呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖 ( #返怖 可)

おばあちゃんが使っていた
少し大きめのAMラジオ
形見に貰ったのだけど
感度が良くて愛用中

朝の支度にかかる
前にスイッチを
オンしてから
暫く流して
立ち上る

番組を聴きつつ
ゆっくりと覚醒

時に妙なお経や
おばあちゃんの
声がするけれど

たぶん

寝起きが
悪い所為

#呟怖 ( #返怖 可)

祖父も曾祖父も本が好きで
ウチの土蔵の中は本で一杯

私も子供たちも本が好きで
土蔵に入って本を持ち出す

読んだ本が何処にあったか
読みたい本が何処にあるか
忘れていても土蔵に入ると
迷わないのが不思議だった

曾祖父の写真を子に見せた
土蔵にいつも居ると笑った

#呟怖 ( #返怖 可)

嫁の実家は豚が居て
嫁も豚を捌けるのだ

先日、山の中にある
貸し別荘にて夜中に
サッシ向こうに怪異

猪だか豚だかの霊の
様なモノが浮かんだ
嫁は美味そうと思い

献立が次々浮かんだ

それを悟られたのか
物の怪は踵を返して
走り逃げてしまった

#呟怖 ( #返怖 可)


僕の
一日の
始まりは
まず起きて
郵便受けから
新聞と郵便物を
取り出す為に
郵便受けの
中の手と
握手し
取る


もう慣れたけど
誰の手なのかは
今もわからない

#呟怖 ( #返怖 可)

仏壇の前てお婆ちゃんが
五体投地をやり始めた
朝からドタンバタン
皆が止めてと要請
だが完全に無視
ひと月余りで
やっと停止

何故五体投地?
何故止めたの?

爺さんに逢いたくて
爺さんに止められて

「たまに夢に出てやるから」

と夢で死んだ爺さんに
説教を食らったらしい

#呟怖 ( #返怖 可)

「カーナビ通りに走ったら行き止まりでね」

怖い話で山道を迷うのは
割と良く聞くのだけど
カーナビに惑わされ
ドツボになる話が
最近は増えてる

切り返しも効かなぬ
崖道を10kmバック

行き止まりには石碑
崖下から沢山の手が
伸びてる様に見えた

電子機器に霊は宿ると彼は言う

#呟怖 ( #返怖 可)

祖父の村の山では昔
神隠しがよくあった

それでも大人たちは
子供を山で遊ばせて
祖父もそれに遭った

腕の一本で見逃してやる
暦が満ちたら見聞きした
色々を話しに参りなさい

山の神の贄だったのさ
お気に入りを選んでナ

片腕の祖父は
還暦になって

嬉しそうに
山に消えた

#呟怖 ( #返怖 可)

藁をも掴む思いの人に
藁を掴ませて絶望させる

#呟怖 ( #返怖 可)

叔父は腕の良い造形師
人形製作が得意なのだ

その叔父が結婚をした

奥様は綺麗で寡黙な人
殆ど喋らないのだけど
何故か気持ちや意思が
不思議に通じてしまう

叔父の方から話しかけ
必要以外は動かない為
僕は彼女が人ではなく
叔父の作った人形かも
知れないと訝しんでる

#呟怖 ( #返怖 可)

田舎のおばあちゃんは
件(くだん)を見ている

牛が多いからと

牛の胴体に牛の脚
だけど頭は人のそれ
予言を残して死ぬ妖怪

「しょっちゅう見るよ」

しょっちゅう見るんだ

〇〇が野ツボにハマる
××の晩ご飯は魚料理
⬜︎⬜︎が犬に噛まれる

など予言して
すぐ死ぬとか

日常?

