呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖
最終を降りると冷めない熱とじとじとした湿気に嫌気が差す。

生ぬるい風がホームを吹き抜け、何処かから短冊を運んできた。

何気なく足で短冊を裏返し何が書いてあるのか読んでみた。

「はやくおじいちゃんにおむかえがきますように」

拙い字でそんな事が書かれていた。

ああ、嫌な夜だ。

#呟怖
目が覚めると俺はベンチに座っていた。酔いが引いて寒さに身を震わす。

「きぃ、きぃ」

無人のブランコが揺れる。

「待ってたよ」

聞き覚えのある声が闇から囁いた。影が伸びて俺に追い縋る。

影から逃れて俺は再び目覚めた。

暗い。

何も見えない。

過去からの影が妖しく揺らめいた。 https://t.co/orwxXGbp4G

#呟怖
「ねえ?」

不意に肩を叩かれて振り返る。背後には己の影があるばかりで誰もいない。

「ちょっと…」

肩を叩かれ振り返る。やはり誰もいない。

「ちびくろサンボって知ってる?」

俺は意地になって振り返る。

「ねえ?」

数回繰り返し気がついた。
振り返る度に俺の後ろには影があった。

#呟怖
「俺ぁもうこんな田舎うんざりだ。じゃあな、親父」

三太は父親の制止を振り切って常世に続くと謂れる道祖神の道へと入って行った。

「何あれ、きったな」
「丁髷?」

三太は気がつくと見た事も無いほど長く黒い道に立っていた。

奇妙な格好をした人々が三太を嘲笑う。

三太は後悔した。 https://t.co/CCaCgHlXsv

#呟怖
「俺さぁ、人を呪い殺せるようになったんだよ」

駅のホームで同僚が窶れきった顔で言った。若干困惑した俺はどうした、疲れてんのかと応じる。

「…信じてないだろ。見てろ」

混雑したホームに電車が走り込んだ時、同僚は最前列で待つ客の背中を力強く押した。

「な?」

同僚は嗤った。 https://t.co/LjteP7Oazy

#呟怖 #返怖
「あまりそう言う事は言わない方が良いぞ?」

同僚を嗜めるように俺は言った。勘違いされるからな、と善人ぶったが内心では嘲笑う。

此奴は本当に間抜けな野郎だ。人を殺したというつまらない因果に縛られてこれからの人生を生きていくのだろう。

上司を呪い殺したのは俺なのだから。 https://t.co/yvWJKqZUkh

#呟怖
携帯に着信があった。

080xxx37564

知らない番号だったが不意をつかれて通話を押す。無言。沈黙に耐えきれず声を漏らす。

「Tか?悪ふざけはやめろよ」

Tは10年来の悪友で悪戯が大好きな男だ。

「…Tだな。わかった」

遠い声が応え通話が途切れた。

翌日訃報を告げる着信で目が覚めた。

#呟怖
その日ホームに降りるとご老人の団体に出会した。
「晴れて良かった」
「孫にお土産が出来るわ」
聞くでもなくそんな会話が耳に入る。程なく到着した上りの電車にご老人達は消えていった。
後日気になって顔見知りの駅員に話しを聞いた。
その日と翌日、ご老人の団体は改札を出ていないそうだ。

