呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

友人に連れられて来たアパートの一室、大勢の人々の中心に彼は居た
身体中から果物を実らせた彼は自らそれをちぎり私に手渡す
…食べろと?
「これは名誉な事なのよ」
耳元で友人が囁く
「食べろ」
部屋から小さく声が上がる
「食べろ」
それはだんだんと大きく
「食べろ!」
最後は怒声となって
#呟怖 https://t.co/Di6mwdoYKd

気が付くと目の前には見知らぬ老人
「食うかい?」と差し出された柘榴を取ろうとして躊躇する
「そうか」と老人は残念そうに呟き「次の機会だな」とカカカと笑う
次の瞬間視界がぼやけ目覚めたのは病院のベットの上
急に倒れたのだと人から聞いた
柘榴旨そうだったな
ベットの上で小さく呟く
#呟怖

朝、本堂の扉を開けた住職の顔色がさっと変わった
昨晩泊まっていったはずの子供達の姿が何処にも無い
昨晩ここに居た事は間違いないのだ。その証拠にお堂には百物語をするからと持っていった蝋燭が幾つも転がっている
部屋の真ん中の蝋燭からは小さな白煙がまだたなびいていたという
#呟怖

こんな話がある
長門の国の古戦場跡には大きな墓がある
それはその戦で討ち取られた武将達の供養でありいまも訪れる人間が耐えない
ところがそこを詣れない人間も居る
供えてある線香や蝋燭に火がつかず、ついても直ぐに消えてしまうと
そういった人間はその祖先に敵方の武将が居るとそう伝わる
#呟怖

人差し指から変わった匂いがする
少し甘く脂っぽい匂い
何処かで嗅いだとこが有るのだが
その何処かを思い出したのは墓参りの時、これは蝋燭の香りだ
好奇心に耐え兼ね指先に火を近付ける
ポッと優しく灯る小さな灯り
慌てて直ぐに吹き消したがその日から僕の人差し指は歪に少し短くなったままだ
#呟怖

ここに一つの墓地がある
様々な墓石が立ち並び、線香の匂いが辺りを漂う
刻まれた墓碑銘はどれも古ぼけ、風化し読むことは出来ない
どの墓石もよく手入れされお菓子や生花が供えてある

ここを訪れた人々は口を揃えてこう言う
「ここは昨日まで確かに空き地だった」
そう声を震わせて
#呟怖

初めて絡めた舌は分厚くそして柔らかかった
何時までも楽しんでいたい、口の中で弄びながらそれでもつうっと唾液が垂れる
やはりレモンが必要だったかもしれない
そんなことを考えながら微笑みをもらす
まあいいまだまだ沢山楽しめる
肉の焼ける音を聞きながら
最初で最後のキスは貴方の味がした
#呟怖

私の会社には何時も笑顔を絶やさない先輩がいた
どんなに忙しくても、理不尽な目に遭っても何時もニコニコしていた先輩だ
ある日その人が私の前を歩いているとポロリと何かを落とした
何だろうと拾うと笑顔を浮かべた先輩の顔をした仮面
去っていくその背中に声をかけることが私には出来なかった
#呟怖

「見ててごらん」
彼が自分の頭に手を添えたとたん白い煙が舞い上がる
「凄い、どうやるんですか?」
私は纏わりつく煙にむせながらそう尋ねる
「すぐに分かるよ」
煙の向こうで彼の声がする
段々と濃くなる煙の中、コホコホと咳き込むと同時に
「もう少しで終わるからね」
頭の中で彼の声がした
#呟怖 https://t.co/yz3QXryDGv

目が覚めて鏡を見る。丁度中央の部分、顔を写す辺りを中心にひび割れが拡がっている

いつ割ってしまったのだろう。全く覚えがない。

鏡面を軽くなぞるとつるりと滑らかな感触が指先に伝わる

#呟怖 https://t.co/UsTzWU5t1F

町中を歩いていると子供が壁の排水管に手を突っ込んで泣いている。聞くと手が抜けなくなったらしい
どうしようと悩んでいると
「またお前か!」
おばさんの大きな怒鳴り声
その拍子に手がスポリと抜けた
だがおばさんは子供には目もくれず排水管を覗き込み延々と怒鳴り罵り続けていた
#呟怖

オフィスを掃除していると窓にベッタリと手形が付いている事に気付いた
拭いても取れる気配がない。どうも外から付いているみたいだ
仕方ない、そう思いながら窓に背を向けると
-バンバンバンバン-
叩き付ける音がする
驚いて振り返る窓の手形が幾つも増えている
弊社のオフィスはビルの5階だ
#呟怖

朝、駐車場に行くと私の車の中に見知らぬ男が居た
男は私の姿に気が付くと鬼のような剣幕で車の窓を叩く
仕込んだだけの事はある。内側の取手は全て外しガラスは強化ガラスに変更した。男が外に出る方法は無いはずだ
「車上荒らしなんてするからさ」
照り付ける太陽が今日も酷暑になる事を告げる
#呟怖

その舞台は複数名が入り交じる殺陣の後、最後に残った主役が白刃を首元へ添える大見得で終わる
千秋楽、殺陣が終わり、見栄を切った瞬間、主役の首がポロリと落ちる
悲鳴の中、舞台上の役者達は誰一人ピクリとも動かない
客席まで転がった生首は満面の笑みを浮かべていたそうだ
#呟怖 https://t.co/Ea0CKEkDdj

