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夜の海岸を二人で歩いていた。私の前を彼女が征く。月が眩しいほど照り、海は光を返す。
海の匂いは血の匂いと似てる、と彼女は笑った。
人は海から上がってきたの、と彼女が呟くと、輝く海から、巨大な黒い物体が上がってきた。

ーー貴方も、海に還ろう?
彼女は、私を向いて昏く笑った。

#呟怖

謎の光を見た直後。私の携帯が鳴った。車を路肩に停めて確認すると、妻からの電話だった。
どうした?と聞くと、妻は震える声で話し出す。

「親戚のKさんが亡くなったの…」

そういえば、Kさんは昔、この峠道をバイクで走っていたらしい。
彼は、今もこの道を走っているのかもしれない。

#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1127878219082780674 

ねむい。なにもかんがえられないくらい、ねむい。
すいま、というのはいま、おそってきているのだろうか。
ところで、すいまって、なんでねむくなるんだろう…
しこうを、すいとられてるから、すいま…?

ふと頭上を見ると、私の頭に噛り付いて何かを啜る化け物が見えた。

#呟怖

山登りをしていると、分かれ道に出た。ひとつは海へ、ひとつは山の頂上へ。どちらに向かえば良いのかと見取り図を開くが、こんな分かれ道は書かれていない。決めあぐねていると、後ろから来た登山客が海の方へ向かい、あとを尾けると、彼が水底へ落ちるのが見えた。

私は来た道を引き返した。

#呟怖 https://twitter.com/moon04cat/status/1127204204035002368 

おや、君も来たのか。散歩かい?
この子かい? 美人だろ。君には渡さないよ?
え、要らないって? 失礼だなあ、人の妹に向かって。
それじゃ。……またね。

そう言って、友人は得体の知れない、髪の長い女の子を抱いたまま、海の中へと消えていった。

#呟怖 https://twitter.com/souichis2/status/1126859900246618112 

にゃあん、と猫の鳴き声が聞こえた。どうやら、シャッターの向こうに猫がいるようだ。
試しに、こちら鳴き真似をしてみる。にゃあ、と言うと、向こうからまた、にゃあん、と聞こえる。楽しくなり、にゃあ、と鳴き真似を繰り返す。

猫じゃないだろ、とシャッターの向こうから低い男の声がした。

#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1126109948973215744 

妻が夕食にニリンソウの天ぷらを作ってくれた。
「最近、ニリンソウとトリカブトを間違う事故が多いらしいな」
冗談めかして笑う俺に、
「私は大丈夫ですよ」
そう言って笑う妻。

あの時、妻の真意に気づけていれば。
「貴方……貴方!!」
私が妻に看取られることも、なかったのだろう…

#呟怖

目付きの悪い猫に案内され辿り着いたのは、古ぼけた神社だった。こいつの寝床か、と思いつつ、中の格子戸を覗いてみた。見えるのは、漆黒の闇だけ。
中をじっくり覗こうと顔を近づけた時、両脇から出た二本の腕に頭を固定された。女の顔が目の前にぬっと出る。

「つぎは あなたの ばん」

#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1125775974753132544 

彼が眼鏡を外したところを見たことがない。いつ見ても眼鏡を掛けている。ラーメンを食べる時、温泉に入る時、寝ている時…
彼の眼鏡の下が気になったので、寝ている隙にそっと眼鏡に手を掛け、ゆっくりと外した。

彼の目鼻口が眼鏡とともに外れたので、そっと元の位置に戻しておいた。

#呟怖

空飛ぶ円盤から降りてきた巨大なくらげの来訪者は、驚いている僕に紳士的なお辞儀をした。
「私達は人間を調査し、生態を知り、人間になることを選びました。貴方の両親も」
彼の隣には両親が。
「また明日も人間を続けることにしましょう、同士」
僕の手は、無数の触手へと変わり果てていた。

