呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖

「ママ…」

小さな手が私の手に絡み付く。

「ママ」

おまえ、喋れるようになったの?

30年前に流産してから子を望めなくなった私に、目に見えない我が子が、ゆっくりとゆっくりと成長しながら、寄り添う。

「ママぁ」

女の子の声がハッキリと聞こえた。










#呟怖

何話も何話も怪談を朗読し
音声を発信してきたが
私はお化けや幽霊など信じていない

信じていたら怖くて朗読なぞできやしない

誰が聞いているのか居ないのか
今日もカセットテープに録音した音声をローカルラジオの電波をジャックし流す

死後に
幽霊ラジオとして
自分が怪談になるなんてな…

#呟怖

「あのね」

彼女の行き付けだと初めて連れてきて貰った喫茶店

「ここね、クリームソーダの幽霊が出るの」

注文された物を持っていったら誰も居ないとか?

「すぐにわかるわ」

すぐに、わかった。

「ね?」

目の前に、半透明の触れられないクリームソーダが陽炎のように揺らいでいる。 https://t.co/nP4G48qeq1

@suika_sheep #呟怖
#返怖

「ちょ~べ~り~ば~」

「……?」

「……?」

「いや、今時の子に「うらめしや」って言葉通じないって言われて」

「ちょべりばも通じないよ?」

「……だまされた……出直す」

「いや、いいって……」

#ダサ子さん

#呟怖

昔々、いたずら者の>>1がいました。

ある日、怒った長者様が>>1を閉じ込めました。

蒸し熱く臭く窮屈な所で
身動きのとれない>>1は
声すら出ません。

そして数年後>>1は
遊園地のキグルミの中から
見つかりました。

そのパンダです。

未だに
中に誰も居ないのに動くんですよね、
それ。 https://t.co/2BC30KZzi1

#呟怖

小さな山の上に小さな社がある

近辺の神社数社で世話をしいてる
今月は我が社の当番だ

掃除と賽銭の回収をしていると

『ニンゲンの気配がする!』

と聞こえたかと思うと

山道から平凡な中年夫婦が現れた
夫婦は
人の良い笑みを浮かべ
会釈すると

奥宮へと登って行った

戻ってこなかった

@molmol299 @suika_sheep #呟怖 #返怖

「ところで……」

宮司が淡々と続ける。

「お連れ様は如何しますか? 死んでは無いですが、生きても無いようですが……」

長年、意見を交換し、連れだってフィールドワークにもいつも一緒に行った相棒が、背後で笑う。

#呟怖

それは草むらから突如飛び出してきた

兎だった

だが病気なのか顔面は無毛で
中年男性のようだ

その『人面兎』がやおら口を開く

そういえば
『人面牛』は予言をするんだったな

「腹の調子悪いのか、ウンコ食え」

野グソの最中でさえなければ
殴ってやったのに

兎は草むらに戻って行った

https://t.co/f3hJVnNE0d

#呟怖

【生誕】と空に文字が浮かんでいた

否、それは雲だ

生(な)る

誕(いつわ)る

誕(いつわ)りが本物に生ろうとしている

それも誕(ほしいまま)に

否、それが真実の姿であるのかもしれない

どこかで、何かが、誕(う)まれ生(う)まれたのだろうか

本物の怪異が……

#呟怖

県を二つ跨いだ山の
先祖の墓とやらに行く破目になったのは
単に駄賃の五千円に釣られたからである

草木を掻き分け
やっとの思いで辿り着いたソレは
河童の石像に見えた

「定期的にコイツを綺麗にしてやらんと、本家の男どもの髪がどんどんハゲ散らかしていってな。育毛剤も効かん」

#呟怖

若い頃に視力を失った祖母は
いつも瞼を閉じていた

祖母は
目が見えないのが嘘のように
何不自由無く過ごしていた

一度だけ
祖母の目を見た事がある
幼い頃
見せてとせがんだ

その不思議な色が忘れられない


私に迫ってくるあのオーロラに
とても良く似ていた

私も
視力を失うのだろう https://t.co/ziLOMBtirg

#呟怖

「ああ、こんな所に作ってたんだねぇ」

嗄れ声が吐き出された。
家と家の間、路地と言うのも憚られる細い隙間に、階段がある。

表に停まっている青いバンには【害虫駆除】の文字。

その日、外国人パブが一件、跡形も無く消えた。
そこの客が数名消えたのは、一緒に逃げたという噂だ。 https://t.co/Lbivr6eajJ

#呟怖

「何をしてるの?」

公園で小さな男の子が
落ちていた虫の羽に水滴を乗せていた

「戻してるの」

振り向きもせず男の子は言う

「水につけると元に戻るんだよ」

椎茸や海草ではないと言うのは無粋だろうか

「あんまり沢山だと戻しすぎちゃうんだ」

振り向いた子供の顔は

蝉だった https://t.co/8pXLuwYC6W

#呟怖

今年のランタンは中止になったと思っていたけれど…

ヒト気の無い通りを煌々と彩るランタンが川面に映る

滅多に来ない夜の町に来た甲斐もあるってものだ

水中には大勢の人が
ランタンを見上げ笑っている

どちらが地獄かわからないな

ともすれば
吸い込まれそうになる足に力を入れる https://t.co/d9LCUtAcrc

#呟怖

ドンドンと戸を叩く音がした。

真夜中に誰だと玄関へ向かう夫を制す。

なぜ、インターフォンを鳴らさないのでしょうね?

