呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

参加メンバーはこちら

呟怖.ORGと参加について

道の駅で見つけた農家お手製天然絵の具。地球に優しいというので買ってみた。
その夜、子供が絵を描こうとひねり出した絵の具がぬめぬめと動き回る。まるでナメクジみたいに。
気持ち悪いから全部排水口に流した翌日、虹色の雨が降った。
うちの雨水タンクに極彩色の何かがいまだに蠢いている。
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村と外とをつなぐ唯一の道。
除雪車も通れぬほどの隘路ゆえ冬にはうず高く雪に覆われる。
村人たちは手ずから雪を脇へと寄せ、道を確保する。
春先、道路脇の万年雪はなぜか毎年ガードレールの形に溶け残る。
道の両側は森。落ちることなどないのだがと探りに踏み入った者は決して戻らない。
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それは八咫烏といってね、熊野牛王神符に描かれている烏たちだよ。
起請文はご存知かな?
男女が約束を交わすときにも使われてね。戦後すぐなどは「きっと迎えに来る」なんて米兵の言葉を信じる女性も少なくなくてさ。
なぜ?
怨念だよ。
君に見えたということは君の先祖は弄んだ側なんだよ。
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子供の頃、鬼に肩車してもらったことがある。
山で道に迷い一晩中歩いたその先で,帰りたいと泣く私に鬼は「朝になれば道が見える」と言った。
本当に見えた。一夜で染まった深紅の道が。
鬼の肩で揺られながら深紅の葉が青く戻るのを見た。
鬼は脚を傷だらけにして私を里まで届けてくれたのだ。
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@lostnamelady @Hinata_Motthi @CatNoirTowa 待って!
羽虫に混ざって明らかに人の指のようなモノが貼りついて!
……と指差したはずの私の右手の人差し指が。
その存在しない指先に、無数の羽虫が集りはじた。まるでそこに指が残っているかのようにとまった羽虫たちが指の形を成す。
あれ?
指だけじゃない。羽虫に覆われてるのは。
#呟怖 #返怖

「この世のモノとは思えない」という言葉の通り絶景は死に近いのです。
ですからここで『恋止め薬』を販売しているのです。
紅葉の頃など特にあの吊り橋から眺める渓谷は見惚れ必至で簡単に死に恋に落ちます。
でも名前のせいか大抵のカップルは薬を断るんです。で、皆さん絶景に抱かれまして。
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「さまよえる子羊たちよ……」
駅前に垂れ流される独自解釈の宗教観。
独自解釈なんてのは別に奴らだけじゃない。父なる神のお言葉を理解しているのならば、なぜあの宗教の名を冠したモノに携わる連中が性懲りもなく他者を蝕み時には殺人の理由になる?
ほら見ろ、父なる神に気付いてないだろ?
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天使の梯子?
ありゃこの辺じゃ釈迦の糸っつーんだ。
そう、その話に似てんよ。
あの光が空の途中でぷつりと切れっことがあってな。ほら、あんな――いけねぇ。ありゃ出るぞ。
切れた光が炊飯器のコードみたいに集まってヒトの形に溜まったら――早く逃げた方がいい。アレにゃこの世の罪が集っとる。
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南極越冬隊の記録には欠落がある。伯父の参加した隊の記録がほぼ全て。
公的には天候不順で引き返している。
唯一の手がかりは、伯父が行方不明になる前に書いた日記。
ただその内容は理解できない。
『見つけてはいけなかった』
『みな狂った』
『ピィェロ? いや違う。人には発音できない』
#呟怖 https://t.co/L6V1fDIuft

