呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

夢を見た
幼い私が母の膝の上で子守唄を聞いている
目を覚ます
目の前には一人遊びをする我が子
小さく夢で聞いた子守唄を歌っている

「誰に教わったの?」
そう尋ねると
「おばあちゃん」
笑顔で仏壇を指差す
そこに飾られた母の遺影は夢で見たのと同じ姿
ふと何処からか懐かしい匂いがした
#呟怖 https://t.co/aAsAcTNIUg

その村では死者の面を作る風習がある
その面は赤子が産まれた時どれか一つが手渡される
その赤子はその死面の持ち主の名を受け継ぐのだ

昨日一人の村人が死んだ
事故により若くして死んだ男だ
彼の遺体の横に彼が受け継いだ死面が置かれる
赤子の頃渡された死面
それは彼の顔容と瓜二つであった
#呟怖 https://t.co/MQjij7sX6c

重々しいナレーションが瀬戸物の歴史を語る
「私の身体で一番古い部分です。室町より古い物ですよ」
スタジオの彼は自信に満ちた表情

いち、じゅう、ひゃく

ドラムロールの後、示された数字は

3000円!

「昭和初期に造られた物ですね」専門家の言葉
番組が終わるまで彼は一言も喋らなかった
#呟怖 https://t.co/uJPLHA2UBn

一夜明けると外は真っ白な世界に変わっていた
じゃりじゃりと音を立てるそれを踏みしめる
私のような者が他に居るだろうか
共に教会に逃れた人々も私以外は駄目だった
「神よ」
手にした十字架を握り締める
「どうか」
よろよろと目の前の柱に手を添える
塩でできたそれは音を立てて崩れ去る
#呟怖

僕の悪癖
ふとした瞬間に失敗した過去を思い出し恥ずかしさで動けなくなる
いっそ過去を全て忘れてしまえば
路地裏で頭を抱えていた時
「お困りでし?」声をかけられた

とても清々しい気分
生まれ変わったかのような
ぐぅとお腹が鳴る
こういう時はこうしろと僕の本能が教える
「おぎゃあ」
#呟怖

映画を見ているとあるシーンに目が止まった
街灯の下で話す主人公、その背後に佇む女
彼女は誰だ
スタッフロールにも名前が無い
何かヒントはと繰り返し見るたびに彼女の存在が大きくなる
寝食を忘れ画面に齧り付く
やがて彼女が主人公達を押しのけ画面を覆い尽くす頃、私は病院へと放り込まれた
#呟怖

寝ていると喉の奥から口にポロリと何かが転がりだした。
小指の先程のそれを無意識に取り出しゴミ箱に放り込む。
目が覚めてあれは何だったのだとゴミ箱を見ても見つからない。
真緑に染まった指先がそれが夢でなかった事だけを告げている。

#呟怖

その男の子はかくれんぼが大好きだった
ぬいぐるみになりきればパパにもママにも見付からない
だからその夜も迷わずぬいぐるみの山へと潜り込んだ
「何処かなぁ」
部屋に響く愉しそうな男の声
手にしたナタから鮮血が滴り落ちる
「ここかなぁ」
振り下ろされた刃先は彼の真横のぬいぐるみへと
#呟怖 https://t.co/f4jhvceSVx

彼の左手には肘の手前辺りまで蛇の様な痣があった
「最初は指先だけだったんだ」
彼の言葉
「毎日少しづつ登って来やがる」
次に会った時、彼の腕はその肘から先が消えていた
「切ったのさ。逃げる為にな」
そう得意げに語る彼に私は告げる事が出来なかった
彼の額に小さな痣が浮かんでいる
#呟怖

「もし」
見知らぬ女から声をかけられる
「来年の干支はなんでしょうか」
「う、兎ですけど」
恐る恐るそう答えると女はにいと笑い
「そうそう兎でしたわね」
右目から次々と影が飛び出す
真っ黒なそれはうさぎの姿に次々と形を変え、私の足元に、脛に、膝に、腰に、腹に、胸に、次々と
#呟怖 https://t.co/Bgbb9GohbZ

「そのDMを開いたらエビフライになる。だから絶対に開くな」

そんな注意喚起のツイートが流れてきた
釣りならもっと上手くしろよ。鼻で笑いながら届いたDMを開く

ほら、何もないじゃんか
パタリと布団に倒れこむ

パリパリパリパリッ
軽快な音が後頭部に響き渡る
#呟怖

幼い日の記憶
大雪の中、一歩も動けなくなった私の耳に聞こえてきた誰かの声
次の瞬間ふわりと暖かな何かに包まれ、目を覚ましたのは病院のベット
大泣きする母の顔を覚えている
「心配させて、悪い子ね」
泣きながらそう微笑んだ母の言葉にあの時聞こえた声を思い出した

「悪い子はいねが」
#呟怖 https://t.co/yNwKxOgFVi

ここ数日同居人の様子がおかしい
仕事にも行かず部屋の中を彷徨いてばかり
噛まれたという手の具合はもういいのだろうか

まあいい。水もカリカリもまだ沢山ある
ここ数日喧しい音を立てていた車達も居なくなった
今道路にはふらふらと歩き回る人間だけ
暖かな出窓の前で大きく伸びをする
#呟怖

今日、一人のフォロワーのアカウントが消えた
とても人気者で盛り上げるのが上手な人だった

「なんで消したんだろ?」
次々と付くリプライ
「誰?」
「知らない」
「知ってる人?」

慌てて過去のツイートを探す
彼へ送ったリプライも、引用も何一つ見つからない
今日一人のフォロワーが消えた
#呟怖

深夜のテレビ番組
突如始まった料理教室

「皆様こんばんわ。今日はすずき料理です」
楽しげな声
「先ずはさとうをすずきにまぶします」
瞬間、割烹着の女が猿轡を付けた男の首に包丁を突き刺す
溢れる鮮血
その血がもう一人の男にかかる
「次はおかだです」
番組はまだ始まったばかり
#呟怖

