呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

月曜日、穴を掘る
火曜日、相手を探す
水曜日、LINEで話す
木曜日、実際に会う
金曜日、一晩泊まる
土曜日、首を絞める
日曜日、穴に落とす

月曜日、また、穴を掘る
#呟怖 https://twitter.com/2y_z3/status/1006122320916668416 

彼の家に行くと三毛猫が歓迎してくれた。彼はネクタイを緩めながら「今6つなんだ、普段は人見知りだしグルメで困ってるんだけど君のことは気に入ったみたい」と言う。
「ところで猫の魂が9つあるのは知ってる?」
その瞬間、一斉に壁からギョロりと睨まれ、気管が締め上げられた。
「君で7つ目」#呟怖 https://twitter.com/amabie100/status/1007506554474524672 

階段の踊り場に鏡があるとこ、わかる?

あそこさ、この間先生が足滑らせて亡くなったでしょ。でもね、時々鏡に映るんだって。背中を押す手と落ちる先生の姿が。先生は事故じゃなくて誰かにやられたんだって噂…怖いよね。

鏡は覚えてんだね、だから今度突き飛ばす時は別のところにするつもり。#呟怖 http://pic.twitter.com/olOLiYSn9K

ログインされなくなった友人のキャンプはあの日のままだ。バザーの商品は欠品、動物達も増えず、オブジェも作りかけ。それでも時折遊びに行き『いいね』をする。
彼のアバターは首のない姿で喜んでくれた。

事故で失くした頭はまだ見つかっていない。#呟怖

「憑かれてますね」
彼女とデート中、声をかけられた。確かに最近不運続きだが突然の怪しい言葉に顔を見合わせる。
「祓ってあげますよ」
断るより先に近づいて相手が彼女の手を取った瞬間、隣にいた彼女が消えた。

ごくり。

「お代はこれで結構」
ニヤリと笑って満足そうにお腹をさすった。#呟怖

「母さんのご飯と同じ味がする」
「母さんみたいに見るね」
「きみは母さんと同じ匂いがする」
会ったことのない母親と比べられることが多かった。
その母親が捕まった。殺人と死体損壊。彼は青白い顔で冷凍庫の『食品』が押収されたと私に洩らした。

……なんだ、本当に何もかも同じじゃない。#呟怖

健康診断のX線検査で引っかかった。3回も撮り直されて要精密検査と書かれた検診結果が届くと産業医から呼び出される。調子はどうか、心配事は、とありきたりな問診後「そこ終わってから病院行って」とお寺の紹介状を渡された。
目の前のレントゲン写真には肺いっぱいの顔が写っていた。#呟怖

寝たきりの祖父の部屋には女の霊が出る。部屋の隅で壁に向かって立つ着物姿、見えない顔が殊更恐ろしくてこの部屋は苦手だった。祖父は独り言のように同じ言葉を繰り返す。
「あれは俺が買うたんや、あいつは20歳やった」
婆さん昔から照れ屋でなぁ、とその後ろ姿へ寂しそうに笑って目を閉じた。#呟怖

朝起きると子供を抱いた妻から離婚を切り出された。引き留めたが、あなたがこわいと言う。確かに昨晩食事の量で揉めたが健康のためだし、そこまで深刻な喧嘩ではなかったはずだ。
「寝ていたあなたの影がこの子に向かって」赤ん坊が泣き出す「『おなかすいた』『おにくたべたい』って言ったのよ」#呟怖 https://twitter.com/tsubukowa/status/986957873908346880 

今時分の季節になるとよく小虫が目に入ってくる。花粉症でただでさえ痒い上に鋭い痛みを感じて目をこすると黒い虫の死骸がついていてどうしようもない怒りが湧く。
小虫のくせにあまりにも頻度が高く腹が立つ。鏡を見ると充血した白目は凸凹にうねうねと動き、今まさに虫が生まれる瞬間だった。#呟怖

美容師の友人はカットの練習用に古い大きな市松人形を使っている。何でもお客さんがいわく付きの人形の処分に困っていると聞いて喜んで引き取り、アイロンやヘアケアをして今風にアレンジしてるそうだ。「やっぱ黒髪ストレートはいいわー」切った髪が自然と伸びるところも気に入っているらしい。
#呟怖

実家には流雪溝という雪を捨てる場所がある。家の周りで処理しきれない雪を入れると水が運搬していくシステムで蓋を外すと大量の雪の流れが見て取れる。
ある年の冬から回覧板で【流雪溝をお使いの方へ】とチラシが入るようになり【一日に何度も同じ人が流れてくるので助けないように】とあった。#呟怖

今日同居していた弟が下流から上がった。前日の台風の時、俺は会社で身動きが取れず、嫁は川の様子を見に行ったきり帰って来なかったと泣きながら俺に謝った。
でも俺は知っている。お前と弟が不倫していたこと、顔を覆う手の隙間で口が笑っていること、ずぶ濡れの弟がお前の隣に立っていること。#呟怖

母が子供の頃、祖母と近くの川へ流し雛を見に行った。一年家で飾った紙人形を舟に乗せ、厄と共に川へと流す習わしだ。
帰りしな人のいない下流で流し雛を袋に詰める女性がいる。
「あの流し雛達をどうするのか」という母の問に祖母はポツリと「他所のこどもに与えるんだよ…」と答えたそうだ。
#呟怖

両親を亡くしてから趣味で人形作りをはじめた彼女はまるで生き人形のようにモデルに似せる。沢山の人形達に囲まれて彼女は微笑んだ。
「名前を書いた紙を入れてその人を思いながら作るの」
焦げた人形「母よ」
捻れた人形「父ね」
水槽に沈んだ人形「あなたよ」
ぶら下がった人形「これは、私」
#呟怖

