呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

フィルムの時代に、写真屋がはじいていた物
今はカメラ自体が秘密裏に処理しているそうだ

撮影したデータが、見当たらない事はないだろうか?
連続して撮った写真の一枚が、欠落していたことは?

ソレにうっかり触れぬよう
壊れたカメラ、特に中古の物は
下手に修理すべきではないという

#呟怖

この世のどこかに、ミイラの学校があるという
その学校にはクラスが三つ

一つは、なるべくしてなった、優等生ミイラのクラス
一つは、元ミイラ取りの、落第ミイラのクラス

そしてもう一つは、この学校を知ってしまった
あなたのためのクラスです

#呟怖 https://t.co/HW6CbNLVyT

楽器屋をぶらついていた
壁のギターを眺めていると、背後から音がする

試し引きでも始めたのかとチラと見れば
アコースティックギターが立てられている

そして、サウンドホールから這い出た人差し指が
ボンボンと弦を爪弾いているのだった

#呟怖

深夜のスーパー
切り身コーナーを物色していると、視線を感じる

見ると、パッキングされた鯛のアラ
こうしてみると不気味だなと、それを手に取る

一つの瞳は左手側、一つの瞳は右手側
一つの瞳は私の顔を、濁った色をして見つめている

#呟怖

"おはようございます!"
女の子のよく通る声が聞こえる

早朝、3階のベランダから

#呟怖

道路橋の端を歩いていると
前を行く女が急に立ち止まった

すると、なびく彼女の髪から
幾束かが千切れ、風に乗り飛んでいった

驚いて目で追えば、漂う藻のようなそれは、
どこまでも落ちることなく、街の方へ向かっていく

唖然とする私をよそに
女は素知らぬ顔で、また歩き出した

#呟怖

赤白黒
怪異の女は大体どれか

駅のベンチで女学生が二人、そんな話をしている
その後ろには、ファッション誌から飛び出たような
洒落た出で立ちの背の高い女性

彼女は、なにがおかしいのか
女学生を見て、クスクスと笑っている

#呟怖

電車が走り出すと、焼き菓子の甘い香りがした
がらんとした車内、子供を膝に乗せた女がいる
香水だろうかと、視線を窓に戻す

女は次の駅で降りていった
どこに置いていたのか、手には白い紙袋を下げている
そして、膝にのせていた子供の姿は
彼女の隣にも、車内にも、影も形もなくなっていた

#呟怖

夢の中、どこからか赤子の泣き声が聞こえる
そのままゆっくりと、目を覚ます
視界は夢の景色から、見慣れた天井に変わる
窓から聞こえる朝の喧騒に混じって
赤子の声はまだ、枕の下にある

