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「空と踊る男の #呟怖 〈竹田と俺〉シリーズ」をトゥギャりました。 https://t.co/JlFzRHFHP3

俺のクラスでは文化祭の出し物としてお化け屋敷をやることになった。
俺はペイント班に回された。竹田は演出班だ。

放課後。
「赤いペンキ、もうないな」
隣でベニヤ板を塗っていた曽根に言うと、
「ああ、6組の牛頭が持ってるよ。予言部の」

ゴズ?
6組にそんな奴いたか?
それに〈予言部〉?
#呟怖

「素敵な目をしているね」
あなたはそう言った。
常に目が泳いで気持ち悪いと昔から謗られ、対人恐怖症だった私は、その言葉を信じられなかった。
「君は、君の瞳にしか映らない虚無を見ているんだよ」
私が見たいのは、あなただけだった。
「その瞳が欲しい」
あげた。
なのに。

虚無だけ。 
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「空と踊る男の #呟怖 〈竹田と俺〉シリーズ」をトゥギャりました。 https://t.co/JlFzRHFHP3

この世には三種類の人間がいると思うの。罠を仕掛ける人間。罠に嵌まる人間。前者が竹田くん。後者が君。
そして、罠に嵌まった人間がどんなに血まみれで息も絶え絶えでも、救おうとせずにはいられない人間。
私。

ごめん。さっきのは嘘。あれは雷鳴じゃない。

来て。私のそばから離れないで。
#呟怖

別に記念日とかではないが、今日は花を買って帰ろう。妻に。

理由はないけど、何となくそんな気分だから、花でも贈ろう。夫に。

決めた。貯めたお小遣いで、花を。パパとママに。

「一家三人とも玄関先で、輪になって身を横たえて、眠るように死んでいたんだって。色とりどりの花に囲まれて」
#呟怖

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「校舎の裏山で身元不明の少女の他殺死体が発見されました」
朝のHRで、八堂先生が淡々と述べた。

〈大事な話があるの。裏山で待ってる〉 

昨日の小夜からの手紙にはそう書かれていた。
俺は行かなかった。

「文化祭の準備が始まるね。夜は一緒に狩りもできるよ」
竹田が嬉しそうに言った。
#呟怖

時世ゆえか〈復興の手紙〉が流行っているという。どう考えても胡散臭いが、かつての不幸の手紙と似た語感なのも薄気味悪い。〈復古の手紙〉だという声もある。何を復古するというのか。途端にキナ臭い。だが誰も手紙の文面を知らない。じつは読んだら死ぬ〈物故の手紙〉なのかもしれない。
#呟怖
#旅怖 https://t.co/DY7i0XO7DE

駅で見かけた人が足元に置いている大量のビニール袋が、怖い。ビニール袋はどれもよれよれで、黄ばんでいて、持ち手の部分に褐色のしみのような何かが付着していて、なぜか全体に格子状の切れ込みがあって、その切れ込みが、風にそよいで、ひらひら、隙間に、嫌だ厭だ、さらに格子状の、肌色の、
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「古代ローマには、相手に拷問だと悟らせない拷問があってね」
校門前の坂を下りながら竹田が言った。
「それ、拷問じゃなくないか?」
俺は疑問を口にした。
「いや、確実に肉体と精神を破壊するんだ。でも誰もそれが拷問だと気づけない」

よく判らないな。

と、言いたいのに、言えなかった。
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「あの子は、俺の天使だったんだ」と曽根。ギギギ……「天使って比喩だろ普通」と俺。ギギギ……「比喩だよ! でも、次第に」と曽根。ギギギ……「来るね。逃げよう」と竹田。ギギギ……

羽を開ききったそれが校庭に降りた瞬間、校舎の窓が全て割れた。翼の生えた黒い球体にしか見えなかった。
#呟怖

ぶっちゃけ宗教の勧誘です。インターホン越しにその若い男は苦笑した。それが新鮮で、ドアを開けた。男は率直に語った。神様についてはよく判らないこと。でも皆いい人で自分の居場所だと思えたこと。
興味が湧いた。
男の左手の甲には逆十字形の傷痕があった。

今は、私の左腿に移動している。
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校門から続く長い坂を下りながら、俺は得体の知れない不安に苛まれていた。辺りには薄く霧が出ている。
霧の向こうに人影。
「今日は〈竹田〉はいないのですね」
……何だ、八堂先生か。
「もう戻りましょう。正門へ」
戻る?
正門?

