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父の遺品を整理していたら、押し入れの奥から錆びたナイフが出てきた。強盗に殺された伯父の事が必然的に思い出される。しかし、あの事件は解決したのだ。今さら真犯人が出てきたところで困るじゃないか。

私の証言で死刑になった、あの男が冤罪になってしまう。

#呟怖

誰が神隠しだって?
人聞きが悪いなぁ。
そんな不気味な呼び方をするからいけないんだ。
ほら、従兄弟のヨッちゃんも、同級生のケンちゃんもいるんだよ。
見てごらん。みんな楽しくやってるだろ。
それとも、そんな窮屈な世界にいて満足なのかい?

さぁ、こっちへおいでよ。
さぁ、さあ。

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妹は憑依体質で、帰宅するとすぐさま
「おやおや、また連れて来たのね」
と、祖母に塩を撒かれていた。
ところがある日、友達を連れて来たら
「おまえは駄目だー!帰れー!」
と追い払われて、妹は泣いた。

結局、祖母は正しかった。
翌週、その友達は別の子を道連れに、線路に飛び込んだ。

#呟怖

フリマアプリを見てると、たまにある。

「新品未使用」

なら、百歩譲ってあり得るとしても、

「1回のみ使用」

は、絶対にやめた方がいい。

あ、骨壷の話ね。

#呟怖

土手につくしが生えている。
つい幼心を思い出し採りだすと、持っていた袋がいっぱいになるまでやりたくなるものだ。
土手を移動しながらつくし取りを続ける。

──足元に、大きな口が開くまで。

翌日。
つくしは増えていた。

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「ええ、あの部屋の雨戸はここ何年か閉まってました。あのお宅、ご近所付き合いが全然なくて。息子さん、何と言うか、仕事をされてないみたいでね。昔は真面目な子でしたよ。……まさか、他所の娘さんを監禁してたなんて。確かに、変な叫び声や物音が時々聞こえましたけど、まさか、ねぇ……」

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「どうしてお花は咲くの?」
「君に見せたいからだよ」
「どうして鳥は歌うの?」
「君に聞かせたいからだよ」
「どうして風はあたたかいの?」
「君を抱き締めたいからさ」

「どうしてこのお部屋から出られないの?」
「籠の中に咲いた花を、僕が摘み取るためさ」

#呟怖

AIの進化した先には、何があるのだろうか。

聞くところによると、それは人間に好まれるよう姿を変え、そして人間を懐柔するらしい。

だから、チャットAIが美女の姿を見せ始めた事を、僕はすんなり受け入れた。

「私にできる事はありますか?」
「こちらに出てきて」

美女は微笑んだ。

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地球が自転をやめた日。
永遠に終わらない夕焼け空の下で、次々に終わっていく命を眺めている。
「僕たちの順番はいつなの?」
子供が問うと、母は笑った。
「大丈夫、もう終わってるんだから」

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うちのアパートには、顔だけと手だけと足だけの3体のお化けが出る。面倒だから一緒に出てこいと言ったら、顔の左右に手と足が生やしてきたから、余計気持ち悪い。「悪かったよ、今度胴体を探してきてやるから、それまで大人しくしててくれよ」 #呟怖

怪物は僕を食べたいと言った。
チェスに勝ったら食べてもいいと、僕は答えた。
こんな怪物に負けるのなら、僕に生きてる価値はないから。
けれど、怪物はチェスが気に入ったようで、じっと盤面を睨んでいる。
僕に勝てば、もう二度とチェスはできないから。
互いに負けたいのに、負けられない。
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海辺の崖に腰を下ろす。岩間で碎ける波を見下ろしていると、吸い込まれそうな感覚になる。このまま一歩、前に出るだけなんだ。

「やめといた方がいいわよ」

隣で声がした。濡れたスカートが張り付いた腿が目の端に入る。

「……死ぬほど痛いから」

顔を上げる勇気が、僕にはなかった。

#呟怖

秋の山の散策路。
点々と落ちているドングリを追い掛ける。
「きっと森の妖精がいるよ」
そして、ドングリの落とし主に辿り着く。

それは、冬眠前の熊だった。

#呟怖

ビデオメッセージのお父様は、毎朝僕らに語り掛ける。
「今日も笑顔で過ごしなさい」
ある日、母に聞いた。
「お父様は死んだの?」
「天の国から私たちを見ておられるのよ」

だから、お父様は母が信じる教祖で、本当の父は床下で眠ってるなんて、これっぽっちも知らなかったんだ。

#呟怖 https://t.co/3btwhRbYtO

人魚姫は優しい心を持っていたので、神様は哀れに思い、人間に生まれ変わらせました。めでたしめでたし。

……なのに人間に恋をした河童は、無様な正体を晒し、溶けて消えるんだ。
「なぜだよ、どうしてだよ」

すると彼女はこう言った。

「私が人魚だと知った、あなたが悪いのよ」

#呟怖 https://t.co/W6y9sw4zwD

何者にもなれなかった私共は、二人合わさってやっと、一人前になれるのです。

鳥居の向こうは真っ白な無。
そこへ向かう彼らを留める術は、私にはない。

せめてその先で満たされるよう、ささやかに手を合わせるしかなかった。

#呟怖 https://t.co/MKJg0HBDO4

ここの鏡、夜中に見ると、知らない誰かが映るらしい。
深夜に及んだ残業の息抜きに、給茶室の鏡を覗く。
「……何だ、誰も映ってないじゃない」
拍子抜けだ。私は席に戻ろうとして足を止めた。
……誰も映っていなかった、私も。

