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呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

天慶元年、伊予の浜に渦巻の現れたり。人語を解し鳥を好んで喰らった。
藤原純友がこれを手懐け海賊として従わせた。
天慶四年、純友が小野好古により討たれた後は逃げ、鳴門海峡へ隠れたとも云われる。
讃岐の海には時折この渦巻が現れ人を襲うらしいが、鳥を与えれば逃れられると伝わる。
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「呪いの子」を産んだ母はその場で殺された。誰かが「呪物として使える」と言わなければ私も殺されていた。
生き延びたとはいえ酷く虐げられ命もギリギリ繋いだ。
明日の誕生日、私は敵国へと送られる――予定のようだが無駄なこと。
あの大きく輝く星は明日この国を滅ぼす。
私の唯一の希望が。
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通学路にある怪しい古道具屋の奥にヤバいシルクハットがある。小さな扉がたくさん付いたデザインで、元から何とも近寄り難い雰囲気があった。
あるときカップルの男の方がそれを被った。すると扉が開いて小さな――被っている男によく似た小人が何人も逃げ出して――女はそれを次々と食べていた。
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私の恋人が同性だということを私の中の天使はよく咎めた。
私の中の悪魔が恋人の中の悪魔と共謀して互いの天使を殺した。簡単だった。私と恋人の宗派が違ったおかげで。
天使は消える間際に私に口付け――思い出す。元々天使に振り向いて欲しかったから天使に似たあの子をあてつけに選んだことを。
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物腰の柔らかな女将の居る小料理屋――自分が椅子に固定されていなければそう思えただろう。だが内装全てが黄色いここは節制局の尋問室。
「飲んで」
注がれた自白剤を飲む。飲まないよりはマシらしいから。
「煽り運転しました」
私は椅子ごと手術室へ。
「貴方の感情を節約します」
声が遠のく。
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BARのトイレに先客が居た。
「失礼」と扉を閉めようとしたら「アンモナイトを見つけました」と低い声。
「ほら」と先客が指す壁には大きな渦巻き。
「ここは昔、海の底だったんです」という声を残して先客は去った。
気味が悪かったが用を足した――磯臭い。
それから一週間、尿が海水になった。
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六十年代後半、ある心理実験が行われた。
痴呆症の老人たちに異国のとある村の写真を見せ続けるというもの。
何ヶ月か後、老人たちの一部はその写真の村を自分の故郷だと思い込んだ。
海外旅行もせず英語すら喋れない老人たちはやがてドイツ語で話し始めた。
その実験場所跡地が今のドイツ村だ。
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富士の樹海には「集落」と呼ばれる場所がある。
その周辺の死体はいつの間にかそこへ運ばれる。ただし靴だけは死体が元々あった場所に残されたままで。
「集落」内には木の枝を並べた間取り図が何軒分も描かれ、死体は「家」の中へ配置される。
死体に触れた者は自殺する。「家」も増え続ける。
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目覚めたらベッド脇にひとがたが置いてあった。交通整理係みたいな反射板が貼りつけられたやつ。
近所のだとすぐにわかった。土台の板がボロボロだったから。
酔って持ち帰った?
そのとき呼び鈴が鳴った。
覗き穴の向こうでは見知らぬ女がこちらを睨んでいる。
「うちの人、知りませんか?」
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最近、家族用LINEグループがおかしい。
書き込んでない内容が勝手に投稿されるのだ。
投稿したはずの人の側にだけ内容も送信の痕跡すらも残らない。
しかもその内容は家族に隠していた真実ばかり。
せーので皆そのグループを抜けたら、家族全員の顔がわからなくなった。
本当に家族だったのか?
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ある朝突然に階段を降りられなくなった。
今居る床より下へ踏み出せないのだ。
両足踏み出せば浮く。浮いた後は何かにつかまれば平行移動はできるし、乗った床自体が動くのは大丈夫だが……やがて私は地面に足を付けなくなった。