その言葉を聞いた瞬間、なぜだか俺は、とても悲しくなった。
#呟怖

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校門を出た途端、小夜に捕まった。
「近頃、寝てくれないのね」
「一度きりだろ」
搦めてきた腕を振りほどき、俺は言った。
「別に他の誰かでもいいけど。三橋君でも、曽根君でも。あ、でも竹田君だけは絶対に嫌」
「……何が目的だ?」
「開きたいの」
開く?

小夜の微笑に、俺の胸は疼いた。
#呟怖

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森の動物たちと僕らの穏やかで親密な時間は失われ、脅威と恐怖が始まった。 黒い影にしか見えない不気味な侵略者にして虐殺者。〈竹田〉を頭目とする異形の存在たち。動物たちは次々と殺されてゆく。だが彼らにはなぜか、僕らが見えない。微かな希望。
ああ、早く〈通路〉を開いてくれ、小夜……
#呟怖

期末テスト学年1位はまた〈処刑人〉だった。なぜ〈処刑人〉なのか、小学校からの渾名らしいが誰も知らない。
今日〈処刑人〉が、君だけに話す、と言って僕に語った。

「車で人を轢く夢を毎日見る。隣で笑う誰かの顔が、徐々にこちらを向いて……」

実際には彼はこの話を大勢にしているらしい。
#呟怖

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「男と女には寝てみなければ判らないことが沢山あるよね」
放課後。竹田が神妙に呟いた。
「昭和のセクハラ爺みたいだぞ、それ」
俺は眉を顰めた。
「歪な性は人を損なうからね。心配なんだ、君があの女狐に穢されていないか」

闇の中で蠢く小夜の白い手足。
俺は竹田を無視することに決めた。
#呟怖

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「ああ竹田、お前はどうして竹田なんだ?」
帰り道。ボーッとしていた俺は、気がつくとそんな言葉を口走っていた。
「え?」
竹田がまじまじと俺の顔を見た。
「な、何でもない」
俺は赤面した。
「……人の想いは所詮、記憶の奴隷か。だが僕が関節を外したいのは」

どこかで女の叫び声がした。
#呟怖

神社の裏手の藪に、なぜかよく茜色の段ボールが大量に投棄されている。
その段ボールで、高科智樹君は藪の中に迷路を造り始めた。やがて級友も加わり、迷路は血管のように拡がり伸びていった。

9年が経った。
段ボールの投棄は続き、限られた空間の筈の藪内での迷路の増殖も、未だ続いている。
#呟怖 https://t.co/jlnCZQXi1g

Tさんは各地を放浪して、日雇労働の合間に日々の省察を手帳に綴っている。エリック・ホッファーみたいで素敵だ。

そんなTさんが心筋梗塞で亡くなった。身寄りはなく、最後の職場で親しかった僕に遺品の手帳が託された。

その手帳には

みたいな見え透いた仄めかしはうんざりだ。なぁT?
#呟怖 https://t.co/IzvNCFs3Um

「やはり小説は詩に優るね。詩人は矢鱈と美だの言語感覚だの口にするが、それらは形式や制約の中でこそ輝くものだ」
私の持論を聞き終えた友人は、一篇の詩を暗誦した。
そして悪魔が囁いた。この完璧に美しい詩をお前のものにしろと。
だから刺した。

なのになぜだろう。
一語も思い出せない。
#呟怖 https://t.co/IzvNCFs3Um

『もっぎゅん〜もっぎゅん〜もっぎゅん待ってる闇咲ス〜パ〜』
紫の熊の絵が描かれた軽トラが宣伝の曲を流しながら街中を走っている。〈もっぎゅん〉とはあの熊だろうか。
ふいに運転席の黒塗りの窓が開き、中年の男が

「助け……」

と叫びかけたが、すぐに紫色のキグルミの手に引き戻された。
#呟怖

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