呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖
終電で微睡んでいる。
目を覚ますと乗客の顔が猫になっていた。 https://t.co/ifFEr7XQKI

#呟怖
山麓の宮へ、財や子を納めても、山は火を噴き煙を上げる。
人々は噂する。
宮の巫女は物の怪らしい。
贄の肝を喰ったとか。
見たのか。
……見た

いっそ全部焼いちまおう。

曇天へ鬨と黒煙が昇る。
刹那、山が爆発し、泥流が村を呑んだ。

村の跡には巫女と似た女が今も住むという。

#呟怖
紅花栄の宵に遭った女は赤い服を着ていた。
物狂わしげな目をしている。

もうすぐ今宵は終わってしまう。
用事があるなら早くしろ。
わたしは密かに呪符を手に、その目の動きを追っていたが、女は不吉な笑みを残して闇に溶けてしまった。

次にくるのは麦秋至か。
きっとその宵は金色の服。 https://t.co/6NjCVoZFmz

#呟怖 で書いた動物の話をまとめてみました。
猫の話多め。
けものかいい - カクヨム https://t.co/mC6SagsKDm

#呟怖
飼い猫が毛玉を転がしている。
彼の毛と違う色の毛玉だ。
耳を角の様に立て、黄色な目をぐりぐりさせて、猫は厳しく毛玉を叩く。
ぶ厚く丸い指には鉤爪。ぶつりと突き刺さる。
毛玉が鮮血を噴く。
悲痛な声がする。

思わず取り上げると、毛玉は私の爪を剥ぎ、悪態を吐きながら逃げていった。 https://t.co/H6bzStGTTQ

これは!!誰か読んでおくれ!!!!
と思って待っていたのですが、待ちきれずに自分で読んでみました……が、普段朗読をやらない人なので、このままで良いのだろうかと思い、朗読した音声を編集(ピッチを上げたりとか)して動画を作成してみました。
#呟怖 #呟コラ https://t.co/I8t7x29CK0 https://t.co/FJbZT395Gy

#呟怖
引越し先の納戸には古い木箱があった。
天面は磨硝子で薄く中が見える。

緋と藍のうずまき。
切れ切れに白金がきらめき。
魅入るうち酩酊する。

夜ごと酔い痴れる内、うずは形を変え。
無垢な面差しの顔になった。
深色の眼に誘われ硝子を開ける。

そして。
抗う間もなく食い散らかされた。

#呟怖
春嵐の夜、道端にナメクジのような生物が居た。
水溜まりで溺れ死にそうだ。思わず拾い上げる。
よく見ると猫に似た金の眼をしている。
「たま。お前の名は、たま」
懐に抱いて呟くと、生物は小さくナァと鳴き、モチモチした猫になった。
そういうわけで
うちの猫を猫にしたのはわたしである。 https://t.co/A6gzy05mlD

#呟怖
人混みから少し離れて、わたし達は花火を眺めている。

スターマインが始まる頃、視界が滲んできた。
もう帰る時刻だ。

傍らの横顔は、生身の目で見ていた時より老けてみえる。
――いちずな人って、辛いねえ
耳元で嘯き、手向けられた煙草を吹かすと、煙と共に傍らの気配が遠ざかっていった。 https://t.co/7Qoz6h7JRz

#呟怖
町では開発が進み、ごぼう公園の巨木まで抜かれた。
抜いた途端に砂が噴き出し、町を人を襲う。
町も人も削れ、粉になる。
抜かれた巨木は砂波に乗り、鯨のように砂漠を泳いだ。やがて元居た場所へ泳ぎ去り、煙が2、3あがって砂は止まった。
呑まれた町は、今も砂として漂っている。 https://t.co/BGhLvPd69y

#呟怖
庭のパセリが何時の間にか坊主になり、くの字に折れたひし形の蛹が、いくつも庭に現れた。
オキクムシというのだと父が言った。
それから毎晩、幾つもの女の声が、皿を数えて泣き続けていた。

