呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

参加メンバーはこちら

呟怖.ORGと参加について

本当に見えてる人は、見えてる事に気付いてないんだよ。

#呟怖
#一行怪談

親父に酷く殴られた夜。駄菓子屋の軒先で朝を待つのが常だった。すると店の婆が「ほれ」とアイスキャンデーを1本くれた。その甘さが懐かしく久々に帰郷し、親父の墓には目もくれず向かった駄菓子屋。廃墟を見上げ立ち竦んでいると、「ほれ」アイスクリームケースから老いた手が伸びアイスを……
#呟怖 https://t.co/jboZfdTv9v

冥界ポストというのを設置した事がある。あの世の人に宛てた手紙を預かり、返信をするというサービスだ。勿論返事は私が書くが、遺族の気持ちに寄り添い真摯にやったお陰か繁盛した。
ある日。「架空の手紙に返事が来たから冥界を通していない筈」と、税務署がやって来た。
閻魔様より怖かった。
#呟怖 https://t.co/rTu5gTdBKh

「皆様、雲の上に到着いたしました。少しの時間ではありますが、マスクのない空の旅をお楽しみください」
機内アナウンスが流れ、乗客たちは我先に酸素マスクを外した。
最終戦争から百年。分厚い雲に覆われた地上の毒は、未だ消え去らない。
一時の素肌の自由が、この世界で最高の贅沢なのだ。
#呟怖 https://t.co/sRq9eMBkKC

花魁の簪には、沢山の鈴が付いている。風が吹く度シャラシャラと音を立てるから、ちっとも笑わなくても賑やかしになるんだとさ。

そんな花魁が、ある時笑った。

客の男はそれっきり音沙汰なし。でも花魁は嬉しそう。

簪の鈴が増えた気がするのは、気の所為だろうか?

#呟怖 https://t.co/Kl5PBxRWEX

失敗した殺し屋には、薄汚れた路地裏がよく似合う。
腹の銃創を押さえ彷徨う路を閉ざす階段。這い上った先は、ただ落ちるだけの空間。見下ろせば、これまで殺した奴らが待っていた。
人には、生き様に相応しい死に様が待っている。よく言ったものだ。
身を投げた赤い光景。
そこが、俺の天国だ。
#呟怖 https://t.co/B68zQahmIX

バレンタインの日。クラスで一番モテる奴の下駄箱に、一番匂いのキツい線香を熨斗付きで投入して、全てのチョコレートを台無しにするという悪戯をした。
翌月。
俺の下駄箱に小さな箱が。
「お陰で成仏できました。ありがとう」
そう添えられた菓子箱は、何度捨ててもまたそこにある。

#呟怖

日本で最初に珈琲が飲まれたのは長崎の出島。とても貴重品で、ごく限られた人しかその味を知りませんでした。
ですから毒を仕込むのは簡単で、みんな毒の苦味と知らずに、ありがたがって飲み干すんですよ。

「どうぞ」
毎度蘊蓄を垂れながら珈琲を運んでくるマスター、本当やめてほしい。

#呟怖 https://t.co/GfDYr2lWMh

「玄関を開けたら、鬼の仮面をした男が立っていた。それに危険を感じ猟銃を放った。そうですね?」
「はい」
「ご主人は子供を驚かせるために、毎年節分は鬼に扮装して帰宅していたのは覚えてなかったのですか?」
「だからです。主人が過剰に脅かすから、娘たちは引きこもりになったんですよ」
#呟怖

ゴ自由ニドウゾ

散策路の脇に佇む石の箱。苔の布団に横たわると心地いい。
ついうつらとした時、視界が急に暗くなった。
バタンと蓋が落ちる。
この棺が食虫植物の如く私を捕らえたのだ。木の根が絡む。蟲が蠢く。

「石のベンチがあるよ」
談笑する声の真下で、私は森に吸われている。

#呟怖 https://t.co/9l5yXTkCbF

病院の夜は忙しい。
今夜も患者がやって来た。
「人生に疲れました。もう行き場がありません」
「分かりました。一〇四号室が空いてますので、ご入院いただけます。ただし、他の病室は、絶対に見てはいけませんよ」
──覚悟が鈍るといけないのでね。
廃病院の夜は、今夜も忙しい。

#呟怖 https://t.co/gJzcKFdrDh

毎朝、玄関前の道端に花が置いてある。気味が悪いので、防犯カメラを取り付けた。すると、そこに映っていたのは、私。身に覚えのない事態に動揺した。
「なぜ?」
すると、私の中の誰かが答えた。
「気付かれたらやろうと思ってたんだよ」
右手に握るナイフが顔に迫る。
「罪の精算をね」

#呟怖 https://t.co/6NaK5oRLaR

タイムカプセルを掘る。
行方不明の担任に代わり、学級委員だった俺が指揮を取る。
校庭裏の松の木の根元。スコップで土を掘り返していくと、固いものに当たった。慎重に軍手で取り出したそれは、頭蓋骨。
悲鳴と怒号の中、俺はそれから目が離せなかった。
誰だよ、担任をここに埋め直した奴は。
#呟怖

