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呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

夜半過ぎ、シルエットだけの怪異。恐怖したが、身振り手振りのコントらしく、揃ってお辞儀後に拍手してみると満足気に消える。それ以上でもそれ以下でもない。
いい加減退屈なある夜、「右の奴デブだな…」と呟いてしまった。

以来右眼が見えなくり、怪異も現れない。
コントは面白くなかった。#呟怖 https://t.co/iTfFQzuLYq

もしもしベビたんーいまちゅかー
聴こえているからと、私のお腹に語り掛ける夫。そう、聴いてるの。
貴方が殴る蹴るして罵っていた時、貴方の知らない、流れた二人の子も聴いていたの。
臍の緒って電話線みたいね。
夫が私の下腹部に触れた途端、鋭い痛みと共に脚の間からどろりと溢れ出す何か。
#呟怖 https://t.co/uIIE7YgrJ1

喜び勇んでリード引く愛犬を制し、なんで?というように見上げる頭を撫でた。

いつも一人、ブランコ漕いでたあの子。
私達の姿に嬉し気に駆け寄ってきたあの子。
だんだんボロボロになったあの子。
まだ、いるんだ。

私のとこに産まれておいで

ふと思う。
揺れるブランコが、ピタッと止まる。#呟怖 https://t.co/Nrm0LrUYEw

デジャヴってあるだろ?知らない筈の事や場所を既に知ってる感覚。あれって、ラグってるって事よな?だからさ、その光景なりなんなりを既に見てるから、と。唐突に言い出した先輩は信号無視の車に跳ね飛ばされるから、僕は先輩の腕を強く引く。
…うん、そう。そういう事…と、先輩は青褪める。 #呟怖 https://t.co/v1eeBHh20p

怖い怖いと思うから、なんでもお化けに見えちゃうんだよ、と言った同室のお姉さん。
カーテンの影にはなんにもいないよ、と言ったお姉さん。
天井のシミは喋らないよ、と言ったお姉さん。
順番なんてないよ、と言ったお姉さん。
居るよ!居るよ!居るの!と叫んだお姉さん。
居るよね、と、私。
#呟怖 https://t.co/GO1DHjvRKf

太陽のせいで人を殺したのも頷ける。忌々しい程の晴天。対称的に生まれる影は色濃く、濃ければ濃い程、明るい夜に居場所を失った者達が巣食う。吹き溜まりで混じり合い、練られ、郷愁や恋心だった未練が意味を変える。

『事故多発注意!』
見通し良い道に立つ看板が、陽光にキラリと反射した。
#呟怖 https://t.co/NhBSGFgzTQ

私は配慮に欠ける先生ではないので、作文に、祖父母と暮らす長束君が『おとうさんとおかあさん』の事を書いても、家庭訪問に随分遅い時間を指定され、うら寂しくなる道を歩いても訝りはしない。
ガードレール前、不気味な笑顔の落書きを前に、表情のない長束君が佇んでいても。

…決して。
#呟怖 https://t.co/iojkqBfcJv

一度目は線路を挟んで対岸のホームで。
二度目は交差点の向こう側で。
三度目は向かいのビルの窓際で。

見掛けた女の視線の先では、電車に飛び込んだ者、行き交う車にまろび出た者、屋上の柵越えて飛び降りた者。

四度目の先には自分。
目が合った。

なんて美しい会いたい恋しい今すぐいきま #呟怖 https://t.co/t4qm8lVZCA

うちのパチンコ屋は景品にカップ麺がない。数合わせに丁度いいのに店長の方針で頑なに置かない。

新聞沙汰になったろ。炎天下の車ん中でパチンカス親共に置き去りだ。日常茶飯事だったんだろうな、潰れた景品のカップ麺握り締めてたんだよ。

以来、景品貯蔵庫に出た。
お門違いだよな、と店長。#呟怖 https://t.co/0fpJm0rCml

えぇて、えぇて、そないなかんでも、なぁ…えぇて

お爺さんの手は優しい。優しかったのはお爺さんだけ。お爺さんは毒虫を次々、噛み殺さないように丸呑みする。
この後すべき事はわかってる。
わかってるけど辛い。
辛い分、最大の呪詛を僕は孕む。
『家族』に胡座をかいたヒト共、もうすぐだ。#呟怖 https://t.co/Y2737HKAtH

