呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

#呟怖
「昔からこの辺りには『動く山』の話がありましてな
 昨日にはあちらに見えていたその山が
 今日はこちらに見え、明日にはそちらに見えると
 そして、その山に向かった者は二度と戻ってこないと
 そういう話が伝わっております」
「…それがこの山であると」
「ゆっくりしていってくだされ」

#呟怖
信号待ちをしている時
駅のホームで電車を待っている時
その声は、その手は、私を『向こう側』へ連れて行こうとする
勿論、そんなものは無視する
だが、『向こう側』がどんな所なのかは気になる
だから、一緒に行ってくれそうなあの人に、
今もこうして呼びかけ続けているのだ

#呟怖
愛しい愛しい我が子が
とうとう小学校に通う年になった

だが、あの子と離れるのは辛い
ならばどうするか・・・

そうだ、ランドセルを作ってあげよう
あの子の自慢になるようなランドセル
私の代わりになるランドセル
私の血と肉と骨と皮で作ったランドセル
私がランドセルランドセルランドセル

#呟怖
声が聞こえる・・・何よりも、どこまでも優しい声
全てを包み込んでくれるような、安らぎの声
その声に導かれて、私は暗闇のなかを歩き出す
何度も地面に足を取られながら、ゆっくりと歩いていく

気が付くと、私は暗い海の底で、星空を見上げていた

いつまでも

いつまでも

#呟怖
「人間は我々の恐ろしさを知っているはず」
「化けられることや百万回生きられることも知っているはず」
「恐れおののき、媚びへつらうのも当然」
「ならば、何故、この人間は同胞を虫けらのように扱ったのか」
「許せない」「同じ目に合わせよう」「そうしよう」

今夜は猫たちが騒がしいな

#呟怖
あの日の爪痕がいつまでも残っている
決して消えることのない、あの日の記憶
「どうして・・・」
それが、あの人の最後の言葉
それが、この世に残した最後の痕跡、のはずだった・・・

あいつに付けられた傷が!引っ掻かれた痕が!
何で!いつまでも!残っているんだよ!
早く消えろ!!!

#呟怖
私はこの仕事が好きだ
散らかったものをまとめたり
汚れた部分を拭き取ったり
詰まった所を通したり

やることは多いし
力仕事もあるけれど
遣り甲斐はあるし
何より、綺麗にすることが好きなのだ

今日も一人、掃除する
大きな男の人だから大変かもしれないけれど

#呟怖
・・・ええ、勿論、霊能力者である私には、
あなたに取り憑く霊の姿が見えていますよ
あなたの右肩から三十代くらいの男性が顔を覗かせて、
わたしのことをジッと見つめています

・・・本当は、霊能力なんてないんですよ
今、見えているのは何なんですか・・・?

#呟怖
飼育小屋にいる鶏が卵を産んだ
飼育小屋の裏でその卵を割ってみた
特に何の変哲もない普通の中身だったので、
その場に埋めておいた

月日が経ち、鶏は再び卵を産んだ
やはり、普通の卵だったので、埋めておいた

その後も、鶏は何度か卵を産んだが、
普通の卵だったので、埋めておいた

#呟怖
いつもの帰り道の途中に見慣れない脇道
今まで気にかけたことがなかったその道が気になり
私は寄り道をすることにした

それはちょっとした好奇心だったのか
もしくは、何かに導かれたのか
何にせよ、寄り道なんてするんじゃなかった

そんなことを考えながら
微かに揺れる暗い空を見つめていた

#呟怖
その風見鶏はいつからそこにあったのか
錆びついて動かない風見鶏は、この村の風景の一部だった

ある日、風見鶏が向きを変え、
その先にある家の住人が亡くなった

その数日後、また、風見鶏が向きを変え、
その先にある家の住人たちが亡くなった

今日、風見鶏は狂々と回り続けている

#呟怖
これは希望でも、懇願でもない
何故ならば、積み重ねるものも、差し出せるものも、
私にはないのだから
床に座り込んでガチガチと歯を打ち鳴らし、
震える瞳で私を見つめるあなたに、
私が言えることはたったひとつ・・・
それは、たったひとつのわがままだ

