呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

投稿サイトに載せている鳴かず飛ばずの推理小説に評価が付くようになった。それを励みにトリックを考え執筆する。そんなある時、状況が小説にそっくりな「事故」が起こった。
まさか……。
しかし執筆する気になれない。
更新をやめてしばらく、初めてレビューが付いた。
「続編はまだですか?」
#呟怖

「誰かに引っ張られたんです。アクセルから足が離れなくなって、それで」
追突事故で拘留中の容疑者が、何度取り調べをしてもそう答える。
「見てください。……ほら」
容疑者が見せた、靴下を脱いだ足の甲に、手型が痣になって残っていた。

この案件をどう処理すべきか、俺には分からない。

#呟怖

1本目のボトル
「〇月×日 漂流30日目 救助求厶 現在位置……」
2本目のボトル
「△月□日 漂流68日目 餓死者多数 救助求厶 現在位置……」
3本目のボトル
「×月×日 漂流129日目 死体ヲ食ヒ尽クセリ セメテ骨ノ一部デモ、故郷ニ帰ヘリタシ 我ガ指ヲ同封ス コノ手紙ヲ見タ者ニ、我ガ無念ヲ託ス」

#呟怖 https://t.co/bsRceXbPhN

終電が止まったのは見知らぬ駅だった。扉が閉まらずアナウンスもない。仕方なく外に出る。そこは霧に煙った街。ぼんやりと並ぶ街灯に見覚えがある。なぜ?
少し先の街灯が人影を映し出した。コートの男。手には刃物。
知っている、彼の事を。私は彼に──。
そう、私の前世は、ロンドンの娼婦。
#呟怖 https://t.co/YwEMzkiFHB

初めて行った彼女の家。だが、居心地が悪い。障子の隙間から目が覗いているのを、彼女は気にもしていない。
「あのさ……」
堪りかねて、僕は彼女に聞いた。
「ひいおばあちゃん」
事も無げに答えた彼女は首を傾げた。
「それより、さっきからずっと母さんが膝に座ってるの、気にならないの?」

#呟怖 https://t.co/zwKrfg8Mfb

夕焼けを眺めながら立つ海辺の小径。崖下の地平線に浮かぶ日の揺らめきを瞳に映して、娘が呟く。
「おひさまは死んじゃうの?」
「死なないわよ。海に沈むだけ」
腕の中の不安げな体を抱き締めて、私は微笑んだ。
「海に沈むだけだから」
波の音が、私たちの痕跡を、静かに受け止めた。

#呟怖 https://t.co/zrH3Jaq1Tm

工事現場で発見された身元不明の他殺体の頭蓋骨から顔を復元したところ、エルフである事が判明したためこの事件は迷宮入りとして処理された。

#呟怖
#一行怪談 https://t.co/2CGAwclusm

山に巨大な頭部が乗っている。神の成れの果てらしい。
「タス……ケテ……」
震える声はだが人々には届かない。かつて「ヒト」であったものは、自我を失い赤い空に吸われていく。

世界って、こんなに簡単に壊れるんだ。

真の神は中天に鎮座して、召喚者である私に微笑み掛けた。

#呟怖 https://t.co/21H5ovbDYe

薔薇の似合うあなたに薔薇のドレスを。
しかし、どれだけ繊細に彩られたモチーフも、所詮偽物。あなたには似合わない。
そうか。瑞々しい深紅の薔薇こそが相応しい。
鋭い棘が肌を刺す。目は涙で潤み、傷付いた肌は白く色を失う。
ドレスが薔薇色に染まっていく様こそ、あなたが最も輝く瞬間。

#呟怖 https://t.co/SQsqNV6vPp

「怖い話聞かせてあげる」
そう言って下らない話ばかりするから、弟を山に置いてきた。
──一年後。
「怖い話聞かせてあげる」
戻ってきた弟は、山から僕を見下ろした。
「今度は本当に怖いよ。体験談だから」
弾むように甲高い声からは、耳を塞いでも、鼓膜を破っても、逃れられない。

#呟怖 https://t.co/3OPDaq3xjq

「ブラジルに行く」
と、校庭の隅に穴を掘り出した斎藤くん。翌朝見に行くと、大きな穴とスコップしかなかったから、危ないから埋めておいた。
二十年後。校舎の建て替え工事で白骨が出たらしい。
きっと、ブラジルから戻る途中で力尽きたんだな、斎藤くん。

#呟怖 https://t.co/PzTrsMzSmI

ロープで塞がれた林道の先に廃神社があるらしい。悪ガキ連中と肝試しに行くと、確かにあった。朽ちた社を覗く。すると「ガガガ」という声がしだした。
「うわあ!」我先に家に帰り布団を被る。
「ガガガガガ」声がする。窓の外に何かいる。
なんでついて来るんだよ、一人置いてきたじゃないか。
#呟怖 https://t.co/geXdvXiF0K

舗装もされていないトンネル。なぜか、ガードレールだけが道を区切って伸びている。
通学路にある奇妙な光景に次第に慣れてきたある日。部活で遅くなって、すっかり暗くなってから差し掛かった時、私は見た。

土の中から、光る手がゆらゆらと揺れている。

ガードレールの意味が今分かった。

#呟怖 https://t.co/AYcaWNI1Tp

幼い頃、そろばんを習わされた。
私は数字が大の苦手で、いつも泣きながら帰った。
そろばん塾の角を曲がると、黄昏時の電柱の陰でいつも待っていた祖父。涙を拭い、手を繋ぎ、夕焼け小焼けを歌って帰った。

その話を母にしたら、「え?」と、仏間に飾られた若き英霊の遺影を振り返った。

#呟怖 https://t.co/CDItyQolj6

最近、妻が猫を飼いだした。
「こんなところにいたのね」
椅子の下の猫を妻が抱え上げた。……いや、昨日は黒猫じゃなかったか?その前はトラ猫だったはず……。
よく見ると、妻の髪型が昨日と違う。
部屋のレイアウトも違う。この椅子に見覚えはない。
いや、それを見ている、俺は誰なんだ?

