呟怖.ORG | 呟怖

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖
人に見えないモノが私には見える。共感は得られないので黙っているが時折言い寄ってくる輩もいる。因縁、因果、わからない話を聞かされ溜息を吐く。
玄関のドアを開くとおかえりとばかりに頭部と右目が肥大した女が迎える。
私は一瞥もくれない。
奴らは相手をするとつけあがる。
人も同じだ。

#呟怖
友人と飲みに行き終電を逃してしまった。

自宅の近い俺は泊まって行けよ、と言うが何故か友人の歯切れが悪い。

「お前さ、寝言が怖いんよ」

奴いわく俺の家に泊まると決まって夜中に目覚めて俺の寝言を聞かされるという。

寝言くらい何だよ、と返すが

「いや〜」

笑いが引き攣っていた。

#呟怖
近所のアパートに住む老婦人に声をかける。

「あらこんにちは。今日は孫が来てるから失礼するわね」

楽しそうに確かにそんな事を言っていた。

後日、彼女が亡くなりアパートの大家は知り合いだったため式の日取りを尋ねた。

が葬式は行わないと言う。

婦人は単身者で天涯孤独の身だった。

#呟怖
「ねぇ、私はなんだろう?」

うふふと気味悪く笑いながら女の顔の形をした障子のシミが話しかける。

普段気にもしなかったが気持ちの悪さを感じてしまった。自分の中でこの現象が肥大しているのだ。

「よし、君はシミ女。不意に話しかけるだけの無害な妖怪」

大きな舌打ちが返ってきた。

#呟怖
「妖怪ってなんだと思う?」

「なんだかよくわからない現象に型を与えたモノ?」

「よく聞くよね、ソレ。じゃあ私はなんだと思う?」

「障子のシミだよね」

「そうだね」

「なんなんだろうね」

#呟怖
人が憎い。

社会が憎い。

世界が憎い。

床下に穴を掘りドクムシを放り込む。

蛙、蛞蝓、蛇、人間。

何年も何年も放り込む。

穴の中は地獄そのものになったが世界は何事もなく流れていった。

そして何時しか気がついた。

此れは私の墓穴だ。

蠢く奈落の闇を見下ろし、笑いが溢れ出した。

#呟怖
深夜ラジオを聴きながら本を読んでいた。

夜行か貨物かは分からないが遠くを走る列車の規則正しい音が耳に心地良い。

カタッコトッ、カタッコトッ…

何かがおかしい。自分の部屋に列車の音が向かって来る。

轟音と突風が部屋を突き抜けた。怒号と悲鳴を後に見えない列車は遠ざかって行った。

#呟怖
週末の夜、終電を降りると初秋の肌寒さを感じた。

酔った体に冷たい風が心地よく酔狂にも遠回りをして帰る事にした。

歩道を鼻歌混じりに暫く歩くといつの間にか居たのかランニングに股引き姿の老人とすれ違った。

「まんじゅしゃげ…」

びくりとして振り返るがただ暗い道だけが続いていた。 https://t.co/5Sym2hYKiu

#呟怖
昼食を簡単に済ませて職場へ戻る途中、見知らぬ男が此方を見ていた。

男は足早に近づき言った。

「何故あの時無視した?」

という話を友人から聞いた。

ある日ばったりその友人に出会し、あの話って気持ち悪いよな、と言うと

