呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

帰宅途中、天に昇る黒い紐のようなものを見た。煙かと思ったがそれにしては散る様子もなく動きも不自然だ。出処を確かめようと住宅街を歩き回り、見つけた。それは昇っているのではなく空から降りて来ていた。驚愕の表情を浮かべて空を見上げたサラリーマン風の男の口の中にずるずるずるずると。
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12月24日の20時から25日の8時までその病室は絶対に使われないそうだ。何年か前のクリスマス前にその部屋で少年が病死した。最後の言葉は「サンタさんに会いたい」だったそうだ。以来クリスマスになるとその部屋に外から何かが来るらしい。「サンタ……ではないです」
看護師はそう断言した。
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昔よく遊んだのに名前を思い出せない友達はいるだろうか。先日、私に声を掛けてきた男は「タダラ」と名乗った。彼の語る思い出は私の思い出と合致するが違和感がある。話すうちに彼の話は近所にいた鈴木君と私の体験だと気付いた。それを指摘するとタダラは「俺は鈴木だよ」と言い去っていった。
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近所のペット霊園では幽霊を見たという噂が絶えない。目撃される霊は犬猫ではなく人の姿をしている。霊能者曰く最近のペットは自分を人だと勘違いしたまま死ぬから魂の形が歪むのだと。今日もまた木に齧りつく獣じみた風貌の男が目撃されたらしい。
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「開かずの間」と呼ばれる和室を拝見した時の話。その部屋の中央やや右手よりの半端な位置にはガラスケースに入った地蔵があった。あれは何かと訊ねると「踏むと障りがある場所」とのこと。近寄ってよく見ると、置いてあるのは地蔵ではなく髪が抜け落ち、灰色に変色した日本人形だった。
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私には少し変わった癖がある。筒状の物や小さな穴を見ると覗かずにはいられないのだ。きっかけは子供の頃、祖父から貰った万華鏡の中にとても綺麗な風景を見たことだ。あの景色が見たくて何度も何度も穴を覗いてきたが、先日やっと見つけた。
お寺で発見したそれは地獄絵図というらしい。
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昔、授業の一環で訪れた老人ホームで一人の老婆から櫛と鏡を使った「けみだしさん」という変な遊びを教わった。先日娘が「けみだしさんを教えて」と言うのでどこで知ったのか聞くと「ママ、いつも一人でやってるよ」という。記憶にないが、たしかに我が家には使っていない古い櫛がいくつもある。
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今朝窓の外を見ると昨夜降った雪の上に裸足の足跡があった。足跡はどこか遠くからまっすぐ我が家に向かっており、私の部屋の窓の前で留まった後、玄関の方へ向かっていた。気味の悪さを覚えながらも仕事へ行こうとしたところで、玄関の窓のすりガラス越しに誰かが立っていることに気付いた。
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この辺は犬鳴道というらしい。福岡の例の場所ではない。夜中に通るとどこからか犬の鳴き声が聞こえるそうだ。野犬でもいるのだろうと僕が言うと、彼女は首を振り「ワン」と鳴いた。なんの冗談だと言おうとすると僕の口からも「ワン」と声が出た。そこからは家につくまでお互い無言で歩いた。
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漁師のAさんから聞いた話。漁の最中に突然海が凪いだ。見渡す限り真っ平らになった早朝の海。思わず手を止めると50m程先に何か黒くて丸いものが浮かんだ。船長が何も言わず陸に引き返してその日の漁は終わった。後日聞くところによると、Aさん以外には浮上してきたそれが妻の顔に見えたそうだ。
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とある心霊スポット突撃系youtuberが島根県山中の林道から配信をした。20分ほど夜道を歩いたところで突然
「ここ、東京じゃん!」
と言って笑いだし道を外れて駆け出して行った。死体はおろか遺留品の1つも見つからなかったが警察は彼女の死亡を宣言したそうだ。
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「ザトウムシ」というらしい。杖のような長い脚で前方を探るように歩くその姿が事故で視力を失った妻に重なった。帰宅すると妻が血塗れの赤児を抱えていた。
「私を轢いた男の子供」
ザトウムシは動きの鈍い小虫を捕獲して喰うらしい。赤児を抱いてゆらゆら揺れる妻の姿がザトウムシと重なった。
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小人を見たことがある。乳歯が抜けた時、親と一緒に夜の庭に投げた。地面に落ちたそれを小さな何かが素早く草むらに引き込んだのだ。あれから80年。今、彼らは窓辺にびっしり張り付いている。毎夜、もう寝たきりになってしまった私の皮膚を床擦れに見せかけて剥ぎに来る。誰も信じてくれない。
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転入直後の私にとって体育の時間にクラスメイトが全員笑顔でいるのは些か奇妙に感じた。
体育の授業でそんなにはしゃぐかねと笑う友人に声を掛けると
「笑って、見えちゃうから。笑ってたら来ないから」と。
私が笑顔を作るまで皆が引き攣った笑顔でこちらを見ていたことが忘れられない。
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山陰のとある風習の覚書。
土間に見覚えのない草履が奇数個あった時は茶碗一杯の生米を勝手口に盛り、誰も台所に近づいてはいけない。しばらく待って草履がなくなっていたら塩と酒で土間から勝手口までを清めて終わり。草履がなくならない場合は家長と家族の誰かがその場でまぐわう必要がある。
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朝、トイレに鍵が掛かっていた。家族は全員居間にいたので鍵の故障かと思ったが中から水の音が聞こえた。慌てて両親を呼び、皆で警察を呼ぶかどうか話していると唐突に扉が開いた。中には誰も居なかったが便器の中に先刻まで食べていた朝食が全員分捨てられていた。某県某所にある市営団地の話。
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夜中に目が覚めた。隣では妻が寝ている。寝直そうとした時、妻の口元で何かが動いた。目を凝らして見ると、指だった。唾液に濡れた太く節くれ立った人差し指と中指が妻の口の端からにゅっと伸び、そのまま鼻と頬を撫でて口内へ戻っていった。それを見て「妻は浮気をしている」何故かそう感じた。
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眠れない時、部屋の隅の暗がりをじっと見つめるているとだんだん人の形が浮び上がってくるのではっきり姿が見える前に視線を逸して闇に戻す。幼い頃祖母に教わった「および」という遊びなのだが大人になった今は上手くできない。いくら暗がりを見つめても人型の闇なんてできないと最近知った。
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私の家の近くにもよくお店が変わる土地がある。そこに店を建てると「嫌な客」が来るそうだ。クレーマーだとか見た目が怖いとかではなく、とにかく嫌、らしい。前の居酒屋の店主はその客を出禁にしたそうだ。数日後、突然閉店の準備を始めた店主に訊くと一言。

