呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

友達の部屋
奇妙な写真を見つけた
骸骨が偉そうに椅子に座っている写真

不思議そうに見ていると
友達が
おじの写真だよと言った

友達が物心付いた頃には既に亡くなってたそうで
私には骸骨にしか見えないのに
彼には髭の生えた中肉中背の男性に見えるらしい

憧れなのだと言う
#呟怖 #骸骨が座る椅子 https://t.co/h7j2I2lK52

歌声が聞こえる
その歌声に誘われ
海辺に出た

沢山のまぼろしが戯れ
歌を歌っている

ふらふらと
近づいていたらしい
覚えているような
夢であったような

汀、足を出すと
ぴしゃ と音が鳴る
一斉にまぼろしがこちらを見る
一斉にまぼろしが蝶に変化し

一斉に飛び散った

月詠の夢
#呟怖 #海の蝶 https://t.co/cA4LhlyhP7

その男は
所謂「優男」と呼ばれる容貌だった

部屋の中にただ座るそれを見ながら、ため息をつく

・・・毒薬もだめ、断頭台も

絞首刑がだめだった日から
色んな方法が試行され失敗してきた

人間2度は死ねないからか
手にした心霊写真にそれが写っている

#呟怖 #呟怖三題噺
#毒薬・断頭台・心霊写真 https://t.co/5PTd9YTvjv

淡水魚って、海で住めんやん?
「うん」
妖怪もそうなんかな?
「・・・なんで?」

海の近くにある
海水の露天風呂
久しぶりに友達ときたんやけどな。

あれ。
「あ」

プカプカと浮いていたのは
河童の・・・土左衛門?
#呟怖 #海水風呂 https://t.co/AOWE3PDtoG

お母ちゃんが
台所で
薬缶に水を入れて
火にかける
ポチャンポチャンと
蛇口から水が滴っている
お母ちゃんは泣きながら
暗い部屋で座ってて
僕になんども
「ごめんねごめんね」と言う

布団の四方に置いた盛り塩のひとつがザラザラと崩れ
何かが僕の足を掴んだ
#呟怖 #呟怖三題噺
#蛇口・薬缶・塩 https://t.co/pRGoJcfkqB

僕んちの近くに
古うからの金魚屋さんがある
金魚を売ってるだけやのぉて
繁殖もやってて、大きなプールが幾つかある
おばあちゃんが番してて、いつも言われるのは
「手ぇ入れたアカンで?金魚が赤しか居らんなるし」

昨日からクラスメイトが1人行方不明で
金魚は赤が多なってる気がする
#呟怖 #金魚 https://t.co/HOiw4WsdUd

空で君が笑う
花が降る夜
やっと雪が消えて
重い土も少し軽くなったよ、と

「会いに行けるね」
あたしは答える
「今度の日曜日、花を手向けに行こうか」
途中、道に気をつけてね、待ってる
ふふふと笑う君が見えるようだ

月のような笑顔だった君、待っててね

#呟怖 #呟怖三題噺
#花・月・雪 https://t.co/7F50jz24eK

『この種を植えてください』と
何かの種が彼女の遺書の中に入っていた
『最期のお願いです』
親友のあたしが貰い受けることになった
念の為鑑定に回され、植えても問題ないと結論が出たので植えてみた
やがて花が咲き種が成る頃、草の根が絡みついた死体が出た
彼女をいじめていると噂の子だった
#呟怖 https://t.co/EdzfkZMGSI

子どもが指さす
「綺麗だね」
花嫁姿の誰かの写真

「ありがとね」
一緒に写真を見てたお爺さんが言う
「わしの家内の写真です」
優しく微笑んだ
「大正末の写真にしては綺麗に残ってたものですから」
・・・え

扉から見える奥の部屋に
そのお爺さんの遺影が見えた
#呟怖 #呟怖三題噺
#大正・花嫁・扉 https://t.co/7Y8ZT3zcux

もう
何日も
この光景を見ている

ブラインドがしまった窓だけが浮き上がる部屋
手も
足も
体に感覚があるのに
動かない
縛られてもいないのに

たまに
ヒトが来る
「コンバンワ~、幽霊さんいらっしゃいますか~?」
昨日の客はそんな感じだった

そして勝手に撮って帰って行った
#呟怖 #暗い部屋 https://t.co/Tv7w07VRZ0

「あ、やっぱりここだ」
図書館近くの喫茶店で珈琲を飲んでいると
小さな女の子が卓にやってきた。
「お忘れ物ですよ」
長年使い古した手帳。
家の中で無くしたと思っていた。
「いつでも一緒でしょ?忘れちゃやですよ」
にっこり笑うとその子はつぃと消えた
#呟怖 #呟怖三題噺
#図書館 #忘れ物 #珈琲 https://t.co/zNhAJxv5q4

