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呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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お家が火事になっちゃった。パパもママも死んじゃったけど、消防士さんがかっこよかった。特に僕を助け出す時が、かっこよかった。僕は、おじさん夫婦に引き取られる。2人のことは嫌い。おじさんはケチだし、おばさんは殴るの。もう一度消防士さんに会いたくて、僕はライターで火をつける。 #呟怖

ぬいぐるみを捨てた。何歳の時に買い与えられたのか憶えていないけれど、とにかく古いものだ。思い入れはある。が、いつ迄も持ってはいられない。断捨離を理由に燃えるゴミへ。翌朝。起きたら腕の中にぬいぐるみがあった。あの日から数十年。何度捨てても埋めても燃やしても必ず戻って来る。 #呟怖

マンションで男が死んだ。外傷も争った形跡もない。防犯カメラにも不審な人物の姿はなく、警察は自殺か病死と推測。「死因は窒息です」解剖した医師が硬い声音で言う。「これが詰まってました」差し出されたのは拳ほどもある髪の塊。DNA鑑定の結果、一ヶ月前に自殺した男の恋人のものだった。 #呟怖

酷い吹き出物に悩んでいる。右頬と腹に一つずつ。最初は虫刺され程度だったのに、今や親指の爪程度に大きくなった。しかも、痛い。膿が溜まっているのか中心部が白くなっている。母親には「潰すな」と言われたけれど、潰す決意をする。爪で挟んで、ぐにゅり。出たのは膿ではなく幼虫だった。 #呟怖

気付いたら心霊スポットに居た。ホラー系が嫌いな自分でも知っている有名な場所だ。何故、こんな所に居るのだろう?「新人さんですね」背後から声を掛けてきたのは草臥れたサラリーマン。連れて行かれた先には沢山の人達。「これは?」「魂です」呼ばれ、縛られたらしい。「君も我々と同じです」 #呟怖

露店で〈寿命が視える眼鏡〉を購入した。果てしなく胡散臭いが100円である。騙されても全く懐は痛まない。早速装着して人混みに目を向ける。『死亡時刻まで――』の表示にが上がった。凄い、本物だ!スマホを自撮りモードにして自分の時間を確認する。頭上で何かが外れる金属音がする。『残り5秒』 #呟怖

公園の片隅に『↓ここ掘るべからず』という看板が立っている。やるなと言われるとやりたくなる質なので掘ってみた。出てきた物に思わず叫ぶ。埋まっていたのは子供……と思いきや、ビスクドールだった。「ビビらすなよ」呟きへ反応したように、青い眼がこちらを見る。「どうして掘るのよ!」 #呟怖

私には5歳の息子と3歳の娘が居る。ある日。子ども達だけで留守番をさせ、買い物から帰宅すると息子の姿が消えていた。「お兄ちゃんは何処に居るの?」「あっち」娘の小さな指先が差した先には冷蔵庫。暑くて入ってしまったと言う。急いで開けて確認する。庫内には何も無かった。食糧も息子も。 #呟怖

「俺、夏が苦手なんだよ」と告白する同僚。その台詞に嘘はないらしい。額からは汗が滴り、洋服はぐっしょりと濡れて色を変えている。顔は赤く、とても怠そうだ。「おい、耳から何か出てるぞ」耳穴からトロトロと流れる白濁。乱暴に拭ったそれを見て同僚は「あ〜」と声を上げた。「脳みそ溶けた」 #呟怖

「ドッペルゲンガーを見ると死ぬ」と聞いたので、死ぬ前に殺すことに決めた。ドッペルゲンガーはドッペルゲンガーらしく、思考まで同じらしい。様々な方法で私は沢山の私を殺した。新たな私が産まれないよう親を始末し、オリジナルの私を破壊する。そうして私は『世界て唯一無二の私』になれた。 #呟怖

実家の北側には公園があって、窓から様子を見られる。朝、公園の隅にある鉄棒にぶら下がっている子供が居た。その子は昼も夕方も夜中も、明け方もぶら下がっている。逆さまに。よく観察すれば服装も一緒だ。「あの子、大丈夫?」質問を受けた母は指の先を見、怪訝な顔をする。「誰も居ないわよ」 #呟怖

先輩の後頭部に白くて長いものが見える。エクステかと思ったが、それにしてはサラサラ感がない。固い束のようだ。洋服の装飾品かな。近寄って見る。それはポリ塩化ビニルに覆われたコードに似ていた。これ、なんです?と訊いた途端、先輩は奇声を上げて引っこ抜き、エラー音を立てて倒れた。 #呟怖

あんまりの暑さにイライラしているオジサンを不憫に思ったので、肝を冷やしてあげることにした。気配を消して、そっと背後に忍び寄る。位置とタイミングを狙って、ぐさり。小さな悲鳴と共に膝から崩れ落ちるオジサン。流れる赤い体液。真っ赤な顔が、忽ち真っ青に。ほぅら、肝が冷えたでしょう? #呟怖

庭から猫の鳴き声がする。けれど、姿はない。隅に植えた低木の中を覗き込み、隅から隅まで探したが1匹も見当たらない。床下を覗く……居ない。止まない鳴き声。「不気味だな」と夫が言う。青褪めた息子は「女の子を埋めたのに、なんで」と震える。本当よね。何故猫の声が聞こえるのかしら? #呟怖

「隙間から手を出したら、物凄い力で引っ張られたのよ」痛いし怖かったわ、と女が泣く。現代の奴らは乱暴で、短絡的だ。直ぐに“映え”を考え“フェイク”だと判断する。お陰で我々怪異は肩身が狭いどころか身体的被害を受ける日々だ。復讐してやる。電波障害を起こしてSNSを使えなくしてやろう。 #呟怖

