呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

生理前はお腹が空く。食べ物が欲しくてたまらなくなる。
ふらふらと周囲を探す。クッキーを齧り倒した空き箱、煎餅を食い散らかした包装、飴を噛み砕いた歯形付きの紙製の棒。
――まだ足りない。満たされない――

ふと、指についた食べかすが目についた。
――なんだ、まだ食べる物、あるじゃない。

#呟怖

右手の親指にトゲが刺さったようだ。何かに触れるたびチクチク痛む。トゲを抜こうと、ピンセットとルーペを取り出した。

細く白いトゲ。どこで刺さったのか不思議に思いながら、トゲを引き抜く。長い糸のようなものが指から伸びていき、抜けた先端をルーペで見ると「ハズレ」と書いてあった。

#呟怖

さて、100万円を10倍にできるチャンスが巡って参りました! 失敗すると、100万円と大切なものを失いますが、宜しいですか?

では問題です! この4つの音声のうち、あなたの奥様の右足親指を潰したときに発した声は何番? …3番、よろしいですか? …残念!3番は左目を潰した時の声でした!!

#呟怖

新しくできた子供向け施設に友人と見学に行き、受付に尋ねた。
「大人2人でも入れますか?」
「お子様がいれば、大人1人500円です。お子様1人250円なので、合計1250円です」
そう言うと機械を叩き始めた。
俺たちは大人2人だけなので断ってきたが、受付の怪訝な顔が未だに妙に気になっている。

#呟怖

やらなければいけないことから逃避し続け、楽しいことを続けていたら、気づけば2時間も経っていた。
私に存在価値なんてあるわけないじゃない。もう居なくなりたい。

ーーそう考えた途端、目の前に大きな大きな掌が現れ、私はいとも容易くくしゃりと潰された。

#呟怖

ここは僕が昔住んでいたアパートだ。よく近所の子らと遅くまで遊んで叱られたっけ。

一番覚えてるのは、僕の部屋から遠い部屋にピンポンダッシュして、その部屋のおじさんが怖い顔をして追いかけてきたこと。
おじさんに捕まったK君、そのあと学校に来なくなったけど、今も元気にしてるかな?

#呟怖 https://twitter.com/daf9damit/status/1062693750596456450 

「知ってる?ハラコさんの噂!
お腹にいた子供が大きくなりすぎて、内臓が全部外に押し出されて、背中までまん丸と膨れ上がったお化け! 結局、子供もハラコさんも死んじゃって、ハラコさんは夜な夜な血みどろになりながらこの病院を徘徊してるんだって!」

「へえ。アンタの後ろにいる奴?」

#呟怖 https://twitter.com/sa_tsumi/status/1069919564589281280 

私はいつも無人駅から電車に乗り通学している。
今日も読書しながら電車をホームで待っていた。
視界の端に、杖をついた老人が歩いていくのが見えた。
そのまま本を読みながら待つと、電車はまもなく到着した。

本をしまい立ち上がると、老人はホームから跡形もなく消えていた。

#呟怖 https://twitter.com/tsubukowa/status/1069581413140197376 

家の中に、頻繁に濡れた足跡が出る。子供のような小さなもの。それはペタペタ駆け回り、お菓子をしまっている戸棚の前に立ち寄る。
寄られたが最後、私の買い置きのお菓子が空になり、ゴミ箱は満杯になっている。

食べたくて買ったのに!
そう思いながら、私は今日も戸棚にお菓子をしまった。

#呟怖

私は聞いた話を流布して歩くのが好きだ。
ある日、暴漢に襲われた。
「こいつの口を封じなければ」という声に、私は死を覚悟した。

目覚めると、そこは知らない場所だった。
良かった、生きていた!と思ったが、私の口は縫い閉じられていて、二度と開けることができなくなっていた。

#呟怖

妻が事故に遭ったと連絡を受け、俺は愛人との逢瀬をやめ病院へ急行した。
彼女の身体は管だらけだった。虚ろな目で俺を見ると、唇が動いた。彼女の瞳から、涙が溢れる。室内に響く無機質なビープ音。医師がなにかを告げているが、耳に入らない。

彼女の唇はこう動いた。
「ずっと、一緒だよ」

#呟怖

兄がタイヤ交換をしていた。数日後の外出先での雪に備え、夏タイヤを冬タイヤに替えるらしい。
私は興味もなく部屋に戻った。

当日、兄は朝早くに車で出掛けていった。
いま、私の手元には、兄の車のタイヤのネジが数本ある。
私は興味もなくそれを不燃ゴミに放り投げた。

#呟怖

ぽつり、ぽつりと落つる雨
濡れる、濡れるは足元が
カツン、カツンと鳴る踵

ぽつり、ぽつりと語る君
濡れる、濡れるは君の頬
ザクリ、ザクリと僕の胸

ぽつり、ぽつりと落つる紅
濡れる、濡れるは僕の胸
グサリ、グサリと刺す刃

ゆらり、ゆらりと倒れゆく
ニヤリ、ニヤリと笑う君

#呟怖

昔はサスペンスの演出家になりたかった。母が大好きだったドラマ。私も作ってみたかった。
しかし、当時はその夢を諦めて普通の職に就いた。
…それが今、不意に叶おうとしている。

