呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

クネクネと動くマーブル模様の人間を見かけても、決して眼を合わせてはいけません。じっと見つめてもいけません。速やかに視線を外して下さい。もしも眼が合ってしまったら、夜中、マーブル人間がアナタの枕元に現れます。そして寝床がマーブル模様になるでしょう。アナタ自身の血と骨と肉で。 #呟怖

愛犬が棚の前で伏せながら唸っている。「どうしたの?」と訊いても反応せず、尻尾も振らず、ただ「ヴー」と声を上げるだけ。棚の下には隙間があるから、きっと玩具を入れたのだろう。取り出してやろうと覗き込んだ。ら、眼が合った。窮屈なそこに身体を押し込んだ女の、真っ黒い瞳と。ばっちり。 #呟怖

小学生の時分、公園の隅で首なし遺体が発見された。犯人はまだ捕まっておらず、首も発見されていない。
このことを思い出したのは子供達が蹴っているのがボールではなく、人の頭部に見えたからだ。「見間違えてビビったよ」と幼馴染に話すと顔を真っ青にして「見間違いじゃないよ」と返された。 #呟怖

貧血に悩む私のことを考えて、恋人が料理を作ってくれる。レバニラ炒め。ひじきの煮物。野菜たっぷりの豚汁に、ごはん。「いつも作らせちゃってごめんね」同棲前は貧血なんてなかったんだけど。私の言に恋人は「気にしないで」と笑う。ちらりと見えた八重歯が可愛い。「好きでやってるんだから」 #呟怖

「井戸に突き落とされた黒髪の女の名前が思い出せない」首を傾げる友人。そりゃ、あの人でしょ。映画の。「いや、その女の髪型はショートカットなんだ」じゃあ映画の女じゃないな。「それに彼女は井戸から這い出た直後に撲殺されている。お前の腰に抱き着いてる女、誰だっけ?」それは俺の妻だ。 #呟怖

「今日は『いい肉の日』です」「そうだな」頷き「どうせこの後、肉料理が出るんだろう。その料理に使われた肉が浮気相手のものだったりするんだろう」と続けたら「まさか」と笑われた。「じゃあなんだ、俺か!」「いいえ」そう言い、彼女は自分の肉を無理やり俺に食わせた。「これで一生一緒ね」 #呟怖

登山中、隊長が「あれ?1人足りなくね?」と首を傾げた。いや、みんな居ると思うけど。「点呼とるぞー。田中」「はい」「佐藤」「はーい」「遠藤」「へい」「鈴木」はい!「……鈴木が居ないな」え?いやいや居ますよ此処に!「大変です隊長!」「遠藤どうした!」「崖下で鈴木が倒れてます!」 #呟怖

友人に「ドッペルゲンガーって信じてる?」と訊いたら、真顔で「うん」と頷かれた。マジか。純粋だな。「見たことあるもん」「え、うっそ。何回?」「1回」「ヤバいな。あと1回見たら死ぬじゃん」「大丈夫」断言した友人は「でも」と続ける。「お前は気を付けた方がいい。2回見たら死ぬから」 #呟怖

脳神経手術後、幻覚を見る。幻覚は人の形をしていて、車両の隙間に挟まっていたり、車の屋根に座っていたりする。マンションの屋上から飛び降りるやつもいる。側溝に仰向けで寝ているやつもいる。公園の木に下げたロープで首を吊っているやつもいる。不思議なことに幻覚は皆、私の顔をしている。 #呟怖

《思い出を切り取るアプリ》を起動して、次々と写真を撮った。暫くしてデータを見返す。嫌いだった同級生。昔の恋人。セクハラばかりする上司。見下してくる後輩。駅で肩が打つかった見知らぬ誰か。全てを選択して『削除』をタップ。翌朝、出勤すると上司と後輩が消えていた。行方不明?ふぅん。 #呟怖

駅のホームに悲鳴が響いた。駆け付けると男が蹲って震えている。傍にはスマホが一台。駅員に「非番の警官だ」と身分を明かし、一緒に話を聞いた。男は盗撮犯だった。証拠品であるスマホ内のデータを確認し、ぞっとした。少女のスカート内を撮った画像が、犯人とは違う男の顔で埋まっていたから。 #呟怖

身内を過労死で亡くした人が「どうしたら過剰な勤労を感謝し、労われるか」を考えた。物を贈るのは意味がない。休日を与えるのは難しい。試行錯誤した結果、ひとつの薬に辿り着く。お疲れの社畜の右手に錠剤の入ったケースを握らせる。「さあ、これを飲んで。ベッドで眠って下さい。安らかに」 #呟怖

余命半年と宣告された女は夫の腕の中で「貴方を置いて逝きたくない」泣き、「けれど幸せになって欲しいの」と笑った。愛情から生じた矛盾する想いに、夫は「分かった」と返した。その数日後、鎖で繋がれた夫婦の遺骸が海で発見される。安らかな死顔の夫に対し、妻は苦悶に満ちた表情だった。 #呟怖

人手不足解消のためAIヒューマンが導入された。医療現場、メディア関連、接客業、金融など、高度な技術や知識を必要としながら人材不足な現場で元気にはたらくAIヒューマン。そのうち政界デビューを果たした彼らは総理大臣を輩出。AI首相は宣言した。「私の統治は本国に限りません。世界です」 #呟怖

入居後、ひと月と経たず空き家になる家がある。近所の住人は口を揃えて言った。「夜な夜な『おーい』って声がするんです」噂を聞きつけた心霊番組が取材を試みる。が、霊能者が発狂。繰り返す言葉を聞き取り床下を掘り返すと数体の白骨遺体が発見された。その数は嘗ての入居者より1人多かった。 #呟怖

