呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖
停電が復旧しないので、蝋燭を灯す。
火に浮かび上がった娘たちが言った。
怖い話をしましょうよ
語られたのは誰も知らない、知るはずのない話。
痛かったわ
苦しかったわ
熱かった
揺らぎ瞬く火は儚く、顔は芒として見えぬ。
停電が明けると私独り残された。
「なぜ」
囁く声だけが耳に残った。 https://t.co/fDOi72G4ej

#呟怖
君と交わしたパスワード。ここでは僕と君の二人きり。話せないことなんて何もなかった。
…だけどもう誰もいない。
もう一度君の声が聞けるなら、僕は何だってしてやるのに。
「あなたのおかげで全てうまくいきました」
慌てて退室して二度と見ることはなかった。 https://t.co/k0vQ6tqxX9

#呟怖

角が生えた

遺伝でも病でもない。ただ角が。
それから俺は時の人。万病快癒、不老の妙薬。話は角と一緒に大きくなって、遂に3億円を出す人も出た。それでも満足できなくて、もっともっとと叫んでいたら、ふと気がついた。
誰も俺を見ていない。
値札のシールのように剥がされ捨てられた。 https://t.co/Whs1l158fW

#呟怖
父が遺した昭和初期建造の旧い洋館。私はそこで研究資料を見つけた。
人造人間に纏わるもの。
悪い体を取り換える。
腕、脚、内臓、眼球、脳髄。
わからない、こんなことありえようか
わからない、何故弟妹はあんな目で
わからない、何故私の写真がここに
書き置きがはらり
「わからないのか?」 https://t.co/MjIzFrsD17

#呟怖
さらさらと
ここでは全てが朽ち流れ行く。
壊れないもの
二度と忘れない想い
愛してる
全ては夢幻だった。

さらさらと砂が流れ行く
現れたのはしゃれこうべ。
愛しい人。私が埋めた人。
さらさらとコレも朽ち流れるでしょう。
全てが砂に飲み込まれいく。
それは安らぎ
あなたも私も流れ去る。 https://t.co/kfdV9BCDIz

#呟怖
眠る貴方が目醒める時を想って、 今日も私は手入れする。庭を寝具をそして贄を。
どんな夢を見ておいででしょうか。眠る貴方が心地よく目醒められますように紅き贄は最上級を。
「おはようございます」
これが最期。眠る前に笑顔が見たかったけど、やっぱり私ではそれも叶わないのでしょう…ね。 https://t.co/B3k2ofvvr5

#呟怖
この世界はあつと云う間に過ぎていく。櫻舞い散る姿を惜しんで眠れば雪舞い降りる姿に見惚れる。青青と繁る葉の生命力と、紅葉の切なさ。
何より庭を愛しく想うのは、君の手間を思うから。

だから果たされない約束ではなく願いから僕は謂う。

「また明日」

君が笑顔になってくれますように。 https://t.co/aDapEHsyou

#呟怖
もしあなたが神の御技を期待するなら、よくよく覚悟が必要です。いま私の前には神を祀る石像と供物が並べられています。
それは腸詰ソーセージ、皮紙、盃に燭台と。仇を材料にあらゆる供物を捧げてきました。
それでも神は満たされない。
お気をつけなさい。奇跡とは前借りにすぎないのだから。 https://t.co/YY5gj4naPp

#呟怖
「赤ちゃんはどう生まれるの?」
「ママの愛をたっぷり受けてキャベツ畑から生まれてくるの」
大きくなった娘を撫でながら思う。
どこまで教えよう。
宿と一杯のラーメンのために全てを喪った夜のこと。
炭酸入りのペットボトル。当たり所が悪かった。人は呆気なく死ぬこと。
どこまで教えよう。 https://t.co/vwqU3lg2Qr

#呟怖
遊女の部屋にあんなに金魚が多い訳おまぃさんは知ってるかぃ?

