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呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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顔に腕に脚に、幾つもの吹き出物ができた。赤く腫れたそれは白い膿が溜まり、押すと僅かに痛みを伴う。不安になり、取り敢えず近所の皮膚科を受診。診察した医者が慌てて看護師に手術の手配をするよう指示を出す。「やっぱり病気ですか」「違います。その白いのは膿ではありません、幼虫です」 #呟怖

「とっておきの雛人形が欲しい!」
孫のリクエストに応えるべく、“とっておきの御代理様と御雛様”を拵えた。まず、見目のいい男女を捕える。カップルだと良い。そして息の根を止め、防腐処理をした後、ポーズを固定する。用意した着物を着付けたら台に乗せ、完成。唯一とっておきの雛人形だ。 #呟怖

夜行バスで移動中、不意に眼が覚めた。寝ぼけ眼を擦り、欠伸をした丁度その時。後席から呻き声が聞こえた。具合が悪いのだろうか。振り返ろうとして「見るな」と鋭い一言。素直に従い、もう一眠り。到着後、何気なく後席を確認して腰を抜かした。そこには如何にも絞殺された男が座っていた。 #呟怖

「お化け屋敷に好んで入る奴の気が知れない」と、現実主義な友人が顔を顰める。「お前、リアリストだもんな」と返せば鼻を鳴らされた。「居もしない幽霊が怖いかね?」別の友人がそう訊くと、リアリストの顔が更に歪んだ。「逆に訊くが、お前、隣にいる子供が死者か否か、見分けがつくのか?」 #呟怖

我が家の骨壷は流暢に喋る。呪われているわけではない。ただ自然と喋るのだ。そういう風な骨壷ですよ、とでも言うように。その骨壷は、祖父母の仏壇の横に鎮座している。耳を澄ますと、決まった時間に落ち着いた声が聞こえてくる。ほら、今日も。「仏説摩訶般若波羅蜜多心経」 #呟怖

「薬物中毒者の為に画期的な『脱薬物方法』を生み出しました。これを使えば二度と違法薬物に手を出すことはありません。まず、患者をベッドに寝かせます。そしてオリジナルブレンドの薬を点滴投与。患者は幸福感を得た後、安らかな眠りに落ちます。兄で実験済みなので、安全性は保証できます」 #呟怖

【未使用】の中古“高級ヘッドホン”を購入してから、どうも耳の調子が悪い。最初は小さな耳鳴りだった。そのうち耳鳴り は大きくなり、機械音へ変化し、動物の呻き声に変わる。ある日、気が付いた。動物は動物でも犬猫ではない。人間だ。複数の男女が囁いている。「怨めしい」「死ね」「死ね」 #呟怖

ネット上で“あるスープ”が密かなブームだ。そのスープを飲むと忽ち元気になり、気分が高揚し、なんでも出来る気分になるらしい。そして実際、通常では出来ないことをなし得るのだとか。主に力業を。とある研究所がスープを分析した結果、隠し味が判明。非合法の薬物がブレンドされていたのだ。 #呟怖

何を飲んでも渇きが癒えず、何を食べても腹が膨れたくなって一年。世界を巡り、色々なものを飲み食いして試した結果、血液が最も味を感じる、空腹感が消えることが分かった。爬虫類より鳥類。鳥類より哺乳類。犬猫より家畜。家畜より人間。男より女。大人より子供の方が味が濃く、美味しい。 #呟怖

散歩をしていたら頭上から小さい物が落ちてきた。見上げると、一羽のカラスが飛び去っていく。嘴に何かを咥えていた。ということは、餌でも落としたのだろうか。しゃがんで観察する。……驚いた。目玉だ。それも鳥や魚の目玉ではない。その証拠に、色付きコンタクトレンズが張り付いているから。 #呟怖

大学近辺で猫の死骸が度々発見されている。どの死骸も、まともな死に方をしていない。口から泡を吹いていたり、首が可笑しな方向に曲がっていたり……。「猫を殺す人の気がしれない」怒る猫好きな恋人へ「案外、単純な奴かもよ」と返す。喩えば、恋人の心を摑んで離さない猫族への嫉妬心とか。 #呟怖

強風に負けず街を歩いていると何処からともなく悲鳴が聞こえてきた。足を止めて耳を澄ませる。……気の所為か。或いはビル風を空耳したのかも。そう自分に言い聞かせ、その場を立ち去った。一年後。忘れ去られた地下道から複数の遺体が発見される。そこは丁度、悲鳴を聞いた場所の真下だった。 #呟怖

連絡の途絶えていた有人宇宙船と地球が、漸く交信できた。“無事だったか、良かった!直ちに帰還しろ!”「何故です?」“12時間も行方不明になる異常事態だぞ、当たり前だ!”「了解です」通信を切ったクルーが仲間に告げる。「ということなので、侵略しますよ」船内に居る者の眼が銀色に煌めく。 #呟怖

憧れの女性と別れた。大学時代から高嶺の花だった彼女。交際出来ただけでも幸運だ。「来年、結婚するの」そうか。じゃあ、さいごに思い出作りをしよう。純白のドレスと白百合を敷き詰めた棺桶、結束バンドを用意する。それから筋弛緩剤諸々も。行動パターンは把握済み。あとは迎えに行くだけ。 #呟怖

「このペンション、なんか不気味じゃない?」「そうか?綺麗で、いい宿だと思うけど」去年の旅行中、そんな話をした。あの時は「幽霊が出るかも」と笑顔で妻を揶揄った。今は笑えない。 見覚えのあるオーナーが殺人で逮捕された。そいつは宿泊したカップルを虐殺していたらしい。祖父の代から。#呟怖

