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呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

蜘蛛は今日も地獄へ糸を垂らす。すると忽ち亡者達が群がり「俺のだ!」「寄越せ!」と奪い合う声や殴る蹴るの応酬の物音が。軈て満足した蜘蛛は自ら糸をプツリと切り再び耳を澄ます。「また遣っているのか」お釈迦様は呆れ呟く。「希望が失せた瞬間の断末魔の叫びが堪らないのです」蜘蛛は笑う。#呟怖 https://t.co/O57chb2Qhd

“雨女”の力は便利だ。持久走大会や体育祭にプールの授業等々。嫌な行事は雨を降らせ中止にさせて来た。役立つ事もある。友人達が河原で花火をうっかり草むらに引火させてしまった時は雨で延焼を防いであげた。でも今目の前で燃え上がっている鈴木の家の火は消してあげない。鈴木の事嫌いだから。#呟怖 https://t.co/cKVtPKULxV

あれからもう何年経つか。山中の池に息子と二人で釣りに行き少し目を離した隙に息子が姿を消してから。我が家では毎晩深夜にピチャリピチャリと湿った小さな足音がする。足音は私の枕元に来て止まり死んだ小魚を数匹置いて去って行く。毎晩私に釣果を見せに来るあの子は今どこに居るのだろうか。#呟怖 https://t.co/eC0G2NTBKa

電車に轢かれ亡くなったあの少女は少女の儘この駅の構内を彷徨っている。ある子どもはエスカレーターで。ある女性は階段で。ある男性はホームで。何者かに急に背を押され亡くなった。我々駅員は犯人を知っているが責める事も捕まえる事も出来ない。あの子はただ友達と遊んでいるつもりだからだ。#呟怖 https://t.co/Rr4FXqU1eb

先の大戦で南方へ送られた祖父は密林で迷い生死の境を彷徨っていた折り“鬼火”に案内され命からがら本営まで辿り着いたのだと云う。「あの鬼火は戦死した仲間の魂だったに違いない」と生前涙を滲ませながら良く話してくれた。だから私は鬼火を目にすると恐怖より畏敬を感じ頭を下げてしまうのだ。#呟怖 https://t.co/9EdKjV90S7

口減らしの為山に捨てられた幼子は熊に拾われ育てられた。生きる術を熊に習い熊に似せ木や草を纏い生活した。幼子が娘になった頃山間の村から猟師が来て熊を狙ったが娘は逸早く気付き仲間を守る為身を差し出し頭を撃ち抜かれた。その娘の顔を見て猟師は驚愕する。幼い頃に捨てた我が子であった。#呟怖 https://t.co/6hbJI0C9rq

山中の寂れた社には“神様”ならぬ“禍身様”が祭られ居り近寄ったが最後祟られてしまう。既に何人も犠牲になったが興味本位で近寄る者が後を絶たなかった。がある日一人の男が捕まり祟りは凡てこの男の犯行だと判明した。犯行動機は「祟りを現実の物にしたかった」曰く「禍身様になりたかった」と。#呟怖 https://t.co/9YNDqQ9pK3

スノードームが好きで集めている。最近は雪の代わりに雲が舞うドームもあって特にお気に入りだ。ドームを揺すり雲の隙間から中を覗くと小さな街がある。私が住む街だ。そこに居る小さな私が振り向き目が合う。私もドームから顔を上げ振り向くと、空の雲間から巨大な私の目がこちらを覗いている。#呟怖 https://t.co/1cSOJpvxHp

愛猫を亡くしペットロスも何とか乗り越えた頃その異変は訪れた。壁や床や大事な書類にまで足跡が付き綿棒が全部出ているかと思えば段ボールには爪研ぎをした跡が。“犯人”は分かっているがお祓い出来ずに居たある日。「ニャー」“犯人”が開けっ放しにしていた玄関ドアの前に子猫が捨てられていた。#呟怖 https://t.co/M7z0eaSffR

産まれ育った山村の風景が大好きだった。だから造形作家になった僕は真っ先に故郷のジオラマ作りに取り掛かったのだが……思い入れが強過ぎる所為か中々満足行く作品に仕上がらず終にカッとなりそれを踏み潰してしまう。故郷が“丸で何かに踏み潰されたかの様に”壊滅したと知ったのは翌日の事だ。#呟怖 https://t.co/YAHY7millX