#呟怖 https://t.co/RZK8uzCyvP

#呟怖

猿が増えたので減らします。

神の宣言の後、七日七晩雨が降り続いた。 https://t.co/rRhUCLJaGr

寂れた喫茶店の客は、俺と彼女だけだった。
「別れよう」
俺の言葉に、彼女はお腹を擦る。
「この子は?」
「下ろしてくれ」
「特製ブレンドでございます」
マスターが置いた、注文もしていない珈琲からは、扁桃の香りが立つ。
「ありがとう、パパ」

俺は察した。
この店からは、出られない。

#呟怖

母の遺品を整理していたら、押し入れの奥から行方不明だったはずの父が出てきた。

#呟怖
#一行怪談

「近頃は防犯意識が高くて、夜道の一人歩きが減りまして。如何にして血を確保するか考えると、他人に対して無防備になる場所、それは職場ではないかと。しかも、体裁のために、社内での事件事故は隠蔽してくれるらしいじゃあないですか。ブラック企業?大歓迎です。抑圧された血は美味ですので」
#呟怖

最近、バックモニターを見ながら車をバックさせていると、車止めもないのにゴツンと何かに当たる時が頻繁にある。
見に行っても、リアウインドウに手型が付いている意外は何も異常がないから、気にしない事にした。

#呟怖

「近頃は防犯意識が高まって、夜道を一人歩きする人が減りまして。どうやって血を確保するか考えた時、人が無防備に一人になる場所、それは職場ではないかと。しかも、体裁のために、社内での事件事故は隠蔽してくれるらしいじゃあないですか。ブラック企業?大歓迎です。黒は好きな色ですから」
#呟怖 https://t.co/b2XWDuC5Er

腐らないバナナを応用した遺伝子技術で、人類の寿命は飛躍的に伸び、深刻な少子化から迎えた人口減少問題は解決したかに見えた。
しかし、肉体は老化せずとも、人間の精神とは、歳を重ねるごとに傲慢になっていく。
加速する社会の綻びを止める術は長寿者を抹殺するしかないとは、皮肉な結果だ。
#呟怖 https://t.co/hGp6SWhium

卒業以来の同窓会。卒業アルバムを囲み話題が弾む。悪ガキ五人組が肩を組んでいる写真を見てふと思った。
「田中っていたよな。急に学校に来なくなった奴」
すると、隣の佐藤が俺をトイレへ連れ出した。

「覚えてないのか」
佐藤は囁いた。
「俺ら四人で、あいつを学校裏の溜池に沈めたのを」

#呟怖

息子のDNA鑑定書を妻に突き付ける。
「親子関係0%だそうだ。あの子の父親は誰なんだ?」
血の気を失った妻は、震える声で呟いた。
「あなたが養子だなんて聞いていないわ」

#呟怖

「電話も繋がらない無人島でバイト?」
友人に言うと怪訝な顔をした。
しかし、これは俺が心の底から望んだ結果なのだ。これでやっと、あのストーカーの目から逃れられる。

小さな船を降りる。客は俺一人。
開放感に浸りながら背伸びをするのを船員が見ていた。

赤い口元が、ニヤリと笑った。

#呟怖

久しぶりに会った元彼は、フリマサイトで呪術師をしているらしい。
「塩でも送っとけば納得するから、ボロ儲けだよ」
そう言って彼はコーヒーに口をつけた。
「私もフリマサイトなら使ってるわ」
「へー、何をしてるの?」
「復讐屋」
彼の手からカップが落ちる。
「詐欺師を殺せとの依頼なの」

#呟怖

僕の友人は、どんなドッキリを仕掛けても怖がらない。暗闇から能面を付けて現れても、目の前にマネキンの首を落としても。
ある時、その理由を聞いたら、彼は答えた。

「君の後ろにいるソレより、怖いものなんてないから」

#呟怖

「このトンネルに入った者で、生きて戻った者はいない」
そう言われ、恐れてきた。
十五の夏、決意を持ってトンネルを駆け抜けた。そして、誰も戻って来ない理由を知った。
トンネルの向こうの世界には、鬼もいないし、自由がある、豊かさがある。
あとは、鬼に見付からないよう、逃げるだけだ。
#呟怖 https://t.co/Gml4i86kXs

殺し屋稼業を始めて一年目、返り討ちに遭った事は一度しかない。

#呟怖
#一行怪談 https://t.co/E2Q9ezkkz8

空き巣に入った部屋の住人が帰ってきたから、咄嗟にクローゼットに身を隠した。入浴中に逃げ出そうと待つが、住人はクローゼットの扉に首を括りだした。悶える声が静まる。
扉を押すが、ビクともしない。扉に凭れたまま死んでいるのだろう。
出られない。助けも呼べない。助けてくれ……。

#呟怖

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