#呟怖

昼下がり。出る、と有名な廃屋を友人と二人で探索に来た。
そこは古ぼけた民家があるだけで、幽霊なぞ全く出てこない。やはり昼間に来たのが悪かったのか。

ふと足元に何かが触れた。下を見ると、ふわりと宙を泳ぐ魚がいた。驚いて奥の部屋を見ると、それは部屋を埋め尽くしうじゃうじゃと…

#呟怖 https://twitter.com/nnsnk/status/1124856465062105089 

ここに来るのは何十年振りか、と白髪混じりの老紳士は語る。あの頃は活気があったが、火事が起き、ここを去らざるを得なかった。最期に、ここに来られて良かった。私の父はそう言い、寂しそうに窓の外を見遣った。

足元に落ちていた新聞には当時の記事があり、故人の一覧には父の名があった。

#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1124623612940509185 

朝の散歩道。愛犬を連れ歩いていると、見慣れた年季の入った車があった。どういった経緯なのか、錆び付いて動かなくなった車を長年放置しているようだった。

不意に、愛犬が車に向かい吠え出した。あまりの勢いに、私も恐る恐る車内を覗く。
緑色に変色した死体が、こちらを見てニィと笑った。

#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1124626933923237888 

深く覆われた霧の奥にあったのは、寂れた家だった。
温かいスープ、温かい部屋…
山で遭難しかけ冷え切った身体を暖めるのに、これほど最適なものは無かった。
ベッドに入ろうとしたら、一部がぽこっと盛り上がっている。布団を捲ると、そこには手足の無い女がおり、俺を見てケタケタと笑った。

#呟怖 http://pic.twitter.com/jNlKSjSY7k

運転中、接触事故を起こした。左から出てきた車に、頭から突っ込んでしまった。相手の車は勢い余って路肩に落ちてしまった。
私は慌てて相手に声を掛けに行く。側面がひしゃげた車を覗き込み、私は絶句した。

車には、運転席の男が一人と、無数の赤子が車内を埋め尽くして泣き喚いていた。

#呟怖

私は昔、あの廃屋でUちゃんとよくかくれんぼをして遊んでいた。
ある日。私が鬼になり、30秒数えて振り返ると、廃屋を四つん這いで歩く影を見つけた。Uちゃんかと思ったが、それは四肢をありえない方向に曲げて部屋をゆっくりとうろついていた。

10年経った今も、Uちゃんは見つかっていない。

#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1123105541201379328 

月が煌々と照る夜。既に葉桜となった木々を見ながら、空に浮かぶ月を盃に浮かべる。手酌で注いだ酒を飲み干し、俺は空を見上げた。
「今年は桜が散るのが早いなあ」
隣に置いた、亡き妻の写真に話しかける。
一片の花びらが盃に落ちる。酒は、いつの間にか盃になみなみと注がれていた。

#呟怖 https://twitter.com/txF9xDLPCDsARyK/status/1121261519327514624 

カラオケボックスに一人カラオケをしに行った。
自分の十八番の曲を歌っていたら、ふとコーラスとは違う声が入っていることに気づく。他の曲を入れると、その声もうまく対応してハモリを入れてくる。

数日後、また一人カラオケに行った。先日と同じカラオケボックスの、同じ部屋を指定して。

#呟怖

ぎし、と天井から音が響く。
ここ数日、風のせいか家鳴りが酷い。この家も年季の入った木造建築だから、仕方ない所もあるのだろう。雨漏りがないだけましだ。
天井から視線を戻すと、仏壇に上げておいたはずの羊羹の包みが、ゴミ箱に入れられているのが見えた。

ぎし、と天井が軋む音がした。

#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1121400224755281920 

居間でコタツに入る爺ちゃんを横目に、俺は携帯ゲームに勤しんでいた。と、俺の電話が鳴る。
すると、爺ちゃんが前後にガクガクと身体を痙攣させ始めた。ビビりながら電話を取る。電話は母からだったが、充電が足りず電源が落ちた。
爺ちゃんを見ると、爺ちゃんは一点を見据えて静止していた。