色々な年代の硬貨を集めるのが好きなのだが最近気になる事がある。「公衆電話知らないの?」「そのギザギザ初めて見たっす」等の話し声が夜に聞こえるのだ。何となく察して硬貨をそれぞれ年代別に選り分けた所「あの頃は忙しかったね。公衆電話に何度放り込まれたか」と昔話に花を咲かせ始めた。#呟怖 https://t.co/oyDK1Ya1dU

偽の心霊スポットを吹聴し皆が自分の嘘を追う姿を見るのが好きだ。近所に廃屋を見付け“少年が一家惨殺事件を起こした場所”と云う嘘を思い付き周囲に言って回る。肝試しや探索に行く奴も出て愉快だったがある朝家に警察が来て僕に言った。「先の一家殺害事件の被疑者としてご同行願えますか」と。#呟怖 https://t.co/vZYlZv4DxD

駅構内で突如「貴女は駄目です」と駅員に制止された。時間が無いと訴えても駄目だの一点張り。結局駅員が私を解放したのは乗る予定の電車が行った後。しかし慌てて出たホームは騒然としていた。先程の電車が脱線し死傷者が多数出ているらしい。ふと思い出す。亡くなった祖父は曽て駅員だったと。#呟怖 https://t.co/kymZUBypjy

「あの古い小屋を目指せば頂上は直ぐです」。山間の村の村民は登山者へ快く頂上への道を教え山奥へと消える背中を見送る。そして翌朝昨日の登山者の衣服や装備や白骨が村に投げ込まれたのを確認して安堵する。“あれ”が贄を食べた証しだと。これでまた村は一年安泰だと、村民達は密かに喜び合う。#呟怖 https://t.co/nbnIYpKVbK

私達女子の間では今キューピー人形が流行っている。何でも大事にすると“身代わり”になってくれるらしい。ある日クラスの女子が飛び降りをした。家庭の事情で悩んでいたそうだ。頭から落ちて帰らぬ人となったが顔は驚く程綺麗だったと云う。そしてその子のキューピー人形は顔が変色し腐っていた。#呟怖 https://t.co/prvZWqkSZV

もう立てないのか。終わりは直ぐだな。枝の様な軀で床を這い落ち窪む眼窩から濁る目玉で私達を睨むその男は飢え死に寸前。私達一家は男の前で夕食を摂る。「ーー!」男が奇声を上げた。「食い物をくれ」と言う力ももう無いのだ。思い知れ。貴様が攫い幽閉し飢え死なせた妹の苦しみを味わう番だ。#呟怖 https://t.co/wwnGPkru1I

夕暮れ時。父と散歩しながら水路脇の道に出ると水路が増水していた。すると父が「死人が出るな」と呟く。「どうして?」と問えば「雨が降っていないのに増水している。これは水の涙なんだ」と。私は怪訝な顔をしたが翌日水路脇の木で首吊り自死した女性が発見され、父の言が正しかった事を知る。#呟怖 https://t.co/viwvLv3NZM

「“赤い紅茶”を二つ」別れ話し中のカップルの女性が私に告げる。合言葉だ。私は早速特製のティーバッグで紅茶を淹れ客席へ運ぶ。男性は紅茶を口にしたが女性は一切しなかった。数日後新聞の地元面に首に赤い索状痕が付いた遺体発見の記事が。そして晴れ晴れとした顔であの女性が礼を言いに来た。#呟怖 https://t.co/cFO2Tw4atA

やってしまった。模様替え中に窓を割ってしまった。しかも割れ難くする為に可愛いフィルムを貼った窓を。「はぁ」と溜め息を吐き破片を片付けながらでもキラキラして綺麗だなぁなんて思う。それぞれの破片に私が映って私が何人も居るみたい。でも一番大きな破片にだけは私の背後に男が映ってる。#呟怖 https://t.co/5S8clCG8ua

私が教師として赴任した村には独特な風習がある。子どもが亡くなると身代わりに日本人形を飾るのだ。だから家庭訪問で日本人形を見付けると事情を察してしまう。そして私には未だ誰にも聞けずにいる事がある。それは普段使われていない旧校舎の体育館にずらりと並んだ数多の日本人形についてだ。#呟怖 https://t.co/W6yvO0NBey

