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呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

「好きです。お返事ください」「好きです。お返事ください」「好きです。お返事ください」。毎日投函されるストーカーからの手紙に恐怖を覚えていたが、今日、帰宅しポストを調べると空だった。諦めたかと安堵し部屋に入ると、男が血の海で死んでいる。壁には大きな血文字で“お返死ください”と。#呟怖 https://t.co/P2AUqYBsWk

父が上機嫌で帰宅した。山菜採りに入った山で絶好の穴場を見付けたそうだ。大量の山菜を前に父は嬉しそうに言った。「そこは獣道を抜けた先にある」と。しかし今、獣道を抜けた先に居る俺の眼前にあるのは、沢山の山菜……ではなく父の遺体。冷や汗が止まらない。“父”として帰宅したアレは何だ?#呟怖 https://t.co/cxHt3ymO4F

開けっ放しになった冷蔵庫から幾つかの足跡が続いていた。この形は鶏だろうか。スーパーで買った鶏肉に逃げられてしまった様だ。これは豚か?豚肉にまで逃げられるとは。この大きさは牛だろう。牛肉も逃げてしまった。そしてこれは人間だ。あの状態で遠くまで逃げられる筈はない。追わなくては。#呟怖 https://t.co/NsbeO67znN

地下室へ続く階段を下りる。僕は地下室を“根の国”と呼んでいる。汚れや罪が押し流される場所だからだ。生臭さと腐敗臭が満ちる地下室の、排水口が詰まってしまい、懐中電灯を片手に中を覗く。どうも血液を一度に流し過ぎた様だ。少しずつ流せと兄に教えられたのに。その兄を詰まらせてしまった。#呟怖 https://t.co/dHH8fyyjW5

「お仕事終わりですか」「お疲れ様」「今晩は」黄昏時の街路で人波を割り、僕だけ違う方向へと歩を進める。人々は僕ににこやかに声を掛ける。“こっちにおいで”と言わんばかりに。ふと人波に知った顔を見付けた。亡くなった伯父と友人だ。この人波に従ってはいけない。僕は生者として帰路を急ぐ。#呟怖 https://t.co/xpjEnuqlzl

食卓を囲むのは全員、私。朝食の準備をしたのは私。会社に行くのも私。朝食を残し私に叱られながら小学校に行くのも私。高校へ行くのも勿論、私。家族なんて居なかった。その方が都合が良い。じゃなきゃ潰れてしまう。私が隠れて吸った煙草の不始末で、家族が焼け死んだなんて現実は、重過ぎて。#呟怖 https://t.co/mzp3S1DozR

雪山登山中、見知らぬ女性が「あっちに助けを求めている人が!」と言うので、慌てて後を付いて行く。しかし辿り着いた先に居たのは……息絶えたその女性だった。「やっと見付けて貰えた」安堵の声と共に女性の幻は一瞬で消え失せる。残された僕と女性の遺体。困ったな。帰り道が全然分からない。#呟怖 https://t.co/fPuTWsXqxA

古いこの産婦人科の裏手に毒水が出る蛇口が隠されているのには訳がある。腹の我が子は愛おしいが、その父親は憎くて仕方ないと云う母親の為だ。毒水を飲ませて我が子の父親を亡き者にしろと渡していたらしい。目印はマリア像。まるで処女懐胎したかの様に、父親が失せます様にとの祈りを込めて。#呟怖 https://t.co/Bv2Jr6jrdK

矢張り生き物は鼻が利くなと思いながら側溝を突く烏を眺めていると、その嘴が光る物を暗がりから拾い上げた。駄目だ。それは妻の結婚指輪だ。慌てて取り返そうとして、しかし身元を特定出来る物が減れば足が付くのが遅くなるかも知れない、等と考えている内に、烏は彼方へと飛び去ってしまった。#呟怖 https://t.co/zsOTH3IAyT

「少し前に牛ほどもある化け烏が出ましてね。烏は女を攫い妻とし、子を儲けた。その攫われた女と云うのがこの私でして」。嘴を連想させるマスク姿の宿の女将はそう語りながら茶を淹れてくれた。客を退屈させぬ為の作り話しだろうが、しかし外の烏が「おっ母おっ母」と鳴いているのも事実なのだ。#呟怖 https://t.co/glCKdV4WGi