「何の話?てかあんた誰?」

友人は怪訝そうに去って行った。

#呟怖
「ねぇ、七不思議って知ってる?」

「ああ、音楽室のヤツとか?」

「階段の段数が13になったり…」

楽しそうな児童の話し声。

七つ目の怪異を誰も知らない事に嬌声が上がる。

いつもの廃校の風景に子供たちの声だけが谺した。 https://t.co/jPyqRjgsjd

#呟怖
目を覚ますと街は暴徒で溢れかえり地獄と化していた。

明日世界は終わる。

俺は人目を避け車を走らせた。
せめて静かに死ぬ為に。

郊外へ抜けると街の光を失った星々が鮮やかに夜を彩る。

手頃な草原を見つけ車を捨てた。
諦念が安寧を導くがまだ死にたくはなかった。

目を覚ますと…

#呟怖
吐き気、目眩、鈍い頭痛。

コンクリに響く硬い足音。

朦朧と歩き出し暗闇の先にぼんやりと人影を捉えた。

駆け出すと人影は逃げ背後からは足音が迫る。

影を追い足音から逃げた。

足音は無限に続くようだった。 https://t.co/TZM6KVJqt2

#呟怖
家に帰ると暖かい光と妻が出迎えた。

今日は早かったのね、と笑いながら夕飯か風呂かを訊いてくる。

先に風呂かなと応えながら良い匂いだねと言った。

今日はあなたの好きなカレーよ、鼻が効くのかしらと妻は笑う。

湯舟に浸かり顔を沈める。

嗚咽が漏れないように。

妻はもう居ない。

#呟怖
くねくねって知ってる?

…うん

はっしゃくさまは?

知ってる

へぇ、有名なんだぁ

え、なんなん?

夜中に毎日くる赤い人が戸口で話すの

はい?

なんかね、ことりばこ?くれるって

ちょっと待って

きみはもうおしまいだから

ねぇ、話聞いて?

もうすぐそっちに行くってさ

#呟怖
隙間が怖いってよく聞くでしょ。

私もね、寝室の天袋の隙間が気になってしょうがないんですよ。見るたび少し開いてて気味が悪い。

でもね私、犯人探しはしないの。
開いてたらそっと閉じちゃう。変に勘繰ってなんか出たら嫌じゃない。

おっと家主が帰ってきました。

押入れに失礼しますね。

#呟怖
ある廃村へ調査に出かけたまま帰ってこない友人から小包が届いた。大学ノートが一冊。

その内容は廃村の特殊な信仰に関する友人の考察だった。

理路整然と書かれた仮説を読み進めていくと半分を境に「ある言葉」で埋め尽くされている。

俺は最後のページを捲った。

「お前ももうおしまい」

#呟怖
「あにめいと」
油粘土の人形が動き出す。不細工な顔で此方に笑いかけてくるのが気に食わない。拳で叩き潰す。
「りあにめいと」
不細工になったせいか卑屈な表情が気に食わない。グーで叩き潰す。
「あにめいと」
前よりは形が整っているが目に憎しみが宿っている。床に叩きつける
「りあに…

#呟怖
余りの暑さにコンビニに逃げ込み飲物を買って喫煙所へ。
日中からリーマンが缶チューハイ片手に灰皿の横に座り込んでなにやらブツブツ言っている。
日頃の鬱憤を駐車場にぶち撒けているのを無視していると
「何だテメー、喧嘩売ってんのか?」
俺の背後に啖呵を切る。
俺の後ろは誰も居ないよ?