上りホームがざわめく。
もうホームから立ち去る人が出る。
四つ目の電光掲示板が点滅するときには人が死ぬ――そんな噂のせい。
ただ、必ず毎回死者が出るのは本当。
知らなかった?
うん。そんな場所に立っているからすぐに分かった。
そうだよ。
誰かが先に死ねば自分は死ななくて済むのさ。
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吐いた息の白が空の白に溶けて霞む。
代わりに明けた窓から入り来たのは雪ひとひら。
雪は私の指に止まると、ぽんと咲いた。
庭を見れば裸の桜に降りしきる雪が次々花と咲く。
桜が見たいと言い遺し真冬に身罷った祖母の命日には必ず満開になる。
そして庭先には、祖母に懐いていた白狐が佇む。
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年末が近づくと亡き妻の気配を感じる。
大晦日、私の誕生日。独り用ケーキの上、蝋燭の火のように浮かんだ人魂は、いつも年を越す前に消えてしまう。
寂寥のなか迎える新年はもう嫌だ。本当は君の居る幽世に迎えられたい。
「来年はぜひ、殺しにきてください」
なぜか君の困った顔を思い出した。
#呟怖

「素敵な眺め!」
「だろ。俺たちの秘密基地なんだ」
「たちって兄弟とか?」
知っている?
ではお前か。兄が失踪したあの日、一緒にここへ入った女は。
兄は言っていた。女には秘密の口があると。兄はきっとその出口から出たんだ。
俺は女を開いて潜り抜ける……ダメか。
本物の女を探さねば。
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黒いサンタに会ったことがある。
手だけ妙に白くてさ、僕の大好きだった母さんの手に似てて、それ以外はぼんやり真っ黒。
贈り物の中身?
視えるようになったことかな。いつも僕を見守ってくれている母さんを。
黒いサンタの正体もやっぱり親なんだよ。
子を残して亡くなった親たちの想いの塊。
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「俺は刺青の底を見たことがある」
彫り師がそこまで言うのはよほどの底辺かと聞き返した。
「違う」
彼の友人が、亡くした恋女房の名を自らに刻みたいと彫り方を習いにきたと。
その後その友人も亡くなった。
彼はその友人の拾骨に参加して、見たのだという。
骨にまで刺青が届いていたのを。
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恋し君の胸に抱かれて古椿

この歌を詠んだ侍は父親の冤罪を晴らすため殿様へ直訴した。
侍の願いは叶ったが殿様へ意見したとして切腹。
恋仲だった娘が落ちた花を拾い上げ抱きしめると侍の声が聞こえたという。

今でも古椿の落ちた花を拾う娘がいる。
花を贈られた男は仕事を失うという。
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「月冴ゆ」について聞かれたら「
月蝕の逆」と答えることにしている。
実際、月冴ゆは眩しい。どんな月齢であろうとも、どんな天気であろうとも。
月冴ゆの夜に出歩くときは特別な紋様の雑面が必要だ。
これがないと、お山さんの頂上を目指して行方知れずになる。

無事に年を越すにはあと三人。
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「なんか園児たちの間でイジメが起きてるみたいで……」
新任保育士の言葉にハッとする。
また始まったのかと。
「イジメられていた子はすぐに保護したんですが、その後どこかへ隠れてしまって」
お隠れになったということはこの人が味方ごっこで見初められたということ。
これで数年は大丈夫。
#呟怖 https://t.co/mE1WVmE2eU

幼い頃、行っちゃいけない神社で女の子と仲良くなった。
その子に教えてもらった『おま死ない』。
本当は人に教えてはダメらしいんだけど、僕に死んでほしくないからって。
実際どんな目にあっても僕は生き残った。親しい人たちの死と引き換えに。
今は依頼された人と仲良くなる仕事をしている。
#呟怖 https://t.co/vmxJkNtO00

町外れに「空白さん」として親しまれている消火栓標識がある。
心にぽっかりと穴が空いたときや自分を見失ったときに見上げると、抜け落ちた広告部分に言葉が見える。
励まし、慰め、癒やしの言葉。
そんな空白さんを蹴り倒そうとした輩が捕まった。
人として欠けた者にはその罪も見えるらしい。
#呟怖 https://t.co/Y3AN8Xw1Ui