朔が満ちるころ声は止んだ。

翌日、無数の黒い蝶が、青嵐に舞う青葉と共にひらひら踊っていた。

#呟怖
あなたが褥で
鏡を抱いているのを

僕は知っている

ぬれた鏡面で
紅潮する
ほんものの膚と
にせものの膚が
とけあっているのを

やさしく注ぐ
月の光のように
ひそかに観ている
天井裏から

二つの膚のあわいに
僕の瞳が存在するのを

あなたは知らない https://t.co/GWm5kTwnNj

#呟怖
変な夢みた
え?私も

双子が出てきたよね
昼までに逃げて、て言ってたね
あ、昼休み終わる

なんか光った?

え?なに?

……あつい……

地下シェルターで二人の子供は抱き合って泣いている。
傍らで老人が優しく言う。
「お前たちは悪くない……皆召される運命だったんさ。恐竜の様に、な」 https://t.co/2bP09sqZz6

@panda_bancho #呟怖 #返怖
浅瀬で文様の主は、渚に帰したヒトを観察していた。

暫しして通りかかった老爺が助け起こす。濡れた服が体に張り付き、華奢な胸や腰の線があらわになる。
老爺は慌てて上着を被せた。
「失恋でもしたんか、お嬢さん」

主は海底の姫へ連絡した。
─今宵は、若男精気酒をお出しできませぬ

#呟怖
夜の散歩中
森の中で沼を見つけた
ほとりの木から
男が逆さにぶら下がっている

水面で
満月がゆれる
〇の中で
眼窩から落ちる雫が
金魚の様に、おどっている

注ぎつくした夜
生れ出た水へ還る

そんな話を男は
ぽたりぽたりと語った

気の長い話ですね
と言うと
乾いた唇で
ふわわ。と笑った https://t.co/4CGMr9HUdj

#呟怖
育った家は卵に似ていた。
私と兄は閉じ込められて育った。

殻を破ったのは兄だった。
家出した兄は、荒れた日々の果てに人を殺し、裁かれる前に自らを捌いた。父母は耐えかねて首を吊った。

1人残された私は、家族の狂気を内包している。
殻にヒビが入ったら、何が起きるか分からない。

#呟怖
蠢く 唇が
波  探り当て
青翠の 海草の
光を  切っ先に
連ね  産みつけた
幾つも 虹色の
深くへ 卵
沈む  舌先で
あわ   なめ
どこまでも 飲み込む
 落ちる  粒
 先で   深く
   沈む
  
  もう
  帰れない
  食べてしまった
  海底の
  お菓子
  を

#呟怖
「それ、食べちゃったの?」
母は呆れ顔をする。
「お姉ちゃんが友達に、って作ったのに」
「でも渡せなかったんでしょ」
妹はチョコを頬張り嗤う。
「去年は渡して捨てられてたもんね」

