呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

参加メンバーはこちら

呟怖.ORGと参加について

殺し屋に追い詰められた。
最期に依頼人を教えて欲しいと懇願した。
先日の通り魔事件で亡くなった子らしい。

違う!
私は何もしてない!
そこにいただけ!

「知ってる」

首に冷たいナイフが当たる。

「逃げた犯人より、嬉しそうにスマホを向けてたお前が許せないんだと」

#呟怖

自転車で買い物に行った帰り。
住宅街の通りで、前から女の子が二人やってきた。
おそろいの白いもこもこジャケット、転びそうなくらいぴったりくっついて、ニコニコと走ってきた。
ずいぶん仲が良いんだな、と横目に通り過ぎる瞬間。
チャッチャッチャッチャッと、二匹分の犬の足音がした。

#呟怖

ミィ…ミィ…

公園の隅に置かれた段ボール箱から、かぼそい声がする。

友人と一緒に、箱に貼られた紙を開く。

コレハ ネコ デス

鳴き声がしなくなった。
慌てて箱を開けると、何もいない。

風が吹く。
私の手から離れた紙が友人に張り付く。

ミィ…ミィ…

友人が、かぼそく鳴いた。

#呟怖 https://t.co/lbyO0Znk6g

バン!!

駅のロッカーに荷物を取りに行くと、隣のドアから音がした。

バン!バン!!

内側から必死に叩くような音。
駅員さんを呼ぼうか迷う。

揺れるドアの横に、延長料金1200円の表示。
「1500円を超えると処分します」の貼紙。

私が払わされても嫌だし、別にいいかと踵を返した。

#呟怖 https://t.co/MVNyXtXqVz

「この写真、やばいよ。燃やした方がいい」
クラスのお調子者が撮ってきた写真を見てそう言うと、笑われた。
「バッカ、加工だよ!ほんとにこんなんなってるわけないだろ!」
奴が写真の歪んだ空間をつつくと、そこからちゅるんと吸い込まれて消えた。
床に落ちた写真をそっと摘んで、捨てた。

#呟怖 https://t.co/Z3MryxmOUg

高架下で怪しい店が目に付いた。
窓際に壺が置かれ、羊の頭がそこから出ている。
羊は首を左右に動かしている。
生きてるのか。
なんて酷いことを。
店に入り、羊を引っ張る。
首に繋がった臓器がずるりと出てきた。

店主が、なんて酷いことをと叫んだ。
壺に収まっていたから生きられたんだ。

#呟怖 https://t.co/ovDcw7zNsv

全裸で夜桜を見ていたんです。
急に女性が話しかけてきました。
「男がこの桜の下で羽目を外すと、絞殺された女の霊にネクタイを取られて首を絞められるんですって」
私は怖くなって猫柄のネクタイを締め直しました。
後日、あの桜の下から女性の白骨死体が出たそうです。
きっとあの女性です。

#呟怖 https://t.co/rajpd5PIFR

ぶらぶらと夜桜を眺める。
少し寒い。
こんな時は熱燗がいいな。

「パパ、どうぞ」

息子が湯気の立つコップを差し出した。
妻も微笑んでいる。
湯気を深く吸い込むと、体の芯から温まる気がした。

ああ、うまい。
ありがとう。

俺の墓に手を合わせる二人の上に、桜の花びらを降らせた。

#呟怖 https://t.co/rajpd5PIFR

白い壁、白いシーツ、施錠された窓。
気がつけばこの部屋にいた。
みんな優しく世話してくれる。
でも、寂しい。
何かが足りない。
渋る先生に頼み込んで逆行催眠を試した。

温かい。
柔らかい。
臭い。
臭い。
臭い。

誘拐されて13年、抱っこ紐で女と体を密着させて生きていたと思い出した。

#呟怖 https://t.co/G1oQjfHUHK

あるトンネルで通報が相次いだ。
いつもはオレンジ色の灯りが真っ赤になっていると。
脚立に登って顔を近づけた作業員は悲鳴を上げた。
何のことはない、照明の表面にセロハンのようなものを貼り付けた悪戯だった。
ただその横に人名と、『顔』『背中』『腸』等の部位が書かれていたそうだ。

#呟怖 https://t.co/kgxxVf8opL

一気!一気!一気!一気!
オオオオオー↑

青空の下、場違いな掛け声が響く。
こんな山の中で飲み会?

