呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

参加メンバーはこちら

呟怖.ORGと参加について

「本来、子どもは苦手なのだ」
その美青年は戸惑ったように言った
その足元に赤子が擦り寄っていく
「踏むぞ」
獣のような形のブーツを赤子はペシペシと小さな手で叩く

あたしの血が必要だというその悪魔に、交換条件として我が子の育成を頼むことにした
満更でもなさそうである

#呟怖 #メフィスト https://t.co/evSNxkKbSS

「その人は、花のような人だったんだ」
兄は遠くを見るように語る
昼下がり、喫茶店の窓際
コーヒーを飲み、ホゥっと息をつく

お茶をおごるから、と兄に呼び出され1時間
ようやく出た言葉がそれだった

「抱きしめたら花のように散ってしまったよ」
そう言うと兄は目の前で散った
#呟怖 #幻の女性 https://t.co/RauZMMa8bM

「お地蔵さん、お地蔵さん、チョコが沢山食べたいな」
一つ一つのお地蔵さんに手を合わせながら
娘と二人、峠を超える
娘は無邪気にお願いごとをする
そして
「チョコチョコ、チョコチョコ」と可愛らしく歩く

一瞬のうちにここに来れたからか、
娘には彼岸の自覚が無いようだ
#呟怖 #地獄峠の六地蔵 https://t.co/8PuVAuH4yw

そいつは
部屋の中に一人でいた
「パパ?」怯えた声
パパじゃねぇよ
「だれ?」
パパじゃない誰かだよ

あからさまにホッとする空気

おいおい、俺は悪魔だぞ?

「パパじゃなきゃ大丈夫」

最近、こういう子どもが増えたとは思っていたが。

「だっておじさんは会話してくれるもの」

#呟怖 #ベリアル https://t.co/ExH2JtfANo

ゴソゴソと声が聞こえる。

「なんで皆下向いてんだよ。もっとこう、上向いてたらこんなことにならなかっただろに」
「深刻そうな表情もどうよ。俺もっとホントは軽い性格なのに」
「表情スケッチのモデルだろ?笑うのもありだろ」

美術準備室。廃棄される予定の胸像たちが愚痴る
#呟怖 #胸像の群 https://t.co/I4oUOsf8Lg

古来からおわす神様は
人の世界に紛れるべく
いろんなものに変化していらっしゃる
そうやって
善きも悪しきも
つぶさにご覧になっていて
そしてただそこにおわす。

うちの家で飼い始めた蛇に
うちの子(3歳)はすぐ懐き、
まるで蛇に教え込まれたかのように
毎日そう語る。
#呟怖 #八百万大蛇 https://t.co/VmLYfMX1EO

今日もまた、赤い夕焼け
焼けるような赤色が責めるように迫る
「火事みたいな色だね」
お姉ちゃんに言う
お姉ちゃんは笑って返す
「血の色だよ」
「血?」
「うん。赤の後、黒くなるからね」
お母さんの時そうだったよ。
聞こえた気がしてお姉ちゃんを見る
「さ、施設帰ろ?」帰ろう。
#呟怖 #夕焼け https://t.co/uI2NgaC1DJ

「ああ、美味しいわ」
姑が満面の笑顔でお茶を飲む。
「このお茶はね」
ああまた始まった、蘊蓄が長いんよ。
「先日仰ってた新茶ですよね」
話の腰を折られた姑はちょっとムッとし、その途端、胸を掻きむしり始めた。
ああ晴れ晴れとしたいい日だこと。
#呟怖 #呟怖三題噺
#お茶・新しい・晴れ晴れ https://t.co/1gjju47H3c

その公園には溜池があって
すぐ傍に、池に背を向けるようにベンチがある。
散歩の途中、そこに座って少し休憩するのを楽しみにしているが、今日は黄色いテープで座れなくしてあった。
しょんぼりとベンチを見ていると、どこからかオッサンが来て
「そのベンチ、人食うから」と笑った。

#呟怖 #ベンチ https://t.co/sEMUojvg9L

娘と美術館に行った
まだ小さいから早いかな、と連れてきたのだが、
絵巻物のコーナーはとても楽しそうに見ている。
「サイとカバだって」
指さす先に見たことの無い形の動物が描かれている。
「どっちがサイでどっちがカバ?」と娘が言うと
「俺達も知らねぇよ」と絵の動物が答えた
#呟怖 #サイとカバ https://t.co/uPTeBQpnqW

