呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

「蔓草」
まず蔓のコンクリートを愛撫してゆうゆう土へ廃都東京

#姑獲鳥の涙
#一行怪談
#呟怖

「旅路」
どこからきてどこへいくのかぼくたちは銀河鉄道寝台列車

#姑獲鳥の涙
#一行怪談
#呟怖

「山麓の廃校舎」
月光の校庭集う人魂は創立百周年記念の百個

#姑獲鳥の涙
#一行怪談
#呟怖

「雪解け」
雪だるまスノーマンからオラフまで雪どけの日のかすかなひめい

#姑獲鳥の涙
#一行短歌
#呟怖

「こぶ」
なにもないがこぶのにしめを かみしめてうみがひめいをあげておりやす

#姑獲鳥の涙
#一行怪談
#呟怖

「血管」
信じるわ熱い血潮はいちどだけ首の断面ねえみせてよお

#姑獲鳥の涙
#一行怪談
#呟怖

「残響」
すぐそこが明るい道だ人族の残響とだえ青木ヶ原は

#姑獲鳥の涙
#一行怪談
#呟怖

「月」

望月のジャムおじさんがああついにアンパンマンの路上に倒れ

#姑獲鳥の涙
#一行怪談
#呟怖

「白昼のまぼろし」

しろがねにすきとおりつつ千代田区の上空よぎるB29は

#姑獲鳥の涙
#一行怪談
#呟怖

「燻り」

飴色の燻製小屋に吊るされて筋が固いの性格だよね

#姑獲鳥の涙
#一行怪談
#呟怖

「隣人」
みんなには見えているのに僕に見えない背後霊 ぼくが霊なの

#姑獲鳥の涙
#一行怪談
#呟怖

元カノの声で名前を呼ぶおとこランプの宿の影の国から

#姑獲鳥の涙
#一行怪談
#呟怖

池水は濁りに濁り青空の影も映らず酸性雨のみ

#姑獲鳥の涙
#一行怪談
#呟怖

さんざめくしじまの山にひとりたちああここはもう地球の果てだ

#姑獲鳥の涙
#一行怪談
#呟怖

#呟怖 「主治医として、心配しておったのです。彼の夢は、どんどんリアルに、明晰なイメージを、持つようになっていましたからな。とうとう、あの古い館が、頭上から、崩れ落ちたのでしょう。」老医師は、ベッドの上の、原型をとどめぬほどに、おしつぶされた遺体に、まなざしを哀しく向けていた。

#呟怖 少女の黒い指が、黒い石板を撫でた。立ち上がった暁には、自分のするべきことが、わかっていた。瞳に知恵の光があった。長い旅をすることになる。海を渡る。託されたものを、世界に配らなければならないから。遠い未来に、彼女の子孫は、再び黒い石碑と出会うのだ。イブは、東雲へ歩き始めた。

#呟怖 村の街道を、老人が歩いている。片足がなく杖をついている。村人ではない。何人もが見た。古老がふと思い出した。子ども時代に同じことがあった。村はずれのお社に行った。鳥居の片足が腐って朽ちている。片足で立っている状態だ。修理すると、老人の姿も、見えなくなった。

#呟怖 この書状を届けたお小姓ですが、ご自由に料理してくださって結構です。少し女癖が悪いので、お払い箱とすることにいたしました。あなたさまからの返事を、待っておるはずです。眠り薬がきいて、うつらうつらしておることでしょう。今の季節であれば、春野菜と合わせお召し上がり下さい。

#呟怖 母星よりも恒星に近いこの惑星では、光線が強すぎる。夜明け前には、屋内に隠れなければならない。さいわい餌となる獣は、豊富である。我等のような飛行や変身の能力もない。この惑星で、銀と呼ばれる金属以外に、我等を傷つけるものはない。なんとか迎えの船が来るまで、生き延びねばならぬ。