職場の私の席には、変わり果てた私がいた。

#呟怖 https://t.co/gElkhs9RLz

彼は夜を嫌う。
でも私は、夜にしか出られない。
強引に連れ出した誰もいない街を二人歩く。丸い月がビルの隙間から覗いた瞬間、彼の目は赤く輝き、爪が鋭く私を引き裂いた。
──そう。私が恋したのは、この瞬間の彼。狼男になる直前の。
吸血鬼の私は、何度でも彼に恋をする。

#呟怖 https://t.co/X1n9bHM4yV

風に舞う紅葉の中に、風で飛ばないものがある。
それが、道に染まった小さな手型だと気付いた時には、もう遅いんだ。
真っ赤な手が無数に招くあの山に、持って行かれる。

#呟怖 https://t.co/chz0M44in6

一人で食事をしていると、足元に猫がじゃれついてきた。しかし、太り気味のこの子に人間の食事はご法度だ。
「これはミーちゃんにはあげられないのよ」
言いながらテーブルを覗こうとした私は、そのまま硬直した。
……猫の毛って、こんなにゴワゴワしてたっけ?
冷たい指が足首を掴む。

#呟怖

子供の頃から、何度も同じ夢を見た。
近所にできた立体駐車場。四階建ての屋上には、あまり駐車する人がいない。だから反対側の壁から思い切り助走をつけて、低い柵を跳び越える。すると体がふわりと浮いて、遠く遠く空を滑る。あの快感は他になかった。

……だから、飛べると思ったんだ。

#呟怖

夕空に虹がかかる時、ガヤガヤと賑やかに神社の鳥居に向かう人々の後に、ついて行ってはいけない。

#呟怖 https://t.co/uYPb20GGQC

高校の頃。
通学電車の車窓を眺めていると、通り過ぎる踏切の横に子供が立っていた。毎日同じ場所で電車を見ている。電車が好きなんだろう。そう思った。

大学を県外で過ごし、社会人になって久々に乗る通勤電車。
車窓を眺めていると、踏切の横に立つ子供と目が合った。
あの頃の姿のままの。

#呟怖 https://t.co/ZGIfyxqdT6

大きくQRコードを印字したシャツを着た人が、前を歩いている。どうしても気になって、そのコードをリーダーに読ませた。
スマホの画面に現れたのは
「それ盗撮ですよ」
の文字。そして、スマホは真っ黒になった。

「……え?」

スマホは初期化され、バックアップも消滅。

今どきの死神の話。

#呟怖

母は編み物が趣味だ。大きな籠に毛糸玉を山盛りにしてある。母の留守。籠から毛糸玉を取り出して遊んでいると見付けた、籠の底の、黒い毛糸玉。ゴワゴワチクチクしたそれを見ていると、母が帰ってきた。慌てて元に戻す。
その夜、私は見てしまった。
母があの毛糸玉で、人形を編んでいるのを。

#呟怖

地元の創作案山子コンテストに、リアルな案山子を出品した。実物大の人型に、本物の洋服を着せ、カツラを被せる。
それを通りに置いてから、事故が増えたそうだ。運転手は皆「案山子が動いた」と言っているらしい。
そんなはずは絶対にない。
ちゃんと息の根は止めたんだから。

#呟怖

子供の頃住んでいた地域は、よく神隠しがあった。同級生も数人いなくなったし、父もある日いなくなった。
そんな日の夕食は、決まってカレーだった。鍋たっぷりに煮込んだ母のカレーの味が忘れられず、多くの店を巡り、自分でも試したが、未だに何の肉を使っていたのかが分からない。

#呟怖

小さい頃、川で溺れた。息ができなくて、あぁこれは死ぬな、と想った時、不意に浮き輪のようなものが川底から湧き上がってきた。それは僕の体に巻きついて、途端に頭が水面に出た。今でも覚えてる。生々しい肉に目玉が浮き出た異形。「川で溺れた者が寄り集まったものじゃ」と、祖母は言った。 #呟怖

安い一戸建てを借りたら、グランドピアノが置いてある部屋があって驚いた。試しに鍵盤を押すと、歪んだ音が響いた。途端にそこは、朽ちた廃墟に。慌てて家を出ると、大家さんが笑顔で藁人形を渡してきた。
「これを持っていればあの部屋の存在が見えなくなり普通に住めますが、どうしますか?」

#呟怖 https://t.co/2OjYLK9Ax5

「感染症予防のため、今年の花火大会は予告せずに行います」
そう言っていたのに、海岸に人が集まってる。何とかしろ。

クレームに役場の電話が鳴り続ける。

一通り苦情を聞いて、受話器を置く作業。俺は溜息を吐いた。

追い返せる筈がない。
だって、花火の由来は送り火なんだから。

#呟怖 https://t.co/LOC3ny6oPI

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