#呟怖

雨の交差点
横転したバイクが、信号待ちの相合傘に飛び込む

革靴の男は身をひるがえし、間一髪難を逃れた
一方、ハイヒールの女はその場に立ち尽くし
自身をすり抜けたバイクをチラと見やると
そのままフッと消えてしまった

#呟怖

プラカップの中
炭酸飲料がシトラスの香りを振りまいている

パチパチと音を立てて、沸き立つ泡を見ていると
それに混じって小さな眼球がいくつか現れた

そして、つぶらな瞳は水面に触れると
こちらを見すえ、音もなく爆ぜていった

#呟怖

ブラウン管のテレビなんて久しぶりに見たなと
粗大ごみの山を通り過ぎる

……きょうびブラウン管のテレビが?
違和感に、思わず振り返る

するとそれは、10本ほどの昆虫のような足を晒し
ガタガタと音を立て、ゴミ山の奥へ消えた

#呟怖

父は息子を言いくるめ、日曜大工に借り出した
脚立の上から声をかけ、手を伸ばしては釘を受け取る

「釘をくれ」
「おーい、次の釘をくれ」

反応のない息子を訝しんで、下を見ようとすると
無数の右手が、スッと釘を差しだしてきた

#呟怖

加工食品の赤色は、虫由来の着色料だと聞く
それ自体に、特段嫌悪感はない

しかし、沢山の虫の生死が渦巻く坩堝
まかり間違って、蟲毒でも生まれたとしたなら
それは、食品衛生の範疇なのだろうか

そんなことを思っていると
買いたてのイチゴジャムが
ひとりでに泡立ったような気がした

#呟怖

少年が指をくるくると回し、垣根のトンボを捕まえると
妙齢の女が声をかけてきた

「食べるの?それ?」

少年は首を横に振る
なら逃がしてあげなと女が言うので
少年はトンボを空に放つ

すると女は手を伸ばし、器用にトンボを捕まえると
それを口に放り込み、少年を見てにんまりと笑った

#呟怖

食卓の蝿帳を上げると、ふわりと湯気が舞った
しかし、しばらく置いた料理から湯気が上るはずがなく
ましてや、蝿帳に湯気がとどまるはずもない

不思議に思いスープ皿に触れると
白い陶器は、想像より少しだけ温かかった

#呟怖

ぬか床に手を入れ、大根を探る
四つに割ったはずのそれはやけに太い
おかしいなと思いながらも、ぐっと握ると
あちらもぐっと、ひじの付け根を握り返してきた

#呟怖

峠をツーリングする最中
打ち捨てられたガソリンスタンドが見えた

ここでは急にガソリンが切れ
しかし、おあつらえ向きにスタンドが現れる
という噂があったそうだが、これのことだろう

商売上手な怪異でもいたのだろうか
この有様では、もうここにはいないのだろうが

……

#呟怖 https://t.co/zATcJ5Xn0N

新幹線の旅路、窓から海が見える
しばらくするとトンネルに入り、出ればまた海が見える

海、闇、海、闇……

しばらく繰り返したその景色
何度目かに現れた海は、トンネルの闇の如く黒く
しかし、ぎょっとする間もなく、またすぐに消えた

#呟怖

タバコ屋の前、打ち水でもしたのか
アスファルトに水の跡がある

不思議な形の黒い染みは、まるで人の顔のようで
はて、こういう錯覚はなんといったかと足を止めると
眼下で染みの男の口が

"シ・ミュ・ラ・ク・ラ"

と動いて、最後にニィと笑った

#呟怖

道すがら、何かが焼ける匂いがする
はて、居酒屋も見当たらないがと巡らせた視界の隅に
自分の左手が、赤黒く焼けただれているのが見えた

驚き、思わず振り回したそれが、再び視界に入ったとき
そこにあったのは、見慣れたいつもの自分の腕
気づけば辺りも、いつも通りの街の香りをしていた

#呟怖

家路を急いでいると、街灯が一つ瞬きだす
その下に何かの気配を感じた私は
俯いたまま足を早める

次の街灯は大丈夫だった
その次の街灯はダメだった

そんなことを繰り返し、たどり着いたアパート
部屋の窓を見ると、点けた覚えのない明かりが
カーテン越しにパタパタと瞬いていた

#呟怖

肝試しにと廃神社に入る
すると、どこからか爆竹のような音がした
同行した友人たちを見るが、仕込みではないらしい

そうこうしていると、また何かが爆ぜる音
辺りを見渡し足元を見れば
いつの間に躍り出たのか
目玉が零れ落ち、丸々と膨らんだ一匹のカエルが
苦しそうに身を悶えている

#呟怖

自室の小さなスクリーン
長台詞の字幕を目で追いながらワインを注いだ

ふと、ボトルを見て気づく
コルクが刺さったままである

しかし、グラスの中では赤い水面が
ユラユラと揺れていた

#呟怖

雨の日に夜道を運転していると
遠くに人が立っているのが見えた

こんな夜になんだか嫌だな、と思いながら
否応なく近づいていく途中で気づく

左右に揺れるワイパーが
一瞬たりとも彼女を遮ることがないのだ

#呟怖

転校生がやってきた
どこから来たの?前の学校は?
返される諸々の名前は、遠くの土地のものなのだろう
誰にもピンとは来ないようだ

転校生が手を洗う
何とも不思議な洗い方だが、前の学校は皆こうだという
洗いにくそうだなぁと、周りはそれを真似て
手の甲同士を、ゴシゴシとすり合わせた

#呟怖

AI が画像を作る技術は
世にある無限の画像データを
AI に学ばせることで成り立ちます

数多の天才が組み上げた、画像収集システム
我々が到達できないネットの底へも
易々と踏み込むのでしょう

クリック一つの AI アート
深淵の恐るべき悪意に触れてしまう
一番簡単な手段なのかもしれません

#呟怖

カラスと目が合う事なんて、珍しくもないだろう
それが羽の下から覗いた、巨大な人間の瞳でなければ

#呟怖

貴方の命を、なるべく安全第一に
試してみましょう "死ぬ以外はかすり傷"
何回目から、かすり傷ではなくなるのでしょう

幕の向こうに幾度となく聞いたセリフ
もう一つの声が呻きを止めたら
次は、私の番だ

#呟怖 https://t.co/O3b5AK8JqI

ある家の前を通ると毎度、塀の向こうで犬が吠える
ある時気づいたが、私にだけ吠えているらしい

一体何が気に食わないのか
誰もいない自室で、その鳴き声が響いた今でも
思い当たる節はない

#呟怖

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