わ、わしは
台座から落ちた訳でもないし
この場でコケたわけでも無いぞ。
はなからこんなポーズで作ってくれと石工に頼んだだけじゃからな!

遊びに行く度に
狛犬の爺さんに言い訳される。
大丈夫、わかってるよ。
僕の目線で悩み事にも答えてくれる狛犬の爺さん、
大好きだよ。

#呟怖 #コケてる狛犬 https://t.co/aUfVZtX2P3

ほらここ!
ここなんだよ、まさしくここ。

その子は私の腕を掴み、
路側帯に連れてきた。
工事の跡がたくさん残る、わかりにくい路側帯。

僕もうここに5年くらい住んでるんだ、どこにも行けないの。
もう一回、あの車が来るの待ってるんだ。

・・・あの痛さを教えてやりたいんだ。

#呟怖 #路側 https://t.co/cusfpKgwbX

色とりどりの
桜の花
ピンク色だけじゃなかったんだね

君は呟く

そうだね、綺麗だね

あたしは相槌をうった

何色に見えてるんだろう
見たくもないけどね

お酒に混ぜたあの薬
こんなに効くとは思わなかった

おかわりもあるからね
#呟怖 #夜観桜 https://t.co/00lzV323Rj

さっきから
市内アナウンスが喧しく鳴っている。
「本日は突然の『ヨダレ雨』となります。必ず傘をさし、急いでお帰りください」
急がないと。
この雨に濡れるとそこから体が溶けるんだ。
土地神のヨダレが降り注いで雨のようになっているから『ヨダレ雨』。
かなり腹が減っている様だ。
#呟怖 #雨の日 https://t.co/KFm5NogJjB

ハァハァ言いながら
死神が駆け込み乗車してくる。
「前の現場、思ったより時間かかっちゃって」
頭を掻きながら座席につこうとするので
運転手が
「鎌、折りたたんでくださいね」と呼びかけていた。
・・・折りたたみ式やったんや。しかもバスで来てたんか。

地獄行きの路線バスにて
#呟怖 #バスにて https://t.co/LwdKqBaMXc

「初恋の話?」
うんうん、どうやった?
「実らんかったよ、あたし」
そうかぁ、やっぱりそんなもんよね。
「そんなもんよ」
悔しいなぁ、けど、しゃぁないよな。
「そやんな。
あたし、あんまり悔しすぎて・・・埋めたわ」

ニィッと笑う顔に向かって
流石に
何を?
と訊く勇気はなかった
#呟怖 #初恋 https://t.co/YnWqN4t6iI

家の外観から
「・・・本の山じゃん」

部屋の中から本が侵食してきて
建物そのものが 本の山になっている。
大きな本の扉、あれが玄関になったものらしい。

「おーい!」
扉を少し開けると文庫本が兵隊のように前を塞ぐ。
借りた本を返そうとすると、鞄の底で本が泣きながら嫌がった。
#呟怖 #書の城 https://t.co/P8ln3R48Bi

玄関で
カタカタと音がする
誰だろう、とドアの覗き穴からみると人の背中が見えた
雨宿りのようだ

黒雨予報では
今日は一晩中降るらしい

私はドアをコンコンと叩き、
外の人に言う
「そこの傘、使ってくださいね」
「ありがとう」
その後に続く
「ああ、今日も入れなかったか」
#呟怖 #黒雨の訪問者 https://t.co/YDrkXiN47b

「あ、あのときの人!」
どちら様ですか?
「あのときの人ですよね?」
申し訳ない、何時ですか?
「覚えてらっしゃらないんですか?」
申し訳ないんですが
「そうですか…」