ありゃぁ成れの果てなのさ

添い遂げようと小指を送んのは知ってるだろ。おあしもないのに馬鹿な話さ。あの指はな溶けて金魚に変わるのよ
躰はどうなるって? だからおめぇはモテねぇのよ。金魚が収まるのは金魚鉢に決まってら https://t.co/WZAQGSexYC

#呟怖
染め師の父の手は蒼い。藍が骨まで染み付いている手。私に触れることのない手。哀しくて気を惹く努力をしてきた。唯一、私が化粧をしたとき父は微かに笑った。
そうか、私は美しくなればいい。
藍染の服に似合うもの。私はこの身を真っ赤に染めた。血の気を喪った躰は父を想起させる。冷たい人。 https://t.co/Hs2FaSqQ0z

#呟怖
大雨の次の日のことです。僕はコインを拾いました。水溜まりの中キラキラ輝くコインです。でも誰かに見てほしくて走ったら転んで落としてしまいました。でも網の中にいた人がコインをとってくれました。土管の中でどうやって生活してるんだろう。こっちおいでと誘われたので今から楽しみです。 https://t.co/vtB5HnE4I7

#呟怖
そこに謎などなく、示し合わせたように口をつぐみ葬り去る事件がある。共通点は、死体に埋め込まれた歯。
「何故こんなことを?」
「だから、種を埋めています」
死体も歯も、悠に50は超えている。20年前のあの女もそうだった。その言葉に、裏などないのだ。
キノコのように殖えている。 https://t.co/XJy3DpvcK0

#呟怖
知らない
知らない
給食を運ぶのは上級生だけ。給食室の中を知っているのも。
みんな知らない。誰が作っているのかや、吊り下がる黒い袋の中身も。
僕らが届ける給食をみんな楽しみに待っている。笑顔でいるのもお仕事の内。大人の笑顔。これもみんなのため、僕も食べるから。
知らない
知らない https://t.co/hSd7mUvGAW

#呟怖
「やめてってば」
祖父は時折休日だからと家を飛び出す。目的があるでもなくただ歩くだけ。意味がわからない。
休日なんて令和じゃないんだから。無理矢理働いて何になるのか。出かけるならパソコンを使えばいい。ラクだし、やり直せる。
どろりと流れた血が消せない。だからこっちは嫌なんだ。 https://t.co/gkffJLGpq3

#呟怖
「復讐なんて仕様がない」
将棋盤の向こう、2本しかない彼の指が小気味良い音で駒を打つ。
だってトンネルの向こうには自由があるのに。
「十分さ。それに逃げようにも脚がないしね」
焼き痕のついた顔で、寂しそうに彼は笑った。
「それよりホラ、次は君の番だぜ」
後ろから気配がした。 https://t.co/zZcVxwPPdN

#呟怖
憧れたあの人は煙草に紛れ硝煙の香りのする人でした。
自称探偵なんて嘘、拳銃を持った探偵がいるわけない。ほかにも掃除屋、地球の医者、悪者を倒す勇者。あの人は嘘ばかり。だけど好きだった。
でも最期に吐いた「またな」の嘘は許せなかった。だから私は拳銃を持つ。嘘じゃないと信じたくて。 https://t.co/I17mmZvw3K

#呟怖
「今日はぼくのたんじょう日、おかあさんなにをくれるかな」
100円玉ころり。あの人から貰えたものはそれだけでした。
「坊や素敵なものを持ってるね」
その人はいい匂いがしました。
「交換して頂戴」
貰ったのは1枚の写真。可愛い赤ちゃんを抱いた家族写真。
私はいまもその夢を抱いている。 https://t.co/0bm87jcBIc

#呟怖
「アカンよ」
思案に暮れる横顔が好きだった。ちょっかいを出すと彼女は曖昧に笑う。
それがたまらなく嬉しかった。
けどあの日リボンを抜き取ったとき、彼女は見たこともない顔で怒った。
それが悲しくて。

好きな顔が増えた。

リボンはいまや私のもの。今日はどの子の首に巻こう。

アカンて https://t.co/A4ppz0ZS08

#呟怖
春になると不思議な夢を見る。
夕暮れ
独り歩く誰もいない畦道。ポケットから咲く水仙が慰めてくれた。
他愛ない子どもの夢。

ある日、夢に出てきたズボンが見つかった。ポケットには電話番号。知らない、だけど懐かしい声に、私は思わず電話を切った。
誰も救われない、甘い想いを断ち切った。 https://t.co/OlL6LN8b2U