#呟怖 #返怖

「…こっちだよ」

足元のマンホールから声がした。 https://t.co/KdqNyGOQBO

#呟怖
夢を見ていた。
雨の中、竹林を歩く。
延々続く竹林の奥から子供が一人やって来た。

「これ、どうぞ」

子供が盆にのった豆腐を頻りに勧める。泥濘に足を取られ膝をついた私の口に豆腐を押し込んだ。

目が覚め冷蔵庫の水を取ろうとして昨日買った豆腐が黴だらけになっているのに気がついた。 https://t.co/HdYeRrTHTm

#呟怖
深夜に窓辺で煙草を吹かしていると猫が歩いていた。

気を引こうと口笛を吹くと母方の祖母から夜に口笛を吹くな、と言われた事を思い出した。

「長い人が来るから」

長い人ってなんだよ、と苦笑いを浮かべ煙を吐く。

「ばん!」

突然の音に驚き上を見ると異様に長い手が天窓を叩いていた。

#呟怖
「お勧め出来かねます」
「何故だ?此処は画廊だろう?」

貴方は業が深そうだ、一月と保ちませんよと画廊の主は言った。
男は食い下がり、主はどうしてもと言うならと指を三本立てた。

「やれやれ、次は男か」

男は立ち去り主は溜息を吐いた。
一月後、画廊には苦悶に歪む男の肖像があった。 https://t.co/adhroLZIvv

#呟怖
木陰の芝に寝そべり目を閉じる。
木漏れ日が暖かく風が草の香りを運んでくる。微睡みかけたその時顔に影が射した。

目を開く。日が射す。
目を閉じる。影が射す。

不思議に思いつつも傍にずれると影は射さなくなった。

うとうと眠りに落ちる間際、ありがとうと声が聞こえたような気がした。

#呟怖
小学生の頃、その沼では同い年の男の子が亡くなった。
以来、気味が悪くてその沼には近付いていない。正直に言うと怖かったのだ。
仕事の帰り道、あの沼に続く道から水面を叩く音がした。
俺は意を決し沼へ向かった。

「やぁ、おかえり」

あの日俺は沼に居た。
懐かしい友達の顔が微笑んだ。 https://t.co/NhcvlbG0IH

#呟怖
路地裏に突如として現れるそのアイスクリームショップには人々に愛されたキャラクターがフレーバーとして練り込まれたメニューがあるという。

期間限定のフレーバーが食べ尽くされるとそのキャラクターは世間から忘れ去られるそうだ。

思い出せないあのキャラクターの名前、なんでしたっけ? https://t.co/fPHHpEate4

#呟怖
八柱霊園とは千葉県松戸市にある東京都が管理する集合墓地だ。

八柱とはかつて荒れ野だった頃に八つの墓石が柱の様に見えた事が由来と聴いた事がある。

「なぁ、八柱霊園に来た筈なんだけど遠くに柱が八つ見えるだけなんだが」

友人からの着信がそれきり途絶えた。

声は恐怖に震えていた。

#呟怖
「今日は火の雨が降るよ」
「川底に金貨が沈んでる」
「井戸の女神様とお話しをした」

子供も騙されないような嘘ばかり吐く少年が本当の事を言っているのを村人は聞いた事がなかった。

「人喰い熊だ。みんな逃げろ」

夜の村に声が響く。

翌朝全滅した村で盗みを働く少年の姿があった。

#呟怖
「たまにドブってメロンソーダみたいな色してるよね」

「おい…」

「アイスも頭蓋骨浮いてるみたいじゃね?」

「…やめろよ」

斜向かいの席に座る女子高生が此方をチラチラ見ながら眉を顰める。

焦った俺は無意味な愛想笑いを浮かべ口をつぐんだ。

向かいに座る友人は俺にしか見えない。 https://t.co/KaqWICnYVf

#呟怖
深夜、ベランダで煙草を吸っていた時の事。
いつも通り双眼鏡片手に自宅の前の公園で催される猫の集会を眺めていた。
煙を深く吸い込んだ時、耳元で声が聞こえた。

