呟怖.ORG | 呟怖

呟怖は、Twitterでハッシュタグ『#呟怖』をつけてツイートすれば誰でも参加、投稿できる140文字以内の創作・実話の怖い話です。呟怖.ORGには、日々投稿される呟怖から転載または朗読やイラストなど二次利用を許可されたものが集まっています。作品の二次利用に関する約束は掲載作品の転載、二次利用についてをご覧ください。自分の呟怖作品も、他の掲載作品同様に読んでいいよ・描いていいよという方は、ぜひ参加ボタンから呟怖作家としてご参加ください。その他ご不明なことはガイドをご覧ください。

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呟怖.ORGと参加について

燃えるような夕焼けを背に私は長い長い石段を登っている。
見上げると大きな鳥居があり、私以外誰もいない。
なんだか不思議と気分が良かった。
「もう帰る時間だよ」
その声に振り向くと、私はいつの間にか自分の家の前に立っていた。
#呟怖

電車の警笛の音に我に帰る。
どうやらぼうっとしていたようだ。
目の前に電車が止まり、人が降りてくる。大抵の人は迷わず改札を出て行くのだが、たまにいる迷った人や手違いで来た人を案内するのが私の仕事だ。
「…一応私も死んでんだけどなぁ…いつまでこの仕事続くんだろ…」
#呟怖

「先輩、なんで雨も降ってないのにワイパー動かしたんです?」
「いいのよ。もうすぐ降るから」
僕は釈然としなかったが、その後本当に雨が降り出した。
「なんでわかったんですか?」
「今日はおめでたい日なのよ」
そう言った先輩は車内に飾ってあるイチョウの栞を眺め、優しく微笑んでいた。
#呟怖

昔、地元の山で子供が行方不明になった事があった。
幸い次の日には見つかったのだが、救助された子供が妙なことを言っていた。
「おきつねさんがたすけてくれたの」
そう言って大きなイチョウの葉を見せた。
#呟怖

ここはどこだろう?
見渡す限り彼岸花が咲いている。とても綺麗な場所だ。学校から帰ってたはずなのに道に迷ったのかな?
女の人の声がした。
「まだ来ちゃダメよ。おうちに帰りなさい」
気付くと僕は家の前にいた。あれから何十年と経ったが、今でもあの風景が目に焼き付いて忘れられない。
#呟怖

「人形が!!人形がいたんだ!!! 」
「どうしたんです?」
「人形がいるんだ!!!」
「人形?」
「わからないのか!?来てるんだよ!!人形が!!!」
男はそのまま叫びながら、走り去ってしまった。
人形ってなんだったんだろう…
#呟怖

「カタカタカタ…」
閉館の戸締りをしていると映写機の音が聞こえた。不思議に思ったので音のする部屋に向かうと1人の老人が席に座りスクリーンを見ていた。
「これは僕のお話なんです。最後に見れて良かった」
そう言い、老人は消えた。
翌日この映画館の元オーナーが亡くなった事を知った。
#呟怖

「失礼。切符を拝見いたします」
「あっ…すいません、私急いで乗っちゃったから持ってないんです」
「承知しました。ではこちらを」
車掌はそう言って私に切符を渡した。
「これは…?」
「彼岸までの片道切符です。お気づきでなかったようですが、あなたもう死んでますよ?」
#呟怖

私の地元には「シルマシ」という言い伝えがある。
なんでもこの部落で1番大きな杉の木の上でカラスが普段と違う鳴き方をすると、必ずこの部落の誰かが亡くなるというものだ。
「カァーカァー…」
私の後ろから、怖いような気怠いような、そんな鳴き声がした。
#呟怖

夕陽に染まり、静まり返った商店街に私は1人立っていた。
どうやら私以外、人はいないようだ。でも不思議と怖い感じはしなかった。
「やぁ久しぶりだね」
懐かしい声に呼ばれ私は振り返る。いつの日か約束した彼が、その時の姿のままそこにいた。
#呟怖

「社員番号2102、あなたの笑顔度が基準値を下回っています。至急改善してください。」
我が社が導入した顔認証システムは実に優秀なようだ。
ブザーが鳴った。
「社員番号001、あなたの笑顔度が基準値を下回っています。至急改善してください」
優秀なようだ…
#呟怖

「おや、お帰りですか?」
「ええ息子のところに帰ろうかと」
「そうですか。お気をつけて。ちなみにそれは…?」
「孫が作ってくれたんですよ。昔は馬とか牛でしたけど、最近は飛行機もあるんですよ」
キュウリで作られた飛行機はものすごい速さで飛んでいった。
#呟怖

「じいちゃんあれなに?」
私が指さした山には点々とたくさんの光が見えた。
「あれは鬼火や。今日はお盆やから死んだ人が帰ってきてくれるんや」
あれから10年が経った。
祖父の三回忌で田舎に帰ってきた私はあの時と同じ景色を見ている。
「じいちゃんもあの中にいるのかな…」
#呟怖

「この度はお試し体験をご利用いただきありがとうございます」
「…気をつけることですか?そうですね食事はこちらが支給したものを食べてください。それさえ守れば大体大丈夫ですから」
「…はい。ではお気をつけて行ってらっしゃいませ。あの世体験コースお時間は30分となっております。」
#呟怖

