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通っていたキャンパスが旧軍施設の跡地だったのは前にも書いた。目撃される旧軍の軍服姿はやはり昔司令部だかが建っていた跡に集中しており、霊感のある人は昔の図面など見なくてもどこが出入口だか判ったという。歩いてきてすっと消えるそうだ。
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夜も更けて宿の窓から今日の調査地の山を振り返ると、小さな光が往き来する一角がある。はて。あの辺りには道は通っていたか。地形図を見れば当然のように等高線しか描かれていない。翌日土地の人に尋ねると、林道はそこを避けて通されたのだという。大っぴらには語られないが、割とある話だ。
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廃屋の解体作業中、ボコボコになった屋根瓦の下から燃えさしのろうそくが出てきた。量が尋常ではない。投げ落とし投げ落としで猫車2杯分、まだある。カラスは燃えさしのろうそくを盗んで行くというが、ここへ溜めてたか。
そして人の太腿ほどある特大ろうそくが出てきてしまった。
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この地方はよく軽めの水害があるが、人的被害は出たことが無い。流されるといえばここの七福神くらいだが、流されてしばらくすると新しい像が立っている。なお、市役所も河川事務所も、誰がこの像を置いているか把握していない。水害のあった年は行方不明者が増えるが、これも関係はわからない。
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闘蟋用のコオロギを育てて華僑の人たちに売っている知人がいる。家へ行くといつも薄暗い飼育室で、指先で籠を触ってコオロギの様子を確かめている。騒音が苦手な人で、一度中華街へ一緒に行った時、間近で鳴った爆竹に悲鳴を上げて手を腹へ抱え込み、うずくまった。
コオロギの耳は前肢にある。
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大正の半ば頃、ある富豪の家で、熱心に蒐集していた自鳴琴(オルゴール)が次々に動かなくなった。米国の製造元へ手紙を書いたところ、工房は疫病のため閉鎖。最後の部品ストックは無病息災を祈る言葉と共に送られてきた。そのせいか、富豪の暮らす町ではスペイン風邪の影響は少なかったという。
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明治年間の廃仏毀釈が盛んだった頃、人がいなくなったはずの寺院から鐘の音が響く。御坊様が戻って来なさったかと門徒衆が様子を見に行けば、鐘楼に山鳥が一羽死んでいた。山鳥が夜中にどこへでも激突するのは知られているが、鐘は誰かに盗まれており、何が鳴ったのかはついに判らなかった。
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「壁に耳あり」は実際にはやった人はいないというが、医学部の先輩の家で飲んでいた時、「あれ俺も実習中に思い出してさ、やってみたくはなった」と苦笑いする先輩の背後で、障子窓の少し開いた隙間から無数の目が彼を睨んでいたのは微かに覚えている。
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数年前の夏の渇水時、当市と近隣の町村で時間指定給水が実施されたのだが、この公園を含むいくつかの公共施設では断水時間中にも問題無い水質の水が使えた。
不思議に思った水道局員が調べてみると、上水道がつながっていない。どこから来た水なのか。調査予算も承認されず、いまだ不詳である。
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ゲンゲという魚は大変に美味で乾物にもなるが、この漁村が天領であった頃、獲れたゲンゲが「口惜しや」と娘子のような金切り声で泣き叫んだことがあり、その声を聴いた者は皆髪が抜け腰が萎えたという。それ以来、ここでは名前を口にしてもいけないくらい忌み怖れられているのだそうだ。

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「猫や猫や、おまえが話相手になればなあ」
「にゃあ」
「猫が顔を洗うと雨というが」
「あれは当たらぬな、おれも毎日顔を洗うが降る日も降らぬ日もある」
「猫や猫や」
「にゃあ」
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祖父の日記の解読を進めていた母が難しい顔をしている。一人娘である母当人とは別にタエコなる少女の記述がやたら多く、祖父はタエコを次女と見なしていたことが判ってきたという。挟まれていた古い写真には中学生くらいの少女二人がにこやかに写っていて、片方は確かに自分だと母は言う。
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夢と現の狭間のどこか。
鼓動も呼吸も聞こえない、ただ温かいだけの胸が私を抱きしめている。
知らない言葉で、凪いだ浜辺の波のようにゆったりと何かを語っている。
いつの間にか私は一つだけその言語を知っていた。
「九十九番目のお話はこれで終わり」
もうすぐそれを聞く予感がしている。

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行方不明者が続出する山あいの地区。どうやらどこかに悪魔崇拝カルトが根城を構えたらしい。不慣れな捜査員たちを指導するのは呼び戻された退役ベテラン。彼は焚火の跡を指し、悪魔崇拝の儀式の痕跡だという。普通の焚火跡とどう違うのか。
「いや、どうしてわからないんだ? 」
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もちろん次の夏も踊るわけだ。
大きな顔が生け垣の上にずらり、積み重なって3段か4段、横はわからない。
隣の座敷にはあの無数の大顔たちの笑い声は聞こえなかったようだが、こちらの座敷の年配社員たちは、あの後少し耳が遠くなったようだ。