実家には誰を祀っているのかわからない神棚がある。神棚といっても安っぽい台が暗い階段裏にあるだけで札も像も何も無い。祖母が毎日ご飯とお水を供えるのが不思議だった。
その祖母が亡くなり久しぶりに実家を訪れると件の神棚に仰向けの痩せた家守が1匹。

あぁ、お前がうちの神様だったのか。#呟怖

熱が38℃を超えると彼女がバケモノになる。味がわからないのに「おいしい?」って何回も聞いてくるし、寝入りばなに「さむくない?」って起こすし、近づくなって言うのにずっと近くでこっちを見てる。
顎の大きな黒い獣は熱が下がると普通の彼女に戻る、高熱の僕にいつも何を与えてるんだろう。#呟怖

曽祖父が子供の頃の話。町への唯一の道が大雪のため断絶し、集落が孤立することがあった。またそんな時は子供が失踪することも多く、大人達は次の犠牲者が出ないよう困窮の最中にも関わらずお供え物には肉が出たそうだ。
神隠しだよ、大人達の嬉しそうな顔が今となっては背筋を撫でる。#呟怖

娘と海水浴に行った際、巻貝を見つけた。「波の音がするよ」と教えてあげると耳をそばだて真面目な顔で頷いている。そして突然「おかあさん、このひといれてあげて」と叫び、そのまま倒れた。
娘に入ろうとしていた何かは貝ごと捨てたが、それ以降拾った貝殻の中身がないかいつも確認している。#呟怖

「月には魔力が宿ってる」
含みのある言い方が好きな彼女と一緒に必殺技みたいな名前の月を見上げる。

20:48
左下から徐々に薄暗くなり、彼女の顔が欠けてきた。
#呟怖

小さな町工場の勤務で終業後みんなと飲み屋へ繰り出した際、気付くと部長が離席していた。どうやら機械警備会社から連絡があり、何度リセットかけても感知器が反応するらしく警備員と共に工場へ戻ったらしい。
『もうすっごいエクソシスト状態』
部長からのLINE、幽霊も今日で仕事納めだといい。#呟怖

気になってる人がいる、と前置きして友人が話す。先日、自販機の釣銭を落として往生していたところを助けてくれた人で、また会えないかと通い詰めているそうだ。奥手な友人が珍しい、と思っていたら自販機の前でお金を落とし、下を覗き込む。
「今度は手だけじゃなくて顔が見えるといいんだけど」#呟怖

祖父の友人は疎開先の牛舎で件を見たらしい。予言の内容を聞いたが友人は難しい顔のまま固く口を閉ざし、決して内容を言わなかったそうだ。そして翌朝「広島に行く」とだけ言い残し、2度と帰って来なかった。
「誰かひとりでも、助けたかったんやろなぁ」
8/6が来ると思い出す祖父の友人の話だ。#呟怖

配送屋に勤める叔父は盆暮れ正月休み無しで荷物を運ぶ。物の通りもわからぬ子供の自分を捕まえては仕事の愚痴を漏らすのが常だった。
坂の上の家、居留守、誰彼構わず吠えたて噛み付く犬が苦手など。「今日は遺体をクール便で頼んできた人がいた」と赤ら顔が静かに呟いたのだけはよく覚えている。#呟怖

うちの前で隣の子供が空を見上げていたのでどうしたかと聞くと「あしたえんそくなの」と言う。晴れるといいねと話して母親のことを聞くと「おとうさんがつくってくれたの」「おばあちゃんもおかあさんもてるてるぼうずなの」
110番を押す私の指は震え、子供は「おべんとうたのしみ」と笑った。#呟怖

ペッタペッタ。たどたどしい足音がいつも後ろから聞こえてくる。姿は見えないが母を慕うようなその音は子供のいない私にとってくすぐったいようで嬉しかった。
雨上がり、水たまりを越えてアーケードへ入った時、ふと足跡を期待して振り返る。
抜けそうな腰で走った。足じゃなかった。手だった。#呟怖

「お父さんだ…」懐かしそうに母が呟く。近くに出るという幽霊が亡くなった父の特徴と似ているらしい。逢いたいなぁ、と寂しそうに笑っていた3日後、噂の近くで変わり果てた姿の母が見つかった。
その顔は積年の慕情や再会を喜ぶものではなく、ただただ恐ろしいものを見た恐怖の顔だった。#呟怖

妻は横転したタンクローリーと接触し、積荷を被り急性心筋梗塞で亡くなった。確認のために通された安置所は油臭く、頭痛と吐き気の中、働き者で綺麗な妻を思い出していた。
顔かけを取ると知らない女がいた。
「奥様ですか?」
「……わかりません」
そういえば俺は妻の素顔を知らなかった。#呟怖

ゼミの中に他人の不幸が大好物の奴がいた。恨み、妬み、嫉み、人の不幸を蜜でもしゃぶるような顔で話すのが気持ち悪かった。まぁ恨まれることも多くてとうとうゼミ中に刺されたんだわ。
ところで食ってるもので体液って変わるよな。青虫は青いし、蚊は赤いし。
そいつの体液は真っ黒だった。#呟怖

教員室の階には昔マンモス校だった名残の空き教室がある。イスと机の予備や日焼けしたら困る備品などが入っていてカーテンで外から見えないようになっていた。
たまたまそこを通りがかった時、興味本位から地窓を覗くと整然と並んだ座席に沢山の足、足、足。
上履きの向きが変わる前に逃げた。#呟怖

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