自室で姉はぼんやり蹲っている。
傍らには、血と髪がへばりついた、金属製のバットが転がっている。 https://t.co/iKfHSKigDB

#呟怖
見慣れぬ肉は罠だった。
喉に刺さる針が抜けない。

釣り人は震える私から、針を抜き優しく言う。
「人魚よ、手を組もう」

その夜、灯台で歌った、声の限り。
私が呼んだ嵐は、港中の船を呑んだ。

水底から宝を拾い集め、私達は笑いあった。
もらった見慣れぬ果実は、ほろ苦い罪の味がした。 https://t.co/iKfHSKigDB

#呟怖
産声を聞き
男は節くれた手で
妻の震える手から
産着をまとった塊を奪った

鷲掴み 貪る
血走った目に
怯えた光を宿し

然し、サトゥルヌスよ
哀れなほど 予言を恐れ
必死に喰らっているのは

赤子
ではなく


おまえも子に裁かれる
かつて父を裁いた如く

喰らい、喰らわれる
自然の掟の如し https://t.co/iKfHSKigDB

#呟怖
執事がまたバグった。
お茶の時、カップを落とし、ママにお茶を注いだのだ。
─初期化してください。このままでは危険です。
老人は虚ろに言った。

初期化した執事は「白紙」になる。
記憶装置を骨壷という箱に収めて。

工場へ送る朝、僕は好物の豆大福を渡した。
機械の目が少し潤んでいた。 https://t.co/sPuduaK8oC

#呟怖
……井戸の外は怖いとこ
外に出たらいけないよ
底は安心
ママの掌のよう
井戸の外は怖い……

病室で子供は膝を抱え、歌うように呟いている。
焼け落ちた家で助かったのはその子だけだった。
狂った母の歪んだ愛のお陰で助かるなんて、禍福はあざなえる何とやら、だね。と医師は悲しげに言った。 https://t.co/sPuduaK8oC

#呟怖
新型爆弾が発射されたと聞き、私はすぐさま地下シェルターへのエレベーターに飛び乗った。
周囲の人々には嘲笑されたが、結局彼らの方がバカだったのだ。哀れな情弱ども。
エレベーターは滑らかに降下し、安寧の室に続く扉が開く

直前、遥か頭上で破裂音がし、灯りが消え何も見えなくなった。 https://t.co/py1kSMW5yH

#呟怖
目覚めると妙に空気が白濁していた。
傍らのラジオからひずんだ臨時ニュースが聞こえる。
―上空を、、が通過……キショーチョウ……あ
ノイズが声を鋭く歪める。
―あ……えな、、何も見えないなにも……
ノイズが絶叫とことばを消す。
それから
轟音が連なり閃光が瞼を貫き
世界が白になった https://t.co/t1YKR8cHmO

#呟怖
老いた猫は怪物になるという。

猫が怪物になるのなら、どんな姿なのだろう。
恐竜図鑑の剣歯虎か、または神話の鷲獅子か。あるいは百鬼夜行の鎌鼬かもしれない……

うちの茶々は15でヒトになった。
人を喰ったり油を舐めたりしない普通のヒトで、好物は袋ラーメン(しお)血液型はO型である。

#呟怖
御神木達が繁殖行動を始めたので
巫女は参道を駆けた、回転しながら
産まれ出る赤子のように

道の終りは出口で入口だ
通り過ぎたら
新世界への供物となるのだ

弾む髪へ胸へ四肢へ
散り落つ白い花が触れ落ちる

跳ねた足が手が顎が
ついに通過する

裂かれた肉は礎として
降り注ぐ花を甘受する https://t.co/J53fcKbPVU

#呟怖
俯く花は夢を見ている

花はかつて、飛行士とプロペラだった
未知の地へ挑み、荒海へ落ちた
水面で体は砕け散り、波間へ揺らぎ沈んでいった

海は彼らを潮で洗って骨と変え、飢えた魚は丸い関節に口づける
生ある内は知らなかった感触

花は甘い刺激に覚醒する
いま浸る水は、からくない https://t.co/GotgsXWOtr

#呟怖
自分が他者より劣る事を学校という社会に属した時、知った。
皆は僕を蔑み虐めた。

虐めた者は皆、報いを受ける。
教師になぶられ引きこもる者、諍い撲殺される者、病んで屋上から飛ぶ者など様々だ。

新学期、同級生が笑顔に悪意を隠して来る。
それを撥ね付ける時、歪む笑顔に死に顔を見る。

旅行の前日、悪夢をみた。
けれど憶えていたのは、文様が刻まれた足だけだった。

訪れた海は誰もいなかった。
私は渚をそぞろ歩き、波から逃げ、砂に靴を取られて倒れた。
眼前に文様のある足が居る。
―来てはいけないと告げたのに
頭上から声がし、ふいと無数の手が蠢く波間へ連れ去られた。
#呟怖 https://t.co/l4MSYfVKS1

#呟怖
釜蛙の背にロウソクを立てた。
地獄の釜はまだ沸かず。
ロウソクの数は94。
震える釜の水面には、忌み人の影が仄白く浮かぶ。
ひとすじ血潮を舌から滴らす。
歪む人影、涙を流す。
地獄の釜はまだ沸かず。
次は何を堕とそうか。 https://t.co/g1ZPeKaEhQ

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