@suika_sheep 「私のために泣いてくれなくとも……」
彼女の声が背後から聞こえ、驚いて振り返る。
「大丈夫。あなたのところは次の配属先までの腰掛けだから。前の会社の営業部長のところまでお願いね」
#返怖 #呟怖

@matatabinbin48 彼女は意味ありげに微笑むと、クローゼットと壁との僅かな隙間に吸い込まれるように消えた。
マジかよと思いつつ大島てるを確認すると、前の住人もその前の住人も恋人を連れ込んで殺しておきながら無実を訴えているらしい。
#呟怖 #返怖

そのゲームはリアリティが売り。
現実と同じマップ、建物。街を歩いている人も全員そのモデル地区でスカウトして3Dモデリングした。
そしてプレイヤーも。しかも本人の方。
そのゲームを遊ぶ時間が長くなるとゲーム画面に現れる。
体験者は全員事実だと訴えるが、実際のスクショがこれである。
#呟怖 https://t.co/cgBtXdLAD3

昔、ここがまだ闇市だった頃からのルールがあるんだ。
店の前にある『灯り』は、来店者が死んだ合図。
死ぬたびに『灯り』は一つずつ増やされる。
思ったより少ない?
そりゃそうさ。『灯り』が5つたまると店をたたまないといけないからさ。
新しく来た店は『灯り』をゼロから始めるんだもん。
#呟怖 https://t.co/f1e8FfSNPE

魔法って本当にあるんだよ。
クリスマスに奇跡を起こせる妖精の赤い服。
相手の好きなものがわかる能力、空を飛ぶ能力、相手の善行に報いるプレゼントを出す袋も能力の一つ。
でもね、もし能力を私利私欲のために使ったら、醜い妖精の容姿へと変えられちゃう。
ゴブリン、プーカ、スプリガン。
#呟怖 https://t.co/cZvTTWK6P9

ピンク色ってどんな色?
可愛いあの子の頬の色

ピンク色ってどんな色?
引っ張り出したよ舌の色

ピンク色ってどんな色?
皮剥ぎ膜剥ぎ肉の色

ピンク色ってどんな色?
新鮮脳みそ弾け色

処刑がまだ見せ物だった時代のマザー・グースには、メメント・モリを意識した詩が実はたくさんある。
#呟怖 https://t.co/7gnEVoMIun

面白いノベルゲームを見つけた。
内容はデスゲーム。各章の始めに誰を見捨てるかを選べる。
しばらく読み進めるうち、ふと気付く。見捨てる相手を選ぶとき、入力もできるって。
試しに嫌な奴を入力してみた。
そいつは登場人物になり、小説でもリアルでも死んだ。

次章で俺も登場人物になった。
#呟怖 https://t.co/mJ3ILMuhR1

秒針の刻む音が彼への想いをも切り刻む。
許されぬ恋を忘れようと機械式屠計の蓋裏に彼の写真を貼った。
十三時間後、想いは確かに消えた。
しかしどうしてこんな男に夢中になったのか。妻子と別れる気もなく嘘ばかり付く男に。
屠計の周囲に散った肉染みが私を新たな衝動に染める。
#呟怖 https://t.co/g1RBiJDk5P

「これサラダ? 大葉?」
「ううん。モロヘイヤ」
「へー。体によさそーだね?」
「そうみたい。庭にこんもりあるから、たくさん食べてね」
夫はモリモリと食べている。育て方次第で毒を含むとも知らずに。
ちょうどいいのよね。毒性の知名度はないから私も知らずに調理したって言い張れるし。
#呟怖

神サマには簡単に会える。
神待ち掲示板ってとこで。
神サマは泊まれる場所をくれる。
神サマは食べ物をくれる。
神サマは着るものも思い出もお小遣いもくれる。
それからくだらない質問も。
何人目って重要?
数えなきゃ覚えてないよ。
今からお墓に案内するね。
えーと君は何人目の神サマ?
#呟怖 https://t.co/lCmZ0txZGF

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