#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1121396243802886144 

公園の遊具達が夕闇に包まれ始め、鴉の鳴く声がこだまする。辺りで遊んでいた子達は、もういない。
…嫌だけど、家に帰らないと。
とぼとぼと帰路を歩み、深呼吸してから、玄関を開けた。

「…ただいま」
「おカえリぃ」

母に瓜二つだが、母とは異なる厭な笑みを湛えて、そいつは答えた。

#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1121037732942237696 

「匂い」はその物質が鼻に到達して初めて感じるものであるが、僕にはそれが飛ぶ羽音が聞こえてしまうので、今そこで起こった殺人事件によって僕の鼓膜は破れそうなほど不快に振動していた。

#姑獲鳥の涙 #呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1120536276413943808 

友人と廃墟探索に行った。
埃を被った全身鏡があり、覗き込む。背景が不思議な映り方をしている…と、背後にマッチ棒のようなものが映り、慌てて振り向くと、いつも通り笑う友人。
「その鏡だと私もマッチ棒みたいに歪むね!変なの!」

正常に映る私の姿を、再度確認する気は起きなかった。

#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1120535896057688064 

今日は村祭りの日。どの村人も色とりどりの帽子を被り、楽しげな音楽に合わせ踊っている。
ふと、若い男が黒猫を見かけた。猫がどこから来たのか気になり、彼は黒猫の後を追いかけ始める。猫はずんずんと暗い森へと入って行く。そして彼は気づいた。

村祭りの日は、黒は禁忌の色であると…

#呟怖 https://twitter.com/ibuki0346298/status/1114501864303747072 

柄が編み込まれた布地に手を当てていたお蔭で、手の甲が柄の形に凹み、皮膚が戻らなくなってしまった。
細かい格子柄のため、触ると凹凸がはっきりとわかる。まるで蛇のうろこのような……

不意に思い出す。かつて私は、大蛇に絞殺された記憶があることに。
それ以来、私は蛇が嫌いになった。

#呟怖

母は過保護だ。一人暮しの俺に毎日電話をよこす。
だが毎度的確で、昼飯を抜いた時は「ご飯食べた?」友人ができず悩んでいると「友達できた?」
風呂上がりに鏡を見ると、母の顔が肩に。どうやら母の生霊に監視されているらしい。

次の日、母から「便秘?」と電話が。そこまで見てるのかよ…

#呟怖

牛の首って怪談、お前は知ってるか? …知らない? じゃあ、俺が教えてやるよ。
それは今まで誰も聞いたことのない話で、あまりにも怖すぎるから、聞いた奴は三日と生きられないらしいぜ…

内容? 知らねぇよ。教えてくれた先輩が、俺にその概要だけ話して、次の日に自殺しちまったからさ。

#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1115090695579025409 

届いた宅配便にサインを求められたが、箱の中身が明らかにガタガタと揺れているのがわかる。

#姑獲鳥の涙
#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1114361764089487360 

新しいゲームを始めた。画面を見ながら、出現する生物を弱らせ捕まえるものだ。
トンボに似た生物。カエルに似た生物。猫に似た生物。猿に似た生物。次々と武器を使って弱らせ、捕まえていく。

気付くと、周囲は猿に似た生物に囲まれている。
画面から目を離すと、僕は警察に囲まれていた。

#呟怖

爽やかな朝。響いてくる鳥の声も透き通っている。
俺は窓を開けて、外の空気を吸おうとした。
直後、自分の家の門の前に、たくさんの人が集まっている事に気づく。
あわてて窓を閉め、カーテンも閉め切った。

どうして? まさか……
昨夜、食べ物に針を混入した動画をUPしたから……?

#呟怖 https://twitter.com/kwaidanbattle/status/1117853374190215170 

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