「あいつな、俺の家に来たんだよ」
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「幸宏さん、幸宏さん」
呼びかけても返事が無いので仕方なく私は外出を諦めた。
この家に嫁いで最初に教わった事。
『家内で後ろ向きの誰かを見たら名前を二度呼ぶこと。振り向かなければ無視してその場を去ること』
今玄関に立っているそれが何かは分からないが今のところ平穏に暮らしている。
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早朝4時、インターホンが鳴り目が覚めた。モニターを見るとずぶ濡れの男児が立っていた。皿に乗せた豆腐を大事そうに持ち俯いている。黙って見ていると男児は去っていった。後日聞いた話によると昔このあたりで児童虐待事件があったらしい。豆腐が小刻みに震えていたのを今になって思い出した。
#呟怖 https://t.co/eu89qzAZmP

近所の図書館は居眠りに厳しい。少しでも船を漕ごうものならすぐに声を掛けられる。
その日、窓際の椅子にもたれて眠る少年を見た。職員に叱られる前に起こそうと思い立ち上がると少年は消えていた。肩を叩かれ振り返ると職員がいた。彼は黙って首を振ると別の利用者を起こしに行ってしまった。
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Aさんが帰宅すると床にマシュマロが落ちていた。つまみ上げると柔らかく、仄かに甘い匂いもする。買った覚えのないそれを捨てようとして凍りついた。ゴミ箱の中はマシュマロでいっぱいだった。Aさんの目の前でゴミ箱は倒れ、溢れたマシュマロは蠕動しながら家具の裏などに散っていったという。
#呟怖 https://t.co/rTgLyd5jPy

扇風機に向かって「あー」ってやるのが好きでした。声が重なるように聞こえるのが面白くて、早く喋ったりゆっくり喋ったり、低くしたり高くしたり。そのうちに声が3重になってる事に気付きました。誰か居るんです後ろに。私が黙ってもそれはずっと、私が考えている事を喋っていました。
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某所の人形供養寺を見学した時の話。お堂の中に所狭しと並べられた人形を眺める内に気付いた。ある一区画だけ妙に暗い。照明のせいではなさそうだ。住職に訊ねるとそこの人形は皆持ち主がいるそうだ。
「持ち主が生きてるから、彼らも執着するんでしょうね。隙を見ては帰ろうとするんですよ」
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通勤中に甘いバニラの匂いを嗅いだのが始まりだった。花も何も無い道で唐突にふわっと甘い香りがする。何日か続くうちにこれは見えない何かとすれ違っているのだと理解した。ある朝玄関を開けた時その匂いがして、その日を境に女性に縁が無くなった。妻気取りの何かが家に入ってきたのだろう。
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妻の実家では時折小石を撒くような音が聞こえる。古い家だから鼠がいるのだと納得していたが、ある日湯呑の中に数本の髪の毛と乳歯が落ちてきた。見上げると干乾びたような小さな顔が浮かんでいたがすぐに消えた。座敷童子の伝承が色濃く残るこの村では若い夫婦の誘致が盛んに行われている。
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最近夫の様子がおかしい。浮気かと疑いジャケットを探るが何も出てこなかった。ただ、以前よりサイズが大きい気がする。食事時、苦手だったレバーを喜んで食べる。おしゃべりだったのに今は時々無言で壁に向かって立っている。毎夜私は願う。お願いだから私を騙し続けて、気づかせないで。
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散歩中にやたら背の低いガードレールを見つけた。鏡の位置がちょうど私の顔の位置にある。物珍しさに覗き込むと凸面鏡いっぱいに私の顔が広がった。
帰宅してふと疑問に思った。少し覗いたくらいで鏡いっぱいに顔が映るものだろうか。あの時、背景はおろか服も髪すらも映らなかった。顔だけ。
#呟怖

妻は息子が庭で遊ぶのを嫌がるんです。理由を聞いてもはぐらかすばかりで。その日、妻がでかけている間に息子を庭で遊ばせました。息子は庭に出るや否や虫を潰し始めて、あまりに淡々と虫を潰し続けるので注意しました。振り返った息子の顔は……。それ以来息子に庭を使わせていません。
#呟怖 https://t.co/73yvOF7zfw

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