「彼が気になりますか?」
薄暗い部屋に声が響く
「彼は最後までその椅子に座り続けました。諦めることもせず、偽りの希望を持つ事も無く」
反射する音が部屋の広さを伝える
「その彼に敬意を払い、その身体を加工させ保存させて貰ったのです」
座らされた椅子の上
足元に広がるのは無限の闇
#呟怖 https://t.co/ITzYFL0u7c

揺れる大綱
渡る演者が脚を滑らす
逆さまに落ちる身体
観客達の大きな悲鳴

瞬く暇もなく地に落ちた身体はカシャリと音を立てバラバラと散っていく
観客達の安堵のため息
良かったあれは人形だ

身体を集めるピエロ達
観客達は気付かない
抱えられた首、その瞳が幾度も瞬きを繰り返している事に
#呟怖 https://t.co/M5JWL8bI8s

街灯の下に女がいる
あれはきっとこの世の者で無い

女は僕をじいっと見つめる
僕は一歩も動けないでいる

女は灯りの下で動かないでいる
きっと彼処から出られないのだ

助かった
逃げようとする僕の目飛び込んできた車のライト

その瞬間女の姿は消えそして
きゃきゃきゃ
と耳元で笑い声がした
#呟怖

こんな話がある
羽後国に泳ぎの達者な若者がいた
ある日川沿いを歩いていると向こう岸から「おうい」と声がする
ここまで泳いでこれたら餅をやるぞと
しめたと若者は川を渡り餅を幾つも懐に納め、そして岸に帰る途中で溺れてしまった
亡骸には白い大きな石が幾つもつめてあったとそう伝わる
#呟怖

子供達を乗せて観覧車がまわる
きゃあきゃあという歓声は回転のスピードが上がるにつれてギャアギャアという悲鳴に変わっていく

そろそろ頃合いだろうか?
悲鳴が消えてもう10分はたった

ごうごうと音を立て回転する観覧車の前にパンの焼ける良い匂いが漂っている
#呟怖 https://t.co/j3bdqFBDwV

チャイムの音
ドアを開けると見知らぬ女
「貴方は幸せですか?」
そう告げる女を部屋に通しお茶を出す
聖書や神様の話の後で女は小さな水晶を鞄から取り出す
「これが有れば災いは訪れません」
「嘘だね」
パタリと倒れる女、聞こえる静かな寝息
「だってこの家に来ちゃったじゃないか」
#呟怖

彼は自らを正義と言った
人々はみな彼を笑った

彼は力と知恵を学んだ
いつしか誰も彼を笑わなくなった

彼は自らの正義を成した
彼を笑える人間はもうこの国にはいない
彼を笑った人々もまた

#呟怖

赤信号で停まっていると後ろの車からクラクションを鳴らされた
何故鳴らされたのか分からず固まっていると「赤だろ早く進めよ!」と怒鳴り声
近くに居た警官も車に寄り「赤だから進まなきゃ」と声をかけてくる
混乱していると信号が青に変わり交差車線の車が何台も目の前を通り抜けていった
#呟怖

信号待ち、前の車が青になっても動かない
軽くクラクションを鳴らしても動く気配がない

おかしい。
そう思い車から降り前の車に近づくも車の中に誰もいない

どういう事だ?
自分の車に戻ろうと後ろを振り向く

「は?」
思わず声が出る。
視線の先にはずらりと無人の車が並んでいる
#呟怖

飼い猫が5日も帰ってこない
これまでも外から2、3日帰ってこない事は何度かあった
いい加減探しに行くべきだ。そう思いながらうとうとしていると腹の上に感じる重みと暖かさ
帰ってきたんだ。撫でようと手を伸ばした瞬間目が覚める
そしてベットの上で涙を流す
おかえり、そしてさよならと
#呟怖

通夜の夜
祭壇に置かれた缶ビール
蓋の空いたそれは露を打ち
真っ白な掛け布を濡らす

寝ずの番の後
斎場に運ばれる遺体
控え室に戻った遺族が
横倒しになった缶を見付けたが
その中身は空であったという

#呟怖

「見ろよ。こんなに焼けちまった」

真っ黒になった肌

「BBQしようなんか言ったからだよ」

がらがらの声

「せめて海や川ですれば良かったんだ。水の近くでさ」

肉の焦げる臭い

「お前も焼かれればいいんだ」

ずさりと音を立て、炭となった腕が落ちる

#呟怖

こんな話がある
薩摩国の山奥には寺がある
無人となり久しいが荒れもせず、埃一つ無いという
ある日旅の僧が一晩の宿を求めその寺に泊まることになった
夜になり経を上げている最中、ふと気付くと僧の背後に何匹もの猿が居た
猿達は僧と同じく手を合わせ経を読むように鳴き声を上げていたという
#呟怖

「久しぶり元気だった?」
「ねこは元気?」
「お父様の怪我は治った?」
「こないだ君の家の近くに行ったんだ。今度お邪魔するね」

彼女と前に会ったのは3ヶ月前
初めて会ったのも3ヶ月前

その時は業務的な話しかしてないはずだ
猫も父の怪我も、ましてや家の住所なんて一言も話していない
#呟怖

おおきなひのたまあっちっち
ひとくちたべたらのどかわく

あおいろきらきらおみずのかおり
のどをいやしにうかがいます

#呟怖 https://t.co/TF2LdoLcAg

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