呟怖.ORG | 呟怖

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呟怖.ORGと参加について

家の片付けも済み、縁側で一息つく。

ふと、一匹の蛍が庭に入ってきた。

そのまま開け放した窓から中へ。

「家の中に入ってくる蛍はね、あなたに縁がある故人の魂よ」

母の言葉を思い出して懐かしくなった。

「お帰り、お母さん」

私は襖で明滅を繰り返す蛍を叩き潰した。

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気がつくと床に磔になっていた。
天井からは無数のスマホが吊るされている。
着信があると震え、振動で少しずつ結わえた糸が解ける。
完全に外れると落ちてくる。
地味に痛い。
スマホは高低差をつけて吊るしてある。
高いほど痛い。

着信。
豆粒くらいに見えていたスマホが、右目に

#呟怖

「この虫お前の顔に似てね?」
「こいつがお前の親だ!」

顔に蛾を押し付けられる。
蛾がかわいそうで、秘密基地に匿った。
僕の涙が混じった蜂蜜が好きみたい。

ある日いじめっ子が死んだ。
カラカラに干からびて。

僕を抱き締められるくらいに増えた蛾たち。

パパ、ママと呼んでみた。

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「こちらは恋人同士の人形です」
「どちらも無表情で怖いわ」
「ほほ、それでは」

店主は少女人形の指にクランベリージャムを垂らす。
すると青年の人形が顔を近づけ、舐め取るような仕草をしてニチャリと笑った。

「このようなからくり人形でございまして」
「余計怖いわ」

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薄暗い地下室。
彼が降りてくる。
「ご飯だよ。…また食べてないじゃないか」
彼は気遣わしげに花を活け、私の体を清める。
もう抵抗する気力もない。
最初の花が枯れた日、彼は嬉しそうに笑った。
「やっと食べてくれた」
彼は私を吸血鬼だと思っている。
花の精気で生きられると思っている。

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満員電車。
イヤホンで音楽を聴きながらスマホを弄る。
ふと右耳のイヤホンが引っ張られて外れた。
見知らぬ男が、先程まで私の耳に入っていたイヤーピースを口に含みちゅうちゅう吸っている。
「な、」
何か言う前に両脇から腕を掴まれた。
男がイヤーピースを私の耳に戻そうと近づけてくる。

#呟怖

謎の美女からもらったサプリ。
飲んですぐに大量の汗が流れる。
「不要なものが出ていってるんですよ」
暑い。
暑い。
汗が湿気になって部屋に満ちる。
たまらず外に出た。
全身の穴からぼたぼた流れて風が気持ちいい。
キモチイイ。

後に残ったのは泥臭い水溜まりと、整った顔の皮だけ。

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パパとママが死んだ。
知らないお兄ちゃんがうめてくれた。
ひとりぼっちのわたしを、お兄ちゃんが引き取ってくれた。
お兄ちゃんもパパとママがいないんだって。
大好きなお兄ちゃん。
わたしが入れたコーヒーを、おいしいって飲んでくれるお兄ちゃん。
パパとママに会わせてあげるね。

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「お前はいいよね、苦労が無くて」

熱帯魚に餌をやりながらぼやく。
その晩、夢を見た。
私は水槽の中を泳ぐ綺麗な魚で、ガラス越しに少女が目を輝かせている。

あの子が餌をくれなくなったら。
ヒーターのスイッチを切ったら。
水を抜いたら。
私は死ぬ。

必死に美しく見えるよう泳いだ。

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眠れない夜は奴が出る。
天井からすうっと下がってきて、手に持った首を見せてくる。
穏やかな寝顔の首。
じっと見ていると、急に目を開きそうで怖い。
かといって目をそらすと、じっと見られてそうで怖い。
首は私の葛藤を知ってか知らずか、気持ち良さそうに寝息を立てている。
くそう。