「次誰?誰行くー?」
「はぁい!私行きまーす!!」

あまりにも楽しそうで、木の陰から覗いてみた。

一気コールに合わせて女性が走り出し、満面の笑みで一気に崖から飛び立った。

#呟怖 https://t.co/4Iuf7BRr6T

あのね、私ね、すごいの。
あそこがトゲトゲなの。
ボタンひとつで奥様のあそこと交換できるの。
奥様が出かける時、交換するの。
そしたら浮気しないんだって。
お留守番のご主人様、私を抱くの。
奥様が帰ってきたら、奥様を抱くの。
ずるいよね。
今はね、奥様を抱いてるの。

ポチッとな。

#呟怖 https://t.co/pbnIPfoOqR

崖から落ちかけた。
張り出した木の枝で命拾いした。
少し岩を登れば戻れそうだ。

「大丈夫か!?掴まれ!」

彼が上から手を伸ばす。
去年亡くなった彼が。

大丈夫。
心配かけてごめんね。
縋りつきたいのを堪え、自力で戻った。

消えゆく彼から舌打ちが聞こえたのは、きっと気のせいだ。

#呟怖

子供の頃から
皆が私に
ありがとうと言う

何もしてないのに
すれ違う度に
ありがとうと拝まれる

この村を出たかったが
受験も就職活動も失敗し
地元で良い会社に就職できた

今日も私は窓際で
書類整理をしながら
ありがとうと拝まれる

#呟怖

「理想の体型の人と結婚したい」
彼の一言で、ガラスの靴ならぬ理想体型のコルセットに皆が挑み、敗北した。
私は余裕。
皆が挫折したウエストもぴったり。
「あとは胸だけだね」
コルセットには鍵がかけられ、胸が理想のサイズになるまで甘いものを与えられる。
軋むのはコルセットか、骨か。

