呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

参加メンバーはこちら

呟怖.ORGと参加について

#呟怖
「先輩は何故死なないんですか?」
そう言って天使がまた堕ちていった。
『青春安定剤』
飲めば煌めくような日々が続く。喜び、怒り、傷つき、笑うあの日々が。だけど天使は長く生きられず、目を輝かせながら死んでいく。
薬局でも買える悪魔の薬を、呷るように僕は飲む。意味なんてないのに。 https://t.co/vAve1yztpX

#呟怖
リフォーム会社を営む友人から教わった話。日本家屋のリフォームは気が重い。木はペンキを塗るだけで見違えるが、ヤスリで表面を削がなければ、弾いてしまう。

その臭いが厭だと言う。

生活臭に紛れ、人の臭いがする。吐息のように近く。
だけど割りがいいんだよと笑っていた。

#呟怖
かつての親友の墓を参る。そこに、見知らぬ日記があった。書かれていたのは自分の幼い字。親友との思い出が綴られていた。
こんなこともあったな
大好きな親友。だから許せなかった。
親友の最期が綴られていた。
手に残る感触。
何もない頁が続き、最後に
一緒にいこう
懐かしい字があった。 https://t.co/vtds5w1h6F

#呟怖
張り紙の跡に想いを馳せる。
誰がこんなにも伝えたいことがあつたのか。やりきれぬ想いもあつただらふ。するとそこに駅員がやつてきて云ふのだ。
貴方の仕業だつたのですか
壁にはいつの間にやらびつしりと張り紙がある。大小様様な紙が。
一緒に死んで
駅員は乱暴に紙剥いで去つていつた。 https://t.co/uXWperHNa8

#呟怖
私たちはもう疲れ切っていた。
兄の訃報を聞いた母の哀しみは度を越していました。繰り返される兄への愛と対照的に、私たちを見る眼は冷めていった。
私たちはもう限界でした。
兄がいる
母は一際高い木を登っていく。
届きますように
私たちにできたのは願うだけ。ドサリという音に耳を塞いで。 https://t.co/y6NAIaxntl

#呟怖
道端の花に恋をした。花は誰に気づかれることなく淋しそうだったので、家に連れ帰った。
最初はよかったが徐々に醜く枯れ始めたので余計な場所を切り落としました。束ねればほら、美しいでしょう。

…誘拐殺人事件として逮捕された犯人の自宅からは、多くの被害者が無残な姿で発見されました。 https://t.co/xwHkNbqpvy

#呟怖
毎日。側溝をつつく鴉がいた。倦むことなく啄むから、嘴が削れている。
私はそれを見て嗤っていた。現実を理解できない頭が哀れだったから。

ある日後ろで声がした。
よくも毎日
呆れたような憐れむような嘲笑う声。
振り返ると鴉。思わず蹴り殺し側溝を開けると、そこには同じく鴉の死体。 https://t.co/rwvaJWdYB1

#呟怖
…許せなかった。
蔑まれ、嗤われた。それよりもなお許せなかった。
暗がりで役に立つ
そう言われてライトを照らされる気持ちがわかりますか? 反射するだけで光りませんよ。
だから突き落としたんです。
間違った日時を伝えて。思い切り。
なのにどうして。なぜあなたはここにいる?? https://t.co/yb6pE8IfxJ

#呟怖
私という名の邪悪について、あなたはどこまでご存知でしょう。
空を覆わんとする鴉の群れ
石の裏で蠢く多足類
それが私です。
私は私を厭うているが、貴方は私を美しいと言う。淋しいと言う。
愛しい貴方、どうか私に囚われないで。私はいつでも側にいて、貴方を引き摺りこもうとしている。 https://t.co/XvstPMMeju

#呟怖
あの人が欲しかったのはきっと、可愛らしい女の子。
『女の子らしく』
呪いのような繰り言。纏わりつく伸びた髪。そして…
どぼどぼ注がれるものは生温く、生臭い。僕はそれをただ眺める。体の中に染み入るのを感じながら。
ねぇママ、僕のこと見えてる?
これ以上体が変わりませんように。 https://t.co/G5BR5xN6tm