きっちりゴミ出す奥さんで、分別もそりゃ丁寧。口喧しく旦那さんが叱られてたの、近所中響いてたよ。だからまぁ、旦那さんが腹に据えかねたのも奥さんが出るのも納得だね。なんせバラバラで撒かれたんだ、我慢ならんかったろう。で、うちは可燃ゴミ月・木だから、間違えないようにね。出るよ。#呟怖

確かにあの子言ったんです。タッくんまだお家だよって教えたげたって。でも、

連続猟奇殺人犯の母親は語る。

…信じたくなかった。幼い息子が隣の奥さんをわざと燃え盛る家に入らせたなんて…。

彼のおぞましい物語は既に三歳で始まっていた。殺しておけば良かった、と呟く彼女の瞳は遠い。#呟怖 https://t.co/8511wpoY9h

SNS開くと『さよなら』という文字が目に飛び込む。擦れ違った二人の会話の『さよなら』という言葉が耳に残る。買った覚えのない太宰治の『グッド・バイ』。立ち寄ったカフェで流れるショパン『別れの曲』オルゴールバージョン。
長く会わない幼馴染の訃報が入ったのはその夜。
口下手な奴だった。#呟怖 https://t.co/4RliRSDudc

忘れ物をした、と妻は幾度も家に帰る。可愛いヤツめと笑っていたのも束の間、素っ裸で行ってきますは頂けない。以来、私が翌日のコーデを準備したが、目を離した隙に行ってしまった。
遺体が見つかったのは三ヶ月後だが、死んだ事を忘れて時々帰ってくる。
ただなぁお前、頭をどこにやったんだ。 #呟怖

満月に誘われ窓を開く。
好事家は他にもいるようで、向かいのビルの窓もカラカラと開き、手を振るシルエット。
普段なら無視するが、応えてみる気になったのも月のせいで片手あげる。

今行きますぅぅううっ!

と、不意に耳元でがなり立てられる。
止まないこだまは、いつまでも耳に響いていた。#呟怖 https://t.co/DXTlJS6N0t

傘が悪いんですよ。
優しい子で、傘を忘れた私を迎えに来てくれまして。大きな大人用の傘を差し、一生懸命。だから見えなかったんでしょう、跳ね飛ばされましてね。ほら、今もポーンポーンと飛んでいる。
不憫ですよ。傘が悪い。全部傘が。

言いつつ、男は今日も路上に、開いた傘を放置する。#呟怖 https://t.co/27UifwhmSW

縁切り神社なだけに陰鬱と感じたのは安直か。
呪詛たっぷりで恨み言が書かれた絵馬を眺めるだに、呼吸がしづらくなるようだ。と同時、好奇心に負けて読み進めた絵馬に見知った名を見つける。時代なのか、SNSのアカウント名だ。自分の。今の、放置の、サブ垢、裏垢、ff0の鍵垢まで。

総毛立つ。#呟怖

酷い悪夢で三度目覚める。

脂汗と上がる呼気に、水、とベッドから降り際、御守りがポトリ。眠れないとボヤいたら、友達がくれた手製の御守り。
何となく中身を取り出す。
何となく、小さく畳まれた紙を開く。

簡略化された笑顔のマーク。
よく見ると、シネという文字で埋められた笑顔のマーク。#呟怖 https://t.co/dbpX4DqW4M

ファフロツキーズじゃないか、と事も無げに。ほら、カエルが降ったり魚が降ったりのアレ。
笑う彼に、ああ竜巻の、と相槌打ちかけたが、いや。

…あの、大きさ?あんな、…大きな『蜘蛛』

口塞がれ最後まで言わせて貰えない。
笑みの張り付いた彼の瞳は怯え、揺れている。

世界は終わるのか。#呟怖 https://t.co/Rc5rjmik30

階段駆け上がり右には開かない扉です。

行ってきますの代わりにそう告げ家を出た夫。帰宅後にはそんな事言った?て笑ってた。

翌日私はスーパーの火災にあい階段を駆け上がり、そう。右はダメ。
帰宅してあなたのおかげって抱きつこうとしたけど夫は遺影の中で笑ってる。

そっか、そうだった。#呟怖

とどのつまりの『とど』って、トドの事かと思っていたけど違うのね、と妻が笑う。
出世魚の事だね、と言うと、物知りね、と私の肩に頭を寄せる。
可愛い女で、それは私以外にもそう映るようで。