「どうも幽霊です」
「……はいっ!?」
「今日からこちらに住むことになりました。よろしくお願いします」
「いやいやお前誰なん…」
「幽霊です」
「あぁー…もう幽霊でいいよ。困るんだよなぁ急に住むとか言われても」
「家事全般ができます」
「…採用」
#呟怖

オレコンビニで働いてるんだけど、ウチの店夕方になると西日がすごくてブラインド下げてんだわ。
んで日が暮れようって時にブラインド越しに影が見えるんだよ。しかも日に日に影の数が増えちゃってて怖いんだよなぁー……
やっぱ仕事変えた方がいいかな?
#呟怖

先程車内で仲の良い老夫婦を見かけた。そのせいだろうか、離れて暮らす家族の事を思い出す。
ちょうどその時電車が急に止まった。その衝撃で私は思い出す。
「しばらく会えるはずがないよなぁ…」
ガタンゴトン。ガタンゴトン。
電車はあっちの世界へ向け、再び走り出す。
#呟怖

寂れた商店街。その一角にクリーニング屋さんがある。正直あまり繁盛しているようには見えないし、なんで潰れないのか不思議だった。
「あぁ…それはですね」
そう言って店員は血に染まったYシャツを取り出した。
「ウチ、専門店なんです。」
#呟怖

店内の掃除が終わり、一休みしようとしたのだが綺麗にしたはずの床一面に泥の足跡がついている。
「おや、今日も来たのかい?」
私は姿の見えない誰かに声を掛けた。
#呟怖

息子夫婦に会いに行った帰り、私と夫は山道を車で走っていた。
しかし時間が経てども経てども山から出れない。
道を間違えたんじゃないかと夫に言うがまったく聞く耳を持たない。
「あんた、煙草吸って」
煙草を吸うためライターに火を点けた。すると夫は我に返り、無事家に帰る事ができた
#呟怖

「よかったら使って」
うっかり傘を忘れて困っていた私は知らないお婆さんにそう声をかけられた。
結局、傘を借りる事になったのだが別れ際に気になる事を言われた。
「大丈夫よ。勝手に帰ってくるから」
その日の夜中、カランコロン…と下駄の足音が外から聞こえた。
#呟怖

私がこっちに来て10年。あの人がやっとこっちに来るらしい。
「迷わずに来れるかしら…」
心配になったので迎えに行くことにした。そして車内を少し歩くと見覚えのある背中が見えた。
「こんばんは。隣いいですか?」
彼の驚いた顔が可笑しかった私はクスッと笑った。
#呟怖

ガタンゴトン。ガタンゴトン。
その音で私は目を覚ました。最近どうも疲れているようで電車の中で寝てしまう事が多い。
「こんばんは。隣いいですか?」
私は心底びっくりした。それは死んだはずの女房だった。そしてその瞬間、私は悟った。
「そうか…私は死んだんだね?」
#呟怖

「おーい」
「はい?」
「いつもメシくれる爺さん来ないからさぁ。なんか食べ物持ってない?」
「食べ物ですか…人の死体ならありますけど」
「それでいいわ。できるだけ細かくしてくれるか。喉に引っかかるから」
「わかりました(鯉って意外と何でも食べるんだな…)」
#呟怖

旅行中、見慣れない路地裏に迷ってしまった。
周りを見るとなぜか郵便受けの上に子供の靴が片足だけ置いてあった。
しかも見渡す限りの家には必ず置いてあった。
気味が悪くなり、急いでこの場所を離れようとしたが誰かに足を掴まれた。
「チョウダイ…」
そんな声が聞こえた。
#呟怖

僕が学校に行くときに近道で通る公園には顔を覆ってベンチに座っている人がいる。それもほぼ毎日だ。
僕はその人の顔をどうしても見たくなった。
考えた末、僕はその人に直接顔を見せてもらえるよう頼むことにした。
「いいよ…」
その人の顔は僕の顔だった。
#呟怖

いつからだろう?私の視界に黒い点が見え始めたのは?
それはだんだんと大きくなり、ある日私は気づいてしまった。それは人の顔だと。
次の日、私は自分の目を潰した。これであの顔を見なくて済む!そう思った。
「アイシテル…」
今度は聞いたことのない女の声が聞こえ始めた。
#呟怖

「やっぱりさー最近の心霊番組って作るの難しくなったよなぁ」
「そうだよなぁ…あんまりハッキリ映ると合成って言われるし…」
「そうなんだよ!昔はテレビの画質が悪かったからやりやすかったなぁ…」
「なぁあんたはどう思う?」
「…なんだか幽霊って大変ですね…」
#呟怖

「今日の荷物はこれで最後ですね」
「ご苦労様です。大変だったでしょう?」
「いえいえ。僕も好きでやっていますし、早く見たいんですよ」
男はそう言い桜の木の下に大きめのスーツケースを放り投げた。
「キレイに咲くといいですねぇ…」
#呟怖

夜コンビニに買い物に行った。
レジの後ろに窓があり、なんとなく眺めていたら窓に反射した店員と目があった。気まずいなぁと思いつつ、目をそらそうとしたら窓に映る店員が手を振っている。店内にいる店員は黙々と仕事をしている。じゃああれは誰なんなんだ?
オレは急いで店を出た。
#呟怖

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