呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

またきたよ
遠くから声をかける
ハラハラと
散る花びらを眺めながら
その桜に手を振る

今まで見えなかった人影が
その樹の足元に
いつの間にか現れていて
ヒラヒラと
あたしに手を振っている

ユラユラと
揺らめきながら立つ人に
また今年も会えた
いつまでも
また会いたいと思う
#呟怖 #夜桜 https://t.co/yMPxE4fiDC

「私が行きます」
その人は前を見てそう言う
崖の縁に人が立ち
落ちそうになっている
「助けます」
そう言うその人の口元は少しニヤついている
あたしには崖の人は
あたしの愛する人に見えている
その人に崖の人は
どのように見えているのか
手が届く刹那崖の人の口がニィと笑う
#呟怖
#私が行きます https://t.co/mIQYe1oXhP

なぁ、聞いてる?
聞いてるよ
だからさぁ今日はさぁ
どこ行ったんだよ

一昨日身罷った親友Aが
俺がPCの前に座った途端に
電源入れる前から画面に映り話しかけてくる
どうやら「実体験・死後の世界」を聞いてもらいたいらしい
昨日こそ驚いたものの
今日は早や慣れた俺もどうかと
#呟怖
#闇の語り部 https://t.co/bjynZ7uusY

「だめよ婆ちゃん」
孫と祖母と思しき二人が
マンションのゴミ置き場に立っている
孫の手にはバケツが握られていて、
どうやら祖母は孫に叱られている様子
「あれくらいに火が大きくなったら、吹いたら逆効果なの。吹いて消せるのは蝋燭の火ぐらいだから」
放火犯は後日捕まったらしい
#呟怖 #火消婆 https://t.co/gMZvffZIwM

「うーちましょ」
パンパン
「も一つせっ!」
パンパン
「祝ぉて三度」
パパンがパン!

古い飲み屋街の奥に小さい社が昔からある
年末は飲み会の最後
よぉ鳴り響く大阪じめ

その度に
「え?呼ばれたん?」と
出てええんか出んでええんか
お社の主さんがあたふたしてはるとか
#呟怖 #飲み屋街の社 https://t.co/WYh4EGKWJn

「お前のいちばん怖いものは」
「僕が一番怖いのは」
一人ぼっちだ、と、答えた
「そうか」それは笑った

それから毎夜夢を見る
真っ暗の夢
誰もいない、僕しかいない場所
「でもココ僕は怖くない」
だってお父さんもお母さんも居ない
ココは僕の居ていい所だから
#呟怖
#どうしても誰もいない夢 https://t.co/VeAfrmM9n1

婆ちゃんの作ってくれたおにぎりは
なんだかいつもジャリジャリした。
でも
おいしかったよ
「おいしいね」と言いながら食べると
いつもにっこり笑ってくれて
その顔が大好きだった

うちの目になにかぶっ掛けて
次に目を開けたら
婆ちゃんは砂の山になってた

でも
大好きだったよ
#呟怖 #砂かけ婆 https://t.co/fFvv8cv3qa

一歩進む
サワッと道路沿いに植えられた庭木の揺れる音がする
一歩、サワッ
一歩、サワッ
振り向いても誰もいない
ただ、電灯の下、
今来た曲がり角がカラフルに浮かび上がる
「振り向いたね」
「振り向いちゃったね」
風もないのに周りの庭木がザワザワ揺れだし、足首を誰かが掴む
#呟怖 #振り向けば https://t.co/IrA58A8Gqf

「口笛男が出るんだよ」
小学校から帰ってきた息子がいう。
学校の近くの、よく事故の起こる交差点の辺りに出るらしい。
「4時44分に道路のシミから立ち上がるの」
お茶を飲みながら息子は続ける。
「でも『今は16時ですよ』っていうと消えるんだって」

