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呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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駅で男性に呼び止められた。「ここ知ってます?」差し出された地図を見、眉を顰める。そこは数ヶ月前に廃業したホテルだ。怪しい上に面倒だったので「知りません」と返した。「そうですか」男性は別の人に声を掛ける。翌日、ネットニュースの見出しにゾッとした。『廃ホテルでバラバラ遺体発見』 #呟怖

息子の嫁が轢き逃げに遭った。一命は取り留めたものの危篤状態だ。今は集中治療室で眠っている。悲しみと不安に暮れながら1日も欠かさず見舞いへ行き、日に日に憔悴してゆく息子。嗚呼、なんで可哀想なの。あんなに窶れて。こうなるならもっとちゃんと念入りに、しっかり轢き殺せば良かったわ。 #呟怖

我が家には『開かずの扉』と呼ばれる部屋がある。皆「絶対に入ってはいけない」と言うが、そう言われるとやりたくなるのが人の性。或る日、思い切って開けた。暗い。何も見えない。一歩を踏み出し、驚いた。床がない。重力に従って落ちる身体。暗闇の先で待ち受けていたのは大量の切先だった。 #呟怖

あるところに、お爺さんとお婆さんが暮らしています。2人は女の子を拾いました。とても愛らしく可憐な子です。可愛がるお爺さんを横眼に、お婆さんが電話を掛けます。「お宅のお伽話にぴったりよ」通話を終えるとお爺さんが尋ねました。「出荷の契約は取れたか?」お婆さんは親指を立てました。 #呟怖

ハロウィンイベントへ行くと、みんな個性的な仮装をしていて圧倒された。無難な衣装を選んだのが逆に恥ずかしい。血塗れの女性は棒立ちしているだけなのに存在感がある。隅で蹲っている男性は全身ケロイド状だ。「あの2人、本格的だね」友人に耳打ちしたら「見るな」と囁かれた。「本物だから」 #呟怖

「俺はお前が怖い」「私も」「なんだよ突然」人のを決して無視しない優しい友人が、深刻な顔をして言う。「前に住んでたアパート、霊が憑いてたぞ」「え」「それに近所の横断歩道には地縛霊が居た」「マジ?」「極め付けは自分が死んだことに気付いてないとこ」「早く成仏しよ?お互いの為に」 #呟怖

友人宅の床の間には頭蓋骨が骨董品宜しく飾られている。当時中学生だった友人は其々を指差し「祖父ちゃん、祖母ちゃん」と呼んだ。高校へ上がると「母ちゃん」が増え、社会人5年目には「父ちゃん」が並んだ。今日、友人は結婚する。デキ婚らしい。「嫁」と「子供」を紹介されるのはいつだろう。 #呟怖

「最近、女の子が居なくなる事件が多いよね」ニュースを視ながら妹が呟く。その横顔は不安げだ。被害者と同じ年齢だからだろう。そういえばテレビに映っている現場は近所だ。「あの子の髪留め、お前のと同じだな」と指摘すると、妹は頬を赤らめて「うん」と微笑んだ。「すごく可愛いなと思って」 #呟怖

「ついてますよ」と言い、俺の肩から何かを摘み上げた男の名を、最初は思い出せなかった。誰だ?と内心で首を傾げ、アッと思い出す。隣の部署の柏だ。柏は摘んだ長い黒髪を睥睨し、険しい顔で「謝った方が身の為ですよ」と告げる。「じゃないと、手酷く捨ててきた女達の生霊に殺されますから」 #呟怖

「先月さぁ、商業ビルで買い物してた時、床に鞄を何度も叩き付ける男に遭遇したんだ」「ヤベェな、そいつ」「しかも眼があった瞬間、こっちに迫って来んの。ビビって逃げちゃった」「逃げて正解だよ」「でも逃げ切れなかったっぽい……一昨日、駅で見かけて。昨日は家の傍の電柱の陰に立ってた」 #呟怖