#呟怖
友人が消えた。

最後のメッセージは

「楽園を見つけた」

俺はGPSと最後のメッセージに添付された写真を頼りに友人を探しに出かけた。

山奥で写真の廃墟を見つけた時、メッセージに着信があった。

「もう探すな」

写真の友人は廃墟になる前の綺麗な建物の前で沢山の人に囲まれ笑っていた。 https://t.co/kAXfQtKnE8

#呟怖
知人によくあなたは優しさが足りないと言われ悶々とする事がある。

ある時また同じ事を言われ腹にすえかねて言い返した。

「君の言う優しさってヌルさとか甘さとか余裕の事だよね。お手柔らかにって事?」

腹に痛みが走り刺された事に気がついた。

どうやら優しさが足りなかったようだ。

#呟怖
霧の日は山の神様に呼ばれるから気をつけろと婆ちゃんが言った。

僕は寝坊して急いでいたので話を聞き流して家を出る。
霧で姿は見えないけれど道の先で隣の圭が声をかけてきた。

「早くしろ遅刻だぞ」

慌てて駆け出すと後ろから腕を掴まれた。

「そっちは山だ」

腕を掴んだのは圭だった。

#呟怖
夜中に何かの掛け声で目が覚めた。

「おい!おい!」

複数の男達の声。寝床から抜け出して窓を開ける。

「おい!おい!」

何かが道をやってくる。傘を被った黒装束達が真っ黒な神輿を担いでいた。

それはそのまま裏の家にやってきて中へと消えていった。

その後その家には特に何もない。

#呟怖
腹に響く轟音。
遠くから観ても良いがやはり花火は近くで観ると迫力が違う。

「ねえ、あれUFO?」

隣で観ていた甥っ子が袖を引いた。

花火を縫うように小さな何かが空を飛び回る。

ひゅーどーん!ひゅるひゅる、ぽちゃ。

「UFO落っこっちゃったね」

川面は何事もなく花火を映していた。

#呟怖
人を呪わば穴二つとかいうじゃん。あれって穴二つなら良い方で、概ね呪ってるヤツの心身はもうオワコンだから一人で墓の下に入る事になるわけよ。あぁ、墓に入れればまだそれは良いほうな。
墓にも入れないような死に様もあるしな。
それを俺は地獄だと思うのよ。
良いかお前ら、人は呪うなよ?

#呟怖
友人に誘われ天文部の夏合宿に潜り込んだ。

流星群を観測してその後はそのまま学校に泊まってキャッキャっしようという魂胆。

屋上へあがり観測を済ますと誰かが願い事でとしとくか、と提案した。

「死ねば良いのに死ねば良いのに死ねば良いのに…」

フェンスの角の暗がりで何かが願った。

#呟怖
交差点の真ん中で一人立ち尽くす。
夏の通り雨が私を濡らす事なく通り過ぎた。
携帯を開き通話を押す。
「何、どうしたの」
私は必死に助けを求めた。
「陽子の彼氏がさぁ…」
声は届かない。
何度目かの通り雨が過ぎ去った。
人も車も雨も風も私を通り過ぎる。
私は交差点で一人立ち尽くす。

#呟怖
「雷雲がさぁ、追いかけて来るんよ」
「はぁ?夢の話だよな?」
「いや、ほら」
ツレが指差した方に小さな黒い雲が見えた。それは見る間に追いすがり激しい豪雨をもたらした。
「うわぁ」
ツレは頓狂な声をあげ雨に溶けてしまった。
「おい」
振り返るとツレがずぶ濡れの俺を訝しげに見ていた。

#呟怖
夜の街へ散歩に出たものの滝のような汗を流し後悔した。

どんどんどん、どどんどどん…

生温い風が太鼓の音を運んでくる。
朦朧と音を頼りに歩を進めるも路地に迷い込み意識が遠のいた。

ふと我に返ると見知らぬ空地に座り込んでいた。

傍には母がよく買ってくれた冷えたラムネ瓶があった。

#呟怖
出鱈目な騒音に眠りを妨げられ寝床から這い出した。
この家にピアノは無い。否、かつてあったのだ。居間の不自然な空間で見えない鍵盤を何かが叩く。不可解ではあったが怖ろしくはなかった。この音には覚えがある。不幸な事故で死んだ愛猫。おかえりと呟いた。

「違うよ」

低い男の声だった。 https://t.co/QzuhV8iOtK

#呟怖
診察室に入り先生に挨拶をした。先生の周りでは看護師さん達がせかせかと動き回る。

「じゃあ始めようか」

先生は僕に目隠しをして何が見えると訊いてきた。
闇の中に真っ赤な花が見えてくる。

花が見えますと応えると先生は目隠しを外した。

僕の視界は真っ赤なバラで埋め尽くされていた。 https://t.co/Y2EdJBIPtz

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