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雨の後、水滴が散りばめられた蜘蛛の巣は美しい。
友人はそんな蜘蛛の巣の写真で何度もバズっていた。
「よくそんなにいい被写体が見つかるな」
「霧吹きで濡らしてる」
悪びれもせず言った友人。
しばらく見ないと思ったら家にいた。
巨大な蜘蛛の巣にかかり、流した液体が巣を濡らしていた。

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#このお題で呟怖をください
#呟怖

「眠る首」

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列車に揺られて田園風景を眺める。
踏切から少し離れてお婆さんが立っていた。
皺だらけの笑顔。

あんな風に歳を取りたいな。
また踏切。
遮断機のそばにお婆さんが立っていた。
皺だらけの笑顔。

似てるなあ親戚かな?
また踏切。
遮断機の内側にお婆さんが立っていた。
皺だらけの笑顔で。

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森の奥の石台で寝ると願いが叶うと聞いた。
その代わり何かを忘れるらしい。

「じゃあ俺、期末テストで一位にしてもらう!」

軽い気持ちで森へ行ったクラスメイトは石台の上で見つかった。

死因は窒息。

まるで肺が動き方を忘れたようだったと。

期末テストの結果は彼が一位になっていた。

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先生あのね、妖怪のボスが交代したよ。
キジムナーは優しかったけど、今度の八尺様は怖いんだよ。
先生も気をつけてね。

生徒が書いたノート。
想像力が豊かだなあ。

「先生、あけて」

窓の外から生徒の声。
大変、ここ二階なのに!

慌てて開けると、大きな帽子を被った女性の顔が目の前に

#呟怖 https://t.co/PbolUlqtFL

6月3日

今日ぼくは妖怪を退治しました。
魚の目玉が大好きな子供。
きっとキジムナーです。
怒ると人を殺します。
だから殺しました。
そしたら大女が襲ってきました。
きっと八尺様です。
人を取り殺す妖怪です。
だから殺しました。

--下校途中の母子を殺害した男性(36歳無職)の日記より--

#呟怖 https://t.co/PbolUl8SOd

生まれつき胴が短かった。
子を産んで乳の数が足りぬと知った。
沢山いた子が死んでゆく。
もっと乳房があったなら。

そんな悲しい母猫が妖怪になったのさ。
はぐれた子に乳を与えるだけの。

異様に胴が長い母猫を見かけても。
異様な風体の子が傍にいても。

どうかそっとしておいてくれ。

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「大将!相変わらず後光が差してるねえ!」
「よく言われます」
「ハハハ!この特大チャーシューが旨いんだよな!直径が人の太股くらいあるよな!」
「加工すれば何の肉でもその形にできますよ」
「ハハハ!それもそうだ!」