#呟怖
気づけば私はそこにいて、弛む水面を見上げていました。光は揺らぎ、重なり、砕け散り。私は目を奪われた。不思議とちつとも苦しくありません。
だけど静寂は破られた。
薄いけれど力強いその膜は切り裂かれ。私は帰りたいと泣くのに、誰もがそれを笑います。手を伸ばした先は血に塗れた臓物。 https://t.co/5LUmwp4YVk

#呟怖
母は毎晩ワインを飲む。
頬が染まるのはワインのせい。
だから父が消えた夜、母の顔がこれまでになく紅葉していたのは特別なワインのせいだと、幼い私は思っていた。

今では私もワインを飲める。鏡にはあの時の母と同じ顔。
はぁ
特別なワインは甘美な味。その手応えを、何度も私は思い返す。 https://t.co/8lQBg0mRCO

#呟怖
「嘲りに顔を歪ませて 奴らはなんて言うだろう」
彼女はクスクス笑います。なんとも愛らしく。紅く裂けた手首からはトクントクンと溢れ出している。私からも。
「いまそちらに向かいます」
彼女の神は知らないが、恍惚に染まるその横顔は美しい。
『神の御許に在ることの、なんと幸せなことか』 https://t.co/SaeaQktbIx

#呟怖
ねぇパパ目をつむって。いいって言うまで開けちゃダメ
娘に手を引かれ車を降りた先には穴があった。小さな穴が。
問いかけようにもじっと見つめる目に、声は掠れ枯れ果てる。
あなたのために掘ったのよ
娘の背後浮かび上がる妻が言う。
見て、マメまでつくって
娘の血が、私の手にべったりと。 https://t.co/qUbAmimWhl

#呟怖
同じクラスのS子ちゃん僕の目の前で死にました。
「この世界は嘘だから。生まれ変わらなきゃいけないの」
そう言い残しふらり落ちていきました。だから僕は祈ります。どうか次は遠い夜空の星になれますように。
さざめく嘲笑に紛れ僕を呼ぶ声。
どうせ人に生まれたら、また捕まってしまうよ。 https://t.co/ytu8hWjKOz

#呟怖
瞼を開くと知らぬ場所。私の肢体を貪る真っ赤な子がおりました。手足も首もありませんから私はぎょろりと下を見遣る。目が合うと嬉しそうに笑うから私も嬉しく思います。でも私の顔は崩れだし次の顔が置かれます。淋しくて目を伏せると抱き抱える誰か。ごじょり。嬉しい。最後まで召し上がって。 https://t.co/hvXzliS0Xx

#呟怖
私は食べ頃を見極めるのが苦手だ。
黒い斑点が浮かび上がり、身がぐずぐずと崩れだす。徐々に強く漂う甘い香り。
もう食べ頃だろうか?
いやもう少し。黒い斑点が皮を覆い尽くすまで。一等甘くなるまで。歯を突き立てるときを夢見る。
小蝿が集る。蛆がわく。
あぁまた私は食べ損ねてしまった。 https://t.co/etfYuvPgJN

#呟怖
警察から母が保護されたと連絡があり久々に実家に帰った。
「あなた誰?」
居た堪れなくなったが宥めすかし家を見る。裏庭にはベゴニアの群生。毎年送ったベゴニアが。
「勝手に育って。ぬらぬらと気持ち悪い」
後ろに立つ母が言った。よく見れば砕けた鉢があちこちに。
私は母を施設に送った。 https://t.co/Qwg8ytqdLH

#呟怖
変な遊びが流行っている。
越してきた私はそう思いました。唇を真っ青に何度も川に飛び込む姿は異様だったのです。ですが執拗に誘われやむなく飛び込むと

白い女がいました。

ゾッとするほど冷たい手が顔や体に触れ、唇が。
川から出ると皆がにぃと笑います。それから私も川遊びに夢中です。 https://t.co/QWwe5zRlqS

#呟怖
あの人は輪を作るように指合わせ微笑んだ。
こんなものか
首にかかる指より近い距離に緊張し僕は目を逸らした。

輪は狭まっていく

今や見下ろすようになったあの人。変わらず美しいあの人。
はっ、はぁ
朦朧とする中目が合う。

気づくとあの人は見下ろし輪を作り微笑む。
聞かせてあの言葉。 https://t.co/npOcodeDhl

#呟怖
ぽつんと光る電話ボックス。

受話器が外れている。

耳を当てても機械音しか聞こえない。受話器を戻し出ようとすると
ガタッ
受話器が外れていた。鳴り響く機械音、受話器を取る。
…視線を感じた。下から覗き込むような。
「邪魔せんといて」