ひとつ ひとつ ひとつ
枕木を数えながら先へ進む

ひとつ ひとつ ひとつ
線路のつなぎ目で立ち止まる

綺麗な線路だな
鉄の塊を撫でながらしゃがむ
僕の頭の上をまた列車が走る

はね飛ばされたのは
あの日1度だけ
もう、列車は僕を
ただ通り過ぎていくだけ
#呟怖 #線路は続くよどこまでも https://t.co/upWkidvjlA

グラウンドで走っていると、たまに小人が靴紐を解いてくる
#呟怖 #30文字物語 https://t.co/uwfdpGTmIG

お前は
あの鳥居を通って
お嫁に行くんだよ
小さい頃から言われていた

暗い部屋に閉じ込められ
窓から見えるのは湖とそこに立つ鳥居
その後ろのお山

ある日
白い服に着替えさせられ
湖から小舟が来た

「お嫁入りだ」
顔も見た事がない「村人」とやらが
あたしを小舟に押し込める

#呟怖 #湖上の鳥居 https://t.co/CpUd05vKum

朝の散歩をしていたら
道に迷って林の中
いつもの道を通ってたつもりがどこかで間違ったらしい

方向も分からないな
そう言葉を漏らすと
「しょうがないわね」と声が聞こえ
木々の間になぜか見覚えのある道が見えて抜けることが出来た

「まだ時期じゃないからよ」とまた声が聞こえた

#呟怖 #林の中 https://t.co/mGhraWtHus

先週、庭に置いた鳥の巣箱に
もう何かの鳥が入ったらしい
よく出入りしている

なんの鳥かな
雛はいるのかな

興味に駆られて
覗いてみた

中の鳥が警戒したの
振り返った
・・・人面の鳥
「何見てんだよ」
低いおっさんの声で言った
#呟怖 #覗く https://t.co/58SsVUcpg3

眠るようにいなくなれれば
何度願ったかわからない
あいつの存在は夢だったのか
そんな気さえ起こるように消えられたらと
何度思ったか
布団の上でぼんやりしていると
小さい時の我が子のようなモノがいつの間に横に寝ている
トントンと寝かしつけていると眠くなってきた
嗚呼これが
#呟怖 #眠り乃憑き https://t.co/dyk3mnf5Wk

ちょっと目を離したその隙に
子どもは膝から滑り出し
前の席に移ろうとした
そのタイミングでバスに急ブレーキがかかり
あの子はその前の席の背もたれで頭を打って
首が曲がってしまい
あたしもそれを守ろうとして
前の席の背もたれに胸を強かに打ち付けた

何度も繰り返される
#呟怖 #レクイエム https://t.co/LuaC9hsQzg

高校時代の、
あたしらのたまり場だった
「開かずの教室」の中には
廃棄予定だったのに何故かそのまま残ってる備品が沢山ある。
このロッカーもそのうちの一つ。
夕方の4時半になると必ず、この剥がれかけた扉の奥から
「ほーら、早く帰れよー!」というおっさん先生の声がする。
#呟怖 #廃棄ロッカー https://t.co/W1N1xEZS7N

─生きたくねえか?
火事から逃げ遅れ、全身火傷で苦しむ俺にひんやりとした手を乗せ、そいつは言う
そう言えば何日か前、兄がどこかの海で水死したと聞いたばかりだな、と思った途端、そいつが言った
─そいつ、おらの兄貴が助けたぞ。
「え」心が動いた途端、腸にその冷たい手が潜った
#呟怖 #蒼坊主 https://t.co/BxtKrmM1uG

パタンと本を閉じ
ホゥっとため息をつく
彼女の習慣

ソッと後ろに周り
フワッと白いその肩に
緑のカーディガン

何千回も何万回も繰り返される光景

僕は知っている
我々が
この学校の七不思議のひとつに数えられていること

永遠に繰り返される
無念が引き起こす
囚われのループ

#呟怖 #文學的怪談 https://t.co/Zs3Iqz8ZP0

—ああ、あいつが次のここの主か
狐が呟く
—あいつか、暴れそうだな
鹿が応える
ここいらに住む動物たちと共に崖の下を覗き込む
腹の中身は前の主が喰った
そうやって力は受け継がれる