殺人の容疑者の中には時折、無罪を主張する奴がいる。「殺すつもりはなかった」は大抵「死んでくれれば嬉しい」の裏返し。「記憶にない」は酒か薬物で、本当に記憶が消えている場合がある。「身体が勝手に動いた」が一番面倒。マジで手脚に糸が絡んでいるのだ。しかもそれは俺にしか視えない。 #呟怖

人の心が聞こえるようになってしまった。ただの“心”ではない。“心に湧いた欲望の声”だ。「金が欲しい」「バズりたい」「痴漢ウザ死ね」みんな可愛い煩悩で、ほっこりする。隣に座る男はヤバいぞ。「早く恋人を食べたい」「肉は唐揚げに、血液はソーセージに、臓物は煮込みにして食べ尽くしたい」 #呟怖

部下が色鮮やかな弁当を持って来た。どう見ても手作りだ。「恋人か、羨ましいな」「いいえ、娘です」「え。娘?お前、子供いるの?つーか結婚してたのか!?」全然知らなかった。驚愕の余り間抜け面を晒しているだろう俺を見上げて、部下は首を傾げる。「子供はいませんし、結婚もしてませんよ」 #呟怖

隣の部屋から「殺して!」と叫ぶ女の声が聞こえる。「痛いのも苦しいのも嫌なの!……や、やだやだ、やめて!もうやりたくない!やだぁ!!」……一体どんなドラマを大音量で視ているんだ。苦情を言いに行こうとして、敢えて大家と警察へ訴えた。数日後、ボロ雑巾も斯くやな女性が救出された。 #呟怖

「ケータイ鳴ってますよ」
スーツ姿の男が淡々と言う。うん、分かってる。母親からだ。昨日からしつこいんだ。でもさ、今、車に轢かれて辛いの。救急車呼んでくれない?
「いや、呼んでも意味ないですよ。腹が裂けて臓物出ちゃってますもん。それより母君へ最期の感謝を伝えたら如何です?」 #呟怖

眼が覚めると見知らぬ部屋に居ました。窓の無い空間は、まるで箱のようです。自分と同じくらいの子供がいっぱい居ます。でも、お父さんとお母さんは居ません。突然現れたピエロが愉しげに言いました。「『こどもリサイクルランド』へようこそ!今日から君らの名前はラットだよ!お行儀よくね!」 #呟怖

夕日で紅く染まった公園に男の子がいた。私よりも幾つか年下……小学2年生ぐらいだろうか。ひとりぼっちで只管に、“丸い物体”を蹴り上げている。同じ学校の子供ではない。「あの子、リフティングが上手ね」母には“丸い物体”がボールに見えるらしい。私には、男の子とよく似た女の頭に視える。 #呟怖

恋人の食の好みが変わった。肉ではなく魚を欲しがり、酸っぱい物を頻繁に食べるようになった。胸と腹が膨らんでいる。太ったわけではない。「どうしたんだ、その身体」「妊娠したの。貴方の子よ」それは有り得ない。まだ一度も、セックスしてないだろう。狼狽える俺を見、彼女はにやりと笑った。 #呟怖

男の子が会社近くの自動販売機に毎日やって来る。けれど何も買わず、いつの間にか去ってしまうのだ。このことを先輩に話したら、真っ青な顔で「自販機なんて無い」と返された。なんでも先輩が新人の頃、子供が自販機と車に挟まれ亡くなる事故があった。その件を理由に自販機は撤去されたらしい。 #呟怖

「なんか今日、朝から喉の調子が悪りぃんだよな」「風邪か?」「そうかも」「それか一昨日こっ酷く捨てた恋人の怨念か」「ぶははっ、否定できねー!」
……と爆笑していた男が、その日の夜、自宅で死亡した。外傷はない。が、舌骨は折れ、食道や頸動脈は引き千切られたように断絶していた。 #呟怖