#呟怖 ( #返怖 可)

田舎の叔父の山には
猿の群れが出るけど
その山に入り戯れに
猿の着ぐるみを着て
群れを待ってみたら
餌に寄せられて来た

足元に置いた餌も
警戒しながら取る

人との区別が
つかないのか
と思ってたら

「それくらいわかるよお」

と猿が一言

叔父にそう話すと
危険だと怒られた

#呟怖 ( #返怖 可)

二人がけの乗客席に
片方に荷物を置いて
一人占めで座る人は
よく見るのだけれど

この前もそんな感じで
前の座席に居るなぁと
思っていたんだけれど

降りる時に
空いてる席に
ひと声かけたら
席からぴょんって
降りるおばちゃんの
肩に何か飛び乗ってさ

人差し指程のおじさんが

#呟怖 ( #返怖 可)

「アンタなんかお母さんじゃない」

親子喧嘩で思わず口を突いて出た

「そうだよ、隣の子があまりに可愛かったから取り替えたのがお前だから」

そう返された

思い当たる節
顔が似ていない
性格も違いすぎる
積み上がった疑問が
氷解していったが
洒落にならない
事態になった

#呟怖 ( #返怖 可)

手直しもほぼ完了して
良い買い物だったと
改めてひと息つく
一目惚れの洋館
小さいけれど
私向きだし
不思議に
馴染む
感覚

いや
馴染む
じゃない
私は確かに
ここに覚えが
何度かこの家の
中で彷徨っていた
その記憶が蘇えった
どこからか幼な子の声
夢が叶って良かったねと

#呟怖 ( #返怖 可)

社の同僚と
彼の住処の
近くで飲み
彼の部屋に

一人暮らし

だが扉を開くと
部屋には濃厚な
人の気配がした

「ここ誰か居るよね」
「いや居ないよ」

そのまま部屋飲み
話しながら寝落ち

寝息の呼吸音が
そこかしこから

何人居る?

後日何度か
彼と飲んだが
泊まりは断ってる

#呟怖 ( #返怖 可)

小学校の時に
同級生の少年は
背中に沢山の赤い
痣の様なモノが
出てたらしい

夏のプールで

先生も見たが
外傷も無いし
膿でも腫でも
無いと言った

何日かしたら
その子が消え
町中大騒ぎに

今も行方不明

大人になって気付く
あの背中の無数の痣

あれは

キスマークだったと

#呟怖 ( #返怖 可)

俺の住んでる部屋の窓に
朝になると指で書いた
字の跡が残っている

「あ・い・し・て・る」

字を消すのが
朝の始まりだ

出勤・退勤時には
尾(つ)けられて無い
懸想される心当たりも
さっぱり無くて困惑する

壁登りのプロ?

そんな知人など無いしと
5階の窓から外を眺める

#呟怖 ( #返怖 可)

「嫁が冷たいんだ」

温もりが欲しいと言うと
そんなのは無いと返す
嫁は温もりが居ると
抱きつく癖にって

「雪女だから仕方ないだろ」

皆が突っ込む

化け猫嫁の夫は
背中の爪痕を披露

狐、狸、鬼嫁持ちは
噛み跡をほらほらと

満身創痍の皆を見て
のっぺら坊の旦那が
凹んでた

#呟怖 ( #返怖 可)

蟷螂の鎌
小さなカマキリの武器
とるに足らない攻撃

虫の息
死にそうなほどの弱い呼吸

だが

一寸の虫にも五分の魂

殺虫剤にゴキブリホイホイ
手でピシャリと葬った蚊

それらの全ての念を
集めたら呪いに足る
量になったので使う

塵も積もれば山となる

虫の悪夢にうなされろ

#呟怖 ( #返怖 可)

道端にいつも立っている人
同級生はいつもその人に
頭を下げて会釈するが
アレは人じゃ無いし
憑く恐れあるから
止めなよと忠告

「ウチは神社だから」

そう笑う彼女が
ストーキングされて
彼女が会釈してたそれが
数日居なくなった事があった

ストーカーが消え
それはまたそこに

#呟怖 ( #返怖 可)