事故物件の“隣り”と云うのも大変なのだ。諍いが急に止みドサッと何かが倒れる音。何かが壁に叩き付けられる音。一晩中出しっ放しのシャワーの音。何か重い物が吊るされ、壁や天井が軋む音に交じる呻き声。まるで夢を見る様に、夜、隣りの物件は今までの“事故”を再生する。さぁ、今夜も眠れない。#呟怖 https://t.co/hUj0MS7ruu

夢を見る。いつもの夢を。「そろそろ出て来たくならない?」生温かい体液が満ちた浴槽に浸かる少年は首を横に振る。最初に会った時は赤ん坊だったのに随分と大きくなった。「お母さん待ってるから。いつまでも」少年は何も答えない。目が覚める。溜め息を吐きながら、妊娠十五年目の腹を撫でた。#呟怖 https://t.co/ggmhKuxQgJ

“直接肉眼で見ないで下さい”硝子屋の店先にある古びた木箱にはそう貼り紙が。しかし好奇心に抗えず僕は木箱を覗いた……途端。「ぐぁっ!」激痛と共に視界が真っ暗になり、慌てて目に手を遣って戦慄する。瞼の下に何も無い。「お客さん。ウチで義眼作りませんか?」硝子屋らしき声が僕を嘲笑う。#呟怖 https://t.co/1lzn9FpxMm

戦に勝った国の男は戦に負けた国の女を弄ぶ。終戦直後ある修道院が襲われた。純潔を奪われた修道女達の太股を血が伝う。彼女達は小さな血溜まりの中で現実と理想の矛盾から逃れようと必死に足搔いた。その結果。「我が子は神の子です。そして」自らを汚した異国の男を“神”とする事を選んだのだ。#呟怖 https://t.co/XkuwhzJqbv

食べ物と云うのは新鮮さを重視されがちだが酒、特にワインはその真逆だ。「特別なお客様には、特別なワインを」私を邸宅に招待した主が指を鳴らすと、暗闇の奥から老婆の悲鳴が響いた。そして礼服を赤く汚した侍従が生温かく生臭いワインを運んで来る。「矢張り古い物は良い」主は満足げに笑む。#呟怖 https://t.co/7ql7TAP49O

気分はピザ屋の配達員。奴の好物であるピザをわざわざ手作りして届けてやる。監禁している部屋へと。数日間飲まず食わずだった所為か、こいつはまだ熱いピザを左手で鷲摑み食らい付く。「美味いか?」返事は咀嚼音のみ。「特製お前ピザだ。トッピングは切り落としたお前の右腕」咀嚼音が、止む。#呟怖 https://t.co/eprBRBTLMC

その男は人を連れ去って来ては手作りの大きな翼を持たせ、ビル屋上から飛び立てと銃で脅す事を繰り返している。勿論飛べる筈は無く何人もが屋上真下の道路で潰れた。「飛べる訳ないのにね」「警察動かないね」「「やっぱり人間って駄目だね」」。向かいのビル屋上で、天使達がそれを眺めている。#呟怖 https://t.co/FF2ZgMdCHC

紅い葉が散り落ちる様を眺めていると思い出す。幼い頃妹に吐いた嘘を。「あれはな、お星様達が降って来てるんだ」息も絶え絶えな妹の目に映るのは、B29に焼かれ火の海と化した僕等の町。せめて最期の景色が少しでも美しいものになればと吐いた嘘。「ありがとうね、兄ちゃん」寒風に妹の声を聞く。#呟怖 https://t.co/IN3ILojNpH

数か月前命を絶ったA子は亡くなる直前、不思議な歌を口ずさんでいた。数週間前命を絶ったB子も同じ歌を口ずさんでいた。数日前命を絶ったC子も同じ歌を。そして今その歌は電源を入れていない私のラジオから流れている。耳を塞いでも鮮明に聞こえるその歌。次は私?ツギハワタシ?ツギワタシノシ #呟怖 https://t.co/zWeMA8a0rQ

お隣りには小さな女の子が居て、その子のはしゃぎ声が我が家にまで聞こえる事がある。ある日、そのはしゃぎ声が我が家の玄関から聞こえた。悪戯か?と眉を顰めつつドアを開けるとそこに居たのは、隣りの奥さん。「ウチのが済みません」謝りながらやって来た少女は、すっかり“母”の顔をしていた。#呟怖 https://t.co/wbEsashscf