無愛想なようで客の軽口に乗る、店主の人柄も人気の理由の一つだ。

#呟怖 https://t.co/nUOQpqkcGz

墓地で若い女性を見かけた。
花とお菓子を供え、線香の煙が尽きるまで手を合わせていた。

「よほど親しい方だったんですね。
きっと喜んでいらっしゃいますよ」

優しい気持ちで声をかける。

「いえ、知らない人です」

なんかお墓の気分だったので、と笑って女性は立ち去った。

#呟怖

新しいものを使う瞬間が好きだ。
消しゴム、お箸、靴。
おろしたては特別な気分。

なのに最近おかしい。
新品の消しゴムに使ったような跡があるし、お箸も濡れている。
今日は動画用に買った蝋燭が、機材をセットしてる間に使用済みになっていた。

…幽霊って塩を握って殴るといいんだっけ。

#呟怖 https://t.co/y8cp3dokq6

動画を見ながら寝落ちてさ。

ボソボソ呟く声で目が覚めたんだ。

「えぃギえースた」

「えぃギえースた」

パソコンはスリープ状態だった。

逆再生アプリに真似して吹き込んでみたら、

「あっちへ行け」

って聞こえたよ。

意味も逆だったのかもな。

「こっちに来い」って。

#呟怖

男の家に白蛇様が現れてな。
「我が血肉を薬とせよ」
と言われたそうじゃ。

男は白蛇様を切り分け、村中に配った。
皆涙を流して喜んでな。
男の家にはお礼の品が山と積まれた。

男はな、普通の蛇を白く塗っとったんじゃ。
罰が当たったか一晩で全身が真っ白になった。

血肉は、よう効いた。

#呟怖

突然肩を叩かれた。
振り返ると友人がいる。

「呼んだのに全然気付かないし」
「えっ、ごめん」

耳当てのせいで聞こえなかったかな、と手をやると、人の指の感触。
誰かが両手で私の耳を覆っているような。

驚いて手を離し、もう一度触れると普通に耳があった。
耳当ては着けていなかった。

#呟怖

むかつく奴は処刑した。
鉄棒に串刺し、ブランコで首吊り、滑り台で大根おろし、窓が付いた遊具に閉じ込めて蒸し焼き。
ごっこ遊びだ。
実際は遊具に押し付けて泣かせるだけ。

その処刑公園が目の前にある。
滑り台もおろし金だ。
興奮して遊具に潜り、窓から外を見た。

背後で扉が閉まった。

#呟怖 https://t.co/51NhIaUlBn

友人と肝試しに行った。
その廃墟には肖像画が飾られていて、睨まれれば死ぬという。

「目つぶってるじゃん」
「待て、まぶたが動いた」
「やばい逃げよう」

慌てる俺を横目に、友人はズボンとパンツを下ろした。
肖像画の女が二度見したのを確かに見た。

余談だが、友人は男として死んだ。

#呟怖 https://t.co/Iiyu5jiUmc

「当たったらご褒美☆」
「外れたらお仕置き☆」
「「女の子はどーっちだ☆」」

脱出ゲームで遭遇した双子。
まさかの展開に軽い興奮を覚え、僅かに優しい顔立ちの子を選んだ。

「また僕の勝ちだね」
「…外れたから、お仕置きね」

恐らく正解の方が、鬼の形相で籠から万力を取り出した。

#呟怖 https://t.co/d7UFVWxt15

「今夜、君の唇を奪いに行くよ」

なんて言うから、期待しちゃってさ。

口紅も気合い入れて選んだのよ。

何回も鏡の前で塗って、笑ってみて、拭いて。

上品に、清楚に、でも少しだけ強気に。

透明感のある赤にしたの。

彼、気に入ってくれたみたい。

唇、引きちぎって持ち帰っちゃった。

#呟怖 https://t.co/LuCfLOqxfj

それは残酷な呪いだった。
年を経るごとに肉体の時が遡る。
立派な角は縮み、漲っていた身体は未成熟に。

「とうとう子を成せなくなってしまいましたね」
「我が子に希望を託したかったが」

夫婦は知らない。
新たな命が芽生える度、無へと遡っていたことを。

それは残酷な呪いだった。

#呟怖 https://t.co/IPiwdrhnsU

妹は私があげた「身代わり人形」を大切にしていた。
ある日妹と大喧嘩した。
私は必死に止める妹を振り切って、身代わり人形を風呂に沈めた。
途端、体内に水がごぼごぼと入ってきた。

人形が受けた災厄を人に返す身代わり人形。
妹は私の髪の毛を人形に入れて、大切にしていたのだ。

#呟怖 https://t.co/Y2QKDs2Vs8

いつもゲームのルールを無視する奴がいた。

「遊びなんだからルールなんてどうでもいいだろ」

とおどけて両手を挙げる。

そいつとじゃんけんゲームをした。
丸めた新聞紙と鍋の蓋で。

じゃんけん、ぽん。
俺は結果を無視して金槌で殴った。

遊びなんだからルールなんてどうでもいいよな?

#呟怖 https://t.co/Lc5HtnAZc7

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