再び戸を叩く音と、名を呼ぶ男性の声が聞こえる。

夫が怯んだ表情を浮かべ、布団に潜った。

それで良いの。

聞こえないふりするのが一番。

もうすぐ煙が回るわ。

#呟怖

押入から声がして目が覚めた
耳を澄ますが何も聞こえない
隣かと目を閉じた

だが以降
午前2時に必ず
何かの声で
目が覚めるようになってしまった
押入の声は
徐々に鮮明になる

「…して」

気味が悪くなり引っ越した

後日
干からびた遺体が見つかったと
ニュースで流れた

あの部屋だった

#呟怖

菫の花の砂糖漬を1つ
と書かれた紙を見つけた。

他界した母の長持の奥。

菫の花の砂糖漬を大事に
特別な時に1つだけ食べていたなと
思い出して
取り寄せてみた。

仏壇に供える。

夜中、小さな物音に目が覚め
階下へと下りた。

菫の花の砂糖漬に

小さな小さな母が

沢山

群がっていた。

@Mad8068 #呟怖

特殊なキセルと煙草の葉。

今日の葉をキセルの先に詰め、火をつける。

吸い込んだ煙を吐き出す。

ゆらゆらと煙が集まり、咆哮した。

虎だ。

と思うより早く、煙の虎は奴の喉笛を喰い千切った。

#呟怖

先輩が溜め息をつきながら受話器を置いた。
一般家庭の庭のハツリだが、月に一度、クレームが入り、やりなおすのがここ数ヵ月続いている。
こう続くと土地が悪いのではないかと思える。

「まただ」

先輩が呟く。

乾いたコンクリートには猫のそれより小さな人の足跡がくっきりと残っていた。 https://t.co/5YW9gnNMFY

@gimatetu @suika_sheep #返怖 #呟怖

垢舐めに問う

水垢も手垢も他人に綺麗に舐めとられた後でも、そのマリアを愛せるのか?

人の子に問う

垢舐めの涎にまみれていても、そのマリアを愛せるのか?

双方に問う

互いの唾液を舐めとっているお前らは
真に
誰を愛しているのか?

鏡を見よ

己を顧みよ

そして

帰れ。

#呟怖

ふと小さなマリア像らしき物を見留た

其は外水道のオブジェで
隠れキリシタンの地には相応しく思えた

写真をSNSにアップする

気付くと『マリア像が涙を流している』『流していない』論争が始まっていた

人によって見え方が違うらしい

私には
画像のマリア像が
涙を流している風に見えた https://t.co/ot7ugdqgQG

#呟怖
お米一粒には八十八柱の神様がいるんだよ

祖母がそういうので
収穫前の稲穂から一粒を剥いてみた

「あ!ダメ!」

ハッとこちらを見上げたナニかが
慌てて穂の中の扉から出ていく

扉には【準備中】の看板がかかっていた

「まだお米になる前だからね、触っちゃダメよ」

祖母が優しく嗜める https://t.co/iL3kQpOKIf

#呟怖
#実話

職員トイレは男女で直角に隣接している

女子トイレから出ると
いつも男子トイレ前に気配を感じて
振り返るが
真っ暗なだけだ

気のせいだろう

節電で廊下全体が仄暗い

それがここ最近
気配を感じなくなった

電気もついてないのに
扉が見える程に明るい

やはり何かいたのだろうか?

#呟怖

リサイクルショップで見つけた
テディベア

片目が取れ
あちこち破れていたのが
やるせなくて連れ帰った

きれいに繕って新しく目も付けたのに
一晩経つと元よりも酷く破損していた

夢で刺された場所と同じ所が裂け
綿がはみ出ている

毎晩毎晩
見る悪夢を引き受ける様に
何度も何度も何度も https://t.co/TKMmVxO6ne

#呟怖

「ただいま」

古い下宿屋の玄関で殊更大きな声でそう言うと

「うるせえぞ!」

怒鳴り声が返ってきた

あの頃と同じだ

50年前
先輩の寝煙草で焼け落ちる前のあの頃

火を出した先輩の部屋から麻雀牌を混ぜる音が聞こえる

ガラリと引戸が開いて
まだ若い先輩が顔を出した

「早く来いよ」 https://t.co/XRa91pyuDd

#呟怖

幼さの残る少女は、ある日、森の中、熊さんに出会した。
花咲く森の道、熊さんに出会した。
熊さんは子犬程の大きさで、太い手足で近づき、匂いを嗅いできた。
白い貝殻の小さなアクセサリーは、子熊の知らない海の匂い。
だけど知ってる、懐かしい匂い。
芳しい血の匂い。
母熊が立ち上がる。 https://t.co/YQ00PScVLb

#呟怖
#このお題で呟怖をください

画像のみでどうぞ。 https://t.co/brFsy8o0VZ

#呟怖


頭のすぐ横でくしゃみの様な音がした
夫は入院中で猫は一階
私以外くしゃみをするモノは居ない
胸がざわつき
寝ようと閉じた瞳の裏
寝室に犬が数匹入っていたのが見えた
心臓が早鐘を打つ
堪らず目を開けた室内には勿論何も居ない
スマホを手に取る
寝ようとしてから5分も経ってなかった

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