皆、よく平気で歩けるよな。あんな透けた手が無数に蠢く地面を。
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夜中に窓を開けたら電波塔の天辺に渦巻きが見えた。
本物は初めて。
携帯ラジオを持って家を抜け出し公園へ。
噂通りなら――噴水池の畔でチューニングを合わせる――聞こえた!
ノイズの奥から喋り声。人には発音できなさげな。
「おい、こんな時間にな」
声を出した警官が空中に喰われて消える。
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久々に酷いパワハラを受けた。
血が滲むほど拳を握りしめ煮えたぎる怒りを堪える。
ああ我慢できない――退社したその足で破滅見屋へと向かう。
卓上のランプの火を眺めると、パワハラ上司が酷い目に遭う光景が見えた。
光景の凄絶さは怒りに比例する。もっとだ!
もっと酷い職場を探さなくては!
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最近、うちのクラスの子たちが鞄にぶら下げている謎の黄色いキャラクター。上下逆さまに引っ掛けて、一日落とさずにいたら徳が一点溜まるらしい。
おかげで廊下は走らないし遅刻もしないし背筋も伸びて授業も真面目に受ける。
「よく奉仕してくれる恋人を捕まえられるって噂よ」と妻は笑う。
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@matatabinbin48 「残念death、お嬢様……お嬢様? お嬢様、どちらへ?」
少年は虚空へと手を伸ばす。
盲いたがために少女の位置も、自らの手が大きな鎌を握ったまま放せないでいることもわからずに。
「お嬢様?」
少年の足下に転がっている心臓の傍らの少女の頭は、少年へ語りかけることは二度となかった。
#呟怖

会社の入っているビルには地下へと続く謎の階段がある。
足を踏み入れると自分の鼓動がやけに大きく聞こえる。それは次第に大きくなり、十ヶ月ちょいでピタリと止む。
そのタイミングで会社が一つ消え、しばらくの後また鼓動が始まる。
立地も設備も家賃も好条件のビルだが早く余所へ移りたい。
#呟怖 https://t.co/oX6FsnUvFl

眠れぬ夜はいつだって母の骨壷から細波のような音が響き、それを子守唄として育った。
だから喋る死体に出遭っても特段驚きもしなかった。
最初そいつは自分を殺した奴を捕まえてと訴えてきた。
でも次第にただの逆恨みの嘘だとわかって、今はPodcastでずっと語らせている。
いい小遣いになる。
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あそこは廃村だが、いまだに足を運ぶ者が居る。
目当てはあの神社。

縁結び?
そんな生易しいもんじゃねぇ。縁を、因果を、巻き込むんだ。
一緒に訪れた二人は否が応でも後の人生、顔を突き合わせ続ける。本体じゃなく体の一部、爪や毛でさえも一回は必ず。
詣でる連中はストーカーばかりさ。
#呟怖 https://t.co/v9r9oQYJ9u

幼い頃、じゃんけんでいつもグーを出す女の子が居た。
皆は共謀して彼女を鬼ごっこの鬼にしようとした。僕はチョキで抗い続け、彼女を守った。

それからしばらくして僕が川で流されたとき、彼女が助けてくれた。その手には水かきがあった。
それが彼女を見た最後。僕は構わなかったのに。
#呟怖 https://t.co/hrDXYDZJ9Z

「増えてる?」
「大変!」
「皆に知らせなきゃ!」
我が町のお地蔵様が霊験あらたか。町内に降りかかる禍を全て肩代わりしてくれる。受け止めきれないと数が増える。
増えたお地蔵様は当然、丁重にお祀りする。
コロナ禍から爆発的に数が増え、今や5メートルおきにお地蔵様がいらっしゃる。
#呟怖 https://t.co/NBn4zeSupa

残留思念って聞いたことある?
俺、それが見えんの。強い想いだけだけど。
天井にだよ。想いって昇んの。
今もネオンサインみたいに見えてるぜ。女の名前。
お前さ、四六時中その女のこと考えてるだろ?
惚れてんのか?
どんな子だよ?

