呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

参加メンバーはこちら

呟怖.ORGと参加について

ある社員が残業中に心臓麻痺で死んだ。それから、深夜まで残業していると亡くなった社員のデスクに空のエナジードリンクの缶が現れるようになった。放っておけばいつの間にか消えるそうだ。いつまでも消えない時は即座に仕事を止めて帰らないといけないらしいが、理由は誰も教えてくれなかった。
#呟怖

外は雨。昼間なのに薄暗い部屋の中で俺は所在なくぼんやりと天気予報を見ていた。
降水量を赤や黄で色分けされた雨雲が日本列島の上を這い回り、やがて女の顔になって口を動かした。
「ア イ ニ キ タ ヨ」
窓を打つ雨音が酷く大きく聞こえた。
天気図は俺の住む地域に警報を出している。

#呟怖 https://t.co/zNK3F2BQmg

ある晴れた日、爺様と入った山の中で見た。日光を浴びてきらきら輝く真白な野原。足跡1つないそこにぽこっと、女の首が、生えていた。雪と同じくらい白い肌に黒い髪赤い唇。
「見るな」
爺様は歩みを止めずに短く言った。
大人になった今でもあの光景を思い出す。あの首は、とてもきれいだった。
#呟怖 https://t.co/hD6fmeKbY1

吹雪の中、遠くに女が見える。飛び交う羽虫のような雪の向こう側でこちらに背を向けて髪をなびかせているぼろぼろの着物を着た女。
始めは微かに人影が見える程度だったが今はもうその異様に長い指が見えるほど近くに居る。
俺はここで終わるだろうが、願わくばあれの顔を見る前に凍死をしたい。
#呟怖 https://t.co/hD6fmeKbY1

私は名前をよく間違えられる。人も場所も違うがいつも「ヨモダ」と呼ばれる。
好奇心で1度だけ肯定してみた。その瞬間相手は私の手を掴み窓から飛び降りようとした。必死に抵抗してふと閃いたので
「ヨモダじゃない!」
と叫ぶと相手は手を離し
「そうですか」
とだけ言って世間話に戻った。
#呟怖

高校生の頃、友人と二人で流れ星に願いを掛けた。私が志望校に合格するようにと願い横を向くと万歳をするような格好で痙攣している友人がいた。

私は憧れの大学に入学できた。友人とはあれから会っていないがもしかしたら彼女の願いも叶ったのかもしれない。

彼女は神様に会いたがっていた。
#呟怖 https://t.co/Nm6mLh7lNX

夜中、タバコを吸いにベランダに出た
。火を点け視線を上げると向かいのマンションのベランダでも赤い点がぽつぽつと灯り始めた。昔は「蛍族」なんて言ったんだっけと笑っていたが、すぐに火を消し慌てて部屋に駆け込んだ。
向こう側の頼りない灯火がゆらりゆらりとこちらに近づいてきたからだ。
#呟怖 https://t.co/cEMAj0mfYT

今年2歳になる娘には奇妙な癖がある。食べ物を何かの顔に塗りたくるのだ。いくら叱っても人形、雑誌、スマホなどで顔を見つけてべったりと食べ物を擦り付ける。
ある日
「カジオンジキダラニ」
低い男の声に振り返ると汁椀に顔を突っ込んで気絶した娘がいた。
それ以来、娘の奇行はなくなった。
#呟怖 https://t.co/NuandOi1GX

ある動物園の猿山でニホンザルが一斉に空を見上げるという珍事がニュースになった。猿たちは何かを追って首を動かしていたが、視線は徐々に降りていき、最後には一匹の猿に集まった。

放送を見ていた娘が振り返って言った。
「見てなくて良かったね」
私が何かを言う前に娘は指で目を突いた。

#呟怖 https://t.co/cHOxSKYzvH

コンビニの夜勤中、先輩に呼ばれてバックヤードに戻った。品出しの途中だったと文句を言おうとすると、先輩は防犯カメラのモニターを指さした。全ての画面いっぱいに疲れきった表情の老婆が映っていた。絶句していると先輩は荷物をまとめて僕に言った。
「早退するわ。この婆さんお袋なんだよ」
#呟怖

