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呟怖.ORGと参加について

#呟怖
読んでいる小説の中にどうにも読めない漢字がある。編集者の妻に尋ねると、顔を青くして出版元に電話をかけた。

「印刷所を建てる時に/&%€☆^をしなかったのね。もう大丈夫よ」

一瞬の頭痛の後に、漢字の読みや意味が頭にぬるりと入ってきたが、妻が何を言ったのかどうにも思い出せない。 https://t.co/9VS3AcLxsQ

電車で手に鼠を乗せているご婦人がいた。ペットにしてもケージに入れないで大丈夫か? と思っていたら「問題なイ」と鼠が喋った。驚いて立ち上がると、乗客全員が手の上に鼠を。
意識が途切れる寸前に肩に重さを感じ、「牛に乗られるよかマシだろォ?」と耳元で声が。
#呟怖 https://t.co/2FTpJcpkK4

「普通そうするよね」というのが上司の口癖で今日もネチネチと小言を垂れるその口に拳を叩き込み、周りに止められるまで25回包丁で刺してやった。同僚の前で罵倒され、手柄を横取りされ、全ての失態を押し付けられたら「普通そうするよね」

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意中の女性が「どうしても開けられない瓶があって」と相談してきたので、男を見せるべく挑戦したが、蓋に力を込めた瞬間「デラレル、アトチョット! デラレル!」と謎の声が聞こえてきたので手が止まった。

「ね?」

ね?じゃないです。 https://t.co/ks8CiWuX2i

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娘が死んでから「ごめんね、痛かったねぇ」と遺品のランドセルに話しかけ続けている妻の言葉が、ある時「苦しめ、地獄に落ちろ」と呪詛に変わった。ランドセルの中には娘を轢いた男の頭。私は浴室にある首のない死体を処分しに行った。 https://t.co/uTmKDOvJgc

無人の隣席から会話が。「やはりダメか」「侵略されてから混ざっちまった」「xxxは使わずに〇〇が本式なのに」厨房を見ると店主が肩をすくめて、山盛りの塩となにかのオイルを席におく。声が止み、店主は一品サービスしながら言った。これは今を生きる我々の料理だ。亡霊に食わせる飯はない。
#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1301813683773874177 

ソーラーパネルで蓄電して夜間照明にしてるなんて嘘っぱちだよ。あのパネルは、明る過ぎる街で隠れ場所を失った奴らの身隠しなのさ。疑うなら、石でも投げてみればいい。どうなっても知らないけど。

そのホームレスは頬肉のない剥き出しの歯列でヘラヘラと笑った。

#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1301729085027049474 

知人に癒される動画があると言われ見てみると海の綺麗なホテルの部屋だった。思わず「行ってみたい」と口にした途端、「だろ?」と肩を掴まれる。力の強さに驚くと共に動画は廃病院に変わったが、行きたいと言う気持ちだけが消えない。
「行こうか」
知人は海嫌いなのを思い出したが遅かった。
#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1297582097666719745 

行きつけの猫カフェはサービスは良いし猫も皆元気なのだけど、1時間に一回「お猫様お猫様お猫様お猫様」と唱える決まりがある。馬鹿馬鹿しいと無視した友人が失踪し、翌週には友人と同じ卵アレルギーのお猫様が増えた。
#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1297208394445516802 

#呟怖
旅先で霊に憑かれてね。いや、参ったな安易に自殺の名所なんて行くんじゃなかったって後悔してたんだけど、飛行機に乗った辺りで様子がおかしくなってね。え?どこまで行くの?みたいな。

今、部屋で泣いてんですよ。やっぱり外国って、幽霊でも心細いんですかね。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1294092843191898112 

#呟怖
雨が降るとアレが来る。夢の中まで追ってくる。先祖の罪を怨む。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1295236210344882179 

航海中に海に落ちて死ぬのは辛い。

落ちたら足元何百mも地面はない。
船は遠ざかるばかり。気付いて全力で後進をかけても、惰力で完全に止まるのは数km先。数km先の人間の頭を見つけられるか?

地面は無い。無数の生き物が、力尽きたあなたを貪ろうと待ち構えている。

#呟怖 https://twitter.com/da21t0rama3/status/1291664557715230723 

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娘の帰りが遅く心配していると、町内放送のチャイムが鳴る。

「迷子のお知らせです。○○地区のヨシムラカナエちゃんを見つけました。大変美味しゅうございました。ご馳走様でした」

唖然としていると玄関に気配があり、覗いてみると花束とお菓子が供えてあった。 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1289884517910503426 

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パシャリと打ち水の後を踏み付ける足音がする。主は見えない。音だけだ。やめればいいのに、やめられない。だって、息子は逃げ水を追って消えたんだ。こうして水溜りを作ればもう一度会えるかも。最近足音が増えた気もするけど、その中の誰かがあの子なら、あたしは…

