呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

知り合いの奥さんから聞いたんですけどね、赤ん坊を床に寝かせてたんですって。それで、その時はお金が無かったもんで、ベッドメリーなんてもんも買えなくて。でも赤ん坊は天井に向かって手を上げながら笑うんですって。まるでそこに、何か揺れるものがあるみたいに、視線を揺らして。
#呟怖

「昨夜、○○にいたよね」と言われ、確かにそこにいたのでそうだと答えたら、今度は「何してたの」と問われ、ウィンドウショッピングだと答えたんです。そしたらギョッとされてしまって。だって、実際どう見えるか、そこに行ってみないとわからないじゃないですか。石の光り具合とか。
#呟怖

明日投函しなければ間に合わない書類があった。そこに貼る証明写真を撮る為、夜中に近所の本屋へ向かう。証明写真の看板が、明るく存在を示している。ふと写真の取り出し口を見ると、前の人が取り忘れたのか、一枚のシートが入っていた。取り出してみると、そこには何も映っていなかった。
#呟怖

幼い頃、海辺にある祖父の家に一人で泊まりに行った時のこと。その町の祭りに連れて行ってもらい、船に乗った。夜の海に、船上の炎が煌々と揺れる。「なぜ炎を灯すの?」と問うと、「お前をようく、見せるためだ」と答えがあった。そんなことを思い出し、兄に話すと

「じいちゃんの家は山だろ」
#呟怖 https://twitter.com/kaleidoscopeka6/status/1150359434159251456 

「でーんでんむーしむし――」
真夜中、雨音に紛れて、かたつむりの歌が聞こえてくる。子どもの声だ。そっとカーテンをよけて覗くと、土砂降りの中を子どもが傘も差さずに歩いていた。
「おーまえのめーだまは」
次の瞬間、子どもの目があったかと思うと視界が真っ暗になった。
「こーこにある」
#呟怖

出先で急な雨に降られてしまった。やむなく駆け込んだ軒下で、雨脚が弱まるのを待つ。鞄に入れていたタオルで濡れた体を拭いていると、雨音に紛れて何かが聞こえてきた。耳をそばだててみると、どうやら雨樋の中から聞こえるようだった。くぐもったその音に集中する。

――ケ

―テケ

ハイッテケ

#呟怖

庭に面した部屋の窓を必死で押さえている。手を伝ってくる振動は、目の前の親友が叩く窓から響いている。親友はびしょ濡れで、長い前髪がへばりついて表情は窺えない。片方の手には傘を握っている。
「開けて、なあ、」
開けられるわけがなかった。なんでお前、足が透けてんだ。
#呟怖

"モドキ"は母のふりをしている。梅雨真っ最中、今日もしとしと雨が降る。部屋干しではなかなか乾かず、室内には湿気と臭いがこもっている。庭では干した布団を取り込もうとしているのか、モドキが布団叩きを振るっていた。しかしその先端は空を切るのみである。一体何を叩いているのだろうか。
#呟怖

時々、筋肉が誤作動を起こして部分的に痙攣することがある。今も背中の一部がその状態なのだが、なんだか違和感がある。誰かに突かれているような感覚なのだ。想像する。どんな指なのか。どんな容姿なのか。ふと、窓に反射した姿を見る。そこには誰もいなかった。
#呟怖

今はもういない妹の部屋から、たまに音が聞こえてくる。何かが軋む音。家具が倒れる音。再び、しかし先程より激しい、何かが軋む音。少しして、何かが滴る音。時計は3時を示している。あの時のように、僕はまた瞼を閉じた。
#呟怖

"モドキ"は母のふりをしている。スーパーで買ったお一人様用のおせちをつついていると、モドキが何かを手にして寄ってきた。お年玉のつもりなのだろうか。その手には玄関にあった御札が数枚握られていた。
#呟怖

サンタさんは信じている人のところに現れると言いますね。
では霊はどうなのでしょうか。
お化けは?怪異は?妖怪は?都市伝説は?
信じる意思は時として得体の知れない力を持つようですね。
では、ここで問を一つ。
サンタさんを信じる人間と、霊に並ぶものを信じる人間と、どちらが多いのか。
#呟怖

街はクリスマスムード一色。電飾で煌びやかに色めく木々や店が、夜を明るく照らす。いつもより闇が追いやられていく。どこへ?決まっているでしょう。人の少ない方へ。街はずれへ向かって流れていく。光が強い程、闇は濃くなる。さあ、追い掛けましょう。我々の、往くべきところへ。
#呟怖

"モドキ"は母のふりをしている。今日はクリスマス・イヴ。モドキは朝からクリスマスソングを口ずさんでいる。このメロディー、母もよく鼻歌で唄っていたっけ。モドキはご機嫌な様子で、どこからか調達してきたニワトリの血抜きをしていた。なぜかニワトリからは、夥しい量の血が流れている。
#呟怖

今年で37回目のクリスマス。プレゼント用の靴下は一昨年新調したもの。クリスマスによく見る、お菓子の詰め合わせが入っているブーツ型のものだ。今年こそはサンタさんの正体を明かしてやろう。そう思いながら、母さんがいつも通り入れてくれたホットミルクを飲んでベッドに入った。
#呟怖