住宅街にひっそりとある公園の解体作業を眺め続ける老人がいる。思い出に浸っているのか、その横顔は刹那げだ。騒音に負けないよう声を張り上げ「な何故ずっと見てるんですか?」と訊いたら、老人は同じように大声で「家内がね」と返した。「ここに居るんです。40年前ぐらいに埋めたんですよ」 #呟怖

前を歩いていた男性がハンカチを落とした。反射的に拾い上げる。黒っぽい赤色で奇妙な肌触りの生地だ。小走りで追い駆け呼び止める。「あの。これ、落としましたよ」「あぁ。ご親切に」返せたことに満足し、振り返る。近くに居た女性が顔を真っ青にして言った。「パントマイム、お上手ですね」 #呟怖

隣席の同僚が二の腕を摩って震えている。「どうした、風邪でもひいた?」「いや、風邪ではないと思うけど。……この部屋、寒くない?」「え、暖房入ってるから普通に暖かいけど」戸惑いながら返答すると、すぐ傍にいた他の同僚が「そりゃそうだよ」と口を挟んだ。「お前、死人背負ってるもん」 #呟怖

キャリーバッグを引いて警察署に来た女が「好きな人を殺しました」と告白した。キャリーバッグに無理矢理押し込まれた男は腹を裂かれ、中にチョコレートが詰め込まれている。動機を訊くと女は笑顔で「単純です」と答えた。「せっかく作った愛情たっぷりのチョコを受け取ってくれないからです」 #呟怖

妹が菓子を作っている。並んだ材料を見、カレンダーを確認した兄は「彼氏にあげるのか」と訊く。妹は「まさか!」と強い口調で返す。「これは友チョコ!お兄ちゃんのは別!」「あ、そう」兄はホッとするべきなのか、怯えるべきか迷う。何故なら『食べたら確実に死ぬ』食材が含まれているので。 #呟怖

「神よ。犯した凡ゆる罪を今認め、悔い改めます。ですから私をお赦し下さい」告解の手順をすっ飛ばし、男が赦しを乞う。「赦されたいなら罪を告白しなさい」「だから、全部ですよ。特に姦淫と殺人!そいつらが四六時中、悍ましく恐ろしいことを囁くんです。眠れません。助けて。死んでしまう」 #呟怖

全員死亡の大事故を起こしたジェットコースターに乗らなかったことで九死一生を得た友人が怯えている。「自分は死ぬんだ。リストに載ってるんだ」何を馬鹿なことを。映画じゃあるまいし。嘲笑った一週間後、友人とバス事故に遭った。友人と他の乗客、運転手は亡くなった。自分だけが生還した。 #呟怖

雪の中、狂ったように奇声を上げながら走り回る男がいる。凄いハイテンションだ。雪に喜び駆け回るワンちゃんかよ。失笑しながら見ていたら男を追い掛ける男女が1組。「誰か!その人を捕まえて!」「気を付けろ!そいつエイリアンに脳みそを吸い尽くされた挙句寄生されて、凶暴化してるんだ!」 #呟怖

都心では絶対に見られない白銀の世界を眺め、感嘆の声を上げる観光客たち。「すごい、何処もかしこも雪だらけだ!」「あの白くて細長いものは何?白樺の木ってやつ?」「そうかも」「マジで真っ白じゃん、骨みたい!」
まだ「誰が樹だと言いました?」と話を振っていないのに。察しのいい人だ。 #呟怖

「驚かせてあげる」と言う友人に誘われ、ビルの屋上へ。「準備するから振り返らないで」「分かった」頷いて、13階相当の高さからの景色を眺める。不意に不安を感じ、こっそり首を捻って背後を見た。両手のひらを押し出すように此方へ向ける友人と眼が合う。「振り向かないでって言ったじゃん」 #呟怖

人の死は続くらしい。友人の後を追うように父が死んだ。親友が運転する車による事故で。哀しみに暮れながら遺品を整理していると『死ぬ前にやるリスト』が出てきた。殆どが斜線で潰れているなか、最後のふたつだけ残っている。「裏切り者に友人殺害の罪を着せる」「裏切り者の車に轢かれる」 #呟怖

「父さん、母さん、みて!」「不思議な生き物がいる!」子供達が無邪気に水槽を覗き込む。薄暗い水中で静止する生物に、大人は「おや」と声を漏らす。「珍しい個体だな」「そうね。もう少し小さなものの方が多いものね」「ねぇ。どうして片目を覆ってるの?」「さぁ。きっと怪我をしたんだろう」 #呟怖 https://t.co/m1i4qlAjw1

中古で『猫足のお洒落なバスタブ』を手に入れたメアリーは、三日連続で不気味な夢を見ている。水中に見知らぬ少女が沈んでおり、恨み顔で手を伸ばしてくるのだ。「今日も夢見も最悪!」ぼやきながら、寝汗を流すメアリー。購入から七日後。メアリーの水死体がバスタブに沈んだ状態で発見された。 #呟怖

『超リアル脱出ゲーム』に参加することとなった。深夜。目隠しをし、車に乗せられ、辿り着いたのは山奥の廃ビル。中には既に20人ほどの参加者がいた。「夜明けまでに生きて脱出して下さい!よーい、スタート!」主催者が宣言する。瞬間、兎のマスクを被った奴が、傍に居た男の首を斬り落とした。 #呟怖

自分が勤めている会社を語ると皆、口を揃えて「ブラックじゃん」と批難する。とんでもない誤解だ。確かに我が社はサービス残業が当たり前、労基法に中指を立てたような環境だけど、生産性が落ちたら魔法の薬を投与してくれる。過労死寸前になったら心肺蘇生を施してくれる。超ホワイト企業だ。 #呟怖

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