愛犬が庭で骨を齧っている。見知らぬ骨だ。よく観察したら、骨に肉が残っている。その骨、何処から獲って来たの?と訊けば「獲ってないよ」と帰ってくる。「隣のお婆ちゃんに貰ったの」なるほど。そういえば最近、隣のお爺さんの姿を見かけない。遺体の始末にウチの子を使うの、辞めて欲しいな。 #呟怖

確かに今日は夏至だけれど、陽が沈む気配がない。よく見れば太陽の位置が変わっていないし人の姿も見えない。不安になって駆け出す。と、老人に出会った。老人は眼をギラギラと輝かせて「ようやっと狭間に人が来た!」と叫んだ。その手に持った鎌を振り上げる。「さあ、お前の寿命を寄越せ!」 #呟怖

カップラーメンが好き過ぎてカップラーメンを製造・販売する会社に就職した友人は、自社の味噌味だけは食べない。見ただけで異常なほど顔色を悪くする。そんなに不味いの?「味の問題じゃなくて。昔、食べようとしたら、中に……」言葉を詰まらせ、次の瞬間、発狂した。中に何が入ってたんだ!? #呟怖

母さんが姿を消した。父さん以外に好きな人が居たらしい。不倫男と一緒になった女を、しかし父さんは愛している。だから父親孝行しようと決めた。僕らが捨てられて3年目。男と、幼稚園ぐらいの子供の息の根を止める。「さあ帰ろう、母さん。そんなに震えなくて大丈夫。父さんは怒ってないよ」 #呟怖

継母が「アンタの顔なんて見たくない!」と言うので、願いを叶えてあげることにしました。まず、100円ショップで注射器のような物を買います。化粧品コーナーにあるやつです。それを使って洗眼薬に塩素系漂白剤を注入します。毎日、少しずつ。やがて継母は眼に違和感を覚え、結果失明しました。 #呟怖

「うわ、何これ」家に来た恋人が、兎のぬいぐるみを見て顔を顰める。しまった。あれは元カノがくれたものだ。捨てられなくて、そのままだった。正直に白状すると恋人は「早く燃やしな」と言った。ごめん、君が居るのに。「は?……ああ、そうじゃなくて。これ、危険物だよ。めっちゃ呪われてる」 #呟怖

カッペリーニを食べていた友人が突然「もずく嫌い」を告白した。イメチェンでショートヘアにした元カノに「もずくの天ぷら」と言われて「髪の毛の天ぷら」を食べされられたらしい。「このパスタ、天使の髪の毛って言うだろ。それで思い出した」なるほど。ところでその元カノって背後にいる子? #呟怖

あんまりにも口の中を噛むので、頬の内側が悲惨なことになっているらしい。びろびろと剥がれた皮の感触を舌先に感じる。鏡で直視するのが恐ろしく、かかりつけの歯科医に相談した。口内を覗き込んだ歯科医はギョッとした。「皮じゃ無いですよ。……芽です。傷口に何かの種が入ったんでしょう」 #呟怖

先輩が真剣な顔で「ヤベェやつに遭遇したら慌てず騒がず静かに後退して全力で逃げろ。決して『ヤバい』とか『怖い』って言葉は使うな」と言う。私は正直に頷く。よし、と呟いて、先輩は私のスマホを奪い、地面に叩き付けた。そして自分の鞄から鉈を取り出すとニヤリと笑い「じゃあ、訓練しよう」 #呟怖

山奥で暮らす女がポテトチップスとコーラをおやつに御伽噺を聞かせてくれた。「この山には骨の髄まで食べ尽くしたいほど子供好きな老婆が住んでいます。老婆は獲物を狩るため罠を仕掛けます。好みそうな菓子や飲み物に薬を盛り、昔話で釣るのです。家に入ったが最後、子供は外に出られません」 #呟怖

騒音問題を人の形にしたらこの人になる。そう確信できる住人に直接申し立てようとしたら大家に全力で止められた。そもそも、アナタが注意したら済む話ですよ?「分かってます。でも、出来ないんですよ。あの人はブラックリストに載ってて……苦情を申し立てた人間を撲殺してるんです。何人も」 #呟怖

祖父宅の裏庭には祠がある。切り出した岩と木材で出来た古い祠だ。「何があっても近付いてはならん」どうして?「二度と出られんからだ」何でも祖父の母親が、祠に入ったまま戻らなかったらしい。泥塗れの曽祖父は血走った眼で、幼い祖父に言った。「母さんは食べられちまったんだ、神様に」 #呟怖

「痛かったら叫んで下さいね」笑顔の先生が鈍器を振り下ろす。ぐしゃり、と潰れる私の手。もう一方の手も、両脚も潰される。奥歯から一本ずつ丁寧に抜かれる。「痛いですか?」痛くないです――歯が無いと酷く喋りにくい。「良かった!痛覚遮断プログラム、大成功です!早速兵士に施しましょう!」 #呟怖

風呂の排水管が詰まった。うちは集合住宅。配管は上から下まで共用だ。誰かが詰まらせたに違いない。管理会社に連絡して直してもらおう。数時間後、警察が来た。切断された人体の一部が配管に引っ掛かっていたらしい。丁度、うちと階下の中間に。しまった、うっかり流したアレが原因だったか。 #呟怖

「最近、とっても眠いの」力無くソファーに寝転ぶ妻が呟く。その声音はぼんやりとし、美しい瞳は殆ど瞼に覆われている。「少し寝なよ。短時間の昼寝は健康に良いから」「そうね、そうするわ」まるで息絶えるように眠った妻を見下ろし、電話をかける。「もしもし?バッテリー交換をお願いします」 #呟怖

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