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呟怖.ORGと参加について

帰り道で怪しい露店を見かけた。
【願いが叶う卵】
どう見ても鶏卵、1個300円。
ネタにと一つ買った。
「願いを込めて優しく割ってください」
とのことだ。
生卵は苦手なので、まず茹でた。
「素敵な彼氏ができますように」
殻を割ると、苦悶の表情を浮かべた恐らく元イケメンが食卓に落ちた。

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奴らは生きている人間、特に標的の身近な人間の声を真似る。
名前を呼ばれても返事をしてはいけない。

恐れるあまり、親しい人の呼び掛けにも返事を躊躇っていたら、皆離れていった。

もう奴らしか声をかけてこない。
奴らだけを警戒していれば良い。

なのに今は、返事をしたくて堪らない。

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トイレに行ってる間に置いていかれた。
友人の一人に電話をかける。
皆もう車に乗り込んでいるらしい。
「早く来いよ」
言われた通り地下に向かった。
暗い駐車場に車は一台もない。
そういえば来た時は屋上に停めたはず。
焦げた床と「立入禁止」のテープにぞっとして、エレベーターに走った。

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迷路が嫌いだ。
同じ風景ばかりで、中々出られなくて苛々する。
「入った瞬間に出口が見えてたらいいのに」
友人に付き合わされた巨大迷路の前でぼやいた。
あれ、出口が見える。
そのまま出ようとした体は壁にぶつかった。
悲鳴が聞こえた。
私の顔には目玉がなく、出口に落ちていたそうだ。

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百物語会も終盤。
風もないのに、誰かが吹き消すかのように、蝋燭がどんどん消えていく。
まだ話していない人たちが戸惑っていたのも束の間、一斉に話し始めた。
速すぎてキュルキュルとしか聞こえない。
息をする間もなく、話して、話して、真っ赤な顔で倒れた。

#呟怖
#呟怖耳袋

「だ…ず……げ」

くぐもった声はザザッという音で途切れた。
うまくいった。
夫も携帯も工事現場の土の下だ。
いそいそと彼氏に電話をかける。

「ただいまー」

通話を押すと同時に夫の声。
固まる私の目の前で、夫は彼氏の携帯を取り出して耳に当てた。

「間違って持ってきちゃった」

#呟怖

祖父は若い頃、凄腕の猟師だった。
ある日山で転び、動けなくなった。
その時に祖父を担いでふもとまで運んだのが祖母だという。
「わしゃあん時に骨抜きにされてなあ!」
豪快に笑う祖父と、淑やかに口元に手を添えて笑う祖母。
その掌が瞬きした気がした。
祖父の足には、膝の骨がない。

#呟怖

旦那、また浮気してた。
許してあげたよ。
優しくないよー。
あそこに真珠を埋めてもらったの。
3つ。
ウケるでしょ?
私用じゃないよ。
あのね、真珠って言ったけど、鉄の球なの。
旦那は知らないけど。
約束通りもう浮気しないなら、MRI検査を受ける前には教えてあげようと思って。

#呟怖
#呟怖耳袋

百物語会に誘われた。
『耳袋』という集まりらしい。
蝋燭は部屋の中央に置かれている。
語り手は布の袋を持って話し、終わると袋に何かを入れて隣に回す。
自分の番になり袋を受け取った。
中には耳が詰まっていた。
「耳を忘れた方は言ってください」
主催者が包丁を手に微笑む。

#呟怖
#呟怖耳袋

死者の声が聞こえる女がいた。
人死にが出ると女は出向き、誰に殺されたか聞き出した。
そうして何人もの村人を処刑台に送った。
誰も疑わなかった。
女が嘘をついているかもしれないと。
誰も疑わなかった。
死者が嘘をついているかもしれないと。
処刑された村人の声を女が伝えたことはない。