「やれやれ、また見ているな」

驚き咽せて双眼鏡を取り落としそうになる。
慌てて公園を見ると無数の光る目が此方を見ていた。

#呟怖
水滴の音がした。

朦朧としながら時計を見ると朝の四時。起きるにはまだ早い。

布団を被り目を閉じる。外は雨が降っている。水滴が流れをつくり側溝へ流れ込むイメージが微睡を誘う。

部屋の中で水滴の音がした。
唐突に逆さになったずぶ濡れの女のイメージが沸き起こる。

水滴の音がした。

#呟怖
「最初は苦労したけど首輪で繋いでも大人しくしてる俺好みの女になったよ」
「…犬の話ですよね?」

先輩は待ち受けを表示してほら、と画像を見せた。
大型犬の首に腕を回し満面の笑みの先輩。その背後には裸で首輪に繋がれた女が立っていた。

「先輩…?」

絶句する俺に先輩は首を傾げた。

#呟怖
郊外の貨物駅に深夜、無人の電車が発着する。それに乗ると帰って来れないという。
俺は有志を募り見に行く事にした。
「全然来ねーじゃん」
誰かが不満を口にした時、警笛と共にそれは突然現れた。
扉が開いて俺達は彼奴の背中を突き飛ばした。
「なんで俺だけ」
以来俺達は会う事は無かった。 https://t.co/ygNOIRqCfq

#匙で掬った部分を元に戻しても最初のプリンにもどるわけでない

ふとそんな言葉が脳裏を過ぎる。どこで聞いたのか。

「そんなのやってみなきゃわからないじゃない!」

大型トラックに轢かれバラバラになった我が子の体を必死に繋ぎ留めようとする女が俺を睨みつける。

今、口から出てたか?
#呟怖

#呟怖
老人は溜息を吐き写真の謂れを話してくれた。
学生の頃に念写が流行り、戯れに撮った写真の中にこれがあったという。
社会に出て一人の女性と知り合い、あの写真の少女だと直感し彼女にその事を話した。

「それが奥さんなんですか?」
「いや、気味悪がられてそれきりさ」

彼は今も独身だ。 https://t.co/x3Wo7BEl1b

#呟怖
桜の季節になると思い出す。
小学生の頃に俺を庇って死んだ友達。
公園の散歩道を満開の桜が吹雪いた。
花吹雪の向こう側に彼奴がいた。潰れてしまった右側を隠すように。

「おい…」

一瞬躊躇して声をかける。
振り返った彼奴はあの頃と同じ綺麗な顔をして微笑んだ。

風が幻と共に去った。 https://t.co/N4iq5mU6Nm

#呟怖
部屋の隅に座り対角の闇を見つめる。
其方からも見つめられているようで居心地が悪い。堪らず闇に問いかける。
お前は誰だ。

私は部屋の隅っこが子供の頃から大好きで疲れると日がな一日、茫と過ごす。
ただ夜には対角の闇からお前は誰だと問いかけられるのは辟易とする。此処は私の部屋だし。

#呟怖
その廃校には花をつけなくなった桜の老木がある。
実家に帰省した折、近所を散歩していると廃校の老木が満開に咲き誇るのを
見た。
子供の頃の思い出が蘇り嬉しくなって俺は木陰で昼寝をした。
冷たい空気に身を震わせ、枯れた切株を枕に目を覚ます。
身を起こすと鼻の上から花弁が一つ落ちた。 https://t.co/xQT6imy3VL

#呟怖
長年人の住まなかった廃屋が取り壊され新しく家が建つ事になった。
基礎を作り直す為、土を掘り返していると大量の人間の歯が出てきた。
警察の調べでは歯しかなかったので事件性は無いとの事。
工事を請け負った土建屋の社長が興味本位で鑑定に出した所、歯は全て同一人物のものだった。

#呟怖
不老不死が現実味を帯びて来たという話を聞いた。脳を半分切除して電脳化した情報と残りの脳をリンクする、ざっと説明するとこんな感じ。
たとえ肉体が滅んでも意識は不滅になるというわけだ。
ここで問題だ。
非合法に赤子を入手して同じ施術をしたとする。
リンクするのは…あとはわかるな?

#呟怖
二日酔いで鈍る頭に喝を入れようと顔を洗う。幾分すっきりしてコーヒーでも淹れようとキッチンへ。
「きさらぎ四年?」
カレンダーには鬼四年とある。
2階へ駆け登りそっと窓を開く。
外を歩くのはカラフルな肌の色と様々な形の角を付けた人々。
私はぴしゃりと窓を閉めて布団に潜り込んだ。

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