呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖
真冬の夜、新しい男を連れ込んだ母に家を叩き出された。仕方なく眠る場所を探し庭先に出ると、一匹の蝶が眼前に現れた。招く様に舞う蝶についていく。やがて暖かな陽気に包まれた桜の園に出て、おかげで気持ち良い眠りを得た。
翌朝帰ると家が全焼していて、母と男は黒焦げ死体になっていた。 https://t.co/ZjKWth3wjo

#呟怖
真下の部屋の年寄りが孤独死したらしい。とは言え顔も見た事がないのだから何を思う事もない。
最近風呂の排水口から呻き声が聴こえるようになった。しかも日に日に近づいているようだ。腐臭が漂うようになり、蓋がカタカタ浮くようになった翌日には引越した。その後どうなってるかは知らない。 https://t.co/ODbrVwTDHK

#呟怖
祖母の遺品に上等な万年筆を貰った。早速インクを数種類買って筆記を試したが、どれもどうにも馴染まない。祖母が使っていたインク壷を見てみると、腐臭と共に粘つく何かが少しだけ残されていた。
なるほどと理解して、とりあえず葬式に来ていた従姉妹を殺し、滴る血糊を壷に溜めてみた。 https://t.co/xuEY7rWEBM

#呟怖
地獄を見た事がある。
誰も彼も不幸自慢をし、お前より自分こそがもっと不幸だと涙を流す。救われたいと訴えながら自分からは手を伸ばそうともしない。
稀に不毛さに気付き脱しようとする者が現れるが、お前だけ幸せになるのは悪しきだと責められ叩き潰される。
あれは間違いなく地獄だろう。 https://t.co/sAIZJyRryT

#呟怖
椅子取りゲームさ。分かるだろ?俺達は皆が再び人間になれるわけじゃない。最初に座れたヤツだけが選ばれる。そのために俺達は互いに殺し合い食い合うんだ。イカレた神が見物してんのさ。言いながら海上を指した男の頭を殴りつけ、倒れた隙に喉を食いちぎる。血潮を浴びる僕を三日月が見ていた。 https://t.co/MDhaotoK6e

#呟怖
泣き女を見たことがある。
爺さんの葬式の日、桶に入れられ運ばれていく列を送りながら喚いていた。婆さんが土饅頭の中に収まった時もいた。泣き女は俺が幼い時に死んだ母さんによく似た顔だった。
父さんと叔母が心中し、その葬儀の日、泣き女は再び現れザマアミロとゲラゲラ笑い泣いていた。

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裏道の隅に赤提灯が出来ていた。半開きになっていた引き戸をくぐる。満席だったが大将が酔客を押しこめて場所を開けた。皆が口々に会社や家庭に不満をボヤく。皆文句ばかりだ。俺は楽しい酒を飲みたいのだ。店を出ようとしたが出口が無い。あんたも仲間なんだろ?大将が恨めし気に俺を見ている。 https://t.co/BbYQyiadgo

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祖父の家の土間壁には畸形として生まれ、産婆に捻り殺された赤ん坊が埋め込まれている。時折壁の中から泣き声がすると言われ、それを聴いた者は狂死するという。
祖父はその泣き声がいつ聴こえるのかを知っていて、憎い相手を幾人も殺めたという。鬼は内や。祖父は愛し気に壁を撫でながら笑む。 https://t.co/1edfSI25bv

#呟怖
鳥葬というものに憧れた。鳥がこの身を食み、空高く魂を運ぶのだ。誰にも捉われる事のない自由な世界へ、高く高く解放されるのだろう。
山中深くを抜けた丘に出て首を切った。体が力を失い倒れ伏し、広がる蒼穹を仰ぐ。鴉がやって来て顔面に乗り、大きな嘴で私の眼球を突き破り蒼天を消した。

#呟怖
団地の同階の部屋の子供が死んだ。死因は謎、直視に耐えない表情だったという。翌月同階のじいさんが死んだ。玄関ドアから外を覗きこんだままだったらしい。その翌月も同階で人が死んだ。夜中に廊下を走り回る足音がするようになった。また翌月に人が死に、その夜足音が僕の部屋の前で止まった。