#呟怖 #道路のシミ https://t.co/MM0CfAXIAA

ダイ好キヨ
ダイ好キヨ
ダイ好キデ ゴメンナサイ
好キニナレバナルホド
アナタヲ コドクニサセル

アナタノマワリダケ
雨がフリツヅケル

ゴメンネ ゴメンネ
デモ
好キナノ

アタシノセカイニ
閉ジコメタイホド
ダカラ
ダカラ

ダカラ
#呟怖 #アメオンナ https://t.co/VK2rKBvJFM

夏休みの宿題、
お絵描きも工作も
作文も嫌い
何をどうしていいか分からない

お姉ちゃんにそう言うと
お姉ちゃんが
「あんたのしたいこと書いたら?」と言われた

ああ、それなら書けそう
どうやって
あいつらに仕返しするか
細かく計画するつもりで
書いてみようかな
#呟怖 #2かけそう
#書けそう https://t.co/lHtLSRo35Z

お友達と 遊んでて
帰る時間になった
あの子らは団地の子
僕はその隣の区画の
家のたくさんある場所に帰る

お友達の1人が振り返る
「今日は僕の家においでよ」
「え、でも僕お母さんに言ってないし」
その子は悲しそうな顔をした

夜中
僕んちの隣の家から火の手が上がった
#呟怖 #1いがい
#以外 https://t.co/lHtLSRo35Z

この地で姉が 事切れた
何故私を と 言いながら
この地で母が 泣いていた
何故貴方が と 問いながら

何故彼女らは 気づかない
この地の放つ この鬼気に
突き上げぬける この思い
再び握る 右手に鉈を
また 欲望が 湧き上がる
跡地と呼ばれるこの場所は
まだその鬼気を 放ち居る
#呟怖 #跡地 https://t.co/K08b4M9usi

「毛むくじゃらのチョウチョ」
ずっとそう思ってた
そいつから
「違うよ」と聞くまでは

「チョウチョは案内役なんだ」
「でもぼくらは」
「案内される人間を作る役」
そいつらがあたしの周りをくるくる飛ぶと
あたしの体が溶け始めてきた。

ああ、案内されるんだね。
#呟怖 #飛ぶもの https://t.co/SAUwao6PrA

静かに
静かに
そのヒトを起こしてはならない
静かに
静かに
そのヒトをたとえ見かけても

鳥も花も木も草も眠る
あのヒトと微睡む
起こさないで
無事に居たいなら

足音も鈴の音も全て握りしめて
直ぐにここから出ていって

さもないと
この森の一員になってしまうから
#呟怖 #眠りの森 https://t.co/nfLi07xNxJ

僕のばあちゃんは3人いる
3人で僕を育ててくれている
お母さんが「修行」から帰ってこなくなってずっと
僕の世話をしてくれている

昨晩
「今週の末にしようか」とばあちゃんたちが話し合ってるのを聞いた
今朝「なんの事?」と聞くと「幸せになる国に連れて行ってやるよ」と笑った
#呟怖 #三人の魔女 https://t.co/U2BvQg742P

この人じゃない
この人でもない
ここで見つかると言われてたのに

もう何日目だろう
ずっと通りを見つめている

あと三日で見つけないと
ぼくは消えてしまうらしい
婆がそう言った

黒いこの小さい体を
愛してくれる人がいるのか
尖った耳に可愛いと言ってくれる人が

あ、あの人だ
#呟怖 #見つめる目 https://t.co/BsyWVwEv6H

「面白いなぁ」君が言う
「そうかなぁ」僕が答える
「どこまで歩くんだろう」
君が肘をつく
「さぁね」僕は伸びをした

水鏡はその来訪者を映す

「果てまで来れるかな」
「来れたら新たな仲間として迎えようかな」
「これたらいいね」
「いいのにね」

仲間は何十年も増えてないから
#呟怖 #歩く男 https://t.co/0ggR4LliYy

転校生のナリガマくんは
林間学校の飯盒炊爨の時、
「みんなの分もいっぺんに炊こうよ」と
大きな釜をどこからか持ち出して美味しいご飯を炊いてくれた。
「いい音だけど、いつもとちょっと違うな。先生明日は少し早めに山を降りませんか?」
山をおりた途端、土砂降りの嵐になった。
#呟怖 #鳴釜 https://t.co/a2tcDxj34W

娘が
「お母さん、今、妖怪ポストはお電話なんだよ。公園に妖怪電話ボックスできたんだよ」
と、ドヤ顔で言う。
「手紙じゃないんだよ」
窓の外になにか揺れた。
「さっきお電話したら『すぐ行くよ』って言ったよ」