変わらず、妻は私の肩に頭を寄せる。
私にしか視認出来ない姿で。
とどのつまりは、そういう事だ。#呟怖 https://t.co/SZ7jrAzDcg

いい娘いますよ、と。

胡散臭い影のような男の言葉に普段なら警戒心解く事ないのだが、酔いも手伝いのこのこついて行く。
次第、うら寂しい場所へ。昔見た気がする。

お兄ちゃんあそぼ。

するりと絡む幼い手。
この感触は知っている。
なるほど、いい娘だ。

とおりゃんせが聞こえる。
#呟怖 https://t.co/C7r9RFtHxj

チョキを象った指を動かしながら『パチンパチン』とお姉ちゃんは言う。その度に、僕に意地悪したタッちゃんも僕を噛んだジョイも居なくなる。

切る時は、縦ね。

お姉ちゃんが笑う。

横はダメ、横にパチンは切れるから。
たまのおが。

お姉ちゃんが笑う。
僕は、お姉ちゃんが大好きです。
#呟怖 https://t.co/ksJs6NsVDa

碁盤の目、ありゃ結界だ。外を護るものはいくらでもあるが、内を護るには食うのが一番だからな。

ツルツル啜りつつ、友人はきしめんの名の由来の一つ、かつて碁石型の麺であった蘊蓄を語る。
お前も食え、と促され『そのテの場所』に行くのかと合点がいく。
視える友人を持つとこれだから。
#呟怖 https://t.co/6XHEK8W4xx

ど・れ・に・し・よ・う・か・な
か・み・さ・ま・の・い・う・と・お・り

高台にある深夜過ぎの公園で一人。缶ビール煽っていると、時間帯にそぐわない子供が眼下の住宅街を指差している。その日から毎夜見掛け、子供が指した家に決まって人死にが出る。そういう存在だろう。

ウチはまだか。#呟怖

実話怪談は似た展開やオチが多い。金縛りではババァが胸に乗り、タクシーの運ちゃんは濡れたシートに辟易する。アレは、臨死体験と同じ。ようは、体験した不可思議に整合性を持たす為、脳はどこかで見聞きした展開やオチを当て嵌めるって事。

正気を保てないから。
真の恐怖は、誰も語れない。#呟怖

136字内の怪異を嗜むうち、違和感を覚えた。怪異を語ると、の類ではなく。

重くなる。

作り、発信する程、質量として確実にスマホが重くなる。電脳世界に怪異を閉じ込めているようだ。136字という、密度の濃い怪異を。

だから。

不意に軽くなったら気をつけてほしい。
出た、という事だ。#呟怖

死に別れた女房に責め立てられている。訳もわからず頭を下げるが、ますます激昂し唾を飛ばし口は裂け眼は落ち窪み血や汚い汁を撒き散らし醜く崩れ。
お前そんなんじゃなかったろう。

気付いたのは病院のベッドの上で、大層な事故に遭い危なかったらしい。

そうか、お前。
変わらず優しいお前。#呟怖 https://t.co/ghrtvHd8Tw

稲穂に映える案山子に和んでいると、よくあんなモノを、と友人が唸る。曰く、案山子は『禍を課す子』と書くという。神隠しと同じく、口減らしの口実だと。生憎そんな謂れは聞いた事なく笑い飛ばそうとしたが、

因習は、とても巧妙に隠蔽されるもんだ

呟く友人の茫洋とした瞳に言葉が継げない。#呟怖 https://t.co/rf9Ys2xTSV

喉の調子が悪く、中古屋で加湿器購入。安眠確約と床に入ったのも束の間、小一時間程で息苦しい。所詮中古かと検めるが、景気よく水蒸気は昇っている。

が、豆球の明かりに照らされた加湿器は女の生首だ。至極真面目な表情で、天井に煙をふぅぅ、と吐いている。途端、睨まれた。

買い換えた。#呟怖 https://t.co/R1lnjSyfhO

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