呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

足音がついてくる、深夜の裏通り。足取りを早めるが、それは段々と迫ってくる。そして……

グサッ

倒れる音と、足元に拡がっていく血溜まり。

「ごめんね」

私に取り憑く何かから解放して欲しいだけ、それだけなのに。

鎌を持った何かが、私の背中で嘲笑う。

#呟怖

「おまえは信用できない」
そう言って主人は既製品しか食べない。
でも、唯一冷蔵庫に置いているのがマヨネーズ。
「毒を入れれば油が変色するし、酢の殺菌力で食中毒の心配もない」
と、マヨネーズ味しかしない惣菜を食べている。

知らないのね、ボツリヌス菌はマヨネーズでも殺せないの。

#呟怖 https://t.co/xsK598JefO

ここから飛べば、ごつごつと突起した岩肌に肌は削られ身体は砕かれ、ただの肉片になれるだろう。身元を示すものは全部焼き捨てた。今死んでも、それは私だと特定できないに違いない。

──ごめん。お父さんの未練だ。
あと七年だけ、君のお父さんでいさせてくれ。

#呟怖 https://t.co/AviKuPupAR

通知が止まらない。昨日の呟きが万バズしたようだ。
「今から駐車場を食べる」
誤字を面白がられたようだ。
私は作家だ。作品で評価されず誤字でバズるとは恥でしかない。
その後、通知は沈黙した。静かすぎる日常。
気付けば、私は祈りながら呟いていた。
ティティヴィラスよ、我に降臨せよ。
#呟怖 https://t.co/y02c3jLnMQ

兄が部屋から出なくなってら三年経った。
「ママが毎日ご飯を運んでるんだよね?」
「私の料理なんて食べないわよ。妹のあなたが買って来てるんでしょ?」
「えっ……」

#呟怖

母が庭で家庭菜園を始めたのと父が単身赴任に行ったのは、同じ時期だった気がする。

#呟怖
#一行怪談 https://t.co/Sxqz5rDsmp

肝試しの帰り。
見てはいけないものを見てしまった気まずさを重低音とエンジン音で誤魔化す。
山道をひた走ると、後部座席のSが叫んだ。
「Aがいない」
バックミラーにはだが、SとAの姿がある。
「何言ってんだよお前」
「そうだよ」
その声に目を向けた助手席に、A。
そして、正面に張り付くA。
#呟怖

走り回る子供がいる。俺は注意しようと声を上げた。
「おい……」
言いかけた時、車掌が壁のレバーを引いた。すると天地が逆さまになり、子供は天井に落ちた。広告から伸びた手が子供を写真の中へ引き摺り込む。
レバーが戻る。子供がいないだけの車両を、何食わぬ顔の車掌が通り過ぎて行った。
#呟怖 https://t.co/Pb6LAmKYE8

「おかえり」
母は、台所でカレーを混ぜていた。
「今日ね、学校に行ったの。壊されたあなたのランドセル、弁償してもらったわ」
「えっ……」
そういえばあいつ、途中で帰ったっけ。
「グラム200円で計算したわ。残りは慰謝料でいいでしょ」
カレーがグツグツと煮える。
冷蔵庫を開けない。

#呟怖

村の裏手にある山中にそれはある。雑木林にぽつんと立つ欅の根元。
昔は生贄の首を捧げる石台だったらしい。今では、欅で首を吊る者が後を絶たない。腐った首が石台に転がる。
何の案内もないのに、なぜ自殺者にはそこが分かるのか。

「知らないね」
村の老人はスマホを眺めてニヤリとする。

#呟怖 https://t.co/LAxpY8qlh5

アニメで面白そうだった、スケートボードで坂を下る遊び。
坂道のない地域に住んでいた俺たちは、使われていないマンションの地下駐車場に集まった。
最初にKが滑り下りる。
「面白いぜ。早く来いよ」
そして、Sも、Jも滑って行く。
……けれど、誰も戻って来ない
「早く来いよ」
声だけが響く。
#呟怖 https://t.co/PnXp5gsATi

自殺の名所と有名なダムに転勤になった。そして驚いた。自殺防止の対策が何も取られていない。これは問題ではないかと上司に詰め寄る。しかし彼は首を横に振った。
「彼らは生贄だ」
「どういう事ですか」
「ダム湖に沈んだ神が呼ぶんだ。彼らがなければ職員がその役になるが、いいのかい?」
#呟怖

機内放送が叫ぶ。
「アテンションプリーズ。お客様で、刑事、探偵、呪術師、錬金術師の方がいらっしゃいましたら、至急、操縦室までお越しくださいますよう、お願いいたします」
……いや、それは、呼ぶ相手が間違ってると思う。

#呟怖

豆腐小僧という妖怪がいる。
無害な妖怪だからと、ある時若者が勝負を挑んだ。
「あの木まで競走な」
豆腐が崩れるから早く走れないだろう、という見込みだったが、豆腐を揺らさぬ安定した走りで、豆腐小僧がぶっちぎった。
そして若者は今日も、取り憑かれたように豆腐を持って走っている。
#呟怖 https://t.co/rut7mlLu1q

「どうして田中くんを仲間外れにするんですか」
「いじめはいけません。みんな仲良くしましょう」
「そのグループに田中くんを入れてあげて」

先生はそう言うけど、誰も、田中なんて子を知らないんだよな。

#呟怖

祖母の家の、とある襖。
「開けてはいけないよ」
と言われ、気味悪くも従っていた。
そして、祖母は亡くなった。
葬儀の支度で大人たちが慌ただしい中、私は覗いてしまった。
そこは何もない部屋だった。
「おばあちゃんが連れて行ったのね」
ピシャリと襖を閉めた母に、それ以上聞けなかった。
#呟怖

パンドラの箱を開けてみた。
けれど、何も起こらなかった。

#呟怖
#意味怖

学校の七不思議。
音楽室の肖像画の目が動くとか、夜中にピアノの音が聞こえるとか、よく噂を聞くけど、どうしてぶら下がってる白い人のことは、誰も気にしないんだろう?