その人は肩を落とし去っていった

もう一度謝ろうと振り返ると
別の人に「あの時の人!」と話しかけていた

#呟怖 #あのとき https://t.co/FdvL0P6pSR

#雨・僕・嘘で文を作ると性癖がばれる

「雨降ってるから、はよ出なあかんわ」
叩き起された
僕は頭を掻きながら渋々起きる
歯を磨きながら
「マジかー、昨日天気予報では言うてへんかったで」
ブツブツ文句を言うと
「そやろな、嘘やし」
あ、またやられた

振り返ると写真の君が微笑んでいる

#呟怖

あの大釜の蓋は
お師匠の居ない時には
絶対開けちゃダメだよ

あれだけはダメ

あれには
必死に集めた魔法使いの魂が
封じてあるんだからね

開けちゃダメだよ

悪戯っぽく
兄弟子が念を押す

#呟怖 #釜の中身が見たい https://t.co/KnQB5VavLf

今日も
母は
ご飯を作る

家族の分にプラス1人前

誰の分?と母に聞いても
ニッコリ笑ったまま
教えてはくれない

母は毎回そのご飯を
どこかに持っていく
姉は
「神様のところよ」という

追いかけていっても
廊下の突き当たりから
いつもその先からはわからない。

#呟怖 #食事 https://t.co/QI2Ddg9hpx

蓮の花を眺めていると
綺麗な身なりのお坊さんのような人が傍に来た。
「綺麗でしょ?」と言うので
「はい、そうですね」と答える。
「ようこそ、上の世界へ」とその人は微笑んだ。
「見事ですね」
「はい、ここに上がれなかった人の魂を養分にしていますから」
その人は目を細めた。

#呟怖 #蓮の池 https://t.co/Uur8FeanDU

「なんであんなとこに塔建てようと思たんやろな」
野原の先
海に突き出した崖の上に
高い塔がそびえ立っている
「さぁなー?」
同行の友人も頭をひねる

「風の音で、色んな音が相殺されるんですよ」
後ろから来た紳士が語りかけてきた
「いらっしゃいませ、お客様。本日の宿泊場所です」
#呟怖 #塔 https://t.co/T701L0NBMf

頭と膝を抱えて座っていると
気配がした
母が来たのだなと雰囲気で判断したので
そのままにしておいた

いつまでもそこに気配があるので
「なんだよ」と言うと
頭を撫でてきた
そこで気づく・・・母ではない
顔があげられない

「そうか、辛かったね」
ソレは立ち上がる
「待ってて」
#呟怖 #鬼 https://t.co/gK7p8g8vpG

3歳の息子が
掃き出し窓に張り付いて
外の誰かと話している

「だれ?」
「雪だるま」

昨日、少しだけ積もった雪で無理やり作った雪だるまが
窓のすぐ外にいる

「『空に帰るの。またね』って言ってる」

昨日よりかなりくたびれていて、崩れそうな雪だるま
置いたのそこだったっけ?
#呟怖 #雪だるま https://t.co/EYkTaJEhfn

進め と声がする
大人のような
子供のような
男のような
女のような

わけいって進めというのか
答えると
そうだ と声は言う

その先には
望む地があると
声は続けた

進め 進め 声は続ける

腰まである下草の中に
ところどころ
ひとの手が蠢いているように見えるのだが

進むしかないのか
#呟怖 #道 https://t.co/rmUX469jXz

まだ登るの?
まだよ。天までは遠いのよ。
どこまで続くの?この坂。
天まで。

まだ?
まだ。

・・・もういいよ
え?
もう、降りる。
え?ここまできて? どうやって?帰り道は消えてるわよ?

こうやって。

案内役の首に手をかけ
力を込めた。

もう、坂は登りたくないの。

#呟怖 #天に続く道 https://t.co/aAfm2XxEYN

なんだよ、こっち見んなよ
いつもの様にその猫は話しかけてくる
「見てねーよ」と答えたら
見ろよ と言ってくる
「矛盾してんじゃん」とつっこむと
してねぇし と少し拗ねたように横をむく

戸を開けると
俺より先に部屋に滑り込む
2本に分かれたシッポをユラユラさせながら。

#呟怖 #相棒は猫 https://t.co/GGNS2IULT6

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