墓地で若い女性を見かけた。
花とお菓子を供え、線香の煙が尽きるまで手を合わせていた。
「よほど親しい方だったんですね。
きっと喜んでいらっしゃいますよ」
優しい気持ちで声をかける。
「いえ、知らない人です」
なんかお墓の気分だったので、と笑って女性は立ち去った。
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