認知症が始まったから、祖父の愛車の白の軽トラの鍵をしまい込んだ。しかし、どこに片付けても見付け出して乗って行ってしまった。
でも、もうその必要もなくなっと、鍵を仏壇に供えておいた。
けれど、時折鍵がなくなる。そして必ず、軽トラに刺さっている。
今はバッテリーを外してある。

#呟怖 https://t.co/eVregBbkDg

三年前、故郷は泥に飲まれた。助かったのは、その場に居なかった私だけ。
無惨な爪痕を見下ろす。幼い記憶が蘇り、私は唇を噛んだ。
両親は未だ土の下。私には見える。苦悶に蠢くその手が。
見つからなくて良かった。殺人の痕跡がバレてしまうから。
犠牲は大きかったが仕方ない。
ざまあ見ろ。

#呟怖 https://t.co/KVBZ790t6F

母の遺品を整理しようと引き出しを開いた。そこに丁寧に置かれた日記帳。
中を開き、日付を見る。そこには、俺の誕生日が書かれていた。育児日記らしい。子育ての苦労や成長の喜びが、毎日綴られている。

しかしただひとつ、おかしい点があった。

俺の名前は芳雄だ。
太郎って誰だ?

#呟怖

ザッ……ザッ……
雪の上で何かを引き摺る音に目を覚ました。布団を被り息を殺す。音は静かに、窓の外へと近付いてくる。
ドサッ
重い物が投げられ、屋根の雪が落ちる。
去る足音。そして、耳鳴りする程の静寂。
雪解けまでこの謎は解ける事はないだろう。
そこには、もう一人埋まっているから。
#呟怖

フリマサイトのオススメ欄に、乳歯と髪の毛が並んでいる。

#呟怖

海のダイヤと呼ばれる大物を求めて、何人もの男たちが出港したさ。けれど、誰も戻って来やしない。なァに、心配する事ァない。一発当てて、どっかで豪勢に暮らしてるさ。

港町の寂れたバー。カウンターで紫煙をくゆらすママの首筋に、虹色の鱗が光っているのを、若き冒険者は見逃さなかった。

#呟怖 https://t.co/kMrVELBCcc

そのテーブルの前に座った者は、その場から抜け出せなくなるという。
その魔性が、座る人から気力と行動力を吸い尽くすのだ、吸血鬼のように。
標的は目的を見失い、その日を無為に過ごす事になる。
だが人はそのテーブルを手放さない。精神までもを支配する恐るべき家具。

その名は、コタツ。

#呟怖

オービスが撮った写真に映る、助手席の女は誰なんだ?

#呟怖
#一行怪談

回送列車を運転中、背後に妙な気配を感じる事がある。そんな時は絶対に振り返ってはならない。駅を通過する時、速度を44kmに落として警笛を4回鳴らす。すると「それ」は降りる。
今度、警笛を鳴らしてゆっくり走る回送列車があれば、警笛を数えてみて欲しい。

それが4回なら、奴はそこにいる。

#呟怖 https://t.co/xSGcDsXdpS

鳥居をくぐれば現れる古びた社。いじめられては、よくそこに逃げ込んだ。
涙を優しい空気が癒していく。なぜか、私にはとても落ち着く空間だ。
ある時聞いた。私の一族は15の春に、あの神社の贄となる。
そうか、私を迎えてくれたのか。永遠にあの場所に居られるのなら、悪くない。

#呟怖 https://t.co/ZHlFTgiBAg

公園のベンチに置かれたノート。忘れ物だろう。日記だろうか?
持ち主の情報があるかとページをめくってみる。そして目を疑った。
全く見た事がない文字らしき記号が、びっしりと書き込まれていた。
何だこれは?
戸惑う私の脳裏に直接、不自然に間延びした低い声が囁きかける。

「見たな?」

#呟怖 https://t.co/ZaVm3YoHJU

瑕疵物件と聞き、その理由を聞いた。
「踏切と公園が近いので」
しかし昼間は仕事に出かけているし、0時を過ぎれば終電が終わる田舎。深夜の公園に人影などない。
家賃の安さに飛び付いたが、今になって後悔している。
公園のブランコと踏切が、毎夜毎夜、ギーコカンカンと音を競い合うからだ。

#呟怖

何度迂回しても、g○○gleが立入禁止区間に案内してくる。

#呟怖
#一行怪談 https://t.co/8t6kiPgxKH

喪中はがきが来たはずなのに。

#呟怖
#一行怪談

アパートの入口の壁に何度指名手配犯の顔写真を貼っても、翌日には必ず剥がされている。

#呟怖
#一行怪談 https://t.co/csu3u3EZXP

盆と正月の親戚の集まり。
寿司を囲む人数が、正月よりお盆のが多いのは、お年玉をケチってるからだろうと思っていた。
けれど今年の正月、仏壇の脇に並んだ遺影の数を足してみて納得した。

#呟怖

今思い付いたはずの #呟怖 が、既にツイートされていた。

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。