呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖
寂れた小さな町の博物館には町の模型が展示されている。製作者はその後小刀で喉を突き自死したという。
時折り、模型のどこかが破損する。焦げ付いたり水に塗れていたりするのだ。そうするとその場所が実際に火事になったり冠水したりするというのだ。
さて、今朝、模型全体が壊れていたという。

#呟怖
川で石を拾った。持ち帰り部屋に飾ると、祖父が毎日やって来て石を拝むようになった。やがて祖母が祖父の後ろに座り手を合わせるようになり、ほどなくして祖父は裏山の崖から身を投げた。祖母は双眸を三日月の形に歪めながら僕を振り向き、次の贄を早く呼びなさいと告げて煙のように姿を消した。

#呟怖
村はずれにある井戸は枯れていて、石を落とせば底のほうで音が鳴るらしい。けれど盆の入りから終わりまでは「痛い」という声がするという。
大きな洞のような井戸の蓋を開けて覗きこむ。淀んだ空気と腐敗臭、唸る声のような──風音。
石を落とす。すぐに白々とした人の顔にぶつかって止まった。 https://t.co/hBBJiHnbSJ

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兄が指した場所には小さな壺があった。兄がそれを納屋の奥から見つけた晩、夢に現れた少女が次の十六夜に婚儀を果たしに来ると言ったらしい。それが昨日の晩だった、兄の顔は吊り下がり伸びた首の上でカタカタと嗤う。兄の後ろからこちらを覗く少女が僕を見つめ、艶美に口角を歪めていた。

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玄関を入るとすぐにある天窓は開けてはいけないよ。開ければ中にある骨壷に見つかってしまうから。
家が栄えているのはあの中に籠る呪いのせいだ。当代一人きりの贄が選ばれ呼ばれ、籠められる。それを以て家はまた栄えるのだから。
だからいいね、決して開けてはいけないよ。

#呟怖
毎夏、盆の時期にだけ姿を見せる塔がある。浮かれた若者が入り込み、次の夏に潰れた果実の様な姿で塔の下で見つかるのだ。
息子を連れ戻してくれと電話を受けて入り込む。中には釣花の様に吊るされた人間が並び、幼女が楽しげに数えていた。逃げねばと踵を返す。だが幼女の数え歌が近くなり、 https://t.co/jRSL5hnOEY

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…村の年寄りは体が動かなくなると川向こうの蔵に入れられる。死に際しての特殊な葬送だとも言われていたが、筆者が調べたところ、違和感が…
…村の人口数はこの数百年でほぼ変動なく…
…年寄りが入れられた後、蔵から出てくる若者の姿を目撃した。あの若者はあの年寄りの若き頃の姿であり… https://t.co/q8psbGKVW6

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町に生まれる者は八つの魂を持つという。生まれて長じ、子をつくり老いて死ぬ。これを七度繰り返し、八度目の死で無に向かう。
私の曾祖母は七度目の死に際し狂笑と共に「円環は壊さねばならぬ」と叫んだという。曾祖母の若い頃の写真と瓜二つの顔を鏡に映しながら、私は首に縄を結んだ。 https://t.co/Mbg2ZvcLdZ

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Kさんの家の近くにある廃屋に立ち入ると失踪してしまうという。取り壊し業者も数人消え、探索に入った若者も複数消えている。しかし至って普通の民家でしかなく、いわく的な話も何も無い。
ただ、放棄されたままになったその廃屋の二階から、夜な夜な可愛らしい女児が顔を覗かせるのだという。 https://t.co/9Q6kTKcgzv

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本家の奥座敷には人頭蛇体の女が描かれた木戸があり、分家に生まれた男子は長兄以外全て十五を跨ぐと木戸の番として奪われる。
弟が奪われた翌月、弟を奪還するため本家に忍び入った私は、月明の中、枯れ枝のようになった弟の上に跨り性を呑む胎の膨れた女の姿を見た。
木戸にある女の顔だった。