世の中には形ある遺体が残らない死に方をする人々が居る。そんな時困るのは葬儀だ。棺が空なのは余りにも……と云う遺族が私達に依頼する。私は“死因操作官”相棒は“遺体造形家”。私は事件事故を捏造し死亡診断書を偽造する。相棒はそれを元に遺体を設計するのだ。“平穏な死”はこうして作られる。#呟怖 https://t.co/J3k3xj6tfX

出先で雨に降られた。雨の予報が出ていなかったから傘を持たずに来た私は雨宿りをしようと薄暗いトンネルへと駆け込んだ。風も強くて雨が吹き込むからトンネルの奥へ進むと……ぴちょんと上から頬に水滴が。え?と上を向くと蜘蛛の様に天井に張り付いた、長い黒髪のびしょ濡れの女と目が合った。#呟怖 https://t.co/xrKIi3agzx

あれは高校生3年の夏。俺達4人はそれぞれ進路が決まり地元で揃って過ごせる最後の夏だった。年甲斐も無く持っていた秘密基地に集まり「10年後、この場所にまた集まろう」と約束したんだ。そして今日終にあいつらと再会する。「よぉ!」久し振りで照れ臭くて俺ははにかみながら4人に手を振った。#呟怖 https://t.co/NWgaFbttjO

寒村では何一つ無駄に出来ない。ここでは死人を墓でなく家の田畑に焼かずに埋める。供養と堆肥を兼ねる為だ。ある朝女房が急に隠元豆の味噌汁を投げ捨て泣きながら外へ走り出た。何事かと慌てて追い掛け宥めると「お母ちゃん」と豆が喋ったと。死産した赤ん坊を埋めた畑で穫った隠元豆だからか。#呟怖 https://t.co/0LoOmw7ZM8

民俗学者だと名乗ると男は私を森へ案内してくれた。建設業者の彼は土地鑑に優れ頼りになる。「“神結びの岩”はコレです」と告げた後「今は雨を呼ぶ竜神を結んであるんです」と。まさかこの前の土砂崩れは竜神の影響か?と尋ねると「ここにダムを造りたいのに反対する住民が多くて」と彼は笑った。#呟怖 https://t.co/yHTlt6ZEQj

葬儀中に幼子が笑った。この子は未だ死を知らず沈痛な面持ちの大人達が面白かったのだろう。だから“死”を教えなくてはならない。それが村の掟だ。数日後村人達に取り囲まれて農具で殴られ物言わぬ肉へと化した父親の返り血は幼子の頬へ跳ねてその子は死を知った。不義の笑顔へはこれが一番効く。#呟怖 https://t.co/pQzU76soqz

画面を見て驚いた。こんな事は初めてだ。表示されている時間にしては明る過ぎる空。規則的な足音。猫が鳴いたかと思えば古い電話のベルが鳴る。漂う不穏な雰囲気ーー急患で運び込まれた男が酷い胃痛を訴えた為に胃カメラを呑ませた所こんな映像が現れた。体内に街を持つ男。私はどうしたら良い?#呟怖 https://t.co/zoq4auPT8t

物置の奥に居たのはお父さんだった。え?どうしてお父さんが?お父さんは外に居たのに……と混乱する私にそのお父さんは語る「外に居るのは“反省したお父さん”なんだ」と。そして「耳を澄ましてご覧。“反省したお前”が現れるから」。すると物置の外から「お母さーん!」と私の声が聞こえて来た。#呟怖 https://t.co/XfXgTc8KLE

ゲーム中の彼の後姿を横目にスマホを弄っていると“思い出加工”と云うアプリを見付けた。こんなのDLしたっけ?と思いつつ開くと“加工完了”の文字と“加工取消”のボタンが。何気無く取消をタップした瞬間……突如目の前に血塗れの彼が横たわっていた。そして私の手には包丁が。そうだ私、彼を……。#呟怖 https://t.co/6Znl9ddCCg

昨日は息子の腕が一昨日は妻の足がそして今日終に私の顔が食べられてしまった。もう私の顔はぽっかりと空いた真っ黒い虚だ。私達は助けを呼べず悲鳴も上げられない。軀を少しずつ食べられる苦しみに黙って耐えるしか無いのだ。助けてくれ。早く気付いてくれ。紙魚が私達を食い尽くす前に。#呟怖 #縛怖 https://t.co/6pusvi7gZ6

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