#呟怖

夜、妙な笑い声が聞こえる。友人に相談したら「けらけら女だな」と、ある食材を渡された。「これを食えば撃退できる」半信半疑に俺は夕飯に食べた。また聞こえる笑い声。俺は妙に愉快な気分になり、笑い飛ばすと声は消えた。何だ、こんな事か。しかし、俺の笑いが止まらない。おのれ、あやつ……
#呟怖 https://t.co/l3D2XjWXKw

とある都市伝説。
見通しのいい真新しい道路の途中に、「この先通行禁止」の看板がある。それでも進むと、三角コーンや黄色の表示板、進入禁止の標識が、道路を埋め尽くしている。
なぜこんな事をしているのかって?
この先に続く、あるはずのない道に招かれてしまう者が、後を絶たないからだ。

#呟怖

樹海に入った。
死のうと思った。誰にも見られない場所で、ひとりきり。

けれど、月の光も届かない樹海の底には、どこに行っても気配がある。
じっと見られている。呼ばれている。囲まれていく。

恐怖のあまり逃げ出した。けれど、どこまで行っても森から抜けられない。
助けてくれ……!

#呟怖

彼女からメールが来た。
「さっきSNSに上げた写真、酷くない?私の顔だけ消すとか」
僕は投稿を確認して考えた。そして返事を書いた。
「ごめん、加工をミスっただけだよ。削除するね」
それで何とか機嫌が直って良かった。
……言えないじゃないか、写真は加工せずに、そのまま上げたなんて。

#呟怖

酷く顔色の悪い肖像画。
タイトルに「ある画家の死相」とある。
画廊の店主が耳元に囁く。
「これ、自画像なんですよ」

#呟怖 https://t.co/wZN7t2h6yj

鏡にルージュで落書きされている。一人暮らしのアパートなのに。
一昨日はベージュ、昨日はピンク、今日はチェリー。
塗り重ねられていく紅が描く顔が、私を蔑み嘲笑う。
──あ、これ、私の顔じゃない。
ニヤリと唇に紅を引く。今日は深紅。
前の住人は気付いてたんだ、後ろから締めたのに。

#呟怖 https://t.co/aKPbgoFTkj

楽園には、ひとつだけ無い物がある
──墓。
死という概念が存在せず、墓は必要ないと言う。
そんな島の外れに小さな小屋があった。
「あれは何ですか」
島民に尋ねると笑顔で答えた。
「知らなくて良いです」
私は震えた。楽園が楽園たる為に必要な場所。それは誰にも知られてはならないのだ。

#呟怖

デジャヴ、なのか。
家族とやって来た公園。初めて来たのに見覚えがある。そうだ、子供の頃夢で見た。果たしてどんな夢だったか。
子供が遊具に駆け寄る。
……そうだ。あのトンネルの向こうに……
止める間もなく、小さな影はトンネルに消える。
駄目だ、そこに行ったら入れ替わってしまう。
#呟怖 https://t.co/xPYYYx2DW2

一人暮らしの部屋に妙な気配がする。ドアの外を横切る気配、足音だけがする廊下。姿を見た事は一度もない。俺と同じで人見知りなんだろう、そう思ってやり過ごしていた。
ある日、廊下でバッタリ会った。
「……どうも」
ぎこちなく挨拶して自室に戻る。
俺の他に地縛霊がいるなんて聞いてない。
#呟怖

廃校の桜を見上げていると、見知らぬ男が話し掛けてきた。
「無事に咲くと安心するんですよ。今年も見付からずに済んだと。……あなたは誰を埋めたんですか?」
目を丸くする俺に、男は囁いた。
「私はKを埋めました」
その言葉を聞き、俺は凍り付いた。
ならば、俺が埋めたのは一体誰なんだ?

#呟怖 https://t.co/zuwEnGrNVg

夜の病室。カーテンで区切られた天井を眺めると、隣の人の影が映るんだ。点滴台を押してトイレに向かったな、とか、影の動きを追って暇潰ししていた。そして気付いてしまった。カーテンのすぐ向こうから影が動かない。じっとこちらを見ている。それに今朝、隣の人は運ばれていったじゃないか。
#呟怖 https://t.co/xd9RHgrDpZ

実家の自室には幽霊がいた。でも慣れっこで、奇妙な物音など気にもしなかった。深夜のテスト勉強などは、その音のお陰で集中力が保てるくらいだ。国立大に入れて幽霊に感謝している。
しかし、一人暮らしを始めてからは成績が伸びない。やっぱり押し入れに一人入れておかなければ駄目らしい。
#呟怖

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