呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖
「サッサと死ねよ」
周りの皆が囃し立てる
「仕方ねぇだろ、生きてる価値無えんだから」
男が立てた親指を下げる
「すいませんじゃねぇ、早く飛べ」
屋上の端に立つ足が竦む
「せいぜい派手に撒き散らせよ」
歓声が上がり、僕は宙を舞う
「そら見ろ、俺の勝ちだ」
ドッと笑う声がした https://t.co/RnYFsE4ug6

#呟怖
「この木はお父さんの木で、あれはお母さんの木。あっちは弟の木」
少女はくるくる踊る。示された木には紐で拵えた人型が打ち付けられていた。少女は舞うように移ろい、目についた木の人型に釘を打つ。人型は苦しげに身を跳ねらせた。
あなたの木はどれにする?
こちらを振り向き、少女は笑う。 https://t.co/NE1An00wyL

#呟怖
観ていたのはチープなホラーだった。案の定観客はぼくとぼくの前のシートにもう一人だけ。退屈な内容の映画が終わり、場内に灯りが点る。もう一人の客はぼくの方を気にしながら席を立ち、入口でスタッフに声をかけている。
「この回はお客様だけですよ」
スタッフが応え、客は逃げ帰って行く。 https://t.co/GMdPi8xzMz

#呟怖
駅ナカの飲食店で働いていた時の事。来客も少なく暇だった午後早い時間、年配の女性と見られる人が自動ドアに近寄って来るのが見え、私達は姿勢をただした。ドアが開き、私達は一斉に迎えの声をかける。が、開いたドアの外には誰もいなかった。次いで駅内に放送が流れる。人身事故の報せだった。

#呟怖
今生の末期にお話致します。
私の操は八つで父に散らされました。以降は父の借金の質として毎夜様々な男と閨を共にしました。四人目を堕胎したのは十五の年。引き出された我が子は沼魚の如き姿。母がそれを裂いて棄てました。
譫言を唄う母の髑髏の泥を掃きながら、僕は裂かれ飛び出た額を拭う。 https://t.co/xuSXbb7lrN

#呟怖
新任の先生は若い女だった。僕らは皆で先生を旧校舎の便所に呼び出して閉じ込めた。赤マントが出ると噂されていた便所だ。先生の悲鳴に僕らは笑ったが、翌朝先生が遺体で発見されて青褪めた。
先日僕ら宛に廃校となった場所から同窓会の招待が届いた。先生の笑顔写真葉書だった。 https://t.co/icg0JqSrT7

#呟怖
幼い頃母に手を引かれ訪れた社。幾つも続く鳥居の朱と宵闇空の橙とが交互に重なる景色に恐怖した。母の顔は狐面に隠れ窺えない。泣き出した私が足を止めると狐面は口許を吊り上げ笑う。膝を屈めようとした狐面を押して転げさせ手を払い道を引き戻した。
鳥居の外、母は泣いていた。 https://t.co/BK6njNCkds

#呟怖
生まれてすぐ眼前に広い階段があるのが見えた。四段下に姉がいて、かなり下がった位置に父母がいた。最初の誕生日の朝、気付くと一段下りていた。年を経るにつれ一段ずつ下りていく。ある日、階段脇から顔しか知らない死んだ祖父母が顔を覗かせて「早くおいで」と笑い、僕の足元を叩き割った。 https://t.co/IYP7SyIQBQ

#呟怖
父母が結婚した後、祖父は沼地を潰し新居を建ててくれた。祖父は土台の下に蛇を埋め、新居は幽霊屋敷のような事象が多々起こるようになった。後に祖父は私にいくつかの呪術を教えながら「色々試したが、おまえはうまく出来た」と満足気に笑っていたものだった。どうやら私は実験体だったようだ。 https://t.co/6c5E13a2PZ

#呟怖
凍りついた人々の体が砕けて雪のように降り積もる。乾いた砂よりも細かく、地に満ちて世界を銀に染めていた。指先が凍りつき始めた私は音を聴く。降る雪のサラサラとした美しい音に似せたあらゆる恨み言や泣き声。砕ける刹那の人の残滓だ。くすぐったい。私は凍りついた太陽を仰ぎ狂笑する。 https://t.co/C4x7CyD1Bo

