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呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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その仕立て屋は腕が良かった。店には客が引っ切り無し。だから陳列窓に並んだ二体のマネキンがこの店の主人の妻子にそっくりだと客は直ぐに気付いた。訝しんだ客の通報で警察が入るが時既に遅し。店主は消えていた。しかし翌日陳列窓に三体目のマネキンが並んでいた。店主そっくりのマネキンが。#呟怖 https://t.co/stjyBNpYfQ

頭頂の頭蓋骨と脳を削り皿を置いたこれは“河童”。頭部を切断した牛の体に人の頭部を縫い付けたこれは“件”。半分にした冷凍鮪の尻尾側と人の上半身を縫い付けたこれは“人魚”。顔と手足だけ出して人をコンクリートに塗り込めたこれは“塗り壁”。見付からないなら作ってしまえと思ったのがキッカケ。#呟怖 https://t.co/gzJ2uZDcog

「綺麗ですね。赤いベゴニアが庭一面に」来客の一言に私は内心首を傾げる。咲いているのは白いベゴニアだからだ。その人は数日後に血を吐き急死した。その後も「赤いベゴニア」と口にした来客は悉く数日以内に軀から血を流し亡くなっている。だから私は今恐怖に戦いている。ーーベゴニアが赤い。#呟怖 https://t.co/AiInrUemWK

住んでいるマンションの同階で育児放棄により幼い命が喪われ、私は現場となった部屋に果物籠を供えた。翌朝。玄関前にバナナの皮が転がっていた。小さな足跡と一緒に。悪戯か?とも思ったが果物籠を見に行くとバナナが消えていた。以来私はバナナを供え続けている。翌朝必ず皮が返って来るから。#呟怖 https://t.co/fWgPFVXyFn

「展示されている魚達はこの辺りの海に住んでいたんですよね?」僕の問いに従業員は「はい」と笑顔で答える。それを聞いて安心した。僕が海に沈めた人間達が分解され粉々になり漂っていたその海で餌を獲り泳ぎ回っていた魚達。彼等の中に沈めた奴等の欠片が眠っているかと思うと、心が落ち着く。#呟怖 https://t.co/X1NkCqHB32

フロントに来る人々は色々だ。意外と明るい顔の者。何か服用したのか朦朧としている者。分かり易く俯く者。「どうぞ」と人生最後のドアの鍵を渡すのにももう慣れた。翌日。チェックアウトの時間に来ない客の様子を部屋まで見に行くのも。そして様々な方法の命の絶ち方を見るのも。もう、慣れた。#呟怖 https://t.co/gDzbdxDlYp

「追伸、また会えたなら伝えます」自ら命を絶った夫は遺書の最後をこう締め括ったが未だに意味は理解出来ない。「ただいま〜」ある日帰宅した息子の手にはどこから見付けて来たのか勿忘草が。「……お前どうして浮気した?」途端息子の声が夫のそれに変わる。ーー花言葉を思い出し私は戦慄した。#呟怖 https://t.co/Y5txIdAxOh

「実の親が私に言うんです。祭りの喧騒の最中で我が子が神隠しに遭った事にしろと」。この村唯一の寺の住職は呟く。「嘆かわしいでしょう。だから私は親達の方を隠した。“孤児院寺”と云う渾名は誇りです」。住職は手錠姿で笑う。寺の裏山から成人男女の死体や白骨が幾つも発見された翌日の事だ。#呟怖 https://t.co/WJeD9GVI8w

「旧放送室が“放送事故室”って呼ばれてる理由?昔自分の好きなアイドルの曲を流せって昼の放送中に怒鳴り込んで来た生徒が居たらしくて……その生徒を閉じ込めたんだって。八十年代頃の話しらしいけど」私達は「開けろ!出せ!」とくぐもった声が中から響く旧放送室を通り過ぎ新放送室へ向かう。#呟怖 https://t.co/mbELaApDrF

電話機を撤去され只のガラスケースと化した電話ボックスの傍らで老人が胸から血を流して倒れていた。電話機があった所には人間の心臓が置かれておりその心臓は老人の物であると判明。老人が電話ボックスに“心臓部”を与えたのか。電話ボックスが老人から“心臓部”を奪ったのか。真相は不明である。#呟怖 https://t.co/c6feWV5TOi