#呟怖 #真夏の電話ボックス https://t.co/wHWtHrrbVL

「カラスのカッパに髪の毛を切ってもらった」と息子。
かわいい坊ちゃん刈りになって帰ってきた。
普段は泣いて嫌がる散髪なのに今日はご機嫌である。
が、他人の子どもの髪を無断で切る行為に怖さを感じ、息子に切ってもらったところに連れて行ってと頼んだら小さな祠の前だった。
#呟怖 #かみきり https://t.co/McLsQ92eVD

ここじゃないよ
囃し立てるような声
ここじゃないよ
またか

たしか
空を飛んだところまでは覚えている
何もかも嫌になって
屋上から飛んだ
そしてこの森にいた

木のウロに入ろうとすると
ここじゃないよと声がする
ウロの奥から指が伸びる
「あっち」

沢山のウロのある木
どれ?
#呟怖 #黄泉違い https://t.co/ZVZPmyj1Pb

その字に触れる
「出口」と書いてある看板
だがここは屋外で
出るような扉もなく

看板の周りを回ってみる
「…1回」
「…2回」
聞こえた気がしたが
風景も変わらない

5回目を過ぎたあたりに飽きてしまい
座り込んだ

その途端風景が
巻き戻しのようにぐるぐる回り出した
#呟怖 #何度目かの出口 https://t.co/HkzFrqXsW4

管理のおじさんが溜息をつきながら取材に答えた
「ちょっと前まではね、圧倒的に子どもが多かったんだそうですよ、ここ」
前任者がそう言ってました、と続けた
……今は?
「中年以上の男性が多いですね。しかも自分が『忘れ者』だと気付いてなくて。実は私もそうでして」

#呟怖 #忘れ者お預かり所 https://t.co/MAvb3N7uLc

「櫓に行け」と
父に言われた
村のハズレの木造りの古い櫓

五年に一度の櫓祭り
櫓の番に選ばれるのはいつも未婚の女性

神の花嫁になるというけれど
毎回
男性の体液だらけの死体が見つかり
内々に処理されていることを
村の女が知らないとでも思うのか

母が贈り物をくれた
短刀を一振

#呟怖 #櫓 https://t.co/B1kDZcgCQx

「母ちゃんの友達に小夜子ちゃんっていてね」
また母の昔話
何回も何回も聞いた
「白い服が似合う、髪の長い子でさ」
懐かしそうに目を細める

「……クリームソーダのチェリーが好きでね、それあげると何でも言うこと聞いてくれたの」
え?
「空を飛ぶほど好きだったみたい」

#呟怖 #クリームソーダ https://t.co/AbJuaOjs2A

うちの猫がよその猫と楽しそうに歩いているのを見かけたので
こっそりついて行ってみた

だんだん増える
道の角を超える度、数が増え
そのうち二足で歩く猫も出てきて
「人間みたいだな」と思った

あれ?
気がつくと 自分もその列に混ざっている
手に肉球ができて毛が生えて

たのしい
#呟怖 #化猫 https://t.co/zJ3Sajo0Bg

その子にあったのがここだったんだ

弟が小さな沢に連れていってくれた
おじいちゃんちの近くの鬱蒼とした木々の中
「早く帰りな、ってこれくれたんだ」
握っていた金色のような透明のようなスーパーボールのような玉を見せてくれた
その途端声が響いた
「大人に見せたなぁ!!」
玉が消え失せた
#呟怖 https://t.co/BPzu4VjwTn

「まま」
「まま」ん?
どぅしたの?
「まま」はぁい?なに?

「まま?」そうよ?
「まま?」うん。“まま”よ?
「まま!」なぁに?

喉笛にガブリと噛みつかれ、千切られた。
.......そっちの『まま』ではないことを、もう伝えられない
#呟怖 #可愛い子 https://t.co/jHIm32lfFr

まるきり誰も載っていない
でもどんなラッシュ時にも誰も乗ろうとしない
そんな車両のついた電車が
一日に何回かやってくる

昨日たまたまその電車が来た時
隣に立つおばあちゃんが
「あら、今日は満員だね」と残念そうに乗るのを辞めた

何故かあたしは乗れたのに

#呟怖 #無人電車 https://t.co/3BuY4rsiB1

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