娘が言うには毎夜ベッドの脇に女が立ち、顔を覗き込んでくるそうだ。
女には顔が無い、だが泣いているのだと娘は言う。ベッドの柵には強く握ったような爪痕がいくつもあった。
妻とは昨年離婚した。原因は娘の虐待だった。今になって後悔するが、合わせる顔が無い。そんな話なのだろう。
#呟怖 https://t.co/FW23CBGazW

猫が跨いだ死体は踊りだす。あれを見るまでは迷信だと思っていました。まるで熱さに悶るみたいに背を反らして滅茶苦茶に手足を振り回して。でも顔だけはきちんと死に顔なんです。
私が死んでも絶対に猫を近づけないでほしいのですが、あれ以来いつも近くに猫が居るんです。待ってるんですかね。
#呟怖 https://t.co/gINTEBVtu4

座敷童子が出ると評判の宿を去る時に
「また来てね」
と確かに聞いた。
振り返ると私の泊まった部屋の窓から子供が覗いている。子供は手に持った饅頭を一口囓り、微笑みを浮かべて消えていった。
翌年、腹の子が流れた。頭の一部が噛じられたように欠けた子だった。多額の保険金が降りた。
#呟怖 https://t.co/NDnZ645TDQ

「忌地だ、あっこは」
炎天の下、額の汗を拭いながら老人は言った。
「試しに掘ってみ。犬ん骨がごろごろ出てくぅ」
老人はかつてあの畑の持ち主だったそうだ。
「言い伝え通り、食うにゃ困らんくなったが……なんでかなぁ。孫も息子も、皆食っちまった」
笑った口の中に犬歯だけが残っている。
#呟怖 https://t.co/kNmLcx3H9P

通勤ラッシュの人混みに笑顔の人は滅多にいない。だからスマホから顔を上げて驚いた。俺を見た人が皆、満面の笑みを浮かべて手を合わせるのだ。気味が悪くなりスマホに目を落とすと画面に反射して背後に何かが映った。……白無垢?角隠し?何がいる?俺はこのまま会社に向かって良いのだろうか。#呟怖 https://t.co/Uv0RDbdseL

白い光に照らされた遺体が台の上に横たわっている。家族と食事中に頭痛を訴え、そのまま倒れて死んだ20代の女性だ。
持病は無く、もちろん毒物の類も検出できなかった。死の際に発した
「押さないで」
という言葉の謎は司法解剖の結果明らかになった。
彼女の脳には数十人分の指紋がついていた。
#呟怖 https://t.co/svrrMoYzoT

急に電話が鳴ると驚くし出るのを躊躇ったりするよね。何故だと思う?それは君が昔、電話越しにあの声を聞いてしまったからだよ。怖かったよね、嫌だったよね、もう思い出したくないよね。だから忘れてるんだ。覚えていると怖すぎるから忘れてるんだ。
大丈夫、思い出さなければ大丈夫。
#呟怖

ある日、水路を覗き込む女を見た。何事かと私も覗き込んで思わず声が出た。女の影だけが下流に流されていたのだ。隣を見ると女もこちらを見ていた。生きてるのに死んでる、そんな無表情だった。
それ以来なんとなく、影が水路に落ちないように気をつけている。
#呟怖 https://t.co/KXtGZPyaKT

「それ」の顔を見ないために窓には凸凹のガラスフィルムを貼っている。
カーテンにしなかった理由は「それ」が立ち去ったかどうかきちんと確認できるようにするためだ。
「それ」はどこに引越してもついてきて、私に顔を見せようとしてくる。
……だから、見ちゃいけない、それだけは分かる。
#呟怖 https://t.co/5l9jqlFPyX

祖母の部屋の日本人形をどうしても抱きたかった。
家族が寝静まってから忍び込みガラスケースを開けようとしていると急に明かりが点き、悲鳴が上がった。
母は「喰わせろ」と呟きながら一心不乱に仏壇を引っ掻く私を見たそうだ。
亡くなった祖母に因縁話等はなく、その人形にも見覚えは無い。
#呟怖 https://t.co/U5CA30cs6Z

このお地蔵様は時々いなくなる。しかしぽっかりと空いた寂しい空間は数日で埋まる。お地蔵様を連れ帰った人がまた元に戻しに来るのだ。なぜ連れ帰るのか、なぜ返しに来るのか。理由は分からないが、この町では流産する女性が異常に多いそうだ。
#呟怖 https://t.co/aFHPYXq5vL

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。