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呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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「ここの住人、みんな凄く賑やかだね」アパートに泊まった友人が帰り際に放った言葉へ、私は上手く返すことが出来なかった。苦笑いするしかない。だって「ここ、惨殺事件や自殺が多々あったんだ。だから1棟まるまる事故物件なの。住民は私だけだよ」なんて。怖がりな友人にはとても言えない。 #呟怖

僕が暮らす村は、とても穏やかなところです。緑豊かで人々も穏やか。四季を通して天候が良く、台風や猛暑、大雪、地震などの災害にも無縁。携帯の電波が届かないのが唯一の不便です。ある日、空に巨大な人間の顔が出現しました。その時、僕は現実を知りました。僕が暮らす村は箱庭だったのです。 #呟怖

「ネコに呼ばれてる」と妻が言う。それを聞いて、私はギョッとした。妻は猫好きだが猫アレルギーで、決して近付かない人だから。「猫と私が悲しいのは辛い」と泣き笑いしたのを憶えている。「本当に呼ばれてるのか」「ええ」妻が出て行く。5分程して帰宅した妻の腕には青白い赤子。「寝子よ」 #呟怖

夜道を歩いていると背後から足音が聞こえた。音からして下駄を履いているらしい。夏祭りの帰りかと思い、なんとなく振り返ってみる。誰も居ない。慌てて前へ向き直り、全速力で走った。震える手で苦労しながら鍵を開ける。バキッ!玄関で何かを踏んだ。足元へ眼を遣れば日本人形が転がっていた。 #呟怖

帰宅すると両親の姿が無かった。姉に訊けば「出て行った」と返される。悲しくは無い。ほんのり虐待を添えたネグレクト家庭なので。それより姉の料理が気になる。肉の香草焼きにフライ。そして赤黒いウィンナーみたいなもの。「ブラッドソーセージよ。新鮮な血液が手に入ったから作ってみたの」 #呟怖

僕の交際相手は不幸になる。中学の彼女は転落死。高校で付き合った後輩は交通事故で死亡。大学卒業後、同棲しようと話した恋人は自殺。以降、誰とも交際しないと決めた。「じゃあ私と結婚して」眼前に座る女性。僕と同じ幼稚園だったらしい。「約束したじゃん。その為に私、色々やったんだよ」 #呟怖

恋人が「家族に会って欲しい」と言ってくれたので、お土産片手に恋人の実家へお邪魔した。町から少し離れた場所に建つ屋敷は豪奢で、けれど人の気配がまるで無い。お留守なのでは?疑問を抱く私を他所に「ただいま!」とリビングへ向かう恋人。そこには確かに家族が居た。茶色く乾涸びた4人が。 #呟怖

「子供って突拍子もないというか、マジで吃驚することしますよね」後輩の救急医が電子カルテに打ち込みながら苦い顔をした。横から画面を覗く。どうやら誤飲したらしい。食道を撮影したレントゲンに異物が写っている。「人形の部品か?」「指です」「は?」「妹の指を噛みちぎって飲んだんです」 #呟怖

「変なこと訊いていい?」「うん」「親戚の人に『きみは先祖返りだ』って言われたことない?」「無いな」「じゃあ『ご先祖さまにそっくり!』は?」「全然」「そっか。……いやね。この間、戦争記念館に行ったんだけど、きみに瓜二つな人が映ってたんだ」「(それ、やんちゃしてた時のワシや)」 #呟怖

キャンプブームに乗って山を買った。いい感じに穏やかで緑豊かな山だ。傍には綺麗な小川もある。麓の村人たちの態度が気に食わないけれど、田舎特有のものだろう。快適なキャンプを目指して木を伐採する。大樹も苦労しながら切り倒した。「ゴシンボクも切りおった」あの爺さん、何言ってるんだ? #呟怖

私の弟は物欲が薄い。が、珍しく欲しいものがあるという。「何が欲しいの?」「…………」「遠慮しないで。お姉ちゃんに言ってごらん」弟は口籠もり、視線を彷徨わせた。そして一度ぎゅっと眼を瞑り、決心した様子で「爪、と血」と言った。「……は?」「俺だけの姉ちゃんを作るから、くれ」 #呟怖

「なぁ、最近つるんでる女いるじゃん」「は?誰?」ツインテールで、ピンクと白のフリフリした服着てる女だよ!友人として忠告しとく。マジ気をつけろよ。あいつ、キレたらヤベェから。俺『一緒に死んで!』って刺されちまったもん」「いや、そうじゃなくて」「ん?」「おたく誰?どちら様?」 #呟怖

道の植え込みに奇妙な植物が生えている。土から飛び出た桜色の芽。それは数ヶ月かけてすくすく伸びた。桜色から濃い桃色、赤色に変わりながら。葉と蕾は黒い。軈て赤黒い花が咲いた。試しに茎を摑んで抜いてみる。根には球根らしきものが付いていた。よく見るとエコー写真に写る胎児に似ている。#呟怖

「家宅捜索でヤバいもん出てきたことありますか?」「?」「うーん……喩えば海外ドラマでありそうな『抉り出した目ん玉のホルマリン漬け』とか。『被害者の毛髪で作ったウィッグ』とか」「そういう奇抜なのは経験ないな」「そっかぁ」「でも『剥がした爪』はある。ざっと5000人分。日付順で」 #呟怖

掌に無数の水疱が出来た。夏の時期にはよくある。汗疹だ。汗っかきの宿命とも言える。私は専用の薬を塗る。自慢じゃないが慣れた手付きで。しかし今年の汗疹は、いつもと様子が異なる。黒いプツプツがあるのだ。もしかして癌?毎日観察すると黒が動いた。それは瞳だった。無数の眼が私を捉える。 #呟怖