#呟怖

引き出しの奥から、折り紙のくす玉が出てきた。
自分で作ったのか、誰かにもらったのか。
振るとカラカラ音がする。
宝物でも入れたのだろうか。
何かの実とか、おはじきとか。
きっと大した物じゃない。
ワクワクして開けてみた。
爪が三枚。
黙って元に戻した。
きっと大した物じゃない。

#呟怖 https://t.co/RU37V3pZ4A

たまに大きな顔が空一杯に現れる。
怖いから見ない。
足元に箱がある。
中に女の子がいる。
こちらを見ない。
女の子を箱から出したら。
箱を水で満たしたら。
虫を入れたら。
踏み潰したら。
どうなるかな。
ついつい想像してしまう。
やらないけど。

雨が降ってきた。

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山小屋で何かが隣に座った。

(…うわ)

「今『何だこの毛の塊』と思ったな?」

(え!?)

「『やべえ声可愛い!萌え!』と思……は?」

(てか毛むくじゃらってことは全裸?全裸なの!?全裸美少女さとりたんウヒョオオ)

「ばかあ!!」

さとりたんは真っ赤な顔で小屋を飛び出していった。

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人は自分より弱いものをいじめて安心する。
だから私はいじめられる。
そして私も。
段ボール箱が静かになったから、ガムテープの上からカッターナイフをスッと走らせる。
箱を開けると、縦に赤い線がついた変な生き物がピギャアと鳴いた。
良かった、まだまだ元気だね。

#呟怖 https://t.co/t0UBFeKcgw

痒い。
痒くて堪らない。
縛られた手はびくともしない。
気が狂いそうな痒みに体を丸め、膝に歯を立てる。
あ。
これなら掻けそう。
届く範囲を夢中で掻いた。

「また失敗か。魂が定着するまで掻くなって言ってるのに」

研究員は骨の露出した遺体に溜め息をつく。
始末書にも慣れたものだ。

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同僚とはしご酒をしていた。
どこをどう歩いたのか、気づくと明かりの漏れるボロ家の前にいた。
ずっと待っててくれたような暖かい光。
酷く懐かしい。
ふらりと近づいた私を押し退け、同僚が入っていった。
「ただいまー!」
私は気分を害しそのまま帰宅した。

同僚を見たのはそれが最後だ。

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「良い子のみんなッ!抜刀体操はっじまっるよー!!」

『やばいの見つけたwww』
友人から送られた動画。
異常にテンションの高い声と、真顔で日本刀を振る男子。
つられて体が動いてしまう。

「ラスト!刀を首の後ろに回して両手で前へ!ハイ!!」

男子の首が落ちる。
友人が電話に出ない。

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目を閉じる。
ゆっくり息を吸って吐く。
髪の毛が伸びて分かれて地を這い広がる。
そんなイメージでどこへでも行ける。
お隣の庭。
お向かいの台所。
あの子の家の寝室だって。
でもね。
廃墟を探検してたら捕まったの。
束ねて釘で打たれたの。
だからずっと、廃墟の天井が見えてるの。

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認知症の妻と母校を訪れた。
朽ち果てた教室に入ると、妻は真面目な顔で席についた。
帰ろうと言いかけたところで何かが額を打つ。
「また先生のチョーク食らってる」
妻が昔のようにころころ笑う。
「早く座って。次はゲンコツだよ」

ギッ、ギッと、近づく足音だけが聞こえる。

#呟怖 https://t.co/lQ2GnC1XCm

ボールペンを鳴らす音が嫌だった。
くちゃくちゃ食べるのが嫌だった。
鼻歌が嫌だった。
咳払いが嫌だった。
貧乏ゆすりが嫌だった。
嫌だった。
嫌だった。

今はとても愛しい。
静かで私を拒絶しない貴方。
抱きしめると暖かい鼓動だけが。

#呟怖

「一目惚れでし。穴が好きです」
喫茶店で隣から聞こえた声とビンタの音。
「いい!」
男の反応に女は逃げるように立ち去った。

「意外ぃ」
男は私に話しかけてきた。
「え、何が」
「意外いぃ」
「だから何が!?」

男は倒れた。
胃潰瘍らしい。
あと狸を轢き殺して狸の呪いを受けたらしい。

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山で迷った。
すぐに帰るつもりで、ろくな備えもなかった。
水、水を探さないと。

ふと開けた視界に、白い塊が幾つも飛び込んできた。
樹氷。
こんな季節に?