汗だくで目を覚ます
差し込む朝日がじりじり肌を焼く
響く蝉の声
花壇から伸びるひまわりの花
陽炎が道路の上を踊り回る

頬を抓る
何度も何度も
確かに感じる小さな痛み

恐る恐る携帯を開く
今の時間は8時13分
今日の日付は12月22日

#呟怖

長月の夜
望月が登る晩
行われるは村祭り

集められた子供達
つけた紙面は神の証

酒を飲ませよ
餅を食わせよ
甘露を与えよ

今宵の晩の此時に子等は人から神となる

燻され煙る芥子の花
摘まれ丸めた鳥兜の花

神と成った子供達の面が取られる事は無い
今宵の晩の此時に子等は人から神となる
#呟怖 https://t.co/XFwqOgC1gA

魔女狩りの時代、最も恐れられた拷問の一つが棺責である
容疑者を棺の中に入れ、土に埋める
三日後にそれを掘り起こし被疑者が生存していたら魔女とする

記録によればこの拷問は何度か行われたらしい
一人を除き容疑者は全員死亡した
生き残った一人も魔女として直ぐに処刑されたという
#呟怖

いつもの定食屋
テレビから聞こえる緊迫した声を
「難民が全員死亡しました。消化器官一杯に食料が詰め込まれて」
ふと目の端に止まる一人の男
ニタニタと笑い何時もの様に半分以上料理を残している
ふと蘇る光景
「世の中には食べたくでも食べれない人だって居る」
そう奴に説教をしたのは私だ
#呟怖

殺風景だった公園が一夜にして植物溢れる場所に変わった
色とりどりの花たち、美しく光る木の実たち
子供たちは緑の中を楽しそうに駆け回る
一人の子供が生った実をとり口に入れる
一人の子供が花をもぎその蜜を吸う

植えられた植物達全てが猛毒を持つ物であると知った時には全てがもう遅すぎた
#呟怖

「昼休み!」
お弁当と食堂の風景を写した写真
そんなツイートが目にとまる
今は11時58分、フライングかと少し笑う

だがとふとした違和感
写った時計は12時を指し、テレビの画面は正午にしか始まらない番組を写している

キンコンと正午の鐘がなる
テレビから画像と同じ画面が流れていく

#呟怖

こんな話がある
阿波国の橋には妖が出るという
ある日の事だ
一人の侍が橋の中腹で声を聞いた
見ると欄干に掴まり助けを呼ぶ男
手を伸ばすと男はその手をぐいと掴み物凄い力で谷間に落とそうとする
侍は太刀を抜き握る手を一閃に切り落とした
ぼとりと落ちたその腕は獣の物であったとそう伝わる
#呟怖 https://t.co/tCFwVQJDdN

スマホのセンサーに人差し指を当てる
何度も試し、ようやくロックを解除する

そろそろ限界か
これを使い始めてからもう随分と経つ

盗んだスマホ
電話は止められたがネットやゲームは楽しめる

まあ良い、使えないなら新しく探すだけだ
骨の覗く人差し指を地面に投げ捨てカモを探しに街へ出る
#呟怖

「いらっしゃいでし」
立ち寄った飲み屋街
声につられ暖簾をくぐる
目の前には高校の教室
そこに居たのは憧れだったあの人
弾む会話、あの頃のまま
夢中になっていると遠くで聞こえた
「お時間でし」
気が付けば自分の部屋の中
夢?
だが握った明細書が現実と告げる
目が飛び出る程の金額と共に
#呟怖 https://t.co/LHGiiBVv7k

目を覚ますと君の素肌が目に入った
暖かな温もり
柔らかな香り
「おはよう」
そう声をかけると
「おはよう」
そうむにゃむにゃと返事をする
僕は起き上がりコーヒーを淹れる
部屋に満ちるコーヒーの香り
「ところでさ」
ベットの彼女へ優しく尋ねる
「鍵かけたんだけどどうやって入ったの?」と
#呟怖

ふと見つけた飲み屋街
飲んでいると急用を思い出す
「すみませんこれで」
慌てて会計を済ませ、家に変えるとふと違和感
左手の掌に肉球が出来ている
「そういえばあそこやけに野良猫が多かったな」
あのまま飲んでいたらどうなっていただろう、肉球の感触を楽しみながらごくりと唾を飲みこむ
#呟怖 https://t.co/LHGiiBVv7k

ふうとため息
今度の彼女とのドライブ、苦手な運転
路地裏に入ると「お困りでし?」そう声をかけられた

翌日、高速道路
ハンドルを握る手は僕にしか見えないようだ
「車好きだから安心するでし、その分」
彼女がお菓子を口からこぼしてしまう
「車、汚しちゃ駄目でしよ」
彼女の首に手が伸びる
#呟怖

帰り道、最寄りの駅で鍵を拾った。
趣味の悪いキーホルダーが揺れている。
駅員に届けようかと思ったがふと胸騒ぎがし家に持ち帰ることにした。

自宅の玄関の前、拾った鍵を取り出す。
それは鍵穴の中へ音もなく吸い込まれ、かちゃりと鍵が開く軽快な音を響かせた。

#呟怖

朝、眼が真っ赤に充血していた。
寝不足か。
彼はそのまま職場へ行った。

夜、眼の充血が縞模様を作っていた。
明日病院へ行こう。
彼はそのまま就寝した。

翌日、縞模様がうねうねと動いている。
なんだこれは。
慌てて外に飛び出すと、何匹もの烏が彼へ襲いかかりその目玉をほじくった。
#呟怖

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