"モドキ"は母のふりをしている。化粧をするつもりなのか、毎朝決まった時間に洗面台に立つ。しかし母の化粧品は既に処分してしまったので、もちろん化粧をするわけではない。塩やこしょう、歯磨き粉などの化粧品に見えるものを勝手にかき集めてくる。その姿は鏡に映らない。
#呟怖

心霊スポットへ行ってきた。家までの帰路では全身がダルかったが、玄関をくぐると治っていた。あらかじめ家に盛り塩をしておいたのが効いたようだ。しかし空気がこもっている。換気をしようと窓に近づくと、《バンッ》と大きな音がした。ガラスが叩かれたような音だ。雨戸は閉めたはずだったが。
#呟怖

"モドキ"は母のふりをしている。今日は俺の誕生日だ。朝からモドキの姿が見えない。家中探したがどこにも、おかしな痕跡すら、見当たらない。一体どこへ行ったのだろう。
#呟怖

林間学校で、夜中に先生が見回りに来た。友人が、夜中起こしてもらいトイレへ行くと言っていたので、それだと思った。やはり先生は一人連れて出ていった。ふと違和感を覚え、残った人数を数えると、減ることなく全員いるようだ。先生は、何を連れていったのか。それとも、ここに何かがいるのか。
#呟怖

"モドキ"は母のふりをしている。毎週金曜日に、モドキから留守電が入る。一度もかかってきた覚えが無いし、毎回番号が違う。いつの間にか留守電が入っているのだ。「今日○時○分帰ル?」と聞いてくる。なぜか毎回、その時間に留守電を聞いている。ちなみに家には電話が無い。
#呟怖

"モドキ"は母のふりをしている。家に帰ると必ず玄関にいる。ドアを開けると真正面にいるので、いつもドアスコープを覗いているようだ。「ただいま」と言うと、「おはよう」「おやすみ」「いってらっしゃい」と答えるが、未だに「おかえり」と答えたことは無い。
#呟怖

"モドキ"は母のふりをしている。夕飯の後、流しで皿を洗っていると、食卓についていたモドキがおもむろに腰を上げた。そしてこちらへやってくると、ふきんを手に取る。そのまま気にせず洗い続けていると、ブチブチッという音が聞こえてきた。俺の顔を見ながらほつれた糸をむしり取っている。
#呟怖

俺には物心つく頃から、ずっと傍に寄り添うモノがいる。どんなに苦しくて辛い時も、ソイツだけは傍にいてくれた。ソイツは時々、短い声で鳴いた。ある日、動画サイトである歌の逆再生動画を見ていたら、聞き覚えのある音が聞こえた。その歌詞は、通常再生では『生きて』となっている。
#呟怖

"モドキ"は母のふりをしている。タバコを吸おうとベランダに向かうとモドキがいた。サンダルに履き替え、洗濯物に紛れるようにして立っている。タバコを諦め部屋に戻る。数時間後、空が暗くなってからベランダへ向かうと、月を背にして窓から覗き込んでいた。窓にはなぜか鍵がかかっていた。
#呟怖

小学校の時、登校するのはいつも二番手だった。一番は決まってあの子で、勝てた試しが無い。社会人になってからの同窓会でその話を出すが、皆覚えていない。「一番はお前だったろ」担任も頷く。帰ってから卒業アルバムを確認すると、どこにも写っていなかった。なら、今隣で微笑むこの女は一体、
#呟怖

家事が終わり、ソファに座って一息つく。少し硬い背もたれに体を預けていると、腰の辺りに違和感を感じた。立ち上がって振り返ると、背もたれと座面の合間から指が生えていた。とっさにクッションを押しつけると、骨の折れたような嫌な音がした。それからずっと、そのソファに座っていない。
#呟怖

"モドキ"は母のふりをしている。居間で声がすると思って見に行くと、テレビが点いていた。モドキがテレビのリモコンを持って独り言を言っている。テレビの画面には「消音」の文字。耳をすませてみると少しだけ聞き取れた。「今夜のおかずはタイヤ かさ ピアノ ミシン・・・」
#呟怖

"モドキ"は母のふりをしている。夕食を摂ろうと階下へ降りると、台所にモドキが立っていた。こちらに背を向けるモドキの手許を覗くが、まな板の上で包丁を握るだけで、何かを切っている様子も無い。仕方が無いので、冷凍庫から肉を出してまな板に置いてやった。モドキは泣きながら指を切った。
#呟怖

近所の公園の池には鯉がおり、人が近寄ると顔を出す。だが「餌やり禁止」の立て札があるため餌をやったことはない。ある日飲み会帰りに公園脇を通ると、鯉の口音が聞こえた。こんな時間に餌を?と訝しみ、池を見ると人影があった。その人影は瞬く間に池に落ち、その後しばらく鯉の口音が続いた。
#呟怖

"モドキ"は母のふりをしている。昼食の後、居間でテレビを見ながらウトウトしていると、「ゴリゴリ、ゴリ、」という音が床伝いに聞こえてきた。客間から聞こえてくるようだ。細く開いた入り口から盗み見ると、モドキは掃除機をかけているようだった。そのコンセントは繋がっていない。
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