呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

「予兆だ」
不穏な夕暮れを指差した息子がそう言ったとき私は「どこかでまた変な言葉を覚えてきたな」くらいにしか思わなかった。
でも周囲の植物が枯れ、小さな骸が幾つも転がり始めると私も不安に呑まれた。
町が火に包まれ多くの人が亡くなってもなお息子は予兆と言い続ける。
まだ予兆なの?
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さみしがり屋のミーコ
僕の布団に潜り込んで寝るし
ごはんは僕と一緒に食べるし
僕についてくる
でもごめんミーコ
ママに捨ててこいって言われたんだ

さみしがり屋のミーコ
あんな遠い所から戻ってきたミーコ
僕につきたてる

ごはんと一緒に僕を食べるし
僕に潜り込んで布団にして寝るし
#呟怖 https://t.co/MqeErlgxnB

電柱の中が空洞だという噂を聞いて確認してみたくなったんだ。
耳をあてて軽く叩くと確かにそれっぽい音がする。
次に気になったのは空洞の大きさだ。
小さな穴を開け、手頃な虫を数えながら入れてみた。
すぐには埋まらず時間をかけて入れ続けていたら、その地域は自殺者だらけになった。
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寄生生物の、宿主の免疫機能を低下させる能力を利用して開発されたのが寄生臓器だ。
例えばこの植物は血液をいったん吸い上げ、人体に不要な成分だけを栄養として摂取し、血液は宿主へ戻す寄生腎臓だ。
移植医療の新たな幕開けとして期待されている。まぁ宿主の体で増え過ぎるのが玉に瑕だけど。
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選ばれし109人による大晦日バトルロイヤル。額を鐘に打ち付けられたら即退場。白装束を血に染め最後の一人になれば願いが叶う煩悩エキサイティング祭。
それに出た彼は何番目に脱落したかを内緒にすんの。最初に脱落してても超絶美少女スーパーアイドルなこの私の彼への愛は変わらないってのに。
#呟怖 https://t.co/DtJ3HJtzSE

年末が近づくと被視感が強まる。
大晦日ともなると気配もすぐ近くに。
「誕生日、祝いに来てくれたの?」
独り用ケーキの上に人魂が浮かぶ。蝋燭の火のように。
人魂は年を越す前に消える。
「来年はぜひ、殺しにきてください」
ストーカー気質の亡き妻は見てるだけで、お迎えはしてくれない。
#呟怖 https://t.co/S3WzTsTxo4

俺たちの心霊スポット巡りに混ざりたいと時々声をかけてくる奴が居る。
そいつはまず俺のアパートに連れて行く。
二階にある俺の部屋へ続く外階段の途中に傘がたくさん掛けてある。
その傘を無意識に二階まで持ってきちゃう奴にはお引き取り願っている。
この程度の戦利品に魅入られる奴は死ぬ。
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錆びた針金の人形に見えた。
だが触れて後悔した。
柔らかかったのだ。
慌てて手を放したが、幼い頃に育てたカブトムシの幼虫の腹の感触が指に残ったし、人形はもぞりと蠢いた。

どうやら呪いたい相手の一部とこの長虫の卵を土玉に入れる呪詛らしい。虫が育ち人型になったら満願で焼くのだと。
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ドイツ人の友人に体育の日の説明をしていると「その日に生まれた子はなんと呼ばれる?」と妙なことを訊かれた。
彼の故郷では「クランプスの子」というらしい。
新年の祭の一環で仮装したクランプスの姿のまま夜這いする風習があり、「クランプスの子」は時折、不思議な力を授かるのだという。
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出勤しようとドアを開けたとき何かが引っかかった。
死んだモグラだった。
前々日はミミズで前日はカブトムシだった。
保健所に連絡だけして出社した。

