呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

参加メンバーはこちら

呟怖.ORGと参加について

おや、お客様お目が高い。その子は特別製で…はい?素材がお知りになりたい。ははぁ成程作り手でおられる。確か百は行かなかったと伺っております。仰る通りハンマーと鍵盤は肋骨と貝殻骨だそうです。これ以上の逸品となりますと…お客様の覚悟次第かと。えぇ、是非お待ち申し上げておりますね。#呟怖 https://t.co/i5bmnc9iSV

おや?お客様どうぞお入り下さい。勿論存じ上げておりますとも。毎夜この子を硝子越しに見ておられたでしょう?貴方様を思う余りこの子は鳴かなくなり困り果てておりました。百夜通いの暁にはきっとこの子も鳴くでしょう。百夜まで後幾日、現に憂いを残しませぬよう。伏してお願い申し上げます。 #呟怖 https://t.co/i5bmnc9iSV

…いつから此処にいたんだっけ?
懸命に吸う息に 微かに鉄錆の匂いが混じる
ざらつく埃が頬を擦った
少しずつ でも確実に
私から 零れ 染み出し 落ちていく      もう閉じ方も分からない 乾いて霞む瞼の下で
流れ溢れた私の一欠片が 遠く 不協和を紡ぎ出した
#呟怖 https://t.co/i5bmnc9iSV

しなやかで青く血管の浮き出た腕。
骨張っていて大きく、少しひんやりした掌。
節が少し長くて白い何時も踊るように跳ねる指。
見下ろした私の手はあんな風には踊らない。
「足りなかったかなぁ」
溜息と共に立ち上がり私はキッチンへと向かう。
貴方はまだ、残っている。
#呟怖 https://t.co/i5bmnc9iSV

「かえしてください」
「そりゃお前さんルール違反だよ、あんたがいらないって言ったんだろ?」
「かえしてください」
「向こうに逝ったら戻れねぇ。神様だって知ってらぁ」
「かえしてください」
「…強情だねぇ」
一歩踏み出した僕の背後で「振り向くなよ」と声がした。 #呟怖 https://t.co/tVtQkmiy7N

「あーもう!」苛立ち紛れに吐き捨てる。
謝罪一つ無く、ぶつかって去って行く後ろ姿が腹立たしい。
誰も彼も、下ばかり見ている。
若くは在らぬ方向を向いてふらふらしている。
昼間の雑踏より余程タチが悪い。
見えて認識している方が避けてやらなきゃならないなんて!
#呟怖 https://t.co/tVtQkmiy7N

川面からの涼しい風を感じながら夜の街へとそぞろ歩く。
頬が緩むのを抑えきれず口元を手で覆った。
視界の右側を回転灯が間延びしながら走り去って行く。
「もう、遅いと思うけど」
街灯の下で、べっとりと肌に張り付いたシャツを見下ろした。
君色に染まった僕の胸元。
#呟怖 https://t.co/tVtQkmiy7N

深夜勤務の巡視中、空き病室のTVが不意に灯った。
放置する訳にもいかず電源を消そうとリモコンを向ける。
が、画面は消えない。
見ればアンテナ線もコンセントも抜けていた。
嘆息し私は巡視に戻った。
画面には、枯れては咲くを繰り返す花が浮かんでいた。
#呟怖 https://t.co/31raaLwHj8

産まれてから今迄ずっと一緒にいた。片時も離れる事無く何時も二人。
対で生まれた筈なのに。
私が悲しむ度に貴女は幸せと微笑む。私の不幸を吸って美しく咲き誇る。
そうしてずっと奪い続けてきたのだから、もう充分でしょう?
そう告げて、妹は私を虚空に突き落とした。
#呟怖 https://t.co/31raaLwHj8

「ママみて!」息を切らした息子が近所の公園の写真を私に見せにきた。「上手ね」と私が返すと、息子は得意げに笑った。「友達になったんだよ。寂しいって言ってたから、2人で撮った写真をあげてくるね!」息子が踵を返して、赤信号の道路に駆けて逝く。
去年の夏の事だ。#呟怖 https://t.co/qTvcNNIHaH

カツッ カツッ カツッ 
新しく下ろした黒塗りの下駄を鳴らして、私は橋を渡る。
貴方が褒めてくれた宵闇色の紗の着物を着て、朱色の帯紐にびいどろの根付を揺らして
歩く 歩く 歩く 
何時迄も 何時からか 
歩く 歩く 歩く 
橋の終わりは 何時迄も 何処迄も ずっと 昏い

#呟怖 https://t.co/PE2VxwvjWO

朱塗りの欄干にもたれ、私は空を見上げた。西日が差している、まぁるい月と逆さ虹の掛かった紫色の空を見上げた。さらりと乾いた風に、祭囃子が響く。『御太鼓橋の真ん中では常世と隠世が交わる』と、いつか祖父が語っていた。私は待っている。あの朱塗りの欄干伝いに、君が戻ってくる事を。
#呟怖 https://t.co/PE2VxwvjWO

「久しぶりだね」呟いて私は上を見遣る。深い森の奥、二股の幹の先に見慣れた姿が映る。気に入ってよく着ていたワンピースからのびる脚とパンプスが風も無いのに揺れた。
ずっと一緒だった身体を、私は新鮮な気持ちで見上げる。二度と付く事は無い、私の身体を。
#このお題で呟怖をください
#呟怖 https://t.co/wSV0mS9sut

深夜、昏い廊下には機械の電子音だけが響く。心音に重なる規則的な電子音。ふと、視界の端に黒い陰がちらつく。懐中電灯を消してそっと廊下の端を見遣ると、小さな黒い異形達の行列が通り行くのが見えた。あぁと嘆息して思う…早ければ今夜誰かが又川を渡るのだろう。 #呟怖

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。