小学生の従弟の虫捕りに付き合っていたら「変な虫見つけた!」と報告を受けた。変なって、どんな?「うーん……キモいの!」分からん。首を傾げる俺の腕を摑んで「こっち!」と元気に引っ張っていく従弟。「あれ!」と指差す先には、人間の手脚を生やした1匹のセミが居た。うわ、確かにキモい。 #呟怖

真夜中、友人のスマホが鳴り止まない。ずっと電話がかかってきているようだ。「誰から?」「父親」硬い声音で答える友人。その顔は真っ青だ。「お父さん、厳しい人なの?」この子の家、門限とかあったっけ?聞いたことないな。「厳しくないけど」と話す声は震えている。「死んだんだ、去年」 #呟怖

「何も考えられない」と言う人達に対し、問診と徹底的な検査を行った。夏の暑さにバテたわけでも、流行りのウイルスに感染したわけでもないらしい。試しにCTとMRIを撮った。問題は前者に映った。脳が無かったのだ。急遽、開頭手術を行う。ドロドロの液体が溢れた。液化した脳みそだった。 #呟怖

「つかれてますね」と後輩が話しかけてきた。「そうなんだ。連休中、羽目を外しちゃってさ」苦笑いで応えると、後輩は不思議そうに首を傾げて「はあ」と声を洩らし「じゃあ早く解放した方が良いですよ」と続けた。「え?」「先輩、背中に女性が憑いてます。『ここから出して』って言ってますよ」 #呟怖

「海の日らしい怖い話をしてあげよう」「『海中で死人に脚を引っ張られて引き摺り込まれた』とか『溺れている人を救助したら眼を離した隙に消えた』って話はお腹いっぱいだよ」「そうか。じゃあ『20年前、君は海水浴中に溺れて意識不明の重体となった。以降、今日まで昏睡中』って話はどう?」 #呟怖

或る夫婦が死んだ。2人は『おしどり夫婦』として近所で評判だが、『鳥嫌い』でも有名だった。夫婦の遺骸は全身を滅多刺しにされている。傷は浅いが失血死だろう。近頃、不審死した鳩も多く発見されている。もしや猟奇的な殺人犯が潜んでいるのか?そう推理する刑事の頭上を数羽の鴉が飛び交う。 #呟怖

オープンハウスに来た客から「クローゼットに入ってる女のマネキン、あれもついてくるんですか?」と訊かれた。マネキン?何を言っているんだ?クローゼットの中を確認するが何もない。「仰っていることが分かりません」と答えたら客は「そうですか」と踵を返した。「マネキンじゃないんだ」 #呟怖

懸賞に応募したら缶詰が当たった。桃缶程の大きさと重さがある。振ると水の音がした。『中身は開けてからのお楽しみ☆』と書かれた紙が巻かれているが、よく見ると小さく『なまもの』の表記が。液体が飛び散らないよう慎重に開封する。中身は小人のシロップ漬け。ぎっしり詰まって蠢いている。 #呟怖

「鏡よ、鏡」少女が問う。「世界で一番奇麗なのは誰?」彼女は容姿に自信があった。が、鏡は少女以外の名をあげる。少女は己より美しい人間を片っ端から殺めた。「世界一美しいのは私でしょ?」「いいえ、私よ」鏡の中の少女が嗤う。瞬間、世界が反転。「血に塗れていない私の方が、ずっと奇麗」 #呟怖

ふとベランダへ眼を向けたら手が生えていた。手は魔法のかかった豆の木のように、ぐんぐんと伸びている。成長が止まった、かと思えば凄い勢いで地面に引っ込んだ。一拍遅れて男の子が降ってくる。2階上で暮らすシングルファザーの家の子供だ。そういえば母親も、この場所で転落死したんだっけ。 #呟怖

ダメ元で「人面犬さんの親戚に『人面猫』さんは居ますか?」と訊いたら「居ない」と言われた。やっぱりそうかぁ。「けれど、『猫面人』は居る」本当に!?「ああ。頭は猫、首から下は人間の女体で、下半身は魚だったり海老だったりする。時々ライオンの尻尾らしき物やサイの牙も生えている」 #呟怖

「一目見た時から分かりました。僕の愛は彼女に捧げられると。けれど捧げた分だけ、僕に注がれるわけではありません。だから眠っている隙に永遠のものにしました」花婿が、そっと花嫁の手を取る。ウェディングドレスに身を包む彼女の肌は冷たく、青白い。物言わぬ花嫁は夫が死ぬまで愛される。 #呟怖

雑木林の奥から「助けてくれ〜」という声が聞こえる。先程、何かの作業員らしき人と車を見た。もしかしたら事故かもしれない。声がする方向へ向かう。と、一本の大木に辿り着いた。根元に大きな瘤がある。「助けてくれ〜」恐る恐る覗き込む。中にはドロドロに溶けた人間らしきものがあった。 #呟怖

路地の入り口で成人女性が泣いていたら嫌でも眼につく。美人なら殊更。その女の顔は見えないけれど、長い黒髪が奇麗で青白い肌をしている。声を掛けようとして、別のナンパ男に先を越された。チッ、失敗しちまえ。チャンスを伺っていると女の影から無薄の手が飛び出し、男は引き摺り込まれた。 #呟怖

毎日、午前2時になると歌声が聞こえる。最初は近所の人が歌っているのかと思った。が、よくよく聞くと、もっと近い。何処から聞こえるんだ?息を殺し、耳をそばだてる。歌声は、ベッドの下から聞こえる。そんなまさか。覗くか迷って、勇気を出す。覗き込んだ先には女が居た。パッと見た限り5人。 #呟怖

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