、年に2~3人、年単位で行方不明になっていた人が道を尋ねに来るのが謎で。
#呟怖 https://t.co/zP6gByxlKp

ガジュマルは山の中に普通に生えている木ではなく、人の暮らしの痕跡だ。そこの広場は製材小屋があったと聞いていたので、隅を探せばやはり陶碗の破片やガラス瓶、キジムナーに与えた魚の頭骨などが見つかる。八尺様は頭骨を見せると肯いて、ガジュマルの木の股へ腕を伸ばした。
いたようだ。
#呟怖 https://t.co/9PEQaBSvpV

かつて一文字の書き間違いで戦争を起こし、一行の読み間違いで国を滅ぼした悪魔の一族は、新たなる活躍分野を探していた。
あった、これだ。
4つの塩基を文字とし3つ一組で意味を形成する、人類がようやく扱えるようになってきた暗号。
我らの活躍はこれからさらに楽しくなるよ。
#呟怖 https://t.co/JiaxtouHtt

蝶ネクタイに燕尾服、シルクハットを胸に当て、素敵なショウの始まりだ。ポケット、帽子、耳の中、なんにも見えない空中からも、いろんなものを取り出せる。カードに鳩にびっくり花火、蛙に黒猫黒い犬、右手左手黒い足、叫び続ける黒い顔、黒い亀裂が全てを飲んで、今宵のショウはおしまいです。
#呟怖 https://t.co/apuMNHR63b

ある支流は増水も渇水も無く、沿岸にはそこそこの広さの平地などもあるのだが、何故か昔から人が寄り着かない。道路や護岸も計画すらできたことが無い。昭和期に別荘を建てようとした人は基礎工事の途中に連絡が途絶えた。山菜採りや釣り客も3年連続で来た人は無い。何かあるのかもしれない。
#呟怖 https://t.co/XvczkIsPnZ

マヨネーズは元々、マヨルカ島に住む海鳥の卵を使って作られていた。この鳥は鳴き声が人の声に似ており、特定の言語では何か恐ろしい言葉に聴こえたという。イスラム時代には己の耳を切り取ったり海に身を投げたりする神学者が続出したため、この鳥はコルドバ王の命令で滅ぼされてしまった。
#呟怖 https://t.co/drA2Josus6

ユータの兄ちゃんとかのヤンキーでさえガチでヤベえから近寄んなと言ってる廃墟、入ってみたら動物の臭いが酷いんだが、犬とも猫とも鳥とも違う。半地下の薄く陽が差しこむところをそっと歩くうち、檻みたいなのを見つけた。中のものが顔を上げて、何の動物か判った。ガチでヤベえ。近寄んなよ。
#呟怖 https://t.co/PPprG7NEYq

ギボウシといえば山菜の「うるい」だが、山菜の類は場所を教わっても特定の人と一緒に行かないと見つからないことがある。山の何かに気に入られてないと見つからない感じで、私は割と気に入られる方らしいのだけど、それでも家の山にさえ数か所、採れない山菜がある。
#呟怖 https://t.co/YUJSeRfirF

小児科の老先生が東京にいた昭和二十一年。異様に古風な言葉遣いの老婆に呼ばれてついて行くと、防空壕で数名の浮浪児が発熱で身動きもできずにいる。発疹チフスだ。くすねてきた抗生物質を与え、数日で回復したが、子供たちは老婆に心当たりは無く、居着いていた猫の姿が見えなくなっていた。
#呟怖 https://t.co/lEWHIXLDdq

子供の頃通っていたピアノ教室はネクタイ必須だった。ノッカーを叩くと、父が習ってた頃からいるというお手伝いさんが、老先生の待つ練習室へ案内してくれた。お屋敷の最後の一人娘が先生だったと聞いている。お屋敷には猫の体臭が濃く漂っていたが、姿を見たことは無い。声はするのだが。
#呟怖 https://t.co/lEWHIXLDdq

ワインはそっと注ぐもの。天使の羽より軽やかに、悪魔の笑みより密やかに。
耳が凍える静寂を、息が怯える沈黙を、一つのミスが打ち破る。
しずくの音はグラスの中に、グラスの音はテーブルに、広間に館に荘園に、破滅の音が鳴り響く。
#呟怖 https://t.co/Vi7TU0xAZs

地下のガレージに猫が入り込んでいると娘が言う。見に行くと、小さい頃に実家で飼っていたサバトラそっくりの猫がにゃあと鳴いてどこかへ行った。
ガレージに犬がいるという。見に行くと、昔実家にいたのにそっくりな雑種が尻尾を振ってどこかへ行った。
ガレージに知らない人がいるという。
#呟怖 https://t.co/K2DacZ3Dq5