#呟怖
髪を切る前に鏡を覗いた。鏡の中の私は項垂れている。恋人が好きだと言った長い髪。切るのは嫌だと「私」は言う。けれど私は過去に囚われるのをやめるのだ。依頼の通り美容師が髪を切り始める。「私」は顔を持ち上げ私を睨めつけた。
以来、鏡に映る私は長い髪のまま私を睨みつけてくる。 https://t.co/81qH2vbQM5

#呟怖
交際相手を連れて実家に帰る。もちろん紹介するためだ。
バスを降りて山道を進む。登山口として使われていた道も、今は獣道と変わらない。
次第に不安がる彼女の手を掴んで離さず、転がり土中に埋まる墓跡の奥へと案内した。
やがて泣き喚きだした彼女に、僕は山林にぶら下がる両親を紹介した。 https://t.co/dSckBwQn8q

#呟怖
死んだ祖父の臍から出てきた長蟲がカタカタ笑う。曰く、祖父が遺した肉欲の塊であるらしい。長蟲は坊主の尻を犯し、干物のようになった骸を食い破り出てきてゲタゲタ笑う。
廻る提灯が落とす陰の中、陰惨は繰り返されて干物が増える。そして今、幼い私の眼前で長蟲は祖父の顔で優しく笑った。 https://t.co/IyAUNEhKo8

#呟怖
何度かの面談の後、少女は晴れやかに破顔した。酷いイジメで心を病み、死に憑かれ自傷を繰り返していた少女は「もう大丈夫です、先生ありがとう」そう言って数本のナイフを手に、軽やかに駆けていく。
キミが死ぬ必要はないと何度も言い聞かせてきた。
少女の背に手を振り見送った。 https://t.co/Gizz3E8Xwy

#呟怖
神は死んだのだという。その言葉に衝撃を受け、僕は母に感想を聞かせた。けれど母はくだらないと一蹴し、早く自由研究やりなさいと言いつける。それでも僕は考えた。考えた末に神の不在を確かめてみる事にした。寝ている母の首を刺すために寝室に忍びこむ。
ワクワクで胸が高鳴る。 https://t.co/5StNYbeTR2

#呟怖
飼っていた鳥を生きたまま庭に埋めた事がある。しばらくするとその場所から見た事もない花が咲いて、それからは虫や野良猫を一心に埋めて遊んだ。
酒の席でそれを話すと、女は眉を顰めて責め立ててきた。鬱陶しくなって女を殴り埋め立てる。昨年、見た事もない枝が伸びていたのを見て笑った。 https://t.co/PrtHCvlJ1c

#呟怖
あの子は僕の太陽だ。
向日葵のように笑う顔、恐怖する顔も愛らしく、逃げ走る時に揺らめくスカートの裾、日焼けした細い足も美しい。
太陽は沈むものだ。
割れた頭は開いた柘榴。沈黙したままのあの子は夕顔のように白んだ顔になっていた。
崖下のあの子の没落に涙して、僕はさようならをした。 https://t.co/TO9n0vDnl1

#呟怖
君は一途な性格だと言われる。戦争中に弟を喪くし、後追い自刃した私の愛がそれかは分からない。先知れぬ戦禍の最中、私は弟を襲い無理に操を重ね、狂った弟が米機の下に躍り出たのを夢現に見送った。
今は汚泥溜まる水の中、白々とした骨を散らせて浮き沈む。弟に似た男を引き込みながら。 https://t.co/vpwQnf444C

#呟怖
家の軒下に現れた白蛇を捕まえ、生きたまま瓶詰めにした。餌も水も与えず観察したが、干からびた状態で十一年間生きていた。十二年目を迎えた朝、目を覚ますと暗闇の中にいた。それが土中であると気付き、懸命にもがく。ようやく顔を出した時、大きな手が現れ、私を掴んで瓶の中に投じた。

#呟怖
齢七つを迎える前の夜、川向こうの社に団子を供えてこいと言われた。供えて手を合わせ、その後半分に割ったものを口にする。すると社の中から白い手が伸びてきて団子の残りを取っていった。驚き逃げようとすると再び伸びてきた手が僕の頭と腹とを掴み、僕の内から何かを取って戻っていった。