#呟怖
引越し先を探し、ここは瑕疵物件なんですがと案内されたマンションを下見に行った。今時瑕疵だろうと気にしない。家賃が相場よりだいぶ安いのは魅力だった。
けれど下から見上げたマンションは全部屋の窓に人影がぶら下がり揺れている。人影の全てに手招きされ始めた時、僕は全力で逃げ出した。 https://t.co/xg0uun8OAQ

#呟怖
その村は山からの風が強く、必然的に風が畏怖の対象となっていた。村人達は気質的に信心深く、故に里の人間達から聞く話も素直に信じた。
その村での伝承に、ひどい旱魃の年には子供が複数人選ばれて風神に連れ去られるのだという。
子供は風の子と言うのやろ?
村人は肯きながら無垢に笑む。

#呟怖
深夜、家の窓を外から叩く音がした。窓を開け検めたが誰もいない。風が吹いて庭木が揺れている。
木が風でぶつかるのさ、と祖母は言う。怪異なんてものは道理が解れば何という事もない、と。怪異の天敵は識る事だ。
なるほどと肯きながら私は問うた。婆ちゃん、また墓から出てきたのかい? と。 https://t.co/tCfIqRz3lk

#呟怖
友人に誘われて墓場でかくれんぼをして遊んだ。私は誰からも見つからずに夕暮を迎え、気付くと皆いなくなっていた。翌日友人に問うと全員見つけて解散したという。からかわれたのだと思ったが、友人は顔を蒼くしてかぶりを振る。次は自分が隠れる番だと言いながら。その日の内に友人は死んだ。

#呟怖
気付くと血溜まりの中にいた。周りには呻きながら浮き沈みする人の形をした何かがたくさんいた。
時折光の塊がやってきて、人の形を数体連れて行く。ここは地獄で、あれは天国に連れて行かれているのだと思った。
ある日ついに選ばれた。光に包まれて、気付くと暗いヘドロの中にいた。

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「母さんね、あなたが世界で一番憎たらしいの」
母が笑顔で言うものだから、僕は「憎い」が世界一素敵な言葉だと思っていた。僕の首を絞める時も母は笑顔だったから、それがとても素敵な行為なのだと信じた。
だから泣かないで、笑って。
僕は笑顔で、首をぶら下げバタつく母の足にぶら下がる。

#呟怖
とある集落には緩やかに長く続く坂がある。両脇に林道の広がるその坂を進んだ先にはかつての権力者邸跡があるという。夏になれば祭りが催され、観光客が祭り飾りのように連なりぶら下がる。子供たちは思い思いの願い事を書いた札を好きな死体に貼り付けていき、お囃子響く坂の上へと駆けていく。 https://t.co/7IzvAvekNz

#呟怖
母の夢を見た。もうとうに死んだ母だ。母は珍しく手製の弁当を私に差し出しこれを食べろと言う。べちゃべちゃと滑るそれを食すと、母は双眸を三日月に歪め、これでアンタもこちらの者だと笑った。
翌日駅前に通り魔が出た。馬乗りに滅多刺してくる女の顔は、夢で見た母のそれと同じものだった。 https://t.co/jhNkKilP8I

#呟怖
鏡の中、美しいあなたが歌う。夜を夢を眠りを讃える歌。開かれた窓、レースが揺れる。私は歌に合わせて円舞を踊る。あなたの声が闇を満たし、あなたの種を宿したこの胎がクルクル廻る。鏡の中の美しい人。私にしか映らぬ永劫の恋人。月だけが溜息を漏らし私に囁く。
はやくおやすみ哀れな女。 https://t.co/TMhmt7P5vT

#呟怖
ある雨の夜、私はビルを飛び降りた。眼前に迫る傘の群れは笑い踊るようにクルクル廻る。落ちた私を受け止めた通行人の何人かが潰れたトマトのように赤に染まり、雨空を裂くように響く絶叫がそれを彩った。楽しくなり、以来私は幾度も繰り返し落ちていく。雨の夜、幾度も傘を踊らせる。 https://t.co/Uyy9WExQpD