コードで首を括った男がいたと、後から聞いた。 https://t.co/j8G6xKt2PK

#呟怖
伸びた影の行く先をあなたは知っているでせうか。
黄昏の灯りに焦がされ影は走り出す。どこまでもどこまでも。追いつくことはありません。
影は私の分身だから。きつと私と同じことをする。
赤い血筋を携えてずるりと戻ってきた影は笑う。…いえ、笑っているのは私でせうか。 https://t.co/njj9G0cRKn

#呟怖
私が訊ねると彼女はこてりと首を傾げた。救われる人しかいないと。顔のない人だったものを傍に。
「これは祝福。穢れより開放され神の身許に召されることの、なんと幸せなことか」
私は私の顔が潰される音を聴いた。最後に見たのは知らない笑顔。
あぁもう君はいない。悲しむ顔も見てくれない。 https://t.co/qzlEyCDONp

#呟怖
嫁入り前に手紙を書くべし
呪文とも模様ともつかない文面は母から子へ受け継がれている。
長女が虚な目で続きを描く。かつての私のように。
『一家心中』
私は手紙を破り捨てた。

暫くして、娘は電車に轢かれ死んだ。

私は手紙を書く。結婚する次女に向け。
一族は手紙に縛られ守られている。 https://t.co/3HqoO4Hw84

#呟怖
「…そうそうこっちこっち」
向かいのマンションに住む後輩に手を振る。奇妙な偶然に手振りを交え会話を楽しんでいた。
ん?
上の住人が妙だ。身を乗り出し
「おい上!」
見上げた後輩は巻き込まれ死んだ。
葬式帰り扉の前で携帯が鳴る。
ひっ
投げ捨てる。
「先輩どうして」
声が落ちていった。 https://t.co/dK9nlCqQwM

#呟怖
幾度も同じ、夢を見た。
山中を往くと橋があり女がいる。そして
早く来て
と囁く。
私は恐ろしくて山を避けた。

だかぱたりと夢を見なくなった。

奇妙なもので私は幾多も山を登り橋を探し…そして見つけた。
橋は落ち朽ち果てていた。誰かを道連れに。
あぁ、だから女の首は崩れ落ちたのか。 https://t.co/oetCqdjEGC

#呟怖
その墓は
色とりどりの仏花に彩られ
白檀が異国の香に飲み込まれながらも 、白い煙が絶えることはない。
人々は時に涙し、時に笑う。

だけどよく見てご覧。
その墓石に名はない。

寄る辺を失った人々の想いは、誰に向けられるでなく散っていく。それで満足なのだろうけど。 https://t.co/kSSiocc4kD

#呟怖
気づけばそこにいた。
父母や友人、遠かりし人達。妻子もいて笑いかける。
これのどこが?
出口にいた白い人は言う。
「珍しいこともあるものだ」
後ろからは絶叫。
…私はそれが羨ましくて、白い人を紅く染めた。
あなたはそういう人よ
血塗れのあの女が耳元で囁く。
平穏ではつまらないだろ? https://t.co/7XEN3fIpqX

#呟怖
ぽっぽー
けふも誰か消えていく。
宵闇機関車
行き先知らず帰ることなく。今よりたつたひと匙優しさ求め。
けふも誰か消えていく。私の父のように。
「父様痛い」
抱きしめ顔を埋める。さらりとした感触に陽だまりのかほり。
負けてはなりません。負けてはなりません。
けふも私は言い聞かす。 https://t.co/P2WEUtBcn1

#呟怖
「僕らは永久に友だちだ」
伸びた背筋
透明な声
射抜くような目
薫が好きでした。
醜く変わる前に死のう。
そう誓った筈でした。

月のものが来た絶望といったら。私は必死で隠しました。

月の美しい夜でした。薫はすんと鼻を鳴らし言いました。
「僕を殺して。あの誓いだけは、裏切らないで」 https://t.co/A7KHihhWoe

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。