疑問に思う前にかじりついた。
そして吐いた。
塩だ。

怒りに任せて蹴り倒す。
塩が割れて出てきたのは、さっき埋めたはずの。

#呟怖 https://t.co/WdQom9fAVf

@Mad8068 #返怖
#呟怖

試しに負けてみた。

手を離すとタオルケットが吹っ飛び、ゴン!と音がした。
反動で相手が転んだらしい。
タオルケットは地団駄でも踏んだようにぐちゃぐちゃ。

次に寝間着が引っ張られる。
これも踏みにじられた。

更に下着が。
ここで譲ると次は皮を取られる気がして、死守した。

「今夜はかも鍋だよ」

美味しそう。
キャベツを口に入れる。

「白菜かも」

お姉ちゃんが悪戯っぽく笑う。
ああ、『かも』って、そういう。
くだらなさに笑いながら『かも鍋』を食べ進める。

お母さんは出かけてるのかな。
肉を飲み込んだ時、お姉ちゃんがにこにこして言った。

「鴨かも」

#呟怖 https://t.co/pvEx8UVPvU

少年は一歩を踏み出した。
しかしすぐに落下は止まる。
少年の足を親指と人差し指でつまんだそれは巨大な女だった。
「捨てるなら、ちょうだい」
女は少年を口に放り込む。
無数の柔突起がねぶり、眼窩に侵入する。
広く空間を取った口内に絶叫と痙攣が伝わり、女はうっとりと8つの目を細めた。

#呟怖 https://t.co/T35kX7kZsu

無人の音楽室で、ラソラ、ラソラ♪とピアノが鳴る。
コンクールで賞を逃した子が間違えた所を繰り返すとか、音痴な霊がポテトが上がる音を真似てるとか、噂は色々。
でも、イロハに当てはめると。

「糸井先生を恨んでるの…?」

夕闇の音楽室に、ソレ♪とピアノが響いた。

「相槌軽っ!」

#呟怖 https://t.co/t4QrSuijNA

「室温36℃。君の平熱と同じ。つまり今僕は君と抱き合っていると言っても過言ではない!」

何もない空間をかき抱く彼。
過言だよ。

「そうだ!舌を出せばディープキスができブッ」

思わずリモコンを投げてしまった。
彼が頬を押さえて涙ぐむ。

「…いるんだね」

心配で成仏できないよ。

#呟怖 https://t.co/2IzGiyIJPe

【急募】養殖場のアルバイト
事業拡大による従業員不足のため大規模募集
未経験者歓迎!
時間を選べる三交代勤務
面倒な水槽掃除・餌やり不要
給餌機から落ちてくる餌が逃げないように見張るだけ!
必要な道具は支給します
日給3万円~
まずはご連絡ください
見学だけでもお気軽に

#呟怖 https://t.co/P0zeJFr1VA

森の中の観覧車。
これは映えると、創作のお題に出した。
別の人も観覧車のお題を出した。

「この人、よく私とかぶるんだよね」
友達に見せると真顔で、
「これ全部、あんたと同じもの撮ってるよ」

新しいお題が投稿された。
スマホを覗き込む私と友人の背中。
お題は「見いつけた」。

#呟怖 https://t.co/vVFaQAsftB

皆で作った言葉で遊んでたら、ケンくんが割り込んできた。
「気持ち悪っ。そんな言葉辞書にはありませ~ん」
って。
だから辞書に乗ってる遊びを一緒にしようって誘ったんだ。
大きい積み木の三角屋根を置いて、ナオくんとユウちゃんがケンくんを座らせて。
僕は開いた辞書を読んだ。
「木馬」

#呟怖

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