#呟怖
君は木柵を軽々と越え、此方を向き直りスカートの裾をフワリ持ち上げて愛らしく笑う。夢の如き、或いは絵画の如く美しく、木柵奥の火口に落ちて往く。僕は感涙に咽びながら眼前の光景を記憶に刻む。
貴方の物となるよりも地獄の扉を潜りましょう。
君の言葉を反芻し、僕も君を追おう、地獄の内へ https://t.co/Hs4cywfAIC

#呟怖
ほうら、ごらん。夢の中、亡き祖父の指差す先を見る。村のそこここに土饅頭があり、私の家の前にも出来ている。祖父は言う。やがて山が崩れてここも呑まれて皆死ぬ。
目が覚めた私はそれを忠告と取り、家を逃げようとはね起きた。地鳴りがする。布団の中、祖父が笑いながら足を掴んでいた。 https://t.co/UNuwj2OmIT

#呟怖
老いた母を裏の竹藪に棄てた。好奇心からカメラを設置したが、倒れ伏した母の身体は見る間に一本の竹に変じていった。試しにそのまましばらくカメラを置いてみたが、たびたび集落の者らが人を棄てに来ていた。どれも一晩で竹に変じている。竹を斬ると母の絶叫が響き渡り、血飛沫が舞った。 https://t.co/MXYupdYHlo

#呟怖
この町では半月の夜の深夜十二時になったら外を出歩いてはいけない。店も閉まり、町は暗闇に包まれる。しかし転居して来た者の中にはそれを無視し出歩く者もいて、以降行方不明になってしまう。
百鬼夜行が町を練り歩くのさ。見つかれば連れて行かれてしまうんだ。町民はそう言って笑った。 https://t.co/7uFkMqS7yO

#呟怖
妻が潔斎した後に籠る部屋は開けてはならない。中から如何なる声や音が聴こえたとしても。
昨年も一昨年もその前も襖の奥で絶叫や壁や床を爪削る音や何かを咀嚼するような音が聴こえたが、その後出てきた妻は若返ったような容色を得ている。まるで毎年新しい妻を得ているようで素晴らしいのだ。 https://t.co/6uqms3Kn6N

#呟怖
私の家は山間の寒村にある御巫の家系だ。要らぬ血が混じらぬよう、後継者は血族の中から伴侶を選び子供をつくる。山神への供物は数年に一度、新鮮なものを御巫が社の奥に運ばねばならない。
私は跡目を継いで甥と結ばれた。そうして神事の中、産んだばかりの蛭子を社の奥の枝に突き立てた。 https://t.co/sOlsdRroKA

#呟怖
父が母を殴るとその度に壁に染みが出来た。私達が母と共に父を殴り殺した時も染みが出来た。父は失踪として処理出来たが、壁の染みは最近になりクルクルと泳ぎ移動するようになった。母から跳ねた血の染みを、父の染みが追い回しているようだ。やがて母が発狂し、壁の染みを食い破り消した。 https://t.co/9tJXKbZueE

#呟怖
雪で閉ざされたロッジは無客のはずだった。しかし融雪を迎え管理人が開錠すると、壁という壁すべてに赤黒く滑った手型がついていた。むせ返る鉄錆臭の中で捜査が進んだが、人員が次々にロッジ内で失踪し、都度手型が増えていった。やがてロッジは放棄され、今は廃墟となっている。 https://t.co/eqWMf0FU0Y

#呟怖
これ、新しく出たんだって。使ってみて?
交際を始めたばかりの恋人が上目遣いで僕を見る。差し出された手には強酸性ビオレと書かれたシールを貼り付けた瓶がある。僕は微笑み彼女の手を取った。せっかくだから一緒に使おう。
首を振る彼女の首を掴み、僕らは共にバスルームへ向かった。 https://t.co/M3GDKIxzYD

#呟怖
自殺防止で駅のホームにドアが設置されている。ホームに飛び込む人数は減るだろうが穴場はあるものだ。僕は供えられた煙草に火をつけ煙を吐く。狼煙だ。波長が合えばこの踏切に足を運ぶだろう。
生きている間はアセチルコリンもこの身に作用しただろう。笑いながら供えられた花を蹴り上げた。 https://t.co/io1llpS8Vv

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