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昔、夢の中で鏡を覗いた時に映った自分の顔が美しかった。
あれを現実にするため、性を売り金を貯め幾度となく整形手術を受けた。
完全を手に入れたある日、また夢の中で鏡を覗く事があった。揚々として姿を映したが、そこには絵も言われぬ美しい女がいた。
まだ足りない。美しくなりたい。 https://t.co/LD4N87d4hR

#呟怖
悪戯が過ぎたTくん。先生に「もう、あそこに立ってなさい!先生が良いって言うまでよ!」と叱られて、校舎裏の畦道に立たされた。その後狂人が乱入し、Tくんのクラスで惨殺が始まった。先生は犯され殺されて、Tくんは許しを得られなかった。
数十年。Tくんの骨は今も雨風に晒され立っている。 https://t.co/yGUEiI0jEr

#呟怖
自分は呪われている。兄は呪い返しのため呪物を集めるようになった。骨董屋で買った置き物は四体、一度ずつ呪いを代理で引き受けてくれるという。
一つ目が壊れ、兄は転落したが骨折で済んだ。二つ目、事故で目を失くした。三つ目で部屋が燃えた。四つ目が割れた今朝、兄の死体が見つかった。 https://t.co/y7A5mTFVR0

#呟怖
義母はおぞましい程に美しい女だった。父が早逝した後は父の従兄弟や友人を魅了し、端から食い散らしていた。私は義母を軽蔑したが、父を殺めたのは父の実兄だ突きとめた時の母の怒号を忘れない。
轟々と渦巻く焔の真中に義母が立ち、親族全てを灼きながら泣く義母はおぞましく、美しかった。 https://t.co/YrcjI96V8e

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あたしがテレビ見ながらお茶飲んでたら、入ってきた嫁が「お義母さんなぜここに」なんて言うもんだから、自分の家にいちゃダメなのかって言ってやったの。そしたらあの女、顔真っ青にしてね。お義母さん、昨日火葬されたじゃないって。だからあたし言ってやったのよ。ここはあたしの家だ!って。 https://t.co/UeQ2nw33Rn

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自宅が燃え、祖父母と両親、姉兄が焼け死んだ。通夜の晩恋人に付き添われ寝ずの番をしていると、ドアの外でボソボソと声がした。数が足りない、あちらに往けぬ。そう繰り返しているようだった。ドアを開けた恋人の身体が燃え上がり崩れ落ちた。
以来、どこのどのドアの外でも声がする。 https://t.co/pw9pEdEbgc

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時おり公園にいるバアさんは、公園の真ん中に椅子を置き、安いノートに鉛筆を走らせながらニコニコ笑う。何か描いてくれと頼めば破顔して歓迎してくれるらしい。
ただ、バアさんは土砂降りの深夜にしか現れない。満面の笑みで描き上げた紙には、憎悪を殴りつけた文字だけがあるという。 https://t.co/jExTe1N1IL

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そこは友人の家だった。一家がある日姿を消して十数年経ち家は取り壊されたが、何故かガレージだけが残されていた。
心霊スポットとして知られ、初めこそ訪う者もいたが、都度死体となって発見された。ついに放棄されたが、私は知っている。今もガレージ内にぶら下がる友人一家がいる事を。 https://t.co/iHMVheZTjR

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村外れに彼岸と此岸の境だと言われるフェンスがある。無理に彼方に渡るとたちまちに亡者が湧き出て取り込まれるという。
ある日外から肝試しに来た青年がフェンスを超え、そのまま泥沼に沈むように呑まれて行った。遺された手首は金網を掴みぶら下がる。まるで新たな仲間を待ち望むかのように。 https://t.co/QpdhnjC9HS

#呟怖
桜散る古木の下、闇空には下弦。私は鬼と契りを結ぶ。波打つ水の様に、風に舞う花弁の様に、鬼の毒手に腑を掻き混ぜられる。私の声は花を腐し、鬼の囁く言は月を呑む。
そうして朝を迎え白み出した風景の中、墓から抜け出ようとした私の骸と私を留めようと腹に喰らい憑く無数の骨が浮かび出す。