廃村巡りが好きな知人が
とある廃村を散策中に
足を掴まれた怪異を
僕に見せてくれた
指の形に赤黒く
くっきり指の
跡が出てる

壊疽(えそ)の手前

医者にそう言われた

壊死(えし)して痣に
事と次第によっては
広がっていたかもと

霊視した人には
もう祓えている
だから大丈夫と

#呟怖 ( #返怖 可)

声と結婚した奴がいる

存在が証明出来ずに
婚姻届は受理されず
内縁の妻と言ってる

届けたんだ

奴の家に行くと
楽しげに会話し
本当に居そうだ

が僕には声は
聞こえない
見えない

何人か見える人が
声の主の姿を見て
教えてくれるけど

全員の容姿がまるで
噛み合わなくて混乱

#呟怖 ( #返怖 可)

祖父が亡くなった

ピンピンコロリを
そのままいく如く
畑で倒れ死んでた

救急車
死亡判定
後にお通夜

通夜にて何度も
玄関のチャイムが
鳴ったが誰も居ない
そんな事が朝まで続く

爺さん生者にも死者にも
もののけにも慕われてたに
違いないってその時に判った

#呟怖 ( #返怖 可)

キャンプにて
星空を眺めて
食事を楽しみ
テントに戻る

寝袋の中に顔

寝袋を広げて
入る前に中に
誰か居るのだ

あ、お邪魔します
今夜もよろしくと
挨拶して入り就眠

この人は一体
誰なんだろう

入ると消えて
テントの外に
現れるのだが

#呟怖 ( #返怖 可)

墓参りの時に
入り口付近で
見かけた人が
帰り際でまだ
ウロウロして

気になったので
声をかけてみた

どなたのお墓を
お探しですか?

ハッとした顔で
いえ、出口をと
一緒に出口まで
凄く感謝された

それが半年前

今、同じ墓地で
出口を見失って
ずっと迷ってる

誰か助けて

#呟怖 ( #返怖 可)

最悪の夢の話になった

身体が崩れる
崖から落ちる
魔物の襲撃や
家族の悲劇等

「ちゃんと目が覚めてね」

無事に起床して出社
午前中まで仕事して
違和感に気が付いた

夢だコレ

起きたらお昼過ぎ

目覚ましを止め
起きて日常を
こなしてた
夢だった

目覚めてから
地獄だったと

#呟怖 ( #返怖 可)

僕の家のリビングには
ウツボカズラの鑑賞箱が
飾ってあって来客に好評だ

食虫植物がもたらす
独特の緊張感と美しさ
そこから話に花が咲くし

ただ先日来た友達が
そのウツボから頭が
にゅっと一瞬見えて
アレは何と訊かれた

分からない

でも昔のアルバムに
同じ様な写真がある

#呟怖 ( #返怖 可)

洗面所で気付く
一本の鼻毛が
にゅっと
摘んで
引く


にゅっと伸びて
引き抜け無くて
鼻毛用ハサミで
チョキンと切る

途端にそれが
痙攣の様に
のたうち
思わず
放る



暫く
動いて
ピタリと
動きが止む
もう摘む勇気
なんて無かった
20cmの動く鼻毛
寄生虫みたいだった

#呟怖 ( #返怖 可)

砂時計の夢を見たよ

人の身長ほどあって
穴はとても小さくて
砂もゆっくり落ちて
それがズラリと並ぶ

落ち切った砂時計は
しばらく放置されて
ひっくり返されるが

これが転生です

と案内人が言ってた

地震が起こった
砂時計が倒れた

その朝に飛行機墜落の
ニュースを見たんだ

#呟怖 ( #返怖 可)

友達の家でお泊まり会
パジャマパーティーだ

シンデレラ縛りで
12時に就寝したが

2時に窓をカリカリと
引っ掻く音がしていた

カーテンを開ける前に
友達が見るなと止めた

大きな爪のひとつ目

アレから毎晩
ウチの窓にも
2時になると

カリカリと引っ掻く
音がする様になった

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