「今度はちゃんと育ててね」

#呟怖
をかし をかし いとをかし
あの娘の御髪はいとをかし
をかし をかし いとをかし
あの娘の御肌はいとをかし
をかし をかし いとをかし
あの娘の御手も御足もいとをかし
をかし をかし いとをかし
あの娘の全てが

可笑しくて可笑しくて堪らないんだ

#呟怖
次の瞬間、私の視界は金属の塊に遮られ、全身を衝撃が駆け抜けた
その次の瞬間、私の全身は炎に包まれ、激しい痛みとともに地面を転げまわった
また次の瞬間、首に荒縄が食い込み、酸素を欲して足をばたつかせた
そして次の瞬間、目張りした部屋のなかで、いつ終わるのかと呟いて眠りについた

#呟怖
この沼には主がいるらしい
その主はこの世に恨みを持つ人間の幽霊で
沼に近付く人間を何人も沈めているそうだ
だから、ここに近付く人間はいないという

だが、これには誤りがある
ここに幽霊はいないし、沈んでいる人間は7人
そして、肝試しとして近付く馬鹿がたまにやってくることである

#呟怖
私はあの人のことを知っている
全て知っている
誰よりも あの人のことをわかっている
だけど それだけでは足りない
あの人にも私を知ってもらい
理解し合うことが必要だ
そのためにはお互いの全てを見せ合わないといけない

だけど、もう見てもらえない
これじゃあダメだ ダメだったんだ

#呟怖
あと少し・・・あと少しなのに・・・
何でいつまで経っても辿り着かないんだよ
目的の場所は目と鼻の先なのに
どこまで進めばいいんだよ

あと少し・・・あと少しで楽になるのに・・・

あっという間に辿り着くはずなのに

手を伸ばせば届きそうなのに

地面はすぐそこなのに

#呟怖
ここは誰かの通り道
知らない誰かの通り道
ここは私の場所なのに
私のことは目もくれず
何も言わずに通り過ぎていく

だから、私は目を閉じる
何も言わずに目を閉じる

ここは誰かの通り道
知らない誰かの通り道
今日も誰かが通り過ぎ
二度とここには戻らない

#呟怖
「兵隊さん、今日はどこへ行くの?」
「良い所さ」
「兵隊さん、今日は何をするの?」
「良いことさ」
「兵隊さん、今日の天気は?」
「良い天気さ」
「兵隊さん、明日は良い日かしら?」
「・・・勿論、良い日さ」
「じゃあ、今日も頑張らないとね」
「そうだね」

「兵隊さん、さようなら」

#呟怖
1冊の本に心奪われた
内容は1人の少女の半生を綴ったものだ
そのほとんどは平凡でありきたりな内容だが
最後の章の描写は何とも生々しく、官能的で鮮烈だった
そして、その内容以上に、本自体の装丁が素晴らしかった
その触り心地や匂いは心地良く、同時に、興奮を覚えた

#呟怖
赤黒く染まった水のなかで
淀んでいく思考のなかで
これまでのことを思い浮かべる
深く暗い水のなかで
沈んでいく意識のなかで
あの時の言葉が流れ出す

溢れ出す想いを堰き止めることが出来なくて
私はこの水を濁らせた

#呟怖
私たちは双子の姉妹
二人が好きなものはいつでも半分こ
美味しいケーキも半分こ
綺麗なお花も半分こ
可愛い子犬も半分こ
パパもママも半分こ

・・・あれ?いつから私たち、半分こだったのかしら?

#呟怖
毎朝、この道で見掛ける『あの人』のことを、私は何も知らない
『あの人』は、道端に転がる石と同じ、ただそこにいるだけ
だから、目を向けることはないし、興味もない
・・・道端に転がる石は、私に話しかけることはない
だから、『この人』のことを、私は何も知らない

#呟怖
バリバリムシャムシャモグモグ

・・・ん?何だ、この音は

バリバリムシャムシャモグモグ

随分近くで聞こえるな・・・

バリバリムシャムシャモグモグ

何だか足がムズムズする・・・

バリバリムシャムシャモグモグ

・・・あぁ、そうか。食べられてるのか。

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