#呟怖
夜になると母は決まって墓地に向かう。埋葬された父の骸を喰みに行くのだ。
あの人はずっと一緒に生きていくと言ったのだもの。
笑う母からは腐肉の臭いがする。しかしまるで新しい嬰児を宿したかのように胎を撫で、母は歌う。
そうして十月十日目の夜、父は狂笑と共に母の胎を破り出て消えた。 https://t.co/dIHygYUr3b

#呟怖
雪が風で巻き上げられて視界が白む。
母は肩越しに私を一瞥し、繋いでいた手を離して姿を消した。視界さえままならない中を泣きながら歩く。
あなたはここで永遠になるの。
うずくまり凍る私の中に母の言葉が浮かぶ。落とす涙が凍り、永遠と化していく。沢山の子供達が氷柱となり並ぶ中で。 https://t.co/J4YXOwg1UW

#呟怖
夢を見た。
戦地に向かった兄が俯きながら冬山を登る。連れ立ち歩く男達を追い越しながら兄を追い、そちらに行ってはだめだと声をかけた。兄の顔は覗けないが、口角を歪め、僕の腕を掴む。お前も共に向かうのだ。歪んだ声音が紡がれる。
跳ね起き目を覚ました僕の手は、招集状を握りしめていた。 https://t.co/Ou4SUdeGcp

#呟怖
いつも細君と一緒なのですね、と向かう先々で声をかけられる。
肩越しにわずかに振り向けば、確かにそこに知らぬ女の顔がある。女は片時も離れず近くにおり、夜ともなれば上に跨り咆哮するのだ。
ええ、おらぬとなれば寂しいばかりですからね。そう応えて振り向くが、女は私にばかり姿を見せぬ。 https://t.co/lrFTf8jS9a

#呟怖
親族がこちらを見ている。牧師はかぶりを振りながら聖句を唱え、十字を切った。助けてくれともがいても誰一人動かない。やがて体の上に土がかけられ、私は埋められていく。
もう嫌だ、生まれたくないと叫び目を開ける。そこは分娩台の上。寄せられる祝いの中、私は絶望に目を閉じた。 https://t.co/X8OwrykEhn

#呟怖
人の親切は受け取るもんだと兄が声を荒げる。示された先には灯油缶と古びた毛布や新聞紙。これを体に巻いて火をつけろと兄は怒鳴る。僕は泣きながら兄の体を毛布で包み、喚き散らす兄の口に新聞紙を詰めて黙らせて、灯油をかけてから火をつけた。 https://t.co/8WhGE3ZTUS

#呟怖
古書店で画集を買った。知らない作家による古い物だった。開くと美しい庭や家族団欒の絵が広がった。だが頁を繰るごとに様相は変わり、幼児を池に沈める絵や首を吊る女の絵が広がった。無心に頁を繰ると首を切断された人間の姿があり、それが自分の身体だと気付いた時、私の首は画集の中にいた。

#呟怖
桜の古木の下、皆で百物語をした。点した蝋燭がひとつ、ひとつと消えていく内、月が雲に隠れて風が吹き出してきた。風のせいで消えた蝋燭もあり、今が何話目であるのかわからない。
隣の男が蝋燭を吹き消したのと同時に全ての火が消え、「えっまだ皆集まってないのに」と、闇の奥から声がした。

#呟怖
橋で焼身自殺をした先輩がいた。気の強い女に振られたらしい。しばらくして、現場を通ると口笛が聴こえると噂が立つようになった。振り向くと丸焦げた人影がそばにいるという。
夕方そこを通ると確かに口笛がしたが振り向かず無視をした。
その日から帰路中ずっと口笛が聴こえるようになった。 https://t.co/8Rm3k3GGwN

#呟怖
スキー合宿で、盛り上がった上級者コースの数人がコース外に滑って行って、その後すぐ快晴だった空は吹雪になった。引率の教師達は集まり溜息を吐いた後、彼らが入って行った場所に「×」と書いた標を打った。
翌朝彼らは死体で見つかったが、私が「×」が「罰」とも読めると気づいたのは最近だ。 https://t.co/dGYPSuXNJk

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