先祖が蜘蛛を助けたかららしい。でもその蜘蛛は地獄へ糸を垂らさず私達の手足が少ないのを哀れみ違う形で恩を返した。だからこの家の赤ん坊は必ず四本の手四本の足で産まれる。直ぐ余計な手足の切除手術を受けるのだが切除された我が子の手足を見ると不思議と損した様な勿体無い様な気分になる。#呟怖 https://t.co/Lphm0oG7Ha

山奥に放置された錆びた巨大な歯車。戦中に墜ちた戦闘機の残骸だとか昔あった工場の残骸だとか農業機械の残骸だとか噂はあるがどれも嘘だ。この歯車は生きている。だから偶に町へ下りて来ては町民を気紛れに轢き潰してまた山へ帰って行く。今朝また町内で見付かった。歯車の跡が付いた轢死体が。#呟怖 https://t.co/3mcTmvRA68

森の泉で美しい妖精達が沐浴する様を息を潜めて覗き見たくなる気持ちは分かるけれど危ないよ……そう思いながら私は沐浴を覗く男の後頭部を農具で力一杯殴った。「済んだよ」と声を掛けると妖精達は嬉しそうに寄って来る。私は男の金品を。妖精達は血肉を得る。私達はこうして上手くやっている。#呟怖 https://t.co/QmWkF9DOy3

事故物件だとは聞いていたがこれは想定外だった。日が昇ると日の光の差す窓辺で首を吊った前の入居者の影が浮かび上がり蠢き始める。“影”は俺を同じ目に遭わせんとその身を伸ばし襲い掛かる。この前終に影に触れられ首に黒い索条痕が残った。カーテンを一日中閉め切っているのはそう云う理由だ。#呟怖 https://t.co/PaFBbemsqF

月光に嫌われているのだろうか。その教会だけ真っ黒だ。中から神父の歌声が聞こえる。嗄れた聖歌が。神父はたった今生きながら怪物に臓物を食われている。「不死を望んだのはお前だぞ?」怪物は笑って臓物を食い荒らし教会を汚す。永遠の命ーー神父と怪物が交わした契約。契約に代償は付き物だ。#呟怖 https://t.co/eujd4pSGlk

授業参観に来た保護者はたった一人だけ。それもその筈。このクラスの生徒達は皆母親が同じなのだ。生徒達は母親に手を振りはしゃぐ。「静かに」と声を張ると一卵性かと疑いたくなる程似通った顔達が私を見詰める。「先生」その声に傍らを見ると母親が真横に居た。私を凝視するその目は……複眼?#呟怖 https://t.co/IfJXqKi7L9

幼い頃を共にした人形とは長じたらお別れしなくてはならない。憑かれぬ様に。その仕来りに従いこの辺りの子ども達は小学校に上がる頃には大事な人形を捨て“人形落とし”をする。「ウチの子が泣き止まなくて」と物言わぬ人形を抱えてあやす女性。彼女は人形落としに失敗した“人形狂い”と呼ばれる。#呟怖 https://t.co/6eIDjr2Hmc

また首吊りが出た。最近妙に多い。他殺も疑われたが抵抗の跡が無く自殺と判断される。だが気になるのが手際の良さ。自分を吊るす場所やロープの強度に結び方等が殆ど同じ且つ完璧なのだ。ミスが一切無い。そして彼や彼女等のスマホに悉く入っていたアプリ“殺意マッチング”。これがどうにも匂う。#呟怖 https://t.co/PlCVZfBooX

ここならと息子を隠した。立入禁止の廃墟にある空井戸の底に。私は日没後に息子に会いに行く。そして「ご飯よ」と空井戸へ鮮魚を撒く。「にゃぁ」息子の声だ。中を覗くと月光に照らされ四つ這いで鮮魚を貪る少年が見えた。これが息子。私が幼い頃に命を奪った猫の呪いで息子はこんな姿になった。#呟怖 https://t.co/fqX75OfzyF

小学校の卒業式前日。私の下駄箱に「放課後に旧校舎の体育倉庫に来て」と手紙が。取り壊し準備の為備品が取り除かれ体育倉庫にはロッカーしか残っていない。折り重なったマットの所為で開かなかったロッカー……その中に小さな白骨が。ーー隠れん坊で行方不明になった子だ。遅くなって、ご免ね。#呟怖 https://t.co/Q1pfMk3yul