「父ちゃんが、俺なら抑えられるっつった」
━そうだな
動物たちが踵を返す

抑えるから。俺が。
#呟怖 #碧坊主 https://t.co/xvONUuxhpM

「マント脱いだら骨だけじゃん」僕は文句を言う
「死神だしな」骸骨がプイと横を見る
「ピカピカ光ってるし」
「溢れ出る才能が光らせるんだよ」
「どんな才能だよ」
「あーあ」死神が伸びをする
「小僧、相棒になるか?」
「へ?」
「縁起担いで黒猫にしてやるから」
猫か、いいな
#呟怖 #無害な死神 https://t.co/b1cJ3vIAK9

ぼくんちにいる妖精さんは
よく物を持ってちゃうんだけど
「○○で必要なので返して」と頼んだら
割と返してくれる
そのときちゃんと「ありがとう」と言っとくと
次もすんなり返してくれるんだけど
言わないと
お姉ちゃんみたいに自分が・・・あ、これ内緒だった
#呟怖 #呟怖百物語~あなたが語る怪談 https://t.co/qprjBOnfr0

花の輪の冠
白詰草だね
きれいでしょ
王子様みたい

飾りボタンもどうぞ
これも白詰草だね
マントもつけようか
ますます王子様だね

私だけの王子様でいてね
ほかのお姫様を見つけたら
白詰草の色が変わるのよ
・・・以下自粛で
#呟怖 #自粛・白詰草・ボタン https://t.co/6Xj0YNOhRt

大きな鉄橋の手前で
僕の町に着く
これ以上は一緒にいられない
僕は君の手を握りしめた
ゴトンゴトンと音を響かせて
電車は走る

「また会えるんだよ」
うつむく僕に君はいう
「この鉄橋を越える日が来たら」

君の靴の先が透けている
「ゆっくりおいで、鉄橋の先で待ってる」

#呟怖 #予言電車 https://t.co/szPWEk2mT7

「引き返すのか、進むのか」
人頭の花が問う

知らねーよ
気がついたらここに居たんだよ
仕事帰り、あまりにしんどくて公園のベンチに座った途端の出来事だよ

「なんだよここ」
花に尋ねると一言
「逆巻の森だ」という

冒頭の問いがまた来た
「進むよ」と答えると
元の公園に戻った
#呟怖 #逆巻の森 https://t.co/gQ8bNQe1Sq

「頭を垂れよ、小僧」
隣に座る白い狼がいう。
僕の10倍は大きい、その狼が大きな椅子に向かって頭を垂れている。
僕も真似をしてみた。
「良い子だ」突然椅子の方から凛とした女性の声が響く。
「お前の子とするを認めよう」その声が終わらぬうちに
僕は足から白い狼になっていった。
#呟怖 #白狼 https://t.co/rjJlc426xL

#君があまりにも優しく笑うからの続きをみんながどう書くのか見てみたい

君があんまり優しく笑うから
もう解放されるのだと
勝手に思ってしまった
君があんまり柔らかく動くから
もう去って良いのだと
勝手に理解した

その手の銀の閃を見た直後
背中から冷たい何かが通って
眼前が紅く染まる
#呟怖

星のない月夜
月が話しかけてくる
「こっちの世界は楽しいぞ」
冷たい笑い声

月が目になって
あたしの顔を照らすように覗いてくる

「こっちからは全部見えてるんだぞ」
誘ってくる

閉じることの無い瞳に
晒され続けながら
この頃 心が揺れ始めている

#呟怖 #ハデスの目 https://t.co/4LKOsvoNtW

「あんたが書き置き残して出てった日はびっくりしたわ」母は何度も同じ話をする。
「そう?何回もお母さんに相談したつもりだったわ」あたしも何度も同じ返事を返す。
昭和の暮れに出てった実家は
母の霊がいなかったら場所が分からない位
焼け野原になっていた。
#呟怖 #昭和・書き置き・分からない https://t.co/dMSHM63R68

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