「先週、久々にドライブしたんだよ。目的地は何度も行ったことがあるから走り慣れてるけど、一応ナビを使ったんだ。渋滞に巻き込まれたくなかったし。そうしたら初めて走る道に案内されて……嫌な予感がして止まったんだ。ヤバかった。目の前が崖で、ナビが言うの。『目的地に到着しました。』」 #呟怖

真夜中。中学生の息子に「父さん、母さん」と起こされた。「風呂場から這う音が聞こえる」怖い動画でも観たんだろうと思いつつ、一応確認。案の定、異常はない。湯船の中も覗いたが空っぽだ。「ひっ!」と短い悲鳴を上げる妻。指差す先は浴槽の蓋の裏。そこに長い黒髪が何本も張り付いていた。 #呟怖

娘が鏡台の椅子に腰掛け、熱心に鏡を見つめている。自分のビジュアルが気になるのかしら。幼くても女の子ね。微笑ましい気持ちになりながら一応「何してるの?」と訊いた。振り向いた娘は満面の笑みで「お友達とお話ししてるの!」と答えた。鏡の中の娘はぴくりとも動かず、鋭く私を睨んでいた。 #呟怖

近頃、帰宅の途が酷く億劫に感じられる。肩にかけた学校指定の鞄は辞書を何冊も詰めたように重い。一歩一歩が本当に辛い。けれど道端で蹲っても仕方がないので気力だけで帰る。「おかえり」出迎えてくれた弟が、こちらの足許を見ながら「今日は沢山ついて来たんだね。いらっしゃい」と笑った。 #呟怖

暗闇の中、母が仏壇の前で蹲っている。鼻を啜る音も聞こえる。どうやら泣いているらしい。震える声で紡がれる言葉は二種類だけ。「ごめんなさい」「あなたのこと、愛しているのよ」愛しているなら、お母さん、どうして私を殺したの?けほけほと小さく噎せれば、入浴剤の溶けた水が口から溢れる。 #呟怖

友達から「世界で一つだけのチェス盤を見せてあげる!」と、テンション高めに誘われた。邸へ伺うと挨拶もそこそこに案内される。紹介されたのは異様に白いチェス盤。「骨で作られてるんだ!素敵でしょ!?」そういえば彼の家族――祖父母と両親と妹が、半年前から行方不明だな。そういうことか。 #呟怖

横断歩道の片隅に男が立っている。足許には花束がひとつ。きっと彼が手向けたのだろう。男は毎日、花束を見下ろしている。「大切な方だったんですね」何とはなしに話し掛けた。男はちらりとこちらを見、「ええ」と頷く。「振り向いてくれないから突き飛ばしてやったんです。大型トラックの前に」 #呟怖

『最恐映像100連発』という番組を視ていた時のこと。“ホームビデオに男の子の幽霊が映り込んでいる”という作品で夫が悲鳴をあげた。「そんなに怖い?」「怖いなんてもんじゃない。俺、この子知ってる!」「え、知り合い?」「違う!この子、近所に住んでた。マジで死んでるんだよ、30年前に!」 #呟怖

4時44分に姿見の前に立ち、左回りに4度廻って「みがかよえなか」と唱え、願い事を口にすると叶うらしい。実際にやってみた。4度廻り「みがかよえなか、4組の辻くんと交際……いや、結婚できますように」刹那、暗転。気付くと時計が逆さまになっていた。鏡に映った私が凶悪な笑みを浮かべている。 #呟怖

10月6日、友人Aの脚が透けている。「死んだの?」と訊いたら「は?」と返された。
10月12日、下半身の透けた男が居た。エロい意味ではなく文字通り。誰かと思ったらAだった。
10月××日、中途半端な透明人間に話し掛けられた。「Aだよ!」と言うがAなんて知らないし、俺に半透明の友人は居ない。 #呟怖

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