遊具に何かべたべたしたものが塗られているという通報があった。調べてみると傍の花壇に忌避剤を撒かれたナメクジが這って逃げた跡のようだったが、何故か変質者が体液を塗りつけた話として拡がり、昨晩はバイトの帰りに歩いていた青年が取り囲まれて袋叩きにされた。犯人は捕まっていない。
#呟怖 https://t.co/3xZp2ZMlzx

開け方の別解をどうも見つけてしまったらしい。転がり出たのは知らないペンダント。中には知らない子供のモノクロ写真と、何だろう、乳歯? 今までは振っても音もしなかったのに。
#呟怖 https://t.co/1nQzgefVHD

波に洗われて姿を見せた骨は、何か海棲哺乳類だろうか。肋骨のような弧を描く骨のもう一つの端は、逆向きに湾曲して平たく細い板のような骨に繋がっていた。板は朽ちた関節部を経て放射状の溝のある円柱に繋がり、そこでようやく気づいたのだが、僕の背には立ち上がる脊柱はもう無かった。
#呟怖 https://t.co/Nh20cAI9He

実家から二つ離れた集落では、必ず色のある花を植える。雪柳も白梅も無い。ナズナやドクダミさえ血相を変えて引き抜く。ここの山手に廃寺の跡という石組があり、ここの寺が何を植えても白花になったという伝説があるのだが、何があって白花を忌むようになったかは、集落の人にも伝わっていない。
#呟怖 https://t.co/nT1kZ3zoDH

祖母は趣味で年中庭の植物の植え替えをしていたが、ワスレナグサの一角だけは「ここの土はこの花しか生えられないんだよ」とそのままだった。後で考えてみれば、小高く盛った土の上がワスレナグサの好む湿り気を保てるはずが無いのだが、この家も随分前に再開発で無くなり、確かめようが無い。
#呟怖 https://t.co/5PHj7WPxgw

客が来る。湯を切る。客が来る。器に移してスープを注ぐ。客が来る。トッピングを載せて出す。客が来る。客は何を食っているか知らない。客が来る。湯を切る。客が来る。料理人は何を茹でているか知らない。客が来る。何の店か誰も知らない。客が来る。
#呟怖 https://t.co/P7sA3kgU9N

「もう心配はいらないよ」と呼びかけて来る声がある。辿って行くと兄が花の間で眠っている。町一番の美青年と言われた若い頃の姿で。もう二十年以上消息が知れないが、既にどこかで死んでいることを確信した。先週ニュースで見た捕まった強盗団の男は、目と鼻だけ似ている別人に違いない。
#呟怖 https://t.co/yBI55mZGgb

あの百貨店が建ったばかりの頃、祖父は最上階のカフヱの一杯十銭の珈琲で何時間も粘ったそうだが、どうせ不良学生仲間と馬鹿話でもしていたのだろうと思っていたら、絣の着物の上からエプロンを着けた女の子に「お祖父様、帳面にむつかしい計算ばかり書いておられましたよ」と耳打ちされた。
#呟怖 https://t.co/da8JOyEBer

小3の時、好きな子ができた。クラスメートから公園の滑り台の裏に自分と相手の名前を並べて書くおまじないを教わる。既にたくさん名前があったのをスプレーで塗り潰し、その上に赤のクレヨンで小さく小さく目標達成。
その年、両親が離婚して私は遠くに引っ越した。初恋は実らなかった。
#呟怖 https://t.co/4EgWFSaVmA

水源を汚す■■を退治できたは良いが、その後酷い頭痛に悩まされる。■■の祟りか。
ズキズキと痛む頭を水源の清い水で冷やす。
いつしか体は蘚苔が覆い、草木が繁茂する。
頭はまだ痛む。ズキズキと脈を搏ち。
解放されるのはいつだろう。

#呟怖 https://t.co/Bfo7nSI4dZ

祖父の形見の背広のポケットから、半分ほどになったエコーのパックが出てきた。マッチはとうに廃業した村の酒屋のロゴ入り。
職場の物置から古い鞄が見つかる。中からはエコーと昔あったデパートのマッチ。
前任者のデスクの抽斗から見つかったのは、エコーと以前に作ったという弊社の……。

#呟怖 https://t.co/GcpWSO0MEF

作業のために道路にパイロンを並べようとしたところ、老人に声をかけられる。工事の人、この周囲には赤いものは置かないでくれ。何か不都合でも? わからんが祟るものがいる。大変申し訳ないのですが、と法令を説明。老人は引き下がってくれたが、パイロンは掴んだ箇所で音も無く砕ける。
#呟怖 https://t.co/vqoYE2XnZa

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。