4打ち水 https://twitter.com/molmol299/status/1289785088691982337 

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ケンジ? あぁ、足が早いけど調子乗りで、薄羽蜻蛉のことを薄馬鹿下郎だなんて笑ってたねえ。こないだ久々に見たけど変わりなかったよ。全身が蜻蛉の羽みたいに透けちまってたけどね。消えろ!って一喝したら、トンボみたいにピューって飛んで消えちまった。少し笑えたよ。

3 蜻蛉 https://twitter.com/molmol299/status/1289785088691982337 

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茹だるような暑い日に向こうから知り合いが走ってきたので応えようとすると背後から老婆にやめときなと言われ硬直する間もなく知り合いは陽炎に溶けて消えてしまい、振り返っても誰も居ない。

1 陽炎 https://twitter.com/molmol299/status/1289785088691982337 

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子供の頃逃げ水を追ってはならないと言われていたのにケンちゃんは追いかけて追いかけてとうとう捕まえてしまった。あれから20年が経ったが、ケンちゃんは子供のまま未だに逃げ水の側に立っていて近頃は寂しそうにしているから、俺もそろそろかなと殺した妻を置いて駆け出した。

2 逃げ水 https://twitter.com/molmol299/status/1289785088691982337 

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母は紫色のことを茄子色と言うが茄子自体は嫌いらしく殆ど食卓に上がらなかった。聞いても酷く曖昧な返事。

家中の鏡が茄子色に染まった日に母は首を吊った。遺書には私の名前と一言だけ「貴女は逃げ切って」。
それから私も「ムラサキ」を語らず茄子も食べない。

4茄子 https://twitter.com/molmol299/status/1288736901130629124 

このビルのエレベーター、18歳未満の子供乗せちゃダメなんよね。まぁ、見ての通り風俗ビルだから居るはず無いんだけど、サバ読んで働こうとする娘もいてさ。解ってて止めないんだな、オーナーも。「たまには生贄が必要」とか言って。
で、次の日は必ず清掃業者と坊さんを呼ぶんだ、セットで。
#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1288212358305726464 

はい、タケル君がお兄さんの部屋にあったって持ってきたんです。で、水入れて膨らませて遊んでたら…だって、薄いのに凄く丈夫で、水もたくさん入ったし。

でも、ヒロ君が踏んだら割れて…そしたらタケル君も倒れて、ズボンから血が出て…

先生、あの細長い風船ってなんなんです?

4水風船
#呟怖 https://twitter.com/molmol299/status/1287330544494080000 

「「胡瓜は世界で一番栄養が無いから食べても意味ない」つったら「もう食べなくていい!」ってオカンがブチ切れてさ。確かにウチの畑で獲れたモンだから俺も悪かったかなって思うけども、でもなぁ、畑にアレを埋めたのは確かに俺だけど」

そこで通話が途切れて、2度とヤツから連絡は無い
#呟怖
2胡瓜 https://twitter.com/molmol299/status/1287330544494080000 

砂浜に埋まる片方だけの子供靴。捌いた魚の腹から出てきたピアス。サーフボードの裏に染み付いた手形。蟹が挟んでいる誰かの歯。波間の白い手。

黄昏に客は笑顔で家路を辿る。連れて来たはずの友が、恋人が、家族が。まるで初めから居なかったかの様に。海に拐われたと気づきもしないで。
#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1280519689358266370 

壁に吊るされた実験体の赤子たちは、今日もヘラヘラと笑っている。私は泣き声の代わりに、粘ついた笑いが響く部屋で記録を続ける。
不意に地面に倒された。
赤子が脱走した。次々に私を柔らかい部位から解体していく。剥がされた皮膚に刻まれた「検体15497」の刺青を見て、私は泣きながら死んだ
#呟怖

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「何も起きなくてつまらない」そう言いつつ事故物件に住んでいた友人が妊娠したと言う。父親は誰だという問いに、友人はニコニコと押し入れを指差すばかりだ。

死んだ爺様は漁師だったけンど、一つだけ気ぃつけぇ言うて。満月の日にゃすこしだけワミイド様にお返しせねばて、魚ぁ、海に戻すんだ。さもなきゃエレェ目に合うてな。
いや、見たこたねぇよ、ワミイド様なんか。俺が見たんは、新月の夜に爺様がフナムシ山程吐いてんのだけさ。

1朔2人魚11満月
#呟怖 https://twitter.com/moon04cat/status/1262248585510350850 

#呟怖
「死ぬならこの海がいいわ」
そんな台詞と、珊瑚礁が美しい海の写真を残して彼女は消えた。どうにか場所を突き止めて独りで潜ると、彼女の姿をした珊瑚が確かに。
もう離すまいと抱き寄せた俺をサメに似た何かが食いちぎった。

そうか、あれは

擬似餌……

2珊瑚 https://twitter.com/molmol299/status/1259654993025482752 

#呟怖
通夜の席で祖父の棺を覗いた客が、誰も彼も青ざめた顔で暇を告げる。結局、最後まで居たのは私含めたったの数人。「あぁ、窮屈だった」
皮膚が破れる音と共に、祖父の声でソイツは出てきた。

7棺 https://twitter.com/molmol299/status/1259654993025482752 

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