「ぱんぱかぱーん!あなたは10,000人目の亡者です!おめでとうございます!」孫ほどの子供が両手を上げて喜んでいる。亡者?いや、死んだ覚えはないんだが……。「いいえ。あなたは亡くなりました。流行病のワクチン接種後にです。安心してください。此処にいる9,999人は同じ死因仲間ですよ!」 #呟怖

ガラケーを復活させる催しが携帯ショップで開催された。中学生の時に使った1台と、高校時代の2台を持ち込む。懐かしき画像データを見ながら、思わず頬が緩む。担当スタッフが奇妙なことを言う。「弟さんと仲が良いんですね」指差した先に男の子が居た。その子はどの画像にも写っている。誰だ。 #呟怖

友達が欲しかったので、勇気を出して声を掛けることにした。待ち合わせスポットとして有名な場所で獲物を定める。気弱そうな子と眼が合った。よし、あの子にしよう。素早く接近するものの、男が間に入って来た。「悪霊退散」そう呟いた瞬間、私の身体が崩壊していく。畜生。あと少しだったのに。 #呟怖

俺が交際する女達は疑り深い。すぐ「浮気してるでしょ」と言う。昨日別れた女は「浮気相手連れてくるとか有り得ない」と叫んでビンタしやがった。俺って女運ねぇな――と友人に愚痴ったら「彼女に同感だよ」と返された。「今も背中に張り付かせるなんて如何かしてる」何を言ってるんだ、こいつは。 #呟怖

「なぁ、闇鍋ってやったことある?」
「あるよ」
「マジか。どんなだった?食べられない食材を持ってくる奴いる?」
「居ないな。ああでも、球体が当たった時があって。魚の目ん玉だと思ったんだが違った」
「なんで分かったの?魚の目玉じゃないって」
「魚はコンタクトレンズ付けないだろう」 #呟怖

心臓の移植手術を受けた日から妻が『妻』だと思えなくなった。その感覚は少しずつ、しかし確実に強まっていく。そして会社の最寄駅で或る女性を眼にした夜、『妻』の皮を被った女を殴殺。翌朝、妻を駅で待ち伏せた。が、妻は「貴方なんて知らない」と激しく拒絶したので、衝動的に刺し殺した。 #呟怖

恋人の料理が美味し過ぎて困る。交際を始めてから半年。もう5キロも増えてしまった。ダイエットを始めようものなら物凄い剣幕で止められた。「ふくよかな方が魅力的だよ」そう笑う恋人は最近、豚肉料理にハマっている。脂身が多い部位を使った料理だ。それがまた最高に美味しくて、とても困る。 #呟怖

繁華街を歩いていたら「そこのお兄さん」と声を掛けられた。振り返った先にはメイド服姿の可愛い女の子がひとり。客引きの類か?「踏切を渡ったでしょ」確かに数分前、踏切を渡った。「お祓いに行った方がいいよ」どういうことだ?問えば傍の路地裏に入られる。追いかけたが彼女の姿は無かった。 #呟怖

花が好きだ。伸び伸び生きる花も、過保護に育てられた花も、其々違った魅力がある。瑞々しい花を手折るのが快感だ。最も美しい瞬間を見極めねばならない。喩えば眼前の花は汁を滴らせて最期の輝きを強めている。可愛い。「やめて、許して」白い茎に手を伸ばし、ぽきり。物言わぬ花は尚美しい。 #呟怖

不死身くんは死なない。何故なら不死身なので。トラックや電車に轢かれても、13階のマンションから落下しても生き返り、僕の友達を続けてくれる。「不死身くんって凄いよね」と母に言ったら「いい加減にしなさい!」と叱られた。「藤見くんは死んだの……13年前、貴方が刺し殺した。現実を見て」 #呟怖

夜中、窓がコツコツと鳴る音で目覚めた。ここはアパートの3階。誰かが石を投げて悪戯しているに違いない。怒鳴ってやろうとカーテンを開き、外を見下ろす。髪の長い女が立って居た。瞬きをした瞬間バン!と女が窓に張り付く。血走った眼で此方を睨みながら窓ガラスを叩き続ける。バンバンバン! #呟怖

幼馴染は変わってる。預言者ではないけど占いが得意で、いじめっ子や嫌な先生が学校から消える日をぴたりと言い当てた。最近では人の生き死にも分かるらしい。「25歳の誕生日、君は人を殺すよ」そう宣言した10年後。僕は彼の首を絞めた。他の男と交際を始めたから。今日は彼の25歳の誕生日だ。 #呟怖

お母さんと、お母さんの恋人が嫌いだ。僕に暴力を振るうから。よく、かくれんぼをする。恋人さんが鬼で、僕は息を殺して押し入れに隠れる。ある日、外が異様に静かになった。何日経ったか分からなくなった頃、漸く見つけて貰えた。知らないおじさんだ。「あったぞ、子供の遺体だ。白骨してる」 #呟怖

家から数キロ離れたところに湖がある。秋晴れに誘われて散歩してみた。途中で購入した菊の花束を抱えて。「この湖、よく人が溺れるでしょう」観光客らしき黒服の男が、不意に話しかけてくる。「分かります?」「勿論。いっぱい泳いでますもん。影が、うようよと」……きっと弟も居るんだろうな。 #呟怖

公園から帰宅した息子が「これ、もらったの」とキーホルダーを差し出した。それを見て俺は、ぞっとした。「誰に貰った?」「えっとねぇ――」笑顔で告げられた名前に、いよいよ背筋が凍りつく。その名前は知っている。幼少の頃、かくれんぼ中に消えた子だ。小遣い稼ぎに小児性愛者に売った子だ。 #呟怖

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