翌朝、ドアの向こうに犬の死体があった。それだけでもモメたのに、その次は人間の子供の死体だった。
耳元で「大好き」という声が聞こえた。
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近所の公園は元は刑場跡で、何度も持ち主が変わったが結局更地になった曰く付きの場所である。
そこに変な老人が現れる。公園内の切り株ベンチに定期的に赤いペンキをかけ「お前は死んだのだぞ」と語りかける。
老人が数ヶ月いなかったときに周囲で何人も死者が出たので効果はあるのだろう。
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人は好きなモノに心奪われる。
生き霊を出すほど心を揺り動かされないにしても多少なり感情を動かす度ささやかな生き霊の欠片を零している。
生き霊の欠片は人の形を成すために互いに求め合い繋がり合い歪な人の形と成る。生き霊キメラさ。
繁華街でよく見かける歪んだ連中はそういう類なのさ。
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女手一つで私を育ててくれた母が、あるクリスマスの夜にサンタを連れてきた。
初めてサンタから直にもらえるプレゼントに興奮した。
だけど深夜、サンタが母を襲うのを目撃した。私はサンタの背中に包丁を突き立てた。

今でも毎年クリスマスになると街中でサンタの亡霊を見かける。殺意が蘇る。
#呟怖 https://t.co/b4XaxiFUIV

道端に花が落ちていた。
近付こうとして視線を感じた。もしや変な落とし物を撮影してSNSにアップすると本人特定される系の罠かとさりげなく周囲を見渡す。
少し離れた電柱の影に大きな花が隠れていた。
視界の端で道端の花が動く。
花はむくりと起き上がり「牛乳、牛乳」と呟きながらどこかへ。
#呟怖 https://t.co/I7H3H7d1ba

ごくごく簡単な魔術。
墓地の芒を六本抜いて六芒星を描く。ダビデの星ってやつ。
多少曲がっても大丈夫だが、頂点部分は離すなよ。
この簡単な罠は付近の気弱な霊の足を止める。猫と一緒さ。
あとは質問タイム。芒が震えて何でも喋る。ただし49秒だけ。それを過ぎたら聞けるのは霊の死因だけ。
#呟怖 https://t.co/UrUu5dUKVu

「強い光は強い影を生む。わかるか?」
必死に肯く。
「その逆もまた然り。救世主の復活のためには、その善に匹敵する悪が必要なのだよ」
歪んでなお美しい虐殺者の、水面に映る影は、光り輝く天使のように見えた。
戯れか、それとも伝聞係としてかは分からぬが、私だけ命を見逃された夜。
#呟怖 https://t.co/U7I0apYTO7

リモート会議中に同僚が寝ていた。
スマホで連絡を入れると即返信。
声も聞こえるが画面の同僚は目を閉じたまま。
映像だけ固まってる?
結局その状態で会議終了。

翌日、同僚が死んだ。
棺の窓から覗いた顔があの顔だった。

以来、俺のPCは死に顔をやたらと予見する。いや本当に予見なのか?
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とある警察署では新人は必ず何枚かの写真を見せられる。
火事現場の野次馬を撮った写真。
放火犯を指す顔のブレた女が見えた者は写真係に任命される。
写真係は毎日大量の写真を見て女の指すモノを告げる。
写真係は退職するまで、女の写った写真は決して、お祓いを受けてはいけない。
#呟怖 #呟怖耳袋

聖夜に二人組の前に現れるソレは必ず「恋人同士か」と尋ねてくる。
肯定すると何もせず夜の闇へ消える。
時々発見される二人分の死体は恐らくそれ以外の回答をしたのだろう。
生き延びた二人は必ず結ばれる。どんな関係だろうとも既に結婚していようとも。
そんな都市伝説が「恋人たちの夜」だ。
#呟怖 https://t.co/FMdcArl4tJ

魔女狩りで滅んだ村の共同墓地。
ふつ、ふつ、と地の底から泡立つような音。なぜか耳の奥でおりんのような残響となる。これが噂の「The ghost choir」か。
土葬文化のこの地域では、埋葬した死体が歌うような音を出すとそのスジでは有名だ。
密かに墓地の土を持ち帰る。早く君の歌を聞きたくて。
#呟怖 https://t.co/9KxsPt6xZx