#呟怖 ねえやからは、いつもとちがう匂いがするね。まあ、おぼっちゃん、そんな、おませを。おしろいですよ。おしろいは、おかあさんも、つけている。あれとは、違う。それからも、ねえやからは、その匂いがすることが、あった。ああ、ねえや、ぼくは、あなたを愛しています。でも、あれは、死体の。

#呟怖 大正のことである。五人の男子大学生が、闇鍋をした。その夜はいつもより盛り上がっていた。肉が鍋に大量に入っていたからだ。みな金がない。肉など珍しい連中ばかりだった。たらふく食った。終わってみると、五人だった仲間が、四人に減っていた。もうひとりは、ついに行方が知れなかった。

#呟怖 「事故物件」は、情報化の時代に「自分だけがその情報を知らずに損をしている」という不安を狙い撃ちする。しかも、金がなくて、安いものを探さなければならない状況にある君を。「事故」は「人身事故」と同じ。所詮は他人事だ。「物件」は、不動産屋の用語。「借家」だろ。さあ、まってるぜ。

#呟怖 祖父が、日本刀を収集していた。戦後の混乱期に、名刀が売りに出されていた。安価で入手できた。人を切ったものもある。得意そうだった。しかし、ある晩、所蔵していた蔵に、泥棒が入った。逃げるときに、鞘から刀身が抜けた。彼は両足を切断した。それ以来、祖父は、刀に手を出すのをやめた。

#呟怖 地縛霊として、やっていたときには、ずいぶんと、いろいろな人を、驚かして、きましたけどねえ。妙な好奇心を時代に抱いて、外に出てきてしまったのが、運のつきでした。薄れかけています。もう、だれにも、見えません。あの場所から、力をもらっていたようです。さようなら。大日本帝國。

#呟怖 廃校となった木造の小学校の校舎。改装し、宿泊施設として活用できるようにした。村おこしの一環である。最初は人気があった。安かったからだ。しかし、次第に利用者が、減っていた。出る。そんな噂が立ってしまった。廃屋の奥に白い影がいる。あの怖ろしい持ち物検査を強制してくるのだった。

#呟怖 母の実家は、大きな古い農家でした。中廊下を回った部屋に、大きな雛壇がありました。江戸時代のものだそうです。白い障子を開ける前から、中で人の話し声がしていました。だれかいるのかしら。入るとだれもいません。あられが、人形の口元に、はりついていました。にたりと笑われました。

#呟怖 路地裏の西洋館の空き家が、火事になったのは、深夜のことだった。道が細くて、消防自動車が、近くまで入れない。ほぼ全焼した。焼け跡から、少女と牛の骨の一部が、発見された。どちらも、全部はそろわなかった。猟奇的な犯罪ではないか。警察と名探偵の明智小五郎が、捜査を始めたという。

#呟怖 父の子ども時代には、すでにあかずの蔵だったそうです。祖父は、いったい何を封印したのでしょうか。好き嫌いの激しい人でした、一端、こうと決めると、絶対に我を折らないのです。五十年ぶりに蔵の鍵を開きました。中から、緑色の乾ききった異様な物体が、大量に零れ出ました。ピーマン!

#呟怖 緑が滴る。夏の山だ。正男君は、早く起きた。昆虫採集にでかけた。目当ての蝶は見つからなかった。午後はスイカを食べて畳に、ふて寝した。夕食の素麺が、うまい。夜は花火をした。次の朝、緑が滴る。山は緑だ。正男君は、早く起きた。彼は、昭和45年8月8日と言う日を、永遠に繰り返している。

#呟怖 きもだめしで入ったラブホテル。三年前から、幽霊屋敷という噂がある。二階の部屋の隅に、古いテレビがあった。ブラウン管だ。画面が映る。なんだ。使えるんだ。ベッドに横になった。見ているうちに、寝てしまった。朝が来た。テレビが消えている。廃墟には、電気も通じていなかった。

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