村では死罪になる者が曽て作ったり使ったりしたあらゆる物を捨てて“消す”。そうせねば罪人の霊が村に戻り災いを招くと。「おっ父!」必死に振り返る幼子の手を村民達が引く。「どうか息子は!」罪人は羽交い締められそれを見送る事しか出来ない。幼子と言えど“消し忘れた命”があってはならない。#呟怖 https://t.co/zfo9A6Uy0L

「近所に悪ガキ共が居てな。ここの窓を夜中に割りやがるんだ。何回も何回もな。そんな事が暫く続いてもうガキ共を叱るのにも窓を直すのにもうんざりして……窓を埋めたんだよ」「災難だったな。悪ガキは何人居たか覚えてるか?」「五人だ」「成る程な。だから子どもの捜索願が五件出ている訳だ」#呟怖 https://t.co/lkrZqnlp9R

妹似だからと付き合った彼女は想像以上に僕を愛してくれた。「妹で良いの。私を貴男の妹にして」と哀願する。嬉しさに顔を綻ばせて彼女の首筋に寄り添う。そして思い切り絞め上げた。強張る表情で僕を睨む彼女。僕の妹は首を吊って死んだ。だから君も死んでくれなきゃ“妹”として完成しないんだ。#呟怖 https://t.co/8QgLKBMj5p

今夜は満月だからとベランダに出ると向かいのマンションの同じ階に住む友人もベランダに出ていた。私に気付き両手を大きく振る。私も手を振り返すが友人はずっと手を振り続ける。違和感を覚えたが私は室内に戻った。翌朝。昨夜強盗に押し入られた友人一家が変わり果てた姿で見付かったと知った。#呟怖 https://t.co/TbntpbkisG

「理由は様々です。恐い思いをさせてやりたいとか躾とか居なくなって欲しいとか。需要はそこそこある」この墓場の管理人だと云う老人は語る。くぐもっているが辺りに響く命乞いや絶叫や泣き声や悲鳴。中からドンドン叩く音もする。「うちの墓には生きている方しか入れないんです」老人は笑った。#呟怖 https://t.co/YkQalUuKfv

お化け屋敷内で通り魔未遂が起きた。女性が狙われたが偶々来ていた警官が犯人を取り押さえ事無きを得たのだ。警官は軽い事情聴取をした後犯人を連れて直ぐに去った。(一番怖いのは結局人間か)等と思いつつ地元警察へお礼と事情説明を兼ねて電話をすると「そんな名前の警察官はうちに居ない」と。#呟怖 https://t.co/TvLwPR6OuY

鏡台のお祖母様に「美しい髪ですね」と声を掛ける。すると「当然よ。櫛を作ったつげと油を搾った椿は生娘の血肉で育てたのだから」と。この家の女の髪が代々美しい理由だ。「お前の母親は呪力に斃れたけれどお前なら」と白髪一本無い黒髪をお祖母様は梳る。逃げないと。母の様に首が落ちる前に。#呟怖 https://t.co/JR3AOZEU1G

昔この村では面倒事を起こした者を村から追い出していた。裁きは村外れの吊り橋が下してくれると信じられていたのだ。もし重罪人ならば橋が落ちるーーその橋は人を裁く『幻の橋』と呼ばれていた。でもそれは建前。実際は村にとって都合の悪い人間が通る際に吊り橋が落ちる細工をしていたそうだ。#呟怖 https://t.co/0FuvP5nnVd

「普通狩りの時は肉が固く不味くなるから獲物を乱りに恐がらせない。しかし血はどうか?と私は考えた」壇上の男は“死んだ方がマシな恐怖”を味わわせ続けた後搾り取った約四ℓの処女の血を前にプレゼンする。「その名も“真恐血”。如何か?」その血を値踏みする鬼達は鋭利な牙を光らせ喉を鳴らす。#呟怖 https://t.co/xhT0bCegow

生命の危機はそれ程無いが魂の危機が“中”の彼女に迫っている。私は急ぎ手術の支度をしながら手術台の上を見詰める。横たわるのは皺くちゃの成人女性。だが中身は女性の娘だ。気が触れた夫が妻の全身の皮膚を剝ぎ娘に縫い付けたのだ。「俺の妻はお前だ」と。ーーもう直ぐだ。今君の魂を救い出す。#呟怖 https://t.co/irKO5PRWDa

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