#呟怖

街灯の下を歩くのが嫌いだ。
特に前から人が来た時。
自分の顔が皓々と照らされるのが嫌で、俯いて通り過ぎる。

中々すれ違わない。

「わかります。明るいの、嫌ですよね」

後ろから声がした。

振り返ると、街灯の明かりから離れるほどに輪郭がはっきりとしてゆく女性の後ろ姿が見えた。

#呟怖 https://t.co/9nY2qTAtMf

道端の露店でノートを買った。
表紙をめくると女の子の絵。
「描き込んだものを与えられます」

下着一枚でかわいそう。
隣にワンピースを描いたら消えて、早速着てくれた。

お腹すいた?
ステーキを描いたら消えて、手と口が汚れてた。

寂しいよね。
猫を描いたら消えて、手と口が汚れてた。

#呟怖 https://t.co/HIBakS0KFy

今日こそはおでんで一杯やりたい。
仕事帰りに屋台に寄る。
気が付くと満腹、千鳥足で帰路についている。

まただ。
あの屋台に行くと何かに体を乗っ取られる。

味が染みた大根、熱々の餅巾着、とろける牛すじ。
玉子の黄身が溶けた出汁に、熱燗。

げっぷで余韻を感じるだけなんて生殺しだ。

#呟怖 https://t.co/gOEFreiLIc

食後の珈琲を飲みながらスーパーのチラシをチェックする。

『訳あり!ほしいもの切り落とし』

干し芋か。
久しぶりに食べたいな。

売り場で店員に声をかけると裏口に案内された。
ずらりと少年少女が並ぶ。

「どの部位が欲しいですか?今なら選び放題ですよ」

欲しい物切り落とし…だと…

#呟怖

潜ると戻れなくなると噂のトンネル。

「お前行けよ」

彼氏がふざけて押す。

「えー、嫌だよ」
「行け」

少しでも反抗するとこれだ。
やけになって進む。
体がだんだん軽くなる。
あれ、たのしい。
うれしい。

「おい!戻ってこい!」

やだ、きらい。

「にゃーん」

わたしはかけだした。

#呟怖 https://t.co/S6iq1XooDV

殺人鬼を名乗る男に拉致された。

「俺は人の心が読める。お前が思い付く最も残酷な方法で殺してやる」
「そんな…!」

考えないようにすればするほど溢れ出す、拷問と処刑の知識。

水車責め、蛇責め、凌遅刑、真鍮の雄牛、腸巻き取

「お、お前…なんて恐ろしいことを」

殺人鬼に引かれた。

#呟怖

その島は
砂浜が美しいことで有名だが
漁師は決して近寄らない

灰白色に
時折茶色が混じるその砂は
人の骨を
丁寧に丁寧に磨り潰し
作られたものだという

喉仏だけはそのままで
波打ち際を
珊瑚のように飾るという 

その島の果物は
夢のように甘いというが
漁師は決して近寄らない

#呟怖 https://t.co/hLPM5Zg8l7

店が潰れて首をくくって地獄行きか。
そりゃあ気の毒だったな。
いい店教えてやるよ。

舌の炙り寿司、目玉の軍艦、小指のサラダ。
ネタは飲食店で悪さをした奴だ。
切り離しても感覚は繋がっててな。
わさびを乗せても口に含んでも泣き叫ぶ。
再生するから何度でも注文可能。

美味そうだろ?

#呟怖

痒い。
友人と肝試しに行って以来、あちこちに水ぶくれができた。
変な虫に刺されたせいだろうか。
薬を塗って我慢していたけど、寝ている間に掻きむしってしまった。
水ぶくれが潰れ、枕に汁が付いている。
その中に点々と、白く細長いものが散らばっていた。
何かの幼虫が

痒い痒い痒い痒い

#呟怖 https://t.co/L5eYX5JP4A

「お食事ですよ」

優しい声。
顎に手を添え、粥を一匙ずつ運んでくれる。
食事が唯一の楽しみだ。

ここはどこだろう。
事故に遭ったそうだが、目が見えず怪我の程度もわからない。

声の主が退室した隙に手と顔の包帯を解く。
恐る恐る顔に触れる。

×××××××

瞼が綺麗に縫い閉じられていた。

#呟怖 https://t.co/GXXR9Zbo9u

「あなたの番ですよ」

目の前で蝋燭が燃えている
期待に満ちた目

「これはSさんが体験した話です」

口が勝手に紡ぐ
Sさんが帰宅途中に遭遇する怪異の話
Sさんの容姿、境遇が自分に似ている

「Sさんは今も入院しています」

蝋燭を吹き消す

気が付くといつもの帰路に立っていた
早く帰ろう

#呟怖 https://t.co/iuZKxUnPR5

暴走する列車から逃げる。
行き止まりに小さな穴が現れる。
焦りで何度も足を滑らせながら転がり込む。
一緒に逃げた子が間に合わず、穴の向こうで潰される。

そんな夢を何度も見た。

この廃線トンネルは夢の光景に似ている。
一緒に逃げた子が先に穴に入って、にこにこ笑っている以外は。

#呟怖 https://t.co/qoKs9MvGMH

電車を待ちながら考える

背中を押された時
踏ん張るのと
その場に倒れるのと
どちらが助かるだろう

この駅は飛び込みが多い

「自殺じゃない
 押されたの
 誰もいなかったのに
 ねえ聞いてる?」

耳元で訴える
見えない友人の手が
いつか私の背を押すのではと
気が気じゃない

#呟怖

「イェーイ!!!」

突然走ってきた男が両手を挙げた。

「イェーイ!!!」

勢いに押されて両手を挙げると、男はハイタッチをした。

そしてその場に崩れ落ちた。
ゲエゲエと荒い息を吐いている。

何だこれ。
楽しい。
めちゃくちゃ楽しい!
イェーイ!!!

私は走りだした。

#呟怖 https://t.co/iyQR5gdHA7

旅先で友人が腹を下し、寂れた公衆便所に入った。
使用中かどうかの表示には「空」「居」とある。
珍しく思い眺めていると、友人の「居」が「苦」に変わった。
中からは呻き声。
いや合ってるけど何だこれ。

一際大きな声が上がり静かになった。
「楽」と表示されている。

友人は出てこない。

#呟怖 https://t.co/iyQR5gdHA7

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。