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某大手まとめサイトに、爆笑する女性の広告動画が出ると話題になったことがあった。文字も台詞も無く、クリックしてもどこにも行かない。笑っている女性の詳細も見つからない。そういえばドメイン抹消されたあのサイトでもこの動画見たぞ、という声が出る頃、まとめサイトは事業撤退を発表した。
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人気配信者の番組で、けたたましい女性の笑い声を聞く人が出るという。聴くのは視聴者のうちほんの数人。ゲームの音声でもないし回線の不都合でもない。気のせいかな、と思っているうちに、配信者はチャンネルを削除してしまう。そうして何人が消えただろうか。笑い声の存在は未だ噂のレベル。
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あんまり聴いたことのない
歌を教えてくれた先生は
戦の終わる前の年
遥か南で亡くなった
歌に故郷はあるけれど
敵も味方もありはせぬ
公園で弾くあの歌に
多めの銭を投げ込むは
かつては敵の兵士たち
夕暮れに弾くこの歌に
微かに被るテノールは
平和を望む懐かしい声
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神の怒りに触れたのかと問えば、彼はわからないという。神は思考に相当すると考えられる部分が我々とはあまりにも異質で、思考なのか反射なのかその他の何かなのか、そこからわからないのだと。昨日までゼミの先輩だった古木は、昨日まで彼のバイト先のコンビニだった山中で枝を揺らして語った。
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ジャックはストラスブールでパパと、ヨハンはカールスルーエでママと、研究しながら暮らしてる。毎月20日は秘密裏の研究成果の検討会。腕や頭のぼこぼこ湧いた変なものしかできないが、そのうちいつか直せるよ。僕らの綺麗な姉さんの、十五で死んだジョゼフィーヌ。
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時々あるやつだな。書かれてる字みたいなのはあまり重要じゃない、看板の地についた引っかき傷をよく見るんだ。わからない? こうして、こうすると、ほら、同じようについた。そう、下の藪の同じ位置に、同じように吐いた血の跡もあるよね。ここまでやれば次はどうなるか、もう解ったでしょう。
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海亀は南海の生き物で、雪国の海まで来ることは無いはずなのだが、祖父は幼い頃に家の裏の浜で見たという。見たと家族に言おうか考えていると、その夕方に、祖父の父の戦死公報が届いた。偶然かもしれないが、それで今朝見たもののことを祖父に訊けずにいる。
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いつも夕方に公園を散歩している老婦人がいた。紳士物の中折帽を被っていたが、会釈を交わす程度の顔見知りが訳を訊くものでもなく、何か形見の類かなと。
後に聞いた話では、ご婦人は昔その公園の場所にあった百貨店の社長令嬢だったそうだ。跡継ぎだった実兄とは不仲であったというが、さて。
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椿の花の落ち積もり
紅を敷きたる裏小路
古木の精を背の君と
呼びし人こそ空しけれ
謀反騒ぎの片隅の
ついでのように斬られけり
涙を流す者も無き
名の残らざるその人の
弔い花の紅は
次には誰を連れて行かむか

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随分古くなった標識。特に邪魔ではないが法令外のもののようで、撤去しようか等と相談していると、風に煽られて剥げかけていた塗膜がめくれる。
その下には。

撤去の前に慰霊祭をしなければならないが、引き受けてくれる寺院がみつからない。
知らなかったのはうちの人間だけだったようだ。
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マリーとモリーは仲良しさん。
声も姿もそっくりだけど、違う所もあるのです。
マリーは右から靴下履いて、モリーは左を先に履く。
違う所があるせいで、ぶつからなくて済んでます。
マリーはレバーが大好きで、モリーは目玉をよく食べる。
獲物は仲良く分けるから、二人はいつも仲良しさん。
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「どうですか、本物ですよ」
古びた衣服は体が痩せてしまったために土気色の肌の周りでぶかぶかしている。視線には力が無く、治りきらない負傷が汚れた包帯の下でじくじくと薄赤い色を滲ませている。
「あの紛争が終わるまではこいつらもどうせ帰れません、一日五千ドルでキャンプごと」
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@panda_bancho @molmol299 「これでよいかの?」
藍色の衣の大柄な老女が尋ねる。
「媛様にはお世話になりまする」
「おぬしが弱れば神域の守りも困るからの」
平伏する萌黄の衣の男に女神は笑いかける。
「さて、神罰なんか久々に当てたではあるが、あんな偽呪いでわらわの宮に来てはならぬと伝わったであろうか……?」
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「おい、あの大統領執務室の飾り物」
「平和の象徴だと?」
「あの男の民族じゃそうかもしれんが、俺たちの伝承では死の使いだ」
「うちの地方の民話じゃいつも狐に騙される役でな、笑っちまった」
「美女に化けて人を喰うと伝わる」
「まあ、国内の統一なんかお構いなしってこったろうな」
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「もしもし、あたしメリーさん。あなたのお部屋の前まで来たわ」

「ほっほっほ、来たのう」
「どのような人形であろうかの」

「こんばんは、あたしメリーさん。これはお土産の菊姫大吟醸」
「「「おおおおー!」」」

「おはよう、あたしメリーさん。頭痛がするの。ここはどこ?」

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