勿論、両者の同意があった場合のみ。じゃなきゃ加害者家族と被害者家族の対面など適わない。俺達の役目は、どちらかの家族からの要請で場を設ける事。まるでお見合いの様に。“水入らず”にしてからの反応は様々。泣いて謝る加害者家族や罵詈雑言の応酬、今回は……刺し違えたか。おあいころしだ。#呟怖 https://t.co/p1WZJAKrd8

私から逃げた玩具はベンチに座っていた。「帰るわよ」声を掛ける。「生きたいんです」玩具が答えた。「駄目よ。許されない。玩具は生きていないし逃げないものよ。この子みたいに」私は傍らの足の無い玩具を示す。「帰ったら足を切り落としましょう」玩具が泣いた。駄目ね。涙腺も切除しなきゃ。#呟怖 https://t.co/T3e1i44WP6

これも“無償の愛”なのかも知れない。その男は“神の使い”と呼ばれ人々から慕われ信仰を集めている。彼は、打ち捨てられ飢餓や病に苦しむ人々を慈しみ抱き締める。医薬品や食べ物や水を求める人々を抱き締め続ける。神の使いである彼が与えるのは“神の愛”だけ。そして今日も彼は人々を抱き締める。#呟怖 https://t.co/idGvYBPWXP

保護された二人の子どもは普通ではなかった。乱れた髪、痩せ細った軀、汚れた衣服。しかも名前が無く、私達は仮に二人が手にしていた物からバット君、ナイフちゃんと呼んだ。「家から逃げて来たの」二人は語る。「ご両親は?」すると二人は自分の腹を指差す。「お腹が空いてたから食べちゃった」#呟怖 https://t.co/FqjDwQXcpW

「最近、幽かな歌声が聞こえるんだ」村民達が噂し始めた矢先、山間にあったその村は土砂崩れで壊滅した。跡地からは村民達の死体の他に数多の人骨が。この村を造る為に立てられた何人もの人柱の遺骨である。「根絶やしにしてやるって、歌ってた」村の唯一の生き残りは人柱達の恨み節を思い返す。#呟怖 https://t.co/gWEPqJDsq3

ある神社で石から水が湧いた。神の奇跡と騒がれたが、宮司に話しを聞くと苦笑し告げた「あれは人工物なんです」と。「妻を手に掛けた男の家から見付かりましてね。妻の頭をコンクリートで覆い、軽石に見える様に細工した物らしくて」「ならばあの水は?」「妻の涙でしょう」宮司は溜め息を吐く。#呟怖 https://t.co/CvwpaXjSCN

学生の頃お世話になった下宿が取り壊されると聞き、最期を目に焼き付けようと赴いた。思い出深い急な階段の、九段目の踏み面に残る跡を撫でる。嫌いな先輩が飲んで帰る夜ここに油を塗ったらまんまと足を滑らせて……。「証拠が消えるな。嬉しいか?」傍らで先輩の幽霊が呟き、私は無言で頷いた。#呟怖 https://t.co/PmiY2IMBn0

螺旋階段を黙々と登る。またこの夢か。この夢はある程度階段を登ると上階から虫が大量に、それこそ雪崩の様に襲い来るのだ。そしてその後目が覚める。ベッドも部屋も虫で埋まっているが、いつもの事。幼い頃、昆虫採集に行った切り行方不明の弟が部屋の隅に佇んでいるが、私は幽霊など信じない。#呟怖 https://t.co/DvvpIfepnf

「狡い」と言う菜々にヨシタカは答えた「嫉妬?」と。するとヨシタカは咥えていた紙巻き煙草を掌の上で解す。現れたのは白い粉末。「元カノ達の色んな部分で試した。結果骨が一番美味くて」。それでも菜々はヨシタカの口を塞ぎたがった。だから菜々は今紫煙となりヨシタカの口元から空へと漂う。#呟怖 https://t.co/zsAHHkhm0T

銀幕で観たスターが忘れられず妻は夫をスターの名で呼ぶ。気が触れたのではと夫は妻を医者に診せるが妻は一向に治らない。終に夫は寝込み妻は献身的にそれを看る。スターの名を呼びながら。そんな家があると聞き銀幕のスターでありながら俺は事の顛末知りたさにずっと屋根裏から夫婦を見ている。#呟怖 https://t.co/B6ws70tUWf

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