目の前の刑事が私を尋問する。
「お前がやったんだろ」
「いいえ? 証拠が無いですもの」
私は静かに答えた。

#呟怖

人差し指を他人の額に当てると、当てられた人は立ち上がれなくなるらしい。
重心が前に行かないと、人は立てないそうだ。

私の目の前にいる男の額に指を当てた。
男の首が転げ落ちた。
男の身体はそのまま立ち上がり、どこへともなく歩いて行った。

……ところで、あの男は誰なのだろうか。

#呟怖

古本市で手に入れた本に、押し花のしおりが挟まっていた。
裏には、綺麗な字で「しおり」と書いてある。

寝る前に読書をし、床に着いた。
ふと目覚めると、枕元に女。恨めしい表情で、目を見開きながら私に話しかける。
「シオリ ヲ カエシテ…」

本を置いた場所には、幼い少女が座っていた。

#呟怖

やりたいことが沢山ありすぎる。まだまだ、もっと、やりたいことが、楽しいことが、沢山、沢山。

「あーあ、私がもう一人いたらいいのに」

そう、部屋で一人呟くと

「いるよ、ここに」

私の後ろの姿見から、私の声がした。振り向くと、鏡の中の私がニンマリと奇怪な笑みを浮かべていた。

#呟怖

白鳥が鳴いている。
群れになり、田に落ちる刈り終えたあとの米粒などを食べているようだ。

何気なく白鳥を見ると、いつものように田に散らばるのではなく、ひとところに固まっていた。
よく見ると、そこには蛍光色の何かがあるようだ。

クェクェと鳴く彼らは、何を貪り食べているのだろう。

#呟怖

割のいい仕事を見つけ面接に行った。壁のカレンダーは殆どの日に丸や花丸がついていた。訊くと「無事故の日に丸をしている」と答えた。

帰宅中、その会社に勤務した友人に会った。やめとけ、と言うのでカレンダーの話をすると彼は言った。
「丸は事故があった日、花丸は誰かが亡くなった日だ」

#呟怖

布団のシーツを洗濯しようと剥がすと、身に覚えのない汚れがついていた。珈琲の跡のような、茶色の染み。

見ると、その形がどことなく人の後ろ姿にも見える気がする。恐らくは、短髪の男性。
じっと観察していると、染みがゆっくりと振り返った。

「おい、見てんじゃねえよ」

#呟怖

「貝殻からは海の音がするんだよ」
そう言って、友人からお土産として貝殻を貰った。
そっと耳に当ててみる。しかし、聞こえるのは海の音というより、「オオオォォォォォ…」という風鳴りのような音。

後日、テレビのニュースで、友人が貝殻を拾った砂浜にて、殺人があったことを知った。

#呟怖

昨年買ったファンヒーターを今年も出した。慣れない灯油を注ぐ作業で付着した臭いと、独特の焦げるような臭いが混ざり合い、部屋に充満する。

ふと、その中に変な臭いが混ざっていることに気づく。ファンの奥を覗くと、そこには茶色い虫のようなものがうじゃうじゃと固まっているのが見えた。

#呟怖

今話題のパニック映画を観るため、映画館に行った。

舞台はとある田舎。突如現れた謎の生物に襲われる話だ。
気になるのは、その町。見覚えのあるコンビニ、農道、…俺の家?
現れる両親…嘘だろ? 途中退席し慌てて親父に電話をする。

退席した会場から、親父の携帯の着信音が鳴り響いた。

#呟怖

私はいま、豆苗を栽培している。一度切った根っこを水に浸しておけば、また伸びてきて食べられるのだそうだ。

日々伸びゆく豆苗。そろそろ食べ頃だろうか?
そう思い、苗の真ん中あたりを掻き分けて覗き込んだ。

すくすくと伸びてきた眼が、すべてじっとこちらを見つめていた。

#呟怖

柿の葉を竹箒で掃いていた。
カサカサと音を立てて舞うそれを、掻き集めてはゴミ袋に押し込んでゆく。
集めていると、地面に何か書いた木の板が埋もれていたのが見えてきた。そのまま竹箒で掃き続ける。

そこには、黒マジックで「ここを見るな」と走り書きされていた。
私は掃除を辞めた。

#呟怖

部屋に、長い髪が一本落ちていた。
私はショートヘアだから、この髪は私のものではない。気持ち悪いと思いながらも、それを拾った。

すると、少し遠くに、また一本。それを拾うと、その向こうにもう一本。

どんどんと落ちた髪の毛を追いかけていくと、そこは冷蔵庫の目の前だった。

#呟怖

缶珈琲を買うため、自販機の前で立ち止まる。しかし飲み物の中には、商品の入替があったのか、いつもの珈琲が見つからない。

目に付いたのは昔ながらのコーンポタージュ。ボタンを押し、出てきた缶を開け、飲み干す。口に残る粒を噛むと、何か違う感覚。口から出したそれは、大きな蝿だった。

#呟怖

毎日、俺の家にはFAXが届く。「私を覚えてる?」の一言だけが、パソコンで印字された簡素なものだ。
送り主の電話番号も名前も分からない。

今日もそのFAXが届いた。すると俺の携帯が鳴った。母親からだ。

「ちょっと、アンタの家の電話、ずっと掛けてるのにぜんぜん繋がらないんだけど?」

#呟怖

太くなった右手の中指を、ほっそりとした指にしたくて、指より小さい指輪を買った。

指輪を入れようと押し込む。第二関節でつっかえ入らない。無理矢理に力一杯押すと、やっと奥まで入った。

指輪がキツい。鬱血してきた。外そうとするが、指は腫れ上がり、指輪は外れない。痛い、痛いーー

#呟怖

殺したい奴がいるなら、連続殺人が起きている時に殺すのが一番さ。同じ手口で殺せば、犯人は同一だと信じて疑わないからな。

この間は、便乗して3人ほど殺したさ。15人の殺人だぜ? 大して変わらねえよ。

同じ手口をどうして知っているかって? 簡単さ。俺は犯人を捜索する側の人間だからな。

#呟怖

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