#呟怖
どうしてこんなことできるのかしら
落ちた張りぼての首を見て、祖母はため息をついた。もう何度目か。落ちる度祖母は新しい首を添えた。

祖母がついに殺人容疑で捕まった。

私の手元には助けになればと撮った動画が残された。そこには地蔵を這い登る祖母の姿。
あんな表情知りたくなかった。 https://t.co/Meyf5JMyZR

#呟怖
厚く閉めたカーテンの夜の向こう。今日もきぃきぃ、揺れる音と声がする。

「ねぇ遊ぼう?」

公園の隣に越してすぐその声は聞こえた。けど振り向いても誰もいないから気のせいだと思ってた。
今は怖くてたまらない。
だってほら君の影、長くてヒトには見えないもの。
聞こえない。聞こえない。 https://t.co/UbrAPeEVxe

#呟怖
金平糖の人でした。

噛むと砕け広がる甘味。幼い私にそれだけが重要でした。
次はいつの頃か。舌をざらりくすぐり滲む甘さが厭で顔も見てないからわかりません。
久しぶりにお会いしぞっとしました。その手がするりと艶やかで。
笑う息子と邪魔してくれるなと睨む祖母の怯えた目がありました。 https://t.co/im7CUXHSce

#呟怖
元の優しいあいつに戻ってほしい

息子が死んでから嫁は流しで呟くことが増えた。時には笑い声まであげて、誰かと話しているようだ。
だが何も…
ごぷり
音がした。詰まっているようだ。もしかして。

熱湯を流すと悲鳴のような音がする。あのときと同じ。

俺はあいつに戻ってほしいだけなんだ https://t.co/AxVn7CaPnD

#呟怖
通い慣れた山道に見慣れぬ店がある。
暖簾にはうどん。どれ寄ってみるか。

熊や鹿猪が箸でうどんを啜ってる。そして奥にいるはずないあいつがいた。
「今晩わ、初めてでせふか」
狸の店主が湯気たつ器を差し出した。
「殺すだけではなりません浮かばれません。食べなければ」
皆私を見ていた。 https://t.co/j4PRLFqgyE

#呟怖
渋滞で進まない。反対車線はすいすい進むのに。
と、そこへ1匹の黒猫が。
…あんなに小さな体なのに。

ぼきゃり

信じられない程大きな音。あっと顔を背けちらと見ると足を引きずる猫。
車が進み出す。ごめんね。

猫が見ていた。

あれから、いるはずのない場所で足を引きずる猫の影を見る。

#呟怖
娘が体操服がないと泣く。もしかしてと思ったら案の定。
「お義母さん」
雑巾を縫う姿があった。
「辞めてって言ったでしょ。今時綺麗なものが安く売ってるの。馬鹿にされるじゃない」
服の残骸が散らばる中、ボケたかしらと目を伏せ言った。
「名札の名前違ったね」
私のお気に入りの服ばかり。 https://t.co/LXgM6wjrGc

#呟怖
咳に苦しむと、祖母が薬湯をくれた。
「土筆は咳に効くから」
むわっと漂う匂いは苦手だったが、咳は止んだ。

遺伝するのか。咳に苦しむ我が子が哀れで土筆の薬湯を与えた。
漂ったのは草木の香り。似ても似つかぬ匂い。咳は止まない。
わかっていた。あれは血の匂い。私も覚悟を決めなければ。 https://t.co/QxMQK4FliI

#呟怖
図鑑を見て想像した恐ろしく、でも勇猛なサメはどこにもなく。そこにいたのは透明な檻に入れられた可哀想なナニカでした。
どうして皆不思議に思わないのか。歓声は不気味でした。

仕方ないよ。学校で授業毎鳴るゴングは頭をおかしくするから。

あの子は言いました。
先生が僕を呼んでいます。 https://t.co/frwBCqMqb3

#呟怖
最近よく見る夢がある。

僕は立派な海賊帽の船長さん。羅針盤が示すまま大航海の旅をするんだ。

目覚めると夢と気づく。差し迫る時間と草臥れたスーツが待ってるから。
子どもの夢はいい。幸せな結末が待ってる。惰性で動く体に対し頭は夢のことばかり。
現実なんて無限に続く悪夢じゃないか。 https://t.co/1jAvsNm1Jf

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