#呟怖
私達夫婦のため、義母が新居を建ててくれた。日照も良く風通しも良い最高の環境。念願のペットも飼い始めたが、飼う動物が端から早死していく。幾度かの悲しい堕胎の後に生まれた我が子も体が弱く、早逝した。
縁起が悪いと転居を考え、家も取り壊してみると、家の土台から藁人形が出てきた。

#呟怖
部屋に荷物の箱が置かれていた。婚約者からだ。大きく重量のあるそれを開ける。中には付き合ってきた男達や電車の中で触ってきた男や会社の上司がぎっしり詰まっていた。どれも恐怖を張り付けた顔で、カラカラに干からびたバラバラ死体だ。
振り向くと彼が微笑んでいる。ありがとうと私も笑う。 https://t.co/xFHZQMm7zy

#呟怖
開けてはならぬと父は言う。あれは人の形をしたナニカでしかない。知っている。彼の墓を暴き骸と交わったのは私。迎えに来てと請いたのも私。そして十月十日の後に彼は私を輿に迎えようと窓を叩く。開けてはならぬと母も言う。けれど私は振り払い窓を開ける。果たしてそこにいたのは彼ではなく、 https://t.co/AnibLRyzRT

#呟怖
僕らと終わりない追いかけっこをするあれは人の形をしたナニカだ。今日も教鞭と命名した棍棒を手に僕らを打ちのめす。昨日ついに動けなくなった奴は、肉塊と化すまで打たれ転がる。
愛だ指導だと涙を流しあれは喚く。走れなくなったら肉塊と化して転がらねばならない。これが愛かと笑いながら。 https://t.co/AnibLRyzRT

#呟怖
階下からバタンバタンと音がする。灯りを手に検めてみれば、果たしてそこには母がいた。母は唸りながら飼い始めたばかりの亀を食っている。灯りを向けるとギャッと叫び闇の奥に戻っていった。
冷蔵庫から生肉を取り闇に放りこんでから自室に戻る。ほどなく再び階下からバタンバタンと音がした。

#呟怖
盆の最中は山に入ってはいけないと言われ育った。彼岸との境が曖昧になっているのだという。
下山途中の老夫婦とすれ違う。笑顔で振り向くと、ちょうど崖下から伸びてきた無数の腕が夫婦を引き込んでいくところだった。
戻るのは許さない。先人達が怨みを歌う。崖下を覗きながら僕も笑う。 https://t.co/MC9OxOovyb

#呟怖
死体を埋める時、使っていた道具を一緒に埋めると見つかりにくくなるよと母から聞いた。確かに父は見つからずじまいだ。私は母に倣って義母を穴に放り込み、ロープや包丁と一緒に埋めた。けれど翌日私は捕まった。
あんた、使ったスコップを埋めなかったでしょ。
面会に来た母がニヤリと笑う。 https://t.co/qWJGuN7C6x

#呟怖
初めて恋人が出来た。初デートでドライブに行き、陶器のように美しい彼女の写真を撮りまくって帰宅した。妹にせがまれて彼女の写真を披露したが、妹は陶器のように青褪めた顔でかぶりを振る。
いわく、彼女は人ではないという。目を覚ましてと繰り返す妹を押し倒し、陶器の顔を踏み壊す。 https://t.co/XtKcUz5miR

#呟怖
三人目の担任は若い女の先生だった。真摯に相手をしてくれる人で、皆からの人気も高かった。僕の初恋の人でもあった。でもやっぱりある日突然姿を消した。何の手がかりもないままだ。
でも僕は知っている。僕の、先生への恋心に気付いた母が先生を食べたんだ。頭髪に隠した大きな口で、頭から。 https://t.co/RIG4SmotWo

#呟怖
その町の川には未だ河童が出るという。川遊びする者の足を引いて水死させるのだそうだ。
調査に訪れ、情報を集める。
若者達は暗い顔で口を閉ざすが、年寄達は協力的だ。指定された日時の晩に川を訪れてカメラを置く。

カメラを壊しながら、年寄達は川に浮かび流れていく男の骸を見送った。 https://t.co/s9MTXsvRm8

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