うちの地元ではお盆終わりに短冊をお焚き上げする。
「詠み贈り」が「黄泉送り」に通ずる献歌という風習だ。
今年はもう一つ――姉さんの空無垢――未婚で死んだ女性のための衣装も短冊と共に火を点けた。

立ち昇る煙の果てに居る君に届けと詠むは秘めし想い出

無垢の似合わぬ姉さんへ贈る歌だよ。
#呟怖

今思えば僕の「勤労感謝の日生まれ」への彼女の食いつきは異常だった。
合コンからすぐに交際へ、実家へご招待とトントン拍子に話が進み、なぜか僕は今、幽閉されている。
新嘗祭に生まれた者は天からの恵みとして食べてよいとか狂っている。
幸せであらんと祈る彼らの幸せに僕は含まれない。
#呟怖

気ままな一人旅。行きずりの縁も醍醐味の一つなんて考えていたのは昔の話。今は――ほら白い服の女が手を振った。
見えてないフリして通過するがバイクはしっかり重くなる。
仕方なく引き返して付近を探すと案の定。白い服のときは大抵白骨化してんだよな。
さてまた警察に通報ってこれ何の苦行?
#呟怖 https://t.co/UOI9wH54Mb

クリスマスになると街中をイルミネーションが跋扈する。
見ただけで体が強張り、震える。
冬蛍の悪夢が蘇るから。
小さな人の形で白く強い光を発する冬蛍は年に一度、集団で大きな獲物を襲い吸血する。交尾のために。
熊追い中に誤って近付き過ぎた兄の最期の光景が目に焼き付いて離れない。
#呟怖 https://t.co/yXhTr1O7su

彼の病室に女が居た。黒い地味服の陰気臭い女。しかも彼と待ち合わせていると言う。
おいたの罰に脚を一本折った彼がこんなに早く約束を破るわけがない。絶対に待ち合わせてないはずと追い出した。
リハビリから戻ってきた彼を問い詰めていたら死んだ。
さっきの女が突然現れて「ね」と言った。
#呟怖 https://t.co/6iNuxFP7zM

最近、うちの子がまた新しい言葉を覚えた。
「プレゼント」という言葉だ。
私たちはプレゼントされたモノを喜んで受け取らなければいけない。
今日、とうとう夫が「いらない」と言ってしまい、連れ去られた。黒サンタになりきったうちの子に。
そのうち一部はプレゼントとして再会するのだろう。
#呟怖 https://t.co/EZNsRlwrkx

凍えそうになって目が覚めた。冷房つけっぱなしにしたかとエアコンを確認したが止まっている。
窓の外は雪がちらつく曇り空――つーか時間!
慌てて着込んで家を出て駅まで全力ダッシュして改札くぐって電車に飛び乗って気付く。やっぱ今、夏だよね?
あの雪と寒さは、と思い出した途端に寒気。
#呟怖

紅葉スポットとして有名な「赤の洞窟」。その歴史は浅い。
山深い紅葉の並木道の通り抜けは時期が来ると紅く染まった道として有名になるが、本来の「赤の洞窟」のカモフラージュに過ぎない。口減らしで赤子を投げ入れた洞窟の。
子供を亡くした人がそこを訪れると、小さな紅葉が足を掴むと云う。
#呟怖 https://t.co/62wzLPzqev

地元に通称「死体山」がある。その名の通り自殺の名所だ。
死体山には妖怪が棲んでいて、死体が出ると「イツマデ! イツマデ!」と鳴いて知らせる。
しばらく死体が出ないと「ナキモノ! ナキモノ!」と鳴き、程なくして自殺者が現れる。
前者は以津真天、後者は亡き者ねだりと呼ばれている。
#呟怖 https://t.co/6Yfd8Jo0YR

スマホを探す指をザラリとした何かが撫でた。
猫だった。ベッドから猫の頭が生えていた――けどすぐに消えた。
それ以来部屋のあちこちに猫頭が出るようになった。夕飯を食い逃げもされた。
そんな暮らしに慣れた頃、猫頭が突然出なくなった。

輪の中に頭だけ出せばまた会える気がしてならない。
#呟怖 https://t.co/DdGJAbLTOf

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