そんな風にハシャいだ翌日、友人が女を殺したと出頭した。
#呟怖 https://t.co/JZ7tjRQwKi

やたらと背中を叩く女友達がいた。
「おはよ!」「元気?」「もう帰んの?」何かにつけ。俺にだけ。
周囲にからかわれ照れて避けて疎遠になって。
同窓会で死んでたのを知った。
本当は好きだった。

帰路、ホームから線路を眺めてたら叩かれた――胸を――白線から下がる。これじゃ跡を追えないな。
#呟怖 https://t.co/tneUUPfRdG

学校帰りに仔猫を見つけた。空洞ブロックから頭だけ出して可愛かったから、買い食いしてたメロンパンを千切ってあげた。
すると仔猫の頭が引っ込みバリバリと噛み砕く音がした後、穴から長い舌がぬっと出てメロンパンを絡めとって食べた。

今は裏庭で飼っている。
イジメっ子も三人食わせた。
#呟怖 https://t.co/HYfs0K7pS9

道端の花を撮ろうとしたら、起動したカメラアプリのオートフォーカスがずっと花壇の一点に留まり続けた。
近付いてみたら、遺棄された手だった。
他にも証拠の時計やキスマークを撮ったり、犯人の独り言が動画で録れてたり。全部偶然に。
通報を繰り返すうち若い刑事と仲良くなった。今の旦那。
#呟怖 https://t.co/4FV6kKKwzp

夜祭りのあと鼻緒の切れた小さな黒下駄を見つけた。亡き妹を思い出し、和手拭いの端を裂いて直した。
「ありがと」と聞こえ「いいってことよ」とつい返事した。

それ以来、深夜の枕元に下駄が落ちやがる。
今夜は臭い汚い大きな下駄。うっすら学ラン姿のムサい男まで見える。情緒の欠片もねぇ。
#呟怖 https://t.co/tS1uK6Irmo

花をいけた花瓶を夕暮れに教壇へ置き「正義さん、正義さん、××の犯人は誰か教えてください」と唱える。翌朝、花瓶は犯人の机の上にある。

僕にはその正義さんが見える。
制服姿の眼鏡少女。
しばらく正義さんが呼ばれないでいると、少女は誰かの耳元で囁く。その後、その誰かは必ず犯人になる。
#呟怖 https://t.co/B7CBxve3nn

私は事故で生死の境をさまよって以来、鏡に波紋が見えるようになった。
水面みたいに幾重にも広がる波紋が鏡の中の世界を歪ませる。そこで歪んでいないのは死者だけ。
波紋ばかりか渦も時々見える。
渦に映るのは未来の死者だと気付いたのは何人も死んでから。
そして今、渦の中に私が見える。
#呟怖 https://t.co/B7CBxve3nn

太陽が沈む瞬間に世界が一瞬だけ緑色に染まるグリーンフラッシュと同様に、明け方にも世界が蒼く染まる。
その蒼天薄明の下、蒼い衣の少女に出逢ったら、それは座敷童子だと伝えられる。
家へ招けば幸せになる言い伝えの通り、私は彼女を連れ帰る。
確か座敷童子って死んだ子供の霊だったよね?
#呟怖

私のらくがきが話し始めた。
とは言っても声は出さず、フキダシと文字が現れるだけ。
相手は誰か分からないけどラブラブっぽい。
彼氏居ない歴=年齢の私がついカッとなってらくがきを破ったとき、私の想い人が話しかけてきた。
「僕のらくがきが君の……」
絶句した彼の目に浮かぶ軽蔑と憎悪。
#呟怖

近所ではそんなことないのに旅先ではよく声をかけられる。
「可愛い娘さんですね」
俺は子供が嫌いだが笑顔で会釈を返す。
「綺麗な奥さんですね」
内心気に食わないが笑顔で会釈を返す。
「家族旅行ですか?」
今日は特に酷い。テーブル席へ案内されコップが四つ。
誰と誰